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炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 。夏井睦著。
こんばんは。

炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書)
夏井 睦  著




が2013年10月17日(木)に発売開始されました。

畏友、夏井睦先生、待望の糖質制限食の本です。

書名からして、超過激で、夏井先生らしいです。

私は、アマゾンで予約して10冊購入し、高雄病院の医師や栄養士に配りました。

糖質制限食賛成派の医師は、自分で糖質制限食を実践していて、反対派の医師は実践していないことがほとんどです。

夏井先生は何はともあれ、糖質制限食を実践されて体重・体型が学生時代に戻り、高血圧・高脂血症も自然に治り、
昼食後の居眠りがなくなり、二日酔いがなくなり、睡眠時無呼吸症候群も治ったそうです。

前半のⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ章の糖質制限なお話もとても興味深いのですが、この本の真骨頂は

V 糖質制限すると見えてくるもの
VI 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題
VII ブドウ糖から見えてくる生命体の進化と諸相
VIII 糖質から見た農耕の起源

これら4つの章にあると言っても過言ではありません。

・穀物生産そのものが内部に抱えている問題(今後生産が成り立たなくなる?)
・糖質や砂糖と労働との歴史的関係
・「カロリー」という概念への根本的疑問の提示
・進化の過程での動物のエネルギー源の変化
・本来は猛毒であった酸素を取り込んで生きる真核生物
・多細胞生物が出現しエネルギー源が「ブドウ糖代謝」からより効率のよい「脂質代謝」への変化
・農耕開始の歴史は、ドングリの世界から小麦へ、何故シフト?
・定住生活の意味
・糖質は人類にとって神か悪魔か?

夏井ワールド全開で、全く新しい視点からの仮説を展開です。

仮説と言っても、著者の博学な知識に裏打ちされたものなので説得力があります。

結構難しい話なのですが、ほとんどの読者は、内容に引き込まれて一気に読破してしまうことでしょう。

ブログ読者の皆さん、是非是非、ご一読あれ。


江部康二



以下は、出版社からのコメントです。

◆「糖質制限」の陰の火付け役による待望の書!

糖質は人類にとって、神か、悪魔か――

◆著者は、光文社新書のロングセラー『傷はぜったい消毒するな』でもよく知られる「湿潤療法」のパイオニアだが、じつは昨今の糖質制限ブームの陰の火付け役としても知られている。

傷の治療法の発明時と同様、自分の身体で糖質制限を試し、その効果や危険のなさを確かめた著者は、糖尿病の糖質制限治療の第一人者である江部康二氏と親交を深めながら、栄養素としての糖質の性質や、人類の糖質摂取の歴史、
カロリーという概念やその算出法のいいかげんさ、そしてブドウ糖からみえてくる生命の諸相や進化などについて、独自の考察や研究を開始。

本書では、糖質からみた農耕の起源についても新説を展開、穀物栽培によって繁栄への道を得た人類が、穀物により危機への道をたどりつつあることも指摘する。
著者のHPに日々寄せられる、多くの糖質セイゲニストからの体験談の一端も紹介。
糖質を切り口に様々なことを考える。

【目次】
はじめに

I やってみてわかった糖質制限の威力
II 糖質制限の基礎知識
III 糖質制限にかかわるさまざまな問題
IV 糖質セイゲニスト、かく語りき

V 糖質制限すると見えてくるもの
(1) 糖質は栄養素なのか?
(2) こんなにおかしな糖尿病治療
(3) 穀物生産と、家畜と、糖質問題
(4) 食事と糖質、労働と糖質の関係

VI 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題
(1) 世にもあやしい「カロリー」という概念
(2) 哺乳類はどのようにエネルギーを得ているのか
(3) 低栄養状態で生きる動物のナゾ
(4) 「母乳と細菌」の鉄壁の関係
(5) 哺乳類はなぜ、哺乳をはじめたのか
(6) 皮膚腺がつないだ命の連鎖

VII ブドウ糖から見えてくる生命体の進化と諸相
(1) ブドウ糖――じつは効率の悪い栄養
(2) エネルギー源の変化は地球の進化とともに

VIII 糖質から見た農耕の起源
(1) 穀物とは何か
(2) 定住生活という大きなハードル
(3) 肉食・雑食から穀物中心の食へ
(4) 穀物栽培への強烈なインセンティブ
(5) 穀物に支配された人間たち

あとがき

【著者プロフィール】

夏井睦(なついまこと)
1957年秋田県生まれ。東北大学医学部卒業。
練馬光が丘病院「傷の治療センター」長。
2001年、消毒とガーゼによる治療撲滅をかかげて、
インターネットサイト「新しい創傷治療」(http://www.wound-treatment.jp/)を開設。
湿潤療法の創始者として傷治療の現場を変えるべく、発信を続けている。
趣味はピアノ演奏。
著書に『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)、
『キズ・ヤケドは消毒してはいけない』(主婦の友社)、
『さらば消毒とガーゼ』(春秋社)、『これからの創傷治療』(医学書院)、
『創傷治療の常識非常識』『ドクター夏井の熱傷治療「裏」マニュアル』(ともに三輪書店)、
共著に『医療の巨大転換を加速する』(東洋経済新報社)などがある。




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
世界に広がっています。
夏井先生の著書、購入しました。多くの方に読んでほしいです。
渡辺信幸先生のFBより。

イタリアの全国紙レプブリカの18/10/2013に
日本の食伝説の危機と題して渡辺信幸先生。江部先生、夏井先生の事が書かれたそうです。

日本人の長寿の秘訣は、健康的な食生活だと長年言われてきた。脂肪分が少なく、野菜の多い食生活である。しかし近い将来、日本食の評判は覆るかもしれない。その食こそが現代の日本人を襲う数々の病気の原因だと主張する医師が次々と現れている。
内科医である渡辺信幸医師は、1993年に沖縄にやってきた。長年長寿を誇っていた県ゆえ、健康な人が沢山いると思いきや、目にしたのは肥満と高血圧の多さだった。現在沖縄はメタボリックシンドロームで日本一の県となっている。
時には重病人を運ぶヘリコプターが間に合わず、渡辺医師は目の前で患者が死んでいくのを見た。この経験から、沖縄の人々を健康にするための試行錯誤が始まり、20年後、ある結論に達する。いわゆる「沖縄クライシス」=肥満と高血圧の増加は、一般に考えられているように食生活の欧米化のせいではなく、むしろ「日本化」であるというものだ。

沖縄の人々は昔から豚肉をたくさん食べていたが、その後コレステロールを恐れるようになり、本土の食生活を取り入れるようになった。肉を少なくし、野菜と米を多く摂取するものである。今日、日本女性の平均寿命は86,41歳で世界一だが、1950年には60歳であり、欧米よりずば抜けて低かった。渡辺医師は、日本人の寿命が延びたのは欧米化した食、たんぱく質と脂質に富む食生活のおかげだと主張する。
彼は2つの簡単なルールに基づくダイエットで、彼の90%以上の患者を痩せさせることに成功した。そのルールとは、肉・卵・チーズを積極的に食べ炭水化物を制限することと、血糖値の上昇を緩やかにするため、ひとくちを最低30回噛むことである。たんぱく質と糖質の量の計算に基づき、カロリー計算の強迫観念は忘れるというこのダイエットは、パラダイムシフトである。
結果は、奇跡だった。高血圧や糖尿病の薬から自由になった患者がたくさん居るのだ。渡辺医師の外来には多くの人が押しかけるため、診察には数ヶ月待たねばならないこともある。

栄養学は時とともに変化し、新説が出るたびにそれまでの通説が覆される。高タンパク食に対する批判もあるが、渡辺医師のように糖質を問題視する医師も居る。糖尿病とアレルギーに特化した京都の高雄病院の理事である江部康二医師は、この分野のパイオニアである。肥満の真犯人についての本は何十冊も出版されており、夏井睦医師は「炭水化物が人類を滅ぼす」というショッキングなタイトルの本を出版している。溝口徹医師のように、精神疾患と血糖値の関係を指摘する医師も居る。糖質を過剰に摂取すると、細胞の老化を招くだけでなく鬱も引き起こすと言うのであれば、日本の高い自殺率と食との間に、関係性を求めることができるのかもしれない。
2013/10/27(Sun) 20:58 | URL | 町田 | 【編集
夏井先生のこの本、タイトルからして大胆ですが、江部先生のおっしゃる通り、内容に引き込まれて読破しました。なんか、凄いな~というか、大変面白かったです。

ユーモアのセンスも抜群の先生なのでしょうか?
所々、笑ってしまいました。

特に個人的には、「糖質は嗜好品である」に納得共感しました。

夏井先生の博学ぶりや、思い切った仮説を発表する姿勢は、カッコいいと思います。

アメリカの医師の著書『小麦は食べるな』も話題になりましたから、「穀物に依存しない食生活」にシフトしようとする人々が、多数派になる時代も遠くないと思えてきました。

江部先生のブログで夏井先生を知り、夏井先生オススメのお湯洗髪、ワセリンスキンケアに変えてから、糖質制限食との相乗効果もあって、肌や髪がきれいになりました。

食生活もスキンケアも、これまでの常識とは真逆のようなことをしていますが、結果がでてくると本当に嬉しいものです。

先生方には、これからも頑張っていただきたいです。感謝してます。

2013/10/27(Sun) 21:47 | URL | ココナ | 【編集
定期健診の結果についてお尋ねします。

1年ぶりにABI、PWV、TBIを測定しました。

[ 2004年9/28 ]
ABI/右 左、PWV/右 左、
1.25 1.17、2015 2037、

[ 2012年8/17 ]
ABI/右 左、PWV/右 左、
1.22 1.16、2145 2290、 

[ 2013年10/25 ]
ABI/右 左、PWV/右 左、TBI/右 左
0.96 0.96、1962 1961、 0.69 0.67  


以上の判定は、
・ ABI   悪化している。現在境界型。(血管が詰まり気味?)
・ そのため今回初めてTBIを測定。これも境界型。(血管が詰まり気味?)
・ PWV  逆に改善している。(血管が柔らかくなった?)
来月は負荷試験を行うそうです。


主治医から「血小板を改善する薬を出しましょう」と提案されましたが、
「もう少し様子をみたい」とお願いしました。


どうも良く分かりません。
私の血管は良くなりつつある/悪くなりつつある、
どちらなのでしょうか?

2013/10/28(Mon) 01:25 | URL | ライフワーク光野 | 【編集
病の起源(心臓病) NHK
いつも お世話になっています。

本日 東京糖質オフネット会に出席し、夏井先生を始め色々な方のお話を聞いてきました。

ところで、帰宅しNHKスペシャル病の起源を見たところ今回のテーマは心臓病で、肉食が原因との(N-グリコリルノイラミン酸)内容でした。

この説は新しい説なのでしょうか?
2013/10/28(Mon) 14:39 | URL | くるみ | 【編集
Re: 世界に広がっています。
町田 先生

ご無沙汰しております。
情報をありがとうございます。

イタリアの全国紙レプブリカに登場とは嬉しいですね。
2013/10/28(Mon) 19:03 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
ココナ さん

夏井先生、ユーモアのセンス、抜群です。

「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト(東洋経済新報社)2013年

の夏井先生のあとがき、とても面白いですよ。
2013/10/28(Mon) 19:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 病の起源(心臓病) NHK
くるみ さん

いろんな説や論文が発表されて、結論が違うことは珍しくありません。
動物性脂肪で心血管イベントが増えるというのは、従来の定説でした。

しかしながら
飽和脂肪摂取量と脳心血管疾患の関連を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが明らかとなりました。(☆)
21論文、約35万人をメタアナリシスして、5~23年追跡した研究ですので
信頼度は高いです。

今まで医学界で
『動物性脂肪を主とした飽和脂肪酸摂取が脳心血管イベント発生のリスクとなる』
とさんざん言われてきたのは何だったのでしょうね?

(☆)
Siri-Tarino, P.W., et al., Meta-analysis of prospective cohort studies evaluating the association of saturated fat with cardiovascular disease. Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.
2013/10/28(Mon) 19:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 定期健診の結果についてお尋ねします。
ライフワーク光野 さん

ABI、TBI に関して

私は詳しくないので、循環器のドクターに相談してみてください。
2013/10/29(Tue) 09:12 | URL | ドクター江部 | 【編集
不安です。
現在、妻が大学病院に通院中です。
ここ最近、血糖値は下がらずインシュリンの量も
増え、体重も減らず毎日不安を抱えて生活していました。
そんな時、先生の糖質制限のお話をしりました。
急に炭水化物の摂取を少なくすることは難しいと
考え、とりあえずいつもより少なくするように気を
つけた所、血糖値も下がって体重も減り少しですが順調に行っておりました。
最近、病院の診察があり検査をしたところ、ケトン体が出て(+1)いるから問題があるといわれました。
炭水化物の摂取を減らしたと話したところ、このまま行くと危険だから減らすことはやめなさいと
言われました。
もう夫婦で何がいいのかわからなくなっています。
ダイエットをすればケトン体は出るものと認識していましたが危険なのでしょうか?
インシュリンの量もあるので独自で判断することは
危険に思います。
神奈川県相模原市近辺で糖質制限やカーボカウントを理解し実践している病院はご存知ありませんでしょうか?ご紹介いただけませんでしょうか?
突然の書き込み、お願いで申し訳なく思いますが
よろしくお願いいたします。
夫婦で不安で夜も寝られない日々が続いていおります。
2013/10/29(Tue) 22:41 | URL | 神奈川 浅野 | 【編集
ABI、TBI に関し
江部先生

 お手数をお掛けしました。

慌てる事はありませんので、
自分でもっと勉強することにします。
2013/10/30(Wed) 06:30 | URL | ライフワーク光野 | 【編集
Re: 不安です。
神奈川 浅野 さん

糖質制限で、血糖値が改善しているなら、インスリン作用は確実に確保されているので
尿中ケトン体が陽性でも、生理的で正常なもなので、心配いりません。

インスリン作用が欠落したときに生じる「糖尿病ケトアシドーシス」とは、全く異なります。
「糖尿病ケトアシドーシス」なら、当然血糖値は著明に悪化しています。

血糖自己測定器で低血糖に注意しながら、糖質制限食で
インスリンの量を徐々に減らすことを目指しましょう。
インスリン(肥満ホルモン)の量が減れば、肥満も改善しやすいです。

藤沢市湘南台の白神先生は、ご自身が糖尿病で糖質制限食を実践しておられます。
糖尿病患者さんも多数、診察しておられます。
相談されては如何でしょう。

神奈川県藤沢市湘南台1-1-6 湘南台クリニックBL 3F
TEL 0466-41-4192
湘南台しらがクリニック院長 白神 敏雄先生
2013/10/30(Wed) 16:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
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