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自ら糖質制限食実践中の札幌の医師はおられるでしょうか?
こんばんは。

札幌25才さんからコメント・質問を頂きました。

12才で2型糖尿病とは早いですね。

できればキッチリ治療して欲しかったですが、25才で、空腹時血糖値250mg/dl、HbA1c9.6%。

現在入院中で、

食事療法(カロリー制限)と薬物治療
メトグルコ(朝昼晩3回)+グラクティブ(朝1回)

栄養士
「糖質を控え、 その分、たんぱく質・脂質を多く取っても、 血糖値は、上昇する時間が遅れるだけで、変わらない。
たんぱく質を多くとると腎臓に負担がかかる。
たんぱく質・脂質が増えることで肥満解消にはつながらない。
よって、糖質制限はオススメできない。」


ほとんどの栄養士が、この方と同様に

「たんぱく質が数時間で50%血糖に変わり、脂質は十数時間で10%未満が血糖値変わる」

という、米国糖尿病学会の1997年のテキストブックの情報を未だに信じ込んでいますが、勉強不足です。

困ったものです。

糖尿専門医においても古い情報しかご存じない方もいて、本当に困ったものです。

米国糖尿病学会は、2004年以降は、患者教育用テキストブックで

「血糖に変わるのは糖質だけで、たんぱく質・脂質は血糖に変わらない」

と断定しています。

だからこそ、糖質制限食で劇的に血糖コントロールが改善するわけです。

そして実践すればすぐにわかりますが、糖質制限食で肥満は改善します。

糖質制限食賛成派の医師・栄養士は自分で実践している方々で、反対派は自分で実践していない方々です。

また、2013年の米国糖尿病学会の栄養療法に関する声明で

『糖尿病腎症の所見のない糖尿病患者では、最適な血糖コントロール、あるいは、心血管疾患リスクの改善のための理想的な蛋白質摂取量に関しては、これを推奨するに足る十分なエビデンスは存在しない。したがって、目標は個別化されなければならない。(C)

糖尿病腎症(微量アルブミン尿、および、顕性蛋白尿)を有する糖尿病患者では、通常の摂取量以下に蛋白質摂取量を減量することは、血糖状態、心血管リスク、あるいは、糸球体ろ過率低下の経過に変化を与えないので、推奨されない。(A)』

たんぱく質制限に関して明確に否定しています。

ただ一言、医師も栄養士も勉強して欲しいです。

「1.糖質制限をするとしたら、薬物治療は行わないほうがよいのでしょうか。」

スーパー糖質制限食なら、自分自身のインスリン分泌能力がある程度以上残存していれば、薬物療法は必要ないことが多いです。

「2.治療として、糖質制限を行っていく場合、 身近に江部先生のように糖質制限にくわしい先生がいらっしゃれば、心強いと思うのですが、北海道(札幌)にそのような先生はいらっしゃいますか?」

札幌市の糖質制限食OKの諸岡先生が、手一杯で新患は無理な状況です。

他にも自ら糖質制限食を実践し患者さんに指導している医師が、札幌におられると思いますので是非、本ブログにコメントしていただけば幸いです。

あるいは、高雄病院にメールしていただいても嬉しいです。

高雄病院:takao-info@ac.auone-net.jp

よろしく御願い申しあげます。


江部康二



【13/10/24 札幌25才

はじめまして

12才の頃に2型糖尿病と診断され、 今に至るまで、ほとんど治療をしてきませんでした。

25才となった今、血液検査を行い、 空腹時血糖250、 HbA1cが9.6%もあることが判明。

現在、北海道の病院に入院中です。

入院中は、
食事療法(カロリー制限)と薬物治療
メトグルコ(朝昼晩3回)+グラクティブ(朝1回)
を中心に、治療を進めています。
※運動療法については、現在合併症の検査中のため、控えています。

食事療法について、
栄養士の方とお話する機会があったので、
糖質制限について質問しました。

栄養士の方には、
-------------------------------------------------
糖質を控え、
その分、たんぱく質・脂質を多く取っても、
血糖値は、上昇する時間が遅れるだけで、変わらない。

たんぱく質を多くとると腎臓に負担がかかる。
たんぱく質・脂質が増えることで肥満解消にはつながらない。
よって、糖質制限はオススメできない。
-------------------------------------------------
と言われました。

しかしながら、
僕自身、糖質制限については浅い知識しかありませんが、
カロリー制限を続けることよりも、糖質制限を行った方が、
血糖値のコントロールに繋がると考えています。

今後の治療方針については
主治医と相談し、決めていきたいと思うのですが、

その前に、糖質制限について、
江部先生にいくつか質問をさせてください。

1.糖質制限をするとしたら、
  薬物治療は行わないほうがよいのでしょうか。

2.治療として、糖質制限を行っていく場合、
  身近に江部先生のように糖質制限にくわしい先生が
  いらっしゃれば、心強いと思うのですが、
  北海道(札幌)にそのような先生はいらっしゃいますか? 】



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
朝食を食べないと糖尿病になりやすいと聞いたことがあります。

スタンダード糖質制限食やプチ糖質制限食をやってると、朝食を食べないのと同様に主食を1、2回抜くことになるので、主食を食べた時に血糖値が急上昇して膵臓が疲弊し、糖尿病になりやすくなりませんか?



2013/10/25(Fri) 21:04 | URL | 京都15才 | 【編集
最新情報をなぜ知らないままで平気なのか?
最新情報を知らない事態というのは、医療従事者の個人の怠慢?それともシステム上の問題?
患者は、たまったもんじゃないです、プンプン!!
何が一番阻止してるのですか?
2013/10/26(Sat) 09:38 | URL | 萩原 | 【編集
江部先生、いつもためになるブログありがとうございます。

私の父が内科の診療所をしており、私も調剤や受付事務などしております。

東北の田舎町ですので、糖質制限に関する認知度がまだまだ低いです。

数年前から、糖尿病の患者さんに、『おかずは沢山食べていいから、主食は控えめにしてください。』という、緩やかな指導に留まって、診療しています。

しかし、ご高齢(70~80歳代)になってから、糖尿病を発症された方に、糖質制限食を理解していただく事や、これまでの食生活を変えていただく事には限界を感じてます。


2013/10/26(Sat) 11:30 | URL | ココナ | 【編集
CKD2013
エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013
http://www.jsn.or.jp/guideline/ckdevidence2013.php

第3章 CKDと栄養
http://www.jsn.or.jp/guideline/pdf/CKD_evidence2013/03honbun.pdf

P25
CQ1: CKDの進展を抑制するために,たんぱく質制限は推奨されるか?

推奨グレードB: 画一的な指導は不適切であり,個々の患者の病態やリスク,アドヒアランスなどを総合的に判断して,たんぱく質制限を指導することを推奨する

P29

4.推奨されるたんぱく質制限量
 標準的治療としてのたんぱく質制限は,0.6~0.8g/kg・標準体重/日で指導することを推奨する。軽度の腎機能障害では,0.8~1.0g/kg・標準体重/日から指導を開始してもよい

5.たんぱく質制限の適応
 たんぱく質制限の適応は,主にステージG3bより進行したCKDであるが,画一的な制限は不適切であり,個々の症例に応じた検討が必要である


日経メディカルの解説記事
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201310/533143.html
2013/10/26(Sat) 13:30 | URL | 精神科医師A | 【編集
不勉強
先日、町の保健士から電話があり、検診のその後について、調査がありました。
チャンスとばかり、糖質セイゲニストの月例会のお話しをし、参加を呼びかけましたが…。
患者が命がけなのに対し、毎日がなんとなく過ぎているんでしょうね。
塾だと、成績が下がると辞めてしまうので、毎日が戦々恐々ですが。
2013/10/26(Sat) 16:57 | URL | 北九州 三島 | 【編集
Re: 最新情報をなぜ知らないままで平気なのか?
萩原 さん

医師も栄養士も、自分の頭で考えて勉強するという人が少ないのです。

医師会や栄養士会の勉強会で、最近は糖質制限食の講演で私を呼んでいただくことも増えました。
しかしそういう進歩的な医師会や栄養士会は、トータルの数からすると、まだまだとても少ないのです。
2013/10/26(Sat) 17:28 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
ココナ さん

ご高齢のかたに糖質制限食を押しつけるようなことは、私もしません。
理解してやる気もある方は、ご高齢でも説明してます。

『おかずは沢山食べていいから、主食は控えめにしてください。』

緩やかな糖質制限食でも、グルコーススパイクは大分、改善すると思いますよ。
2013/10/26(Sat) 17:33 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: CKD2013
精神科医師A さん

日本腎臓病学会のエビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013

ありがとうございます。

「たんぱく質制限の適応は,主にステージG3bより進行したCKDであるが,画一的な制限は不適切であり,個々の症例に応じた検討が必要である」


G3bということは、eGFRが30~45ml以下です。
G3aで、eGFRが45~59ml以下は、そんなにたんぱく制限しないというニュアンスですね。

米国糖尿病学会のスタンスと近くなっています。


2013/10/26(Sat) 17:43 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 不勉強
北九州 三島 さん

保健士さん、月例会に来てくれたら面白いですね。
2013/10/26(Sat) 17:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
札幌のDr
札幌市中央区の時計台ビル2Fに
札幌スポーツクリニック内科の山村美雪Drは、糖質制限に理解ありです。
管理栄養士さんも糖質制限に沿って指導してくれますので、受診されてみてはどうでしょうか。
2013/10/26(Sat) 19:53 | URL | ナリ | 【編集
Re: 札幌のDr
ナリ さん

情報をありがとうございます。

札幌25才さん

札幌スポーツクリニック内科の山村美雪Drに相談されてみては如何でしょう。

札幌市中央区北1条西2丁目
札幌時計台ビル1F・2F
札幌スポーツクリニック
整形外科 山村俊昭Dr
内科 山村美雪Dr
内科(直通)TEL:011-206-8755
2013/10/27(Sun) 09:52 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございます。
江部先生、ナリさん。

情報ありがとうございます。

頂いた情報をもとに、
一度、札幌スポーツクリニック内科の山村美雪先生に
相談させていただこうと思います。


これから先、何十年と糖尿病と向かい合って生きていくにあたり、
血糖コントロールは、とても重要だと認識しています。
今一番怖いことは、
糖尿病悪化による合併症や動脈硬化による病気です。

それらを進行させないためにも、
今は知識を増やし、そして行動にうつしていきたいと思います。


ありがとうございました。
2013/10/28(Mon) 23:01 | URL | 札幌25才 | 【編集
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