2014年02月03日 (月)
こんにちは。
女子栄養大学の香川靖雄先生が『栄養と料理』2014年1月号 に、有害な情報と題して、論陣をはっておられます。
精神科医師Aさんから、コメント・情報をいただきました。
香川先生、相変わらず、
「脳はブドウ糖しか利用できないのです。」
と断定しておられますが、とんでもない有害情報を自ら発信しておられます。 (*_*)
そろそろ、勉強していただきたいと思います。
間違った情報を発信し続けることは、ご自身が仰有るとおり、害悪です。
普通に、初心に戻られ、ハーパー生化学やガイトン臨床生理学を読んで頂きたいと思います。
そして栄養学者として「ケトン食」の知識は、必要不可欠なので是非勉強して欲しいと思います。
Ketogenic Diet(ケトン食)は、2010年版COCHRANE LIBRARLY(コクラン ライブラリー)、2011年版NICE(英国政府ガイドライン)、という国際的に有名な公的治療ガイドラインに難治性小児てんかん治療に採用されました。
脳に関する真実は
「脳はエネルギー源としてケトン体をいくらでも利用できるし、ブドウ糖も利用できる。」
ということです。
『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書27版』(丸善)p154
には、脳はそのエネルギー要求の20%をケトン体でまかなうことができると記載してあります。
それで、脳はどの程度までケトン体をエネルギー源とできるかということなのですが、ハーパー生化学のいう約20%までということはありません。
例えば、
ガイトン臨床生理学(米国の有名な医学の教科書です)
監訳・早川弘一、医学書院、1999年、870ページ
によれば、
「炭水化物がエネルギー源として使用できない時、生体のほとんどの細胞のエネルギー源は脂質の代謝により賄われる」
「エスキモー人種は時々完全な脂肪食をとるが・・・、・・・通常ブドウ糖しかエネルギー源として利用しない脳の細胞でさえ、数週間後には50~75%のエネルギ-を脂質(ケトン体)から得られるようになっている」
という記載があります。
さらに、糖輸送体(GLUT)1欠損症の場合は、「ケトン食」が唯一の治療法です。
細胞が血液中のブドウ糖を取り込むためには、糖輸送体が必要です。
現在までGLUT1~14までが発見されています。
脳・赤血球・網膜・生殖腺胚上皮の糖輸送体はGLUT1です。
GLUT1欠損症では、GLUT1に機能不全があるため、脳細胞が血液中のブドウ糖をエネルギー源としてほとんど利用できないので、通常の食事では意識不明やてんかんの発作を頻回に生じます。
ケトン食は、脂質摂取比率75~80%の、スーパー糖質制限食(56%)を上回る糖質制限食です。
ケトン食実践で血中ケトン体が高値(2000~4000μM/L)となり、ケトン体が脳のエネルギー源のほとんどを占めるようになれば、GLUT1欠損症の患者さんも健康な生活をおくれます。
つまりGLUT1欠損症では脳はブドウ糖がエネルギー源として使えないので、ケトン体が脳の唯一のエネルギー源となるのです。
この場合、エスキモーの50~75%より、さらに高い比率で脳はケトン体をエネルギー源としていると考えられます。
また私が34才で、本断食(カロリーゼロ、塩ゼロ、水のみ摂取)をしたとき、血糖は35mg/dlまで下がりました。
しかし普通に意識は清明で外来もしてましたので、この時私の脳は、ブドウ糖ではなくケトン体を主たるエネルギー源として利用していたと考えられます。
本断食でもケトン体は、2000~4000μM/Lになります。
ケトン体が基準値(26~122μM/L)しかなくて、血糖値が35mg/dlなら、脳はエネルギー源がないので、意識不明で昏睡になります。
糖新生(肝臓でアミノ酸、乳酸、グリセロールなどからブドウ糖を作る)は、脳ではなくて赤血球のために必要なのだと思います。脳と違って、赤血球は血糖値35mg/dlくらいでも生きていけるようです。
江部康二
【14/02/02 精神科医師A
有害な情報
『栄養と料理』2014年1月号
<最先端を行く『栄養学レビュー』> (部分抜粋)
女子栄養大学副学長 香川靖雄
http://www.ilsijapan.org/ILSIJapan/BOOK/Reviews/NR栄養学レビュー22-1.php
P124
◇有害情報の防波堤
健康ブームといわれる昨今、多くの健康食品や健康法が唱えられています。短期間で減量したり血糖値を下げる方法などがその例ですが、急激な体重減少や血糖低下は、筋肉や骨のたんぱく質の分解を招き、体に害を与えます
(中略)
そこで国民を有害な“健康情報”から守る防波堤が必要です。『栄養学レビュー』は、その役割を担うと私は考えています。
P125
日本で氾濫する“健康情報”は、特定の健康法に関する1つの論文だけを誇大に報道しますが、同誌の論文は、直接人体に試みた研究を、有害や無効とする論文も含めてすべて表や図に公平にまとめ、比較 分析したものです、このような系統的評価をメタアナリシスと呼びます。厳密には無作為化比較対照餞験でそれぞれの健康への効果を被験者数や効果の程度に応じて重みをつけ、続計学的な分析がなされます。そしてその結論の科学的根拠を探ります。
*第20回女子栄養大学栄養科学研究所講演会
2010年11月6日 香川靖雄
講演録が2011年の栄養科学研究所年報に掲載されました。
P26
それでは、朝食を欠食するとどうして脳の働きが悪くなるのでしょうか。それは、血糖が下がるからです。肝臓に蓄えられている糖は、朝になったらほとんど使い切ってしまいます。朝ご飯を食べなかったら体の中にあるブドウ糖は脳に集まって代謝されます。間違ったことを言う人がいて、どんな根拠があるかわかりませんが、「脳はブドウ糖の他の栄養素も分解できる」とインターネットで堂々と言っています。それは間違いです、脳はブドウ糖しか利用できないのです。
□ □
…有害な情報は結局どっちかね? 】
女子栄養大学の香川靖雄先生が『栄養と料理』2014年1月号 に、有害な情報と題して、論陣をはっておられます。
精神科医師Aさんから、コメント・情報をいただきました。
香川先生、相変わらず、
「脳はブドウ糖しか利用できないのです。」
と断定しておられますが、とんでもない有害情報を自ら発信しておられます。 (*_*)
そろそろ、勉強していただきたいと思います。
間違った情報を発信し続けることは、ご自身が仰有るとおり、害悪です。
普通に、初心に戻られ、ハーパー生化学やガイトン臨床生理学を読んで頂きたいと思います。
そして栄養学者として「ケトン食」の知識は、必要不可欠なので是非勉強して欲しいと思います。
Ketogenic Diet(ケトン食)は、2010年版COCHRANE LIBRARLY(コクラン ライブラリー)、2011年版NICE(英国政府ガイドライン)、という国際的に有名な公的治療ガイドラインに難治性小児てんかん治療に採用されました。
脳に関する真実は
「脳はエネルギー源としてケトン体をいくらでも利用できるし、ブドウ糖も利用できる。」
ということです。
『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書27版』(丸善)p154
には、脳はそのエネルギー要求の20%をケトン体でまかなうことができると記載してあります。
それで、脳はどの程度までケトン体をエネルギー源とできるかということなのですが、ハーパー生化学のいう約20%までということはありません。
例えば、
ガイトン臨床生理学(米国の有名な医学の教科書です)
監訳・早川弘一、医学書院、1999年、870ページ
によれば、
「炭水化物がエネルギー源として使用できない時、生体のほとんどの細胞のエネルギー源は脂質の代謝により賄われる」
「エスキモー人種は時々完全な脂肪食をとるが・・・、・・・通常ブドウ糖しかエネルギー源として利用しない脳の細胞でさえ、数週間後には50~75%のエネルギ-を脂質(ケトン体)から得られるようになっている」
という記載があります。
さらに、糖輸送体(GLUT)1欠損症の場合は、「ケトン食」が唯一の治療法です。
細胞が血液中のブドウ糖を取り込むためには、糖輸送体が必要です。
現在までGLUT1~14までが発見されています。
脳・赤血球・網膜・生殖腺胚上皮の糖輸送体はGLUT1です。
GLUT1欠損症では、GLUT1に機能不全があるため、脳細胞が血液中のブドウ糖をエネルギー源としてほとんど利用できないので、通常の食事では意識不明やてんかんの発作を頻回に生じます。
ケトン食は、脂質摂取比率75~80%の、スーパー糖質制限食(56%)を上回る糖質制限食です。
ケトン食実践で血中ケトン体が高値(2000~4000μM/L)となり、ケトン体が脳のエネルギー源のほとんどを占めるようになれば、GLUT1欠損症の患者さんも健康な生活をおくれます。
つまりGLUT1欠損症では脳はブドウ糖がエネルギー源として使えないので、ケトン体が脳の唯一のエネルギー源となるのです。
この場合、エスキモーの50~75%より、さらに高い比率で脳はケトン体をエネルギー源としていると考えられます。
また私が34才で、本断食(カロリーゼロ、塩ゼロ、水のみ摂取)をしたとき、血糖は35mg/dlまで下がりました。
しかし普通に意識は清明で外来もしてましたので、この時私の脳は、ブドウ糖ではなくケトン体を主たるエネルギー源として利用していたと考えられます。
本断食でもケトン体は、2000~4000μM/Lになります。
ケトン体が基準値(26~122μM/L)しかなくて、血糖値が35mg/dlなら、脳はエネルギー源がないので、意識不明で昏睡になります。
糖新生(肝臓でアミノ酸、乳酸、グリセロールなどからブドウ糖を作る)は、脳ではなくて赤血球のために必要なのだと思います。脳と違って、赤血球は血糖値35mg/dlくらいでも生きていけるようです。
江部康二
【14/02/02 精神科医師A
有害な情報
『栄養と料理』2014年1月号
<最先端を行く『栄養学レビュー』> (部分抜粋)
女子栄養大学副学長 香川靖雄
http://www.ilsijapan.org/ILSIJapan/BOOK/Reviews/NR栄養学レビュー22-1.php
P124
◇有害情報の防波堤
健康ブームといわれる昨今、多くの健康食品や健康法が唱えられています。短期間で減量したり血糖値を下げる方法などがその例ですが、急激な体重減少や血糖低下は、筋肉や骨のたんぱく質の分解を招き、体に害を与えます
(中略)
そこで国民を有害な“健康情報”から守る防波堤が必要です。『栄養学レビュー』は、その役割を担うと私は考えています。
P125
日本で氾濫する“健康情報”は、特定の健康法に関する1つの論文だけを誇大に報道しますが、同誌の論文は、直接人体に試みた研究を、有害や無効とする論文も含めてすべて表や図に公平にまとめ、比較 分析したものです、このような系統的評価をメタアナリシスと呼びます。厳密には無作為化比較対照餞験でそれぞれの健康への効果を被験者数や効果の程度に応じて重みをつけ、続計学的な分析がなされます。そしてその結論の科学的根拠を探ります。
*第20回女子栄養大学栄養科学研究所講演会
2010年11月6日 香川靖雄
講演録が2011年の栄養科学研究所年報に掲載されました。
P26
それでは、朝食を欠食するとどうして脳の働きが悪くなるのでしょうか。それは、血糖が下がるからです。肝臓に蓄えられている糖は、朝になったらほとんど使い切ってしまいます。朝ご飯を食べなかったら体の中にあるブドウ糖は脳に集まって代謝されます。間違ったことを言う人がいて、どんな根拠があるかわかりませんが、「脳はブドウ糖の他の栄養素も分解できる」とインターネットで堂々と言っています。それは間違いです、脳はブドウ糖しか利用できないのです。
□ □
…有害な情報は結局どっちかね? 】
宗田マタニティクリニックの宗田哲男先生の研究で、胎児、新生児、妊婦にケトン体がとても重要な役割を担っていることが明らかになっています。
私個人としては、以前は、疲れやすい、風邪をひきやすい、怒りやすいの3拍子だったのですが、糖質制限34カ月、63歳にして、睡眠時間4.5時間、年中無休で検査値優良です。糖尿病の薬からも解放されました。
生徒指導しながら、わが頭はこんなにも良かったのかとほれぼれするほど回転が良くなっています。(これが40年前だったらよかったのに。)宮城生まれで、お米で育ったので、当時はとても効率の悪いエンジンでした。
この先生たちも、糖質制限をすれば、少しは頭の回転が良くなるかも。
私個人としては、以前は、疲れやすい、風邪をひきやすい、怒りやすいの3拍子だったのですが、糖質制限34カ月、63歳にして、睡眠時間4.5時間、年中無休で検査値優良です。糖尿病の薬からも解放されました。
生徒指導しながら、わが頭はこんなにも良かったのかとほれぼれするほど回転が良くなっています。(これが40年前だったらよかったのに。)宮城生まれで、お米で育ったので、当時はとても効率の悪いエンジンでした。
この先生たちも、糖質制限をすれば、少しは頭の回転が良くなるかも。
2014/02/03(Mon) 20:46 | URL | 北九州 三島 | 【編集】
狭心症を患っている53歳のものです。江部先生の理論に納得して糖質制限を始めました。ところで、糖質以外の物なら何を食べても良いと言うことでうれしい限りなのですが、以前から塩分の高い物を食べると高血圧になり、動脈硬化になりやすいといわれていました。やはり食べ物の塩分を気にしないといけないのでしょうか。
2014/02/03(Mon) 21:17 | URL | ひろ | 【編集】
江部先生、はじめまして、
糖尿人ではありませんが、自己免疫性肝炎という難病になり、ステロイドを服用するようになり、血糖が高くなるのを防ぐために糖質制限を取り入れて、昼食抜き、朝のみ主食、まあ、糖質制限もどきのような食生活で体重は5Kg減、体調はすこぶる快調の中年のおばさんです。
今日の「脳はブドウ糖しか利用できない」の話ですが、一昨日の精神科の先生もその話をしていたので気になってコメントしました。
その精神科の先生は、高次脳機能障害のグループリハビリを積極的に行っている先生で都内の高級地に診療所を構えています。私は時々同席させてもらって話を聞いていますが、先日は、どこかの大学で栄養学の講演を頼まれてやったばかりで、その話をしてくれたのですが、
まず、脳は、ブドウ糖しか利用できない。
肉や小麦はだめ。玄米を食べましょうと。そしてサントリーから出ているオメガエイドがよいからとパンフレットまで見せられました。
リハビりに出てくるくらいの人は、若くて就労や恋愛などにも意欲のある人が多いのです。そんな人たちは、このカリスマ的な医師のいうことをきっとすべて信じることでしょう。みな熱心にメモしてましたから。
私は、ただの付添人ですから、口出すすることはできませんでした。
釈然としない私は、今日の江部先生のブログを読んで、やはり間違っていると思い、コメントしたのです。
医師は、間違っていることやあまり自信のないことは言わないでほしいです。本当はその医師に一番に知らせたいこのコメントです。
医師がお金儲けに走っていると患者からもわかります。
糖尿人ではありませんが、自己免疫性肝炎という難病になり、ステロイドを服用するようになり、血糖が高くなるのを防ぐために糖質制限を取り入れて、昼食抜き、朝のみ主食、まあ、糖質制限もどきのような食生活で体重は5Kg減、体調はすこぶる快調の中年のおばさんです。
今日の「脳はブドウ糖しか利用できない」の話ですが、一昨日の精神科の先生もその話をしていたので気になってコメントしました。
その精神科の先生は、高次脳機能障害のグループリハビリを積極的に行っている先生で都内の高級地に診療所を構えています。私は時々同席させてもらって話を聞いていますが、先日は、どこかの大学で栄養学の講演を頼まれてやったばかりで、その話をしてくれたのですが、
まず、脳は、ブドウ糖しか利用できない。
肉や小麦はだめ。玄米を食べましょうと。そしてサントリーから出ているオメガエイドがよいからとパンフレットまで見せられました。
リハビりに出てくるくらいの人は、若くて就労や恋愛などにも意欲のある人が多いのです。そんな人たちは、このカリスマ的な医師のいうことをきっとすべて信じることでしょう。みな熱心にメモしてましたから。
私は、ただの付添人ですから、口出すすることはできませんでした。
釈然としない私は、今日の江部先生のブログを読んで、やはり間違っていると思い、コメントしたのです。
医師は、間違っていることやあまり自信のないことは言わないでほしいです。本当はその医師に一番に知らせたいこのコメントです。
医師がお金儲けに走っていると患者からもわかります。
2014/02/03(Mon) 21:45 | URL | スマイル | 【編集】
>糖新生(肝臓でアミノ酸、乳酸、グリセロールなどからブドウ糖を作る)は、
>脳ではなくて赤血球のために必要なのだと思います。
>脳と違って、赤血球は血糖値35mg/dlくらいでも生きていけるようです。
江部先生、毎日ブログにてご教示ありがとうございます。
冒頭に引用した江部先生のお言葉をもっと強調して、世間に広めた方が良い、と思います。
◎血糖値=35 で脳が明晰
が明らかになれば「世間の風」の向きが完全に変わる!
と思います。
>脳ではなくて赤血球のために必要なのだと思います。
>脳と違って、赤血球は血糖値35mg/dlくらいでも生きていけるようです。
江部先生、毎日ブログにてご教示ありがとうございます。
冒頭に引用した江部先生のお言葉をもっと強調して、世間に広めた方が良い、と思います。
◎血糖値=35 で脳が明晰
が明らかになれば「世間の風」の向きが完全に変わる!
と思います。
2014/02/03(Mon) 22:08 | URL | らこ | 【編集】
江部先生、こんばんは。
香川靖雄先生…「有害な情報」とはまた、見事なブーメランというか、一瞬、「お前が言うな」というツッコみ待ちなのかと思ってしまいました。
「脳はブドウ糖しか利用できないのです」って、今時ここまで言い切ってしまうと、もはやギャグやコントの域ですね。
そんな香川先生に捧げるべく、以前こちらのコメント欄で紹介させていただいたボディビルダー・山本義徳氏の名言をここに再掲させていただきたいと思います。
1. ケトーシスは身体に悪い、という医者がいたら、それは無学である。
2. 脳のエネルギーはブドウ糖だけである、という栄養士がいたら、それは無知である。
3. ローカーボだと筋肉が落ちやすい、というトレーナーがいたら、それは無能である。
http://ameblo.jp/doronjo7/entry-11599159896.html
香川靖雄先生…「有害な情報」とはまた、見事なブーメランというか、一瞬、「お前が言うな」というツッコみ待ちなのかと思ってしまいました。
「脳はブドウ糖しか利用できないのです」って、今時ここまで言い切ってしまうと、もはやギャグやコントの域ですね。
そんな香川先生に捧げるべく、以前こちらのコメント欄で紹介させていただいたボディビルダー・山本義徳氏の名言をここに再掲させていただきたいと思います。
1. ケトーシスは身体に悪い、という医者がいたら、それは無学である。
2. 脳のエネルギーはブドウ糖だけである、という栄養士がいたら、それは無知である。
3. ローカーボだと筋肉が落ちやすい、というトレーナーがいたら、それは無能である。
http://ameblo.jp/doronjo7/entry-11599159896.html
2014/02/03(Mon) 22:56 | URL | 豆蔵 | 【編集】
江部先生、いつもブログを拝見させていただいています。とても勉強になり、闘病の支えとなっています。ありがとうございます。糖尿病歴は1年3ヶ月です。主治医の勧めでカロリー制限食を二ヶ月しましたが思うようではなく、投薬を勧められた日、本屋さんで江部先生の本に出会うことができました。そして糖質制限食を続けて丁度一年、HbA1c10.4→5.9に改善いたしました。
このままずっと続けていく自信も意欲もあるのですがある本の「ケトン体の安全性はわかっていない。」・・ケトン体はれっきとした有機酸なので高濃度による血液の酸性傾向が長期に続くと安全性に保証はありません。厳しい糖質制限食では総死亡、癌死、心血管死が増えることが確率しています・・・との記載があり不安になってしまいました。最近の2ヶ月ごとの検診で2度続けて尿ケトン体2+です。
私は朝の血糖値が二ケタのときに時々白米をたべて血糖値を計る実験をします。100gで100~170も血糖値があがってしまいます。なので、食後血糖値180目標にすると一食10gになってしまいます。
私は三年半前、乳がんの再発予防のため抗がん剤治療をしました。、糖尿病が発覚したのはその直後です。体重も160Cm、49㌔と変化はありませんでした。
抗がん剤で膵臓のβ細胞がダメージを受けることもあるのでしょうか。だとしても、今となっては糖質制限食を強い味方とし続けるのみなのですが。癌死が増える・・との先の記載に思考が停止してしまいました。お忙しい中、質問をさせていただいてすみません。不安を拭いたい一心で投稿してしまいました。どうかよろしくお願いいたします。
このままずっと続けていく自信も意欲もあるのですがある本の「ケトン体の安全性はわかっていない。」・・ケトン体はれっきとした有機酸なので高濃度による血液の酸性傾向が長期に続くと安全性に保証はありません。厳しい糖質制限食では総死亡、癌死、心血管死が増えることが確率しています・・・との記載があり不安になってしまいました。最近の2ヶ月ごとの検診で2度続けて尿ケトン体2+です。
私は朝の血糖値が二ケタのときに時々白米をたべて血糖値を計る実験をします。100gで100~170も血糖値があがってしまいます。なので、食後血糖値180目標にすると一食10gになってしまいます。
私は三年半前、乳がんの再発予防のため抗がん剤治療をしました。、糖尿病が発覚したのはその直後です。体重も160Cm、49㌔と変化はありませんでした。
抗がん剤で膵臓のβ細胞がダメージを受けることもあるのでしょうか。だとしても、今となっては糖質制限食を強い味方とし続けるのみなのですが。癌死が増える・・との先の記載に思考が停止してしまいました。お忙しい中、質問をさせていただいてすみません。不安を拭いたい一心で投稿してしまいました。どうかよろしくお願いいたします。
2014/02/04(Tue) 00:47 | URL | nana | 【編集】
空腹時で153 Hba1cが7という診断が出てしまいました
二週間後にブドウ糖試験を行うまで 糖質を12gに抑え 食後に有酸素運動を頑張った結果
空腹時 74
30分 144
60分 195
120分 160
二週間後にブドウ糖試験を行うまで 糖質を12gに抑え 食後に有酸素運動を頑張った結果
空腹時 74
30分 144
60分 195
120分 160
2014/02/04(Tue) 01:32 | URL | とむ | 【編集】
会社の健康診断で血糖値が高めだと診断され再診したところ空腹時153 ヘモグロビン7という結果でした
二週間後にブドウ糖負荷試験を行うまで 糖質を一食12gにして 食後に有酸素運動を頑張ったところ
空腹時 74
30分 144
60分 195
120分 160
という結果なりました
そこで お聞きしたいのですが 病院で食後の血糖値を180以下にすればいいのだから一食30g摂取しても問題ないのと言われましたが
私としてはインスリン感受性を改善したいので12gのまま頑張りたいのですが どちらが体のために良いでしょうか
二週間後にブドウ糖負荷試験を行うまで 糖質を一食12gにして 食後に有酸素運動を頑張ったところ
空腹時 74
30分 144
60分 195
120分 160
という結果なりました
そこで お聞きしたいのですが 病院で食後の血糖値を180以下にすればいいのだから一食30g摂取しても問題ないのと言われましたが
私としてはインスリン感受性を改善したいので12gのまま頑張りたいのですが どちらが体のために良いでしょうか
2014/02/04(Tue) 01:40 | URL | とむ | 【編集】
Wikipediaからですが、簡単にまとめられてます。
血液脳関門は、毛細血管の内皮細胞の間隔が極めて狭い(密着結合)ことによる物理的な障壁であるが、これに加え、中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体が有する特殊な生理的機能、すなわち、グルコースをはじめとする必須内因性物質の取り込みと異物を排出する積極的なメカニズムが関与している。脂肪酸は脳関門を通れないため、脳は通常、脳関門を通過できるグルコースをエネルギー源としている[1]。グルコースが枯渇した場合、肝臓でアセチルCoAから生成されたケトン体も脳関門を通過でき[2]、脳関門通過後に再度アセチルCoAに戻されて脳細胞のミトコンドリアのTCAサイクルでエネルギーとして利用される[1]。血液脳関門の働きにより、中枢神経系の生化学的な恒常性は極めて高度に維持されている。
その一方で、アルコール、カフェイン、ニコチン、抗うつ薬は、脳内へ通過できる[3]。かつては分子量500を超える分子(多くの蛋白質など)や、脂溶性が低い荷電したイオンは脂質二重膜を透過できず、血液循環から中枢神経系の中に入ることができないとされていた(分子量閾値説)が[4]、近年の研究により、脳毛細血管内皮細胞の細胞膜に存在するタンパク質が、脳内から血管へ物質を積極的に排出していることが明らかにされている[5]。こうした毛細血管内皮細胞の機能はリンパ球やマクロファージや神経膠細胞から放出されるサイトカインによってコントロールされ得る。このため、脳炎や髄膜炎のときは血液脳関門の機能は低下する。また、膿瘍その他の感染巣形成や腫瘍といった、よりマクロなレベルの破壊を起こす疾患の存在によっても、血液脳関門は破綻する。
[ ] 脚注 (省略)
他には、パーキンソン病薬のL-ドパ製剤なども通過できます。
血液脳関門は、毛細血管の内皮細胞の間隔が極めて狭い(密着結合)ことによる物理的な障壁であるが、これに加え、中枢神経組織の毛細血管内皮細胞自体が有する特殊な生理的機能、すなわち、グルコースをはじめとする必須内因性物質の取り込みと異物を排出する積極的なメカニズムが関与している。脂肪酸は脳関門を通れないため、脳は通常、脳関門を通過できるグルコースをエネルギー源としている[1]。グルコースが枯渇した場合、肝臓でアセチルCoAから生成されたケトン体も脳関門を通過でき[2]、脳関門通過後に再度アセチルCoAに戻されて脳細胞のミトコンドリアのTCAサイクルでエネルギーとして利用される[1]。血液脳関門の働きにより、中枢神経系の生化学的な恒常性は極めて高度に維持されている。
その一方で、アルコール、カフェイン、ニコチン、抗うつ薬は、脳内へ通過できる[3]。かつては分子量500を超える分子(多くの蛋白質など)や、脂溶性が低い荷電したイオンは脂質二重膜を透過できず、血液循環から中枢神経系の中に入ることができないとされていた(分子量閾値説)が[4]、近年の研究により、脳毛細血管内皮細胞の細胞膜に存在するタンパク質が、脳内から血管へ物質を積極的に排出していることが明らかにされている[5]。こうした毛細血管内皮細胞の機能はリンパ球やマクロファージや神経膠細胞から放出されるサイトカインによってコントロールされ得る。このため、脳炎や髄膜炎のときは血液脳関門の機能は低下する。また、膿瘍その他の感染巣形成や腫瘍といった、よりマクロなレベルの破壊を起こす疾患の存在によっても、血液脳関門は破綻する。
[ ] 脚注 (省略)
他には、パーキンソン病薬のL-ドパ製剤なども通過できます。
「脳はブドウ糖しか利用できないのです」←それは無知である
の3. ローカーボだと筋肉が落ちやすい」かどうかはわかりませんが、タンパク質を摂っていた方がいいです。
激しい運動をすると、筋肉の細胞が破壊されます。その修復のためにタンパク質が必要です。
どうようなことが、血管にもいえます。血管は血液を通過させるという激しい運動をしているので、常に破壊され続けています。LDLコレステロールは、濃くないコレステロールで血管を常に修復していると推測されます。修復しすぎると血管壁が厚くなりすぎるので、バッサリと厚くなった部分を削除します。この削除されたものがHDLコレステロールでしょう。LDLが年中修復を続けているので、HDLも年中出てきます。HDLコレステロールが血液中に少ないと、削除ができていないことになり、動脈硬化が起きている可能性があります。
の3. ローカーボだと筋肉が落ちやすい」かどうかはわかりませんが、タンパク質を摂っていた方がいいです。
激しい運動をすると、筋肉の細胞が破壊されます。その修復のためにタンパク質が必要です。
どうようなことが、血管にもいえます。血管は血液を通過させるという激しい運動をしているので、常に破壊され続けています。LDLコレステロールは、濃くないコレステロールで血管を常に修復していると推測されます。修復しすぎると血管壁が厚くなりすぎるので、バッサリと厚くなった部分を削除します。この削除されたものがHDLコレステロールでしょう。LDLが年中修復を続けているので、HDLも年中出てきます。HDLコレステロールが血液中に少ないと、削除ができていないことになり、動脈硬化が起きている可能性があります。
http://www.carenet.com/news/general/hdn/37336
チョコレートやお茶、ベリー類に含まれる成分が
糖尿病やその他の疾患予防に有効な可能性があるとの知見が、英イースト・アングリア大学のAedin Cassidy氏らの大規模栄養調査から報告された。
特にパセリやタイム、セロリといったハーブや野菜に含まれるフラボン、ベリー類や赤ブドウ、ワイン、その他赤色や青色をした果物および野菜に含まれるアントシアニンの消費に着目した。
その結果、フラボンやアントシアニンの消費レベルの高さは、良好な血糖コントロール、およびインスリン抵抗性や炎症レベルの低さに関連していることが明らかになった。
論文共同執筆者で英キングス・カレッジ・ロンドンのTim Spector氏は、「チョコレートやワインのように従来不健康と考えられてきた食物に、有益な成分が含まれている可能性があるというのは興味深い。これらの物質を同定し、分離できれば、食生活を健康的にできるかもしれない」と述べている。
* * * * *
チョコレートというと???なのですが。
どうなのでしょうか。糖質ではない部分が良いのでしょうね。
チョコレートやお茶、ベリー類に含まれる成分が
糖尿病やその他の疾患予防に有効な可能性があるとの知見が、英イースト・アングリア大学のAedin Cassidy氏らの大規模栄養調査から報告された。
特にパセリやタイム、セロリといったハーブや野菜に含まれるフラボン、ベリー類や赤ブドウ、ワイン、その他赤色や青色をした果物および野菜に含まれるアントシアニンの消費に着目した。
その結果、フラボンやアントシアニンの消費レベルの高さは、良好な血糖コントロール、およびインスリン抵抗性や炎症レベルの低さに関連していることが明らかになった。
論文共同執筆者で英キングス・カレッジ・ロンドンのTim Spector氏は、「チョコレートやワインのように従来不健康と考えられてきた食物に、有益な成分が含まれている可能性があるというのは興味深い。これらの物質を同定し、分離できれば、食生活を健康的にできるかもしれない」と述べている。
* * * * *
チョコレートというと???なのですが。
どうなのでしょうか。糖質ではない部分が良いのでしょうね。
独立行政法人農畜産業振興機構
http://sugar.alic.go.jp/japan/view/jv_0410a.htm
女子栄養大学
上西 一弘、 石田 裕美, 庄司 伸絵
「脳は、エネルギー源として、ブドウ糖しか利用することができない」
「血中にはブドウ糖を約20gしか貯蔵できない」
注) 上西氏と石田氏は、現在教授である
www.eiyo.ac.jp/teachers/teacher.php?teacher_id=5
www.eiyo.ac.jp/teachers/teacher.php?teacher_id=72
http://sugar.alic.go.jp/japan/view/jv_0410a.htm
女子栄養大学
上西 一弘、 石田 裕美, 庄司 伸絵
「脳は、エネルギー源として、ブドウ糖しか利用することができない」
「血中にはブドウ糖を約20gしか貯蔵できない」
注) 上西氏と石田氏は、現在教授である
www.eiyo.ac.jp/teachers/teacher.php?teacher_id=5
www.eiyo.ac.jp/teachers/teacher.php?teacher_id=72
2014/02/04(Tue) 08:53 | URL | 精神科医師A | 【編集】
スマイル さん
仰る通り、医師たるものは、勉強が必要です。
「脳がブドウ糖しか使えない」という類いの医師は、勉強不足で無知です。
人に教えるような資格はないと思います。
仰る通り、医師たるものは、勉強が必要です。
「脳がブドウ糖しか使えない」という類いの医師は、勉強不足で無知です。
人に教えるような資格はないと思います。
2014/02/04(Tue) 09:35 | URL | ドクター江部 | 【編集】
2014/02/04(Tue) 13:12 | URL | 精神科医師A | 【編集】
豆蔵 さん
ボディビルダー・山本義徳氏は真実を語っていますね。
ボディビルダー・山本義徳氏は真実を語っていますね。
2014/02/04(Tue) 16:07 | URL | ドクター江部 | 【編集】
nana さん
拙著のご購入、ありがとうございます。
インスリン作用が働いている場合は、ケトン体が基準値より高値でも、
生理的で安全ですのでご心配なく。
さらに、動物実験では、ケトン体ががん細胞を抑制することがわかっています。
2011年8月からは
米国において「アイオワ大学+NIH」の共同研究で
ケトン食による肺がんと膵臓がんの臨床試験が開始されています。
2013年12月26日 (木)の本ブログ記事
「アイオワ大学+NIH」共同研究、ケトン食、肺ガン、膵臓ガン
をご参照ください。
拙著のご購入、ありがとうございます。
インスリン作用が働いている場合は、ケトン体が基準値より高値でも、
生理的で安全ですのでご心配なく。
さらに、動物実験では、ケトン体ががん細胞を抑制することがわかっています。
2011年8月からは
米国において「アイオワ大学+NIH」の共同研究で
ケトン食による肺がんと膵臓がんの臨床試験が開始されています。
2013年12月26日 (木)の本ブログ記事
「アイオワ大学+NIH」共同研究、ケトン食、肺ガン、膵臓ガン
をご参照ください。
2014/02/04(Tue) 17:02 | URL | ドクター江部 | 【編集】
とむ さん
75g経口ブドウ糖負荷試験
現時点で、糖尿病型から
境界型レベルに改善していますね。
12gでつらくなければそれでいいですし、
少しつらいなら、20~30gくらい摂取しても、コントロール良好を保てると思います。
75g経口ブドウ糖負荷試験
現時点で、糖尿病型から
境界型レベルに改善していますね。
12gでつらくなければそれでいいですし、
少しつらいなら、20~30gくらい摂取しても、コントロール良好を保てると思います。
2014/02/04(Tue) 17:40 | URL | ドクター江部 | 【編集】
精神科医師A さん
情報をありがとうございます。
香川先生だけでなく、
女子栄養大学の
上西 一弘、 石田 裕美, 庄司 伸絵 の各先生方も、無知なのですね。
困ったものです。
勉強して欲しいです。
情報をありがとうございます。
香川先生だけでなく、
女子栄養大学の
上西 一弘、 石田 裕美, 庄司 伸絵 の各先生方も、無知なのですね。
困ったものです。
勉強して欲しいです。
2014/02/04(Tue) 17:47 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ココナツオイル アルツハイマーに効果 摂取4時間で症状改善例も+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140203/trd14020309000006-n1.htm
「『ガス欠状態』となった神経細胞にケトン体が入ってエネルギーをつくる」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140203/trd14020309000006-n1.htm
「『ガス欠状態』となった神経細胞にケトン体が入ってエネルギーをつくる」
2014/02/05(Wed) 18:43 | URL | 通りすがり | 【編集】
通りすがり さん
アルツハイマー病が劇的に改善した! 米国医師が見つけたココナツオイル驚異の効能 [単行本]
メアリー・T・ニューポート (著), Mary T.Newport (著), 白澤 卓二 (監修), 日向 やよい (翻訳)
この本の関連の話題ですね。
アルツハイマー病が劇的に改善した! 米国医師が見つけたココナツオイル驚異の効能 [単行本]
メアリー・T・ニューポート (著), Mary T.Newport (著), 白澤 卓二 (監修), 日向 やよい (翻訳)
この本の関連の話題ですね。
2014/02/05(Wed) 21:11 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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