2013年10月22日 (火)
こんにちは。
糖質制限食実践中に生じることがある好ましくない症状について、考察してみます。
今まで、本ブログでも、便秘、全身倦怠感、こむら返り・・・etc
そのつど質問に対して答えを記事にしてきたのですが、今回は一つずつ順番に検討してみます。
<全身倦怠感など>
糖質制限食実践中の糖尿病患者さんで、一番多く経験したのが、
「血糖値とHbA1cは速やかに改善したが、全身倦怠感、筋力低下、痩せ過ぎ」
などで困っているという訴えでした。
多いといっても、せいぜい数%以下ですが・・・。
これらの患者さん、一応管理栄養士が面談して、食事を詳細に検討しました。
その結果、ほぼ全員が摂取エネルギー不足でした。
例えば、男性で1200kcal/日とか女性では1000kcal/日とかです。
当然のことですが、糖質制限食の範疇で摂取エネルギーを増やして、厚生労働省のいう標準必要エネルギーを満たして貰うと、皆さん「全身倦怠感、筋力低下、痩せ過ぎ」は速やかに改善しました。
ご高齢で少食タイプの場合、高雄病院給食のスーパー糖質制限食「約500kcal」を食べきれない人が時々おられます。
このような時は、間食にチーズ、ナッツ、少量の果物を摂っていただき、料理にもオリーブオイルやエゴマ油を積極的に使って、兎に角摂取エネルギーを増やすことが、唯一の解決策です。
あと、とくに少食ではないのだけど、長年の習慣と思いこみで、<糖質制限+脂質制限>を無意識レベルで実践してしまう人があります。
この場合は、タンパク質、葉野菜、海藻、茸・・・とかばかり食べるので摂取エネルギー不足になります。
刺身や焼き魚や鶏肉のササミや豆腐などタンパク質食材は、基本低カロリー食材なのです。
<糖質制限+脂質制限>でヘロヘロになった方は、脂質をしっかり摂取していただけばエネルギー不足はたちどころに解決です。
NHKクローズアップ現代 2012年8月30日(木)放送
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3239_all.html
糖質制限食成功例として、藪田亜矢子さんが登場したあと、自分で勝手に糖質制限食をして、失敗したという男性が出演されました。
『長年、糖尿病に悩んでいたこの男性。2011年、自己流で糖質制限を始めました。
「ごはん類とパン類を一切なくした食事です。」
糖質をほとんどとらなくなったことで、食事のカロリーは以前の3分の1にまで減りました。2か月で血糖値の指標は大幅に改善しました。
ところがその後、体調が悪化。
足の筋力が衰え、手すりをつかまないと階段も上れなくなりました。』
この男性、典型的な<糖質制限+脂質制限>例です。
摂取カロリーが以前の1/3に減少ということですので、極端なカロリー制限の結果、
『足の筋力が衰え、手すりをつかまないと階段も上れなくなりました。』ということです。
これは糖質制限食による筋力低下ではなく、カロリー不足による筋力低下です。
カルピンチョ先生が、ご自身のブログで
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat18/post_179.html
米国のDr.Cateの仮説
「あまりにも急激な糖質制限は甲状腺トラブルとホルモンバランスの乱れを招く」
を紹介しておられます。
そういうことも、可能性としてまれにありえるのかなと思いますが、私の患者さんたちは、摂取エネルギーを標準に増やすことで基本的に全員、症状は改善しておられますので甲状腺は関係なかったことになります。
なお
Dr.Cateは、
「いきなり厳しい糖質制限すると、糖質以外に慣れてない体は、それが飢餓状態であると勘違いしてしまいます。」
と述べておられるそうですが、本当の飢餓状態(例えば神経性食欲不振症など)ではT3が低下してT4、TSHは正常です。
T3が低値で、T4、TSHとも正常な病態は「Low T3 syndrome」と呼ばれます。
飢餓や低栄養の場合、人体が代謝を低下させてエネルギー消費を抑えるための生体反応と考えられています。
これは甲状腺機能低下症ではありません。
そして、無症候性の甲状腺機能不全は比較的一般的で、高齢女性、特に橋本甲状腺炎が基礎にある高齢女性の15%近くに生じるそうです。
つまり少々の甲状腺機能低下があっても、無症状のことも多いということですね。
スーパー糖質制限食で、しっかりエネルギー摂取している人が、3ヶ月や半年で甲状腺機能低下症になるとは考えにくいです。
江部康二
糖質制限食実践中に生じることがある好ましくない症状について、考察してみます。
今まで、本ブログでも、便秘、全身倦怠感、こむら返り・・・etc
そのつど質問に対して答えを記事にしてきたのですが、今回は一つずつ順番に検討してみます。
<全身倦怠感など>
糖質制限食実践中の糖尿病患者さんで、一番多く経験したのが、
「血糖値とHbA1cは速やかに改善したが、全身倦怠感、筋力低下、痩せ過ぎ」
などで困っているという訴えでした。
多いといっても、せいぜい数%以下ですが・・・。
これらの患者さん、一応管理栄養士が面談して、食事を詳細に検討しました。
その結果、ほぼ全員が摂取エネルギー不足でした。
例えば、男性で1200kcal/日とか女性では1000kcal/日とかです。
当然のことですが、糖質制限食の範疇で摂取エネルギーを増やして、厚生労働省のいう標準必要エネルギーを満たして貰うと、皆さん「全身倦怠感、筋力低下、痩せ過ぎ」は速やかに改善しました。
ご高齢で少食タイプの場合、高雄病院給食のスーパー糖質制限食「約500kcal」を食べきれない人が時々おられます。
このような時は、間食にチーズ、ナッツ、少量の果物を摂っていただき、料理にもオリーブオイルやエゴマ油を積極的に使って、兎に角摂取エネルギーを増やすことが、唯一の解決策です。
あと、とくに少食ではないのだけど、長年の習慣と思いこみで、<糖質制限+脂質制限>を無意識レベルで実践してしまう人があります。
この場合は、タンパク質、葉野菜、海藻、茸・・・とかばかり食べるので摂取エネルギー不足になります。
刺身や焼き魚や鶏肉のササミや豆腐などタンパク質食材は、基本低カロリー食材なのです。
<糖質制限+脂質制限>でヘロヘロになった方は、脂質をしっかり摂取していただけばエネルギー不足はたちどころに解決です。
NHKクローズアップ現代 2012年8月30日(木)放送
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3239_all.html
糖質制限食成功例として、藪田亜矢子さんが登場したあと、自分で勝手に糖質制限食をして、失敗したという男性が出演されました。
『長年、糖尿病に悩んでいたこの男性。2011年、自己流で糖質制限を始めました。
「ごはん類とパン類を一切なくした食事です。」
糖質をほとんどとらなくなったことで、食事のカロリーは以前の3分の1にまで減りました。2か月で血糖値の指標は大幅に改善しました。
ところがその後、体調が悪化。
足の筋力が衰え、手すりをつかまないと階段も上れなくなりました。』
この男性、典型的な<糖質制限+脂質制限>例です。
摂取カロリーが以前の1/3に減少ということですので、極端なカロリー制限の結果、
『足の筋力が衰え、手すりをつかまないと階段も上れなくなりました。』ということです。
これは糖質制限食による筋力低下ではなく、カロリー不足による筋力低下です。
カルピンチョ先生が、ご自身のブログで
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat18/post_179.html
米国のDr.Cateの仮説
「あまりにも急激な糖質制限は甲状腺トラブルとホルモンバランスの乱れを招く」
を紹介しておられます。
そういうことも、可能性としてまれにありえるのかなと思いますが、私の患者さんたちは、摂取エネルギーを標準に増やすことで基本的に全員、症状は改善しておられますので甲状腺は関係なかったことになります。
なお
Dr.Cateは、
「いきなり厳しい糖質制限すると、糖質以外に慣れてない体は、それが飢餓状態であると勘違いしてしまいます。」
と述べておられるそうですが、本当の飢餓状態(例えば神経性食欲不振症など)ではT3が低下してT4、TSHは正常です。
T3が低値で、T4、TSHとも正常な病態は「Low T3 syndrome」と呼ばれます。
飢餓や低栄養の場合、人体が代謝を低下させてエネルギー消費を抑えるための生体反応と考えられています。
これは甲状腺機能低下症ではありません。
そして、無症候性の甲状腺機能不全は比較的一般的で、高齢女性、特に橋本甲状腺炎が基礎にある高齢女性の15%近くに生じるそうです。
つまり少々の甲状腺機能低下があっても、無症状のことも多いということですね。
スーパー糖質制限食で、しっかりエネルギー摂取している人が、3ヶ月や半年で甲状腺機能低下症になるとは考えにくいです。
江部康二
江部先生をはじめ、牧田善二先生や、山田悟先生の糖質制限を参考に、毎日精力的に働く自分ですが、休憩がうまく取れないので、1日二食で50グラム前後の糖質制限になっています。昨日も午後の2時半に昼食を食べてから忙しく、帰宅してこれから寝るのですが、まったく何も食べていません。腹が減らないので、なんとも思いませんが、これで膵臓に負担が かかるか、心配です。ちなみに、1日三食糖質制限しても、摂取カロリーは1500から1750キロカロリー位です。体重は1週間もしないのに2から3キロ落ちてます。
2013/10/23(Wed) 00:54 | URL | DJニューエラ | 【編集】
連載ありがとうございます。
食事記録(糖質を減らすようメモしていた)するかたわら、ハンドブックで失敗を反省?していましたが、カロリーも減っていたようです。
チーズやナッツは好きですので、さっそく食べようと思います。
食事記録(糖質を減らすようメモしていた)するかたわら、ハンドブックで失敗を反省?していましたが、カロリーも減っていたようです。
チーズやナッツは好きですので、さっそく食べようと思います。
2013/10/23(Wed) 07:00 | URL | スタンダード糖質制限初心者 | 【編集】
江部先生
ブログいつも拝見させていただいています。
日に日に糖質制限食が広まっているのを感じることができてうれしいかぎりです。
さて、摂取カロリーについてですが、私は、江崎グリコさんのホームページにある、栄養成分ナビというページをよく利用させていただいています。
http://www.glico.co.jp/navi/index.htm
http://www.glico.co.jp/cgi-bin/navi/start.cgi?A=go1
カロリーだけではなく、ほかの栄養素なども詳しくわかるので、非常に重宝させていただいています。
(江部先生はすでに、ご存じかと思いますが。)
このブログで一度ご紹介していただければ、みなさまのご参考になるのではと思い、コメントさせていただきました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
P.S 夏井先生の炭水化物の本も購入いたしました。今日届く予定です。(たのしみ、たのしみ)
ブログいつも拝見させていただいています。
日に日に糖質制限食が広まっているのを感じることができてうれしいかぎりです。
さて、摂取カロリーについてですが、私は、江崎グリコさんのホームページにある、栄養成分ナビというページをよく利用させていただいています。
http://www.glico.co.jp/navi/index.htm
http://www.glico.co.jp/cgi-bin/navi/start.cgi?A=go1
カロリーだけではなく、ほかの栄養素なども詳しくわかるので、非常に重宝させていただいています。
(江部先生はすでに、ご存じかと思いますが。)
このブログで一度ご紹介していただければ、みなさまのご参考になるのではと思い、コメントさせていただきました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
P.S 夏井先生の炭水化物の本も購入いたしました。今日届く予定です。(たのしみ、たのしみ)
2013/10/23(Wed) 11:36 | URL | よしかわ | 【編集】
江部先生、はじめまして。
いつも、糖質制限継続のモチベーションのため、ブログを楽しみにしています。
先生のブログ、本当に勉強になります。ありがとうございます。
私は、42歳女性です。
今だから、理解できますが、子供の頃から、炭水化物依存症だったと思います。
10代から高炭水化物、低脂肪、低カロリーのダイエットとリバウンドを繰り返したため、代謝の低い、体脂肪率の高い身体になっていました。
(体重は78~65kgをいったりきたり、体脂肪率は38%位ありました。)
そのせいもあるのか、30代前半から、太っているのに、甲状腺機能のT3値のみが低く、いつもだるくて気力もないような状態でした。
ダイエット目的で、糖質制限食を数年前からはじめ、途中挫折しながらも、ここ数ヵ月は、一日糖質量15g前後、1600kcal程度の摂取量に落ち着き、炭水化物に対する渇望もすっかりなくなりました。
結果、体重も減り、体調もよくなりました。(現在、身長170センチで58キロです。)
あくまで私の個人的な経緯ですが、T3値が低くても、痩せられたのが、嬉かったので、ご報告させていただきました。
ただ、まだ体脂肪率が28%と高めなので、体脂肪率が下がるよう、これからも糖質制限がんばります。
といっても、美容的にも効果を感じていますし、かつての炭水化物に振り回されているような食生活に戻る気持ちにもなりません(^^;
これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。
いつも、糖質制限継続のモチベーションのため、ブログを楽しみにしています。
先生のブログ、本当に勉強になります。ありがとうございます。
私は、42歳女性です。
今だから、理解できますが、子供の頃から、炭水化物依存症だったと思います。
10代から高炭水化物、低脂肪、低カロリーのダイエットとリバウンドを繰り返したため、代謝の低い、体脂肪率の高い身体になっていました。
(体重は78~65kgをいったりきたり、体脂肪率は38%位ありました。)
そのせいもあるのか、30代前半から、太っているのに、甲状腺機能のT3値のみが低く、いつもだるくて気力もないような状態でした。
ダイエット目的で、糖質制限食を数年前からはじめ、途中挫折しながらも、ここ数ヵ月は、一日糖質量15g前後、1600kcal程度の摂取量に落ち着き、炭水化物に対する渇望もすっかりなくなりました。
結果、体重も減り、体調もよくなりました。(現在、身長170センチで58キロです。)
あくまで私の個人的な経緯ですが、T3値が低くても、痩せられたのが、嬉かったので、ご報告させていただきました。
ただ、まだ体脂肪率が28%と高めなので、体脂肪率が下がるよう、これからも糖質制限がんばります。
といっても、美容的にも効果を感じていますし、かつての炭水化物に振り回されているような食生活に戻る気持ちにもなりません(^^;
これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。
2013/10/23(Wed) 11:42 | URL | ココナ | 【編集】
DJニューエラ さん
膵臓には負担はかかりませんが、低エネルギー過ぎます。
身長にもよりますが、厚生労働省のいう標準必要カロリーは、
身体活動レベルが低い人でも
男性:1850~2250キロカロリー/日
女性:1450~1700キロカロリー/日
身体活動レベルが普通なら
男性:2200~2650キロカロリー/日
女性:1700~1950キロカロリー/日
摂取しましょう。
膵臓には負担はかかりませんが、低エネルギー過ぎます。
身長にもよりますが、厚生労働省のいう標準必要カロリーは、
身体活動レベルが低い人でも
男性:1850~2250キロカロリー/日
女性:1450~1700キロカロリー/日
身体活動レベルが普通なら
男性:2200~2650キロカロリー/日
女性:1700~1950キロカロリー/日
摂取しましょう。
2013/10/23(Wed) 13:21 | URL | ドクター江部 | 【編集】
よしかわ さん
情報、ありがとうございます。
時期を見てブログ記事にしたいと思います。
情報、ありがとうございます。
時期を見てブログ記事にしたいと思います。
2013/10/23(Wed) 13:26 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ココナ さん
コメントありがとうございます。
体脂肪率38%→28%
素晴らしい改善ですね。
低カロリーダイエットの繰り返しで、低T3症候群をていしたのだと思います。
F-T3だけが低くて、F-T4とTSHは正常だったと思います。
170cm、58kgならBMIは20です。
BMI22くらいまで体重増やしてもいいと思います。
軽い筋トレとかしながら摂取エネルギーをもう少し増やせば、
徐々に筋肉量が増えると思います。
摂取エネルギーを標準くらい摂れば、T3も正常になると思います。
コメントありがとうございます。
体脂肪率38%→28%
素晴らしい改善ですね。
低カロリーダイエットの繰り返しで、低T3症候群をていしたのだと思います。
F-T3だけが低くて、F-T4とTSHは正常だったと思います。
170cm、58kgならBMIは20です。
BMI22くらいまで体重増やしてもいいと思います。
軽い筋トレとかしながら摂取エネルギーをもう少し増やせば、
徐々に筋肉量が増えると思います。
摂取エネルギーを標準くらい摂れば、T3も正常になると思います。
2013/10/23(Wed) 13:35 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生
はじまして。
32歳の女性です。1人目で妊婦糖尿病になりインシュリンを使用しての出産。2人目は江部先生の糖質制限食の本と出会い、糖質制限食で乗り切り出産しました。
1人目の時は1ヶ月後の負荷試験で正常値に戻っていましたが、2人目はなかなか改善せず、3ヶ月後の結果が
食前78、30分156、60分212、120分179ヘモグロビンA1c6.3で境界型の診断を受けました。これは良くないと思い出産後だいぶ緩めてしまった糖質制限をまた始めることにしました。
授乳中というのもありスーパーはきついので少し軽めに一食30から40くらいの糖質量にしていました。食後2時間の自己測定の値も140以上になることはほぼなく、少しはβ細胞を休めることができたかなぁなどと思っていました。
そして最近出産から半年たち、負荷試験を再度行ないました。わたしの期待とはうらはらに結果は、食前84、30分後164、60分後246、120分後243、ヘモグロビンA1c5.6という結果で糖尿病と診断されました。
この結果は、β細胞を休めることができていなかったということなのでしょうか。スーパー糖質制限食にして徹底的に休めてあげれば改善は見込めるのでしょうか?主治医からは遺伝的な要因が強いし致し方ない結果かなぁーと言われました。
また、おやつに低糖質なものナッツや、チーズを量を決めて食べていますがわりと、だらだらと食べてしまい常に何か食べてるような感じなのですが、だらだらと食べることによって常にβ細胞が働かなくてはいけなくなってしまいますか?時間を決めて食べない時間をつくったほうがβ細胞をやすませるのに、有効ですか?
最後に体調も血糖値にどのくらい影響を与えますか?検査当日は体調が良くなく万全の状態ではありませんでした。
長々と初歩的な質問ばかり申し訳ありません。
ご多忙とは思いますがぜひお時間ある時に教えて頂き
たいです。
よろしくお願いします。
はじまして。
32歳の女性です。1人目で妊婦糖尿病になりインシュリンを使用しての出産。2人目は江部先生の糖質制限食の本と出会い、糖質制限食で乗り切り出産しました。
1人目の時は1ヶ月後の負荷試験で正常値に戻っていましたが、2人目はなかなか改善せず、3ヶ月後の結果が
食前78、30分156、60分212、120分179ヘモグロビンA1c6.3で境界型の診断を受けました。これは良くないと思い出産後だいぶ緩めてしまった糖質制限をまた始めることにしました。
授乳中というのもありスーパーはきついので少し軽めに一食30から40くらいの糖質量にしていました。食後2時間の自己測定の値も140以上になることはほぼなく、少しはβ細胞を休めることができたかなぁなどと思っていました。
そして最近出産から半年たち、負荷試験を再度行ないました。わたしの期待とはうらはらに結果は、食前84、30分後164、60分後246、120分後243、ヘモグロビンA1c5.6という結果で糖尿病と診断されました。
この結果は、β細胞を休めることができていなかったということなのでしょうか。スーパー糖質制限食にして徹底的に休めてあげれば改善は見込めるのでしょうか?主治医からは遺伝的な要因が強いし致し方ない結果かなぁーと言われました。
また、おやつに低糖質なものナッツや、チーズを量を決めて食べていますがわりと、だらだらと食べてしまい常に何か食べてるような感じなのですが、だらだらと食べることによって常にβ細胞が働かなくてはいけなくなってしまいますか?時間を決めて食べない時間をつくったほうがβ細胞をやすませるのに、有効ですか?
最後に体調も血糖値にどのくらい影響を与えますか?検査当日は体調が良くなく万全の状態ではありませんでした。
長々と初歩的な質問ばかり申し訳ありません。
ご多忙とは思いますがぜひお時間ある時に教えて頂き
たいです。
よろしくお願いします。
ロリス さん
一旦、糖尿病の診断がついたら、もう、75gブドウ糖負荷試験はする必要はありません。
糖尿病の人が、75gブドウ糖負荷試験をすれば、2度目、3度目も
基本的に糖尿病型となることが多いです。
時々、糖質制限食を続けて、明らかに耐糖能が改善するひともありますが、
皆が皆というわけではありません。
緩い糖質制限食で、食後血糖値140mg未満であり、HbA1c6.3→5.6% なら
コントロール極めて良好であり、合併症リスクとかは全く問題ないです。
体調はかなり血糖値に影響を与えます。
それから、糖質30~40gの摂取は、追加インスリンをかなり分泌するので、β細胞の完全休養には、
なりにくいです。
ただ、緩い糖質制限食でコントロール良好なので、今で充分と思います。
一旦、糖尿病の診断がついたら、もう、75gブドウ糖負荷試験はする必要はありません。
糖尿病の人が、75gブドウ糖負荷試験をすれば、2度目、3度目も
基本的に糖尿病型となることが多いです。
時々、糖質制限食を続けて、明らかに耐糖能が改善するひともありますが、
皆が皆というわけではありません。
緩い糖質制限食で、食後血糖値140mg未満であり、HbA1c6.3→5.6% なら
コントロール極めて良好であり、合併症リスクとかは全く問題ないです。
体調はかなり血糖値に影響を与えます。
それから、糖質30~40gの摂取は、追加インスリンをかなり分泌するので、β細胞の完全休養には、
なりにくいです。
ただ、緩い糖質制限食でコントロール良好なので、今で充分と思います。
2013/10/30(Wed) 17:09 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生はじめまして。
質問させて下さい。
糖質制限始めて2ヶ月目くらいです。
最近動悸がするようになりました。
糖質制限と動悸は関係ありますか?
他はすこぶる順調です。
質問させて下さい。
糖質制限始めて2ヶ月目くらいです。
最近動悸がするようになりました。
糖質制限と動悸は関係ありますか?
他はすこぶる順調です。
はに さん
糖質制限と動悸は関係ないと思います。
<糖質制限+脂肪制限>で
結果として摂取エネルギー不足になっていると
動悸が生じたりするので注意が必要です。
糖質制限と動悸は関係ないと思います。
<糖質制限+脂肪制限>で
結果として摂取エネルギー不足になっていると
動悸が生じたりするので注意が必要です。
2019/02/28(Thu) 17:29 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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