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糖尿病発症のリスク・食後2時間血糖値・広島市検診①
おはようございます。
すっかり夜が明けるのが遅くなりました。朝の6時でも真っ暗で寝過ごしてしまいます。
ネットで調べたら、今朝の京都の日の出は何と午前7:01でした。
 
さて今日は、糖尿病発症のプロセスのお話です。

糖尿病って診断される時はある日突然なのですが、実は、そのXDAYまでしばらく灰色の準備期間を経て、とうとう発病というパターンが多いのです。

私自身の糖尿病発症もそのパターンでした。

そのあたりのことに関して「糖尿病の一次予防」という本に、広島市の検診の疫学的データが示してあり、かなり参考になるので紹介したいと思います。
 
経口ブドウ糖負荷試験で、2時間後の血糖値が140mg~199mg/dlの場合を
IGT(impaired gulucose tolerance)と呼び、将来糖尿病になりやすいことがわかっています。

このIGTも広島市の検診の疫学的データにより詳し検討してみると140mg~169mg/dlの群(IGT1)と170mg~199mg/dlの群(IGT2)でははっきり違いがあることが、判明しました。

即ち後者では、前者の3倍の糖尿病移行率だったのです。IGT2では、虚血性心疾患死亡率も網膜の合併症も明らかに高く、IGT1とは異なる病態と位置づけたほうがリーズナブルです。

経口ブドウ糖負荷試験が面倒くさい人は、主食摂取後2時間血糖値で概ね代用できますので、糖尿病発症予防のため簡便法として調べてください。

即ち食後2時間血糖値が170mg/dl以上の人は、 糖質制限食を開始して、将来糖尿病を発症しないようにするのがよいと考えられます。

続く

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本ブログは
糖尿病の一次予防(診断と治療社)2001年
伊藤千賀子(財団法人 広島原爆障害対策協議会健康管理・増進センター)著
を参照し、データを一部引用しました。謝謝。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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