糖質・タンパク質・脂質と血糖値
おはようございます。
今朝は本格的に寒いです。いよいよ京都の底冷えが始まりそうです。
鍋が美味しい季節で糖質制限食ピッタリですね。もっとも我が家は夏でも、鍋してますが・・・

さて今日は、原点に戻って糖質タンパク質脂質がどの程度の速さでどの程度の割合で
血糖値に変わるのかを復習を兼ねて説明します。

糖質は100%血糖に変わり、タンパク質は約50%、脂質は約10%が血糖に変わります。(下図参照)

kettouzu.jpg


糖質はほとんどが食後2時間以内に消化吸収されます。そしてタンパク質脂質よりも速く、高く血糖を上昇させます。また液状の食物は、固形の食物より速く消化され、吸収されます。

ですから液状の糖質の過剰摂取で、ペットボトル症候群(ソフトドリンクケトーシス)が生じ易いのです。

タンパク質由来のブドウ糖が血糖値に変わるピークは、食後約3時間です。

脂質は消化され、吸収されるまでに、丸一日かかることもあります。ですから脂肪たっぷりの食事は(10%以下しか血糖になりませんが)、翌日に血糖値を上昇させることがあります。

脂質は胃からの排出がゆっくりなので、一緒に食べた糖質が血流に達する速度を遅らせます。例えば砂糖と脂肪の多く含まれたアイスクリームは食後のブドウ糖スパイクをあまり起こさないことがあります。

逆に言えば、脂肪が少なくて糖質が多い食物は、血糖値をより急速に上昇させ、ブドウ糖スパイクを生じることとなります。


今日のブログは
糖尿病教室パーフェクトガイド」 監訳 池田義雄 医歯薬出版
を参考にし一部引用しました。謝謝。
この本はアメリカ糖尿病協会(ADA)が患者教育用に広く利用している
「Life with Diabetes」を日本語に訳したものです。

**
今日の内容の図が、
「主食を抜けば糖尿病は良くなる」東洋経済新報社、25ページ
糖尿病が良くなるごちそうレシピ」東洋経済新報社、11ページに載っていますので
視覚資料として参考にしていただけば幸いです。

江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
カステーラさんのブログより
アメリカ糖尿病協会(ADA)では来年の指針で、なんとローカーボダイエットの有効性も認めるかもしれないということです。
以下がサイトのURLと私の意訳です。

ADAがカロリーのほとんどを炭水化物から摂取するようにという勧告を後退させるというのは本当だろうか? 炭水化物を制限せずにより多くの薬を服用することが、糖尿病患者にとって最善の治療ではなかったことを、彼らはついに認めるのだろうか?

「炭水化物、たんぱく質、脂質のベストな配分は個人個人の状況によって変わる」としているアメリカ糖尿病協会は、これまで、さまざまな理由から炭水化物の大幅な制限には否定的だった。そういった食事は継続困難であること、また、たんぱく質や脂質の増加は健康によくないというのがその理由だ。しかし、ローカーボダイエットが2型糖尿病患者にさまざまな恩恵をもたらすという新しいエビデンスは、益々増えている。たとえば、減量効果、血糖値の改善、中性脂肪の劇的な低下など、健康面での利点は多い。さらに、長期にわたる研究によっても、懸念されたような悪影響は認められていない。

ADAでは毎年1月、糖尿病治療における最新の科学的成果を反映させるため、食事と治療のガイドラインを発表している。2008年版の最終的な文言はまだ完全には決まってないが、ADAの2007年版栄養ガイド執筆陣の共同議長を務めたジュディス・ワイリーロゼット医師は次のように示唆している。「ローカーボダイエットを含むさまざまなダイエットが減量に効果があるという認識が高まっている。また、食後高血糖を改善するためには、炭水化物を控えることが重要であることも認識されている」。ワイリーロゼット医師は当然のことながら、2008年版の正確な最終的言い回しの推測は避けたものの、ローカーボダイエットが糖尿病患者に有効であるという指針は、より大きな形で反映されるだろうと考えている。

我々は「Diabetes Care」2008年1月号に載る、新しいガイドラインの最終バージョンを読むのを心待ちにしている。
2007/12/05(Wed) 13:58 | URL | xiangdao | 【編集
いつも楽しく拝見しております。
サントリーとキリンからも糖質ゼロの発泡酒が出るみたいですね。
種類が増えてうれしいです。
http://www.suntory.co.jp/

http://www.kirin.co.jp/
2007/12/05(Wed) 23:06 | URL | tosashi | 【編集
xiangdaoさん。
貴重な情報ありがとうございます。
ところで
カステーラさんの、ブログのアドレスを
教えていただけますでしょうか?


tosashi さんも貴重な情報をありがとうございました。
早速ブログにとりあげてみたいと思います。
2007/12/06(Thu) 08:16 | URL | 江部康二 | 【編集
カステーラさんのブログのアドレスは次の通りです。

http://castela.blog104.fc2.com/

この方は、ご自身で「75gOGTT」の実験をされたり、非常に興味深いブログを書かれています。
ブログの中では、江部先生の本も紹介されています。
2007/12/06(Thu) 09:23 | URL | xiangdao | 【編集
xiangdao さん。
ありがとうございました。
さきほどカステーラさんのブログ
確認してみましたが、
英語原文は同じで大丈夫でした。
2007/12/06(Thu) 17:51 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: 何らかの記述を・・・・
モンチさん。

ご指摘ありがとうございます。

1997版→2004年版
への米国糖尿病協会の見解の変化を
わかりやすく、そのうち記事にしたいと思います。

参考までに、どのあたりの記述がわかりにくいですか?

2010/11/14(Sun) 09:07 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 未知なるもの・・・
モンチ さん。

米国糖尿病協会の見解は、あくまでも食べ物が直接、血糖値に変わる割合です。

この見解がでるまで、1997年→2004年と7年間が経過しています。

一種のガイドラインですので、作成するのに、各種論文を1000以上参考や引用してあります。

「食べ物が直接、血糖値に変わる割合」に関しても複数の論文を参考・検討した結果で
ガイドラインに記載ですので、こういう基礎事実で、製薬会社の利権の影響がない事柄は
信用しても大丈夫と思いますよ。

糖質を一切摂取しなくても、タンパク質や脂質などを摂取していれば、それらの代謝産物から
肝臓で糖新生しますので、間接的にはブドウ糖に変わると言えますね。

アミノ酸はタンパク質の分解産物です。
グリセロールは脂肪の分解産物です。
中性脂肪が分解されて、脂肪酸とグリセロールになります。
2010/11/14(Sun) 19:43 | URL | ドクター江部 | 【編集
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