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『医療の巨大転換(パラダイムシフト)を加速する』 江部康二、夏井睦
こんばんは

『医療の巨大転換(パラダイムシフト)を加速する』
糖質制限食と湿潤療法のインパクト
著者 江部康二 夏井睦
東洋経済新報社

2013年8月23日から販売開始です。
2013年9月6日より電子版も販売開始です。。

以下の東洋経済新報社サイトの電子書籍配信先からお求めいただけます。

http://www.toyokeizai.net/spc/editorial/category/e-books-bk/

kindle版も以下のようにご購入いただけます。
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医療の巨大転換(パラダイムシフト)を加速する: 糖質制限食と湿潤療法のインパクト
東洋経済新報社



アマゾンでも購入できますので、是非ご一読を。


以下は、医療の巨大転換を加速する- 糖質制限食と湿潤療法のインパクトの「はじめに」です。

「はじめに」は私が書いて「おわりに」は、夏井睦先生が書いておられます。

昨日、「はじめに」と「おわりに」を一気に掲載予定だったのです。

しかしFC2ブログが、文字数が多すぎて、掲載不能に陥ったので、まずは、夏井先生の「おわりに」を、本日は私の「はじめに」を掲載します。

江部康二


はじめに

夏井先生との対談  出会いと流れと

湿潤療法を初めて知ったのはネットである。そのときは夏井先生の名前は確認せずにそのサイトにある記述と画像をみて、即座に本物と思った。早速要点をプリントアウトして病棟や外来に配った。

テニスを1~2週に1回しているので、幸い?転倒して手足を擦り剥くことは時々あった。

それまではイソジンで消毒してガーゼを貼って、絆創膏で固定して包帯。翌日ガーゼを消毒のために剥がすとき、たいていは傷口とくっついていて、「痛てててて!」とか言いながら何とか剥がして、再びしみて痛いのを我慢してイソジンで消毒して・・・。

いやはや今から思えば、とんでもない行為であり、自分で自分に拷問しているようなものであった。湿潤療法のサイトを見てからは水道水で洗ってティッシュで拭いてワセリンを塗って上から市販のドラッグストアで打っている被覆材を貼っておしまい。

「傷は湿潤な環境にして、余剰の水分は吸収させるか逃がす。」という原則だけ守っていれば、そのままシャワーを浴びてもOKだし、何の痛みもなく治った。

外来患者さんでもちょっとした擦過傷や火傷には湿潤療法の説明をして実践してもらい、痛みなく治るので随分感謝されたものである。

そんな頃2010年、高雄病院に脇元洋果先生が、糖質制限食や漢方を学ぶために赴任してこられた。私が湿潤療法に興味を持っていることを彼女に話すと、即「それなら本家の夏井先生を呼びましょうよ。」と提案された。脇元先生は夏井先生の外来について湿潤療法を勉強したことがあり、私などよりはるかに詳しい知識をもっていたのである。

そこからは、とんとん拍子に話はすすんで、夏井先生に連絡をとって段取りを整え、2011年1月14日、夏井先生を高雄病院に招いて湿潤療法の講演をしてもらった。この高雄病院での講演会が夏井先生との初対面であった。

私はサービス精神旺盛なので「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」「我ら糖尿人、元気なのには理由がある!」の2冊を謹呈した。大歓迎の意を込めて、河豚のフルコースで宴会をした。4時間くらい食べて呑んで、地球の歴史、原初の生命、生命の進化の話、宇宙のこと、音楽のこと、パソコンのこと・・・いっぱい話した。

結局私は酔いつぶれてしまって後半はよく覚えていないのであるが、とりあえず夏井先生の博学な知識に圧倒されたことだけはよく覚えている。

この人と(素面で)対談したらきっと楽しいだろうなとこのとき漠然と思った。作家宮本輝氏との対談以来久しぶりの興味深い企画である。

ところで夏井先生は私が謹呈した本を全く読んでいなかったそうである。たまたま2011年9月のネットの日経メディカル特集記事「糖質制限食」に江部康二という名前が載っているのをみて、どっかで聞いた名前やなと思い出して、やっと面白そうやなと、私の本を読む気になったそうである。きっかけは大事である。

そこからは早かった。夏井先生のブログで最初に糖質制限食を2011年11月に取り上げていただいて以降、次第に盛り上がっていき、ついには連日のように糖質制限食の話題が湿潤療法のサイトに登場するようになった。私の本の宣伝も連日のようにバッチリしていただいた。おかげで本の売り上げが急速に伸びて感謝感激である。

夏井先生のサイトの読者は、自分の頭で考える進取の精神を持つ医師が多く、糖質制限食にもまったく抵抗がなかったようである。糖質制限食を早速自ら実践してその効果を体験し私のブログにも訪れるというパターンで、随分アクセス数が増えて、またまた夏井先生には感謝である。「海老で鯛を釣る」ならぬ「河豚で夏井睦という大魚をつり上げた」ようである。もう2~3回は河豚を奢らねばなるまい。

夏井先生とブログ読者、江部康二とブログ読者、かっこよく言えば理論的、普通に言ったら理屈っぽいおじさんとおばさん、あるいはお兄さんとお姉さん・・・。兎に角理屈がわかる人、自分の頭で考える人には、すぐに理解できる普遍性のある理論が「湿潤療法」と「糖質制限食」である。

ところで湿潤療法に抵抗なく、すっと入り込めたと思っていたが、実際には常識の壁を突破することを一度体験していたことが大きかったのかもしれない。

すなわち、1999年に、兄江部洋一郎が糖質制限食を高雄病院に初めて導入したときは、全く信じておらず2年間凍結していたが、私自身の糖尿病患者さんに糖質制限食を導入して劇的改善を目の当たりにして一気に常識の壁を乗り越えて、初めて兄(糖質制限食)を信じた経験があったのである。

さらに「傷は絶対消毒するな」で、「大腸癌の手術をして大腸粘膜は消毒しない(消毒できない)が腹の縫合部の皮膚は毎日消毒するという矛盾」との記述をみて、何でこんな簡単な事実に自分は気がつかなかったのかと目から鱗が落ちたのである。

大腸の縫合部を日々通過していくのは生きた細菌を多数含む「UNKO」である。これで感染しないのなら、消毒は無意味ということは、理屈ですっと頭に入って理解して腑に落ちた。いままで100年間、世界中の誰も何故気がつかなかったのか?

ガイドラインに頼る医師は、自分で考えることを放棄した医師である。革命的に新しい治療法にエビデンスがあるはずがない。医師以外にも普通の人でも理屈が好きな人は自分で考え、納得して湿潤療法を実践すれば、「痛みなく傷が速やかに治る」のである。この快適な創傷治癒を一度体験すれば二度と消毒しようとは思わない。糖質制限食も又然りである。

いくら大学のお偉い糖尿病専門医が、ご飯をしっかり食べてと指導してもSMBG(血糖自己測定器)を糖尿人がもっていて実験したら食後血糖値が軽く200mgを超えることはすぐにわかる。このことが解ったら、カロリ-制限食(高糖質食)という、最低でも一日3回、食後血糖値が200mg/dlを超えるような食事療法を、いったい誰がするであろうか?

本書は、夏井先生と私が、医学界のパラダイムシフト(湿潤療法と糖質制限食)という大きなテーマを縦軸に、あとは理屈っぽい二人が、縦横無尽に医学界の問題点を取り上げて舌鋒鋭く(自画自讃)迫ったという、なかなか骨太の対談本である。

ところでユングの言う共時性とでもいうか、脇元医師がたまたま高雄病院に来ておられ、その出会いが夏井先生との新たな出会いを形づくってくれた。

物事がサクサクと進むときは、このような出会いと流れが大きな意味と持つことが多い。私は理屈っぽい無神論者であるが、「Something Great」は好きである。


2013年6月
高雄病院
江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
ニュートリションケア
2014年1月号
www.medica.co.jp/catalog/m/4986

【特集】患者指導にうまく使おう! 糖質制限、カーボカウントと糖尿病の食事療法 -新しい食品交換表の使いかた-
長崎大学病院 川﨑英二

<1>糖質制限
独立行政法人国立国際医療研究センター病院/東京医科歯科大学 能登 洋

<2>糖質制限のQ&A
(1)糖質制限とは、どのくらい制限することをいうの?
(2)糖質制限を行うと、どのようなことが起こるの?
(3)糖質制限は、どのような患者に向いているの?
彦根市立病院 山本卓也

(4)糖質制限をするときのたんぱく質や脂質に対する注意点は?
(5)糖質制限をしてはいけない患者とは? どうしてだめなの?
(6)医療者に内緒で極度の糖質制限を行う患者への指導方法は?
長崎大学病院 三浦伊代
2013/12/27(Fri) 22:36 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: ニュートリションケア
精神科医師A さん

ありがとうございます。

これって、糖質制限食肯定ってことですかね?
2013/12/28(Sat) 18:12 | URL | ドクター江部 | 【編集
4年近くになりました
久しぶりに投稿します。56歳、男です。糖質制限開始から4年近くになりました。
それまで慢性的な眼精疲労がありました。眼の奥が常にジワーと痛かったのですが、ウソのようになくなりました。あのままだったら失明しただろうと思います。
あの日のラッキーを思わずにいられません。「糖尿人が元気なのには理由がある」というタイトルを見て、糖尿病で血糖値が高いけれどスポーツや趣味に打ち込み、病気を忘れて元気にしているという趣旨の本とばかり思っていたので、本屋でその本の存在に気付いていましたが、立ち読みもする気になりませんでした。たまたまある日手に取って糖質制限に出会いました。手に取るまでに売れてしまっていればと思うと、本当に自分はラッキーだったとしか言いようがありません。
それ以前、毎日簡易測定器で血糖値を測っていたのですが、チャーハンを食べて翌朝測ったら130あり愕然としました。一方、夜遅く焼酎飲みながら焼き鳥など脂っこいものばかり食べて翌朝測ったら79でした。器械が壊れていると思いました。
最近嬉しいことがありました。歯磨きする時に歯磨き粉を使わないとすぐ歯茎から出血してましたが、最近よほどしつこく磨かない限り出血しなくなりました。血管が丈夫になったからかもと思っています。糖質制限しても長年かけて弱らせた血管は高血糖を記憶してしまって良くならないようですが、もしや・・・
夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」を読んで感動しました。メソポタミア人は発芽した小麦の甘さに取り付かれて栽培を始めたという説は絶対に正しいと思いました。
2013/12/28(Sat) 18:20 | URL | コバタケ | 【編集
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