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米国デューク大學と糖質制限食、MTpro記事。後編。
こんばんは。

MT Pro [2013年12月26日(VOL.46 NO.52) p.09]に

米デューク大学研究者インタビュー 後編
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2013/M46520091/

が掲載されました。

今回の記事は、2013年12月20日 (金)の本ブログ記事

「米国デューク大學と糖質制限食、MTpro記事。」

で紹介した記事の後編です。

米国で糖質制限食に関する臨床研究を牽引するデューク大学の医師に、山田悟医師がインタビューしたものです。

デューク大學のWestman准教授は同大学生活習慣医学クリニック所長ならびに米国肥満学医学会(ASBP)会長を兼務しており、
Yancy Jr. 准教授は今回のADA声明改訂委員の1人でもあります。

『飽和脂肪の摂取と心血管疾患の関連は不明』

Westman准教授とYancy Jr. 准教授は根拠となる論文をあげて、飽和脂肪の摂取と心血管疾患の関連は不明という見解を述べています。

3)Siri-Tarinoらの論文は、2012年04月09日 (月)の本ブログ記事

「飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は関係がない」

でも取り上げたものです。

【21論文、約35万人をメタアナリシスして、5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。】
という要旨です。

『菜食と肉食』
「ヒトと草食動物の消化システムは異なっているのに、菜食は抵抗なく受け入れられて、肉食は体に悪いイメージがあるのは面白い」との見解ですが、全く同感です。

『高脂肪食は中身が問題』
マウスの実験で高脂肪食で肥満という研究では、高炭水化物も兼ねている事が多いので問題とのことです。
高脂肪・低炭水化物食なら違う結果という見解です。

『減量なしでインスリンが減らせることも』
糖質20g/日未満のケトン食を実践開始の日から、インスリンを半量にして、血糖値をみながらどんどんインスリンを減らしていき、減量なしの段階でインスリンフリーになる症例も多いとのことです。

『実践的なケトン食メニューで患者をサポート』
「空腹時には糖質ゼロ食品〔肉類,魚介類,卵,バターなどの油脂,ポークラインズ(写真)など〕を満腹になるまで食べてよい。

開始当初,糖分への欲求,倦怠感,頭痛,体の痛み,集中困難などが出現した場合には,症状緩和に牛または鶏の透明なブイヨン(スープ)を1〜3回/日飲むよう指導。」

このメニューは参考になりますね。

ポークラインズは、2013年11月30日 (土)の本ブログ記事

「朝日カルチャーセンター立川教室のご報告と夏井先生との対談」

で登場した夏井先生一押しの《チチャロン・豚皮の唐揚げ》とほぼ同一と思われます。


江部康二


☆☆☆

以下、MT Pro [2013年12月26日(VOL.46 NO.52) p.09]
記事からの抜粋です。

糖尿病に対する糖質制限食治療

米デューク大学研究者インタビュー 後編

低糖質・高脂肪食は有用な選択肢の1つ
山田 悟 氏 Eric C. Westman 氏 William S. Yancy Jr. 氏

5年前から糖質制限を糖尿病・肥満治療に取り入れているデューク大学生活習慣医学クリニックでは,糖質を20g/日未満に制限するケトン食の実践により,インスリンフリーとなる患者を多数経験しているという。先週号に続き糖質制限食に関する臨床研究を牽引するダーラムデューク大学(米ノースカロライナ州ダーラム)一般内科のEric C. Westman准教授と同大学のWilliam S. Yancy Jr.准教授の2氏へのインタビューを紹介する。Westman准教授は同大学生活習慣医学クリニック所長ならびに米国肥満学会議(ASBP)会長を兼務しており,Yancy Jr. 准教授は今回のADA声明改訂委員の1人でもある。聞き手は,2013年11月に食・楽・健康協会理事長に就任した北里研究所病院(東京都)糖尿病センターの山田悟センター長にお願いした。

飽和脂肪と心血管疾患の関連は不明

山田 低糖質・高脂肪・適度な蛋白質の食事を推奨されるとのお話でしたが,脂肪について語ると,必然的に飽和脂肪に行き着くと思います。飽和脂肪の摂取についてはどのようにお考えですか。

Yancy Jr. 糖質制限を行っている人たちの最大関心事ですね。飽和脂肪摂取について,以前は脂肪は悪いプレーヤーで,コレステロールと心臓発作を起こすとされてきました。

Westman 私は飽和脂肪を避けるべきとは思っていません。

Yancy Jr. かつて海外7カ国の観察研究1)から脂肪に害があるとする考えが提唱されましたが,冠動脈死亡リスクと飽和脂肪の関連には他にも多くの要因が交絡していることは歴然としており2),それを信じる研究者は少なくなってきています。

Westman 飽和脂肪と心血管疾患の関連を評価した前向きコホート21研究のメタアナリシス3)では,飽和脂肪の摂取と心血管疾患リスクに関連は認められませんでした。また,飽和脂肪酸だけでなく,多くの食事因子と心血管疾患に関してBradford Hillの因果関係評価基準を用いたシステマチックレビュー4)では,地中海食,野菜,ナッツ類はリスクを低下させる一方,トランス脂肪酸と高GI値の食品はリスクを上昇させることが示されています。しかし,飽和脂肪と心血管疾患の関係性についてのエビデンスは出ていません。

Yancy Jr. これが現在のサイエンスです。過去さまざまな食事研究がありましたが,ある主要栄養素を変えると,少なくとも食事全体のパーセンテージ上,他の主要栄養素が変わるというところが厄介なのです。

山田 PREDIMED研究はどう思われますか。

Yancy Jr. 食事を変えればリスクを減少させられることを示すとても印象的な研究です。この研究からいえることは,不飽和脂肪酸摂取を増加し,炭水化物の摂取を減らすことは,その逆よりも良いということです。

Westman そしておそらく,炭水化物を減らし,飽和脂肪摂取を増加することも良いだろうと思います。飽和脂肪は善玉コレステロールであるHDLコレステロールを増加させます。卵には飽和脂肪が含まれており,HDLを増加させます。私は卵を制限する必要はないと考えています。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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