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宇都宮教授の栄養学は、喜劇的かつ悲劇的!
【13/08/25 千葉の産婦人科医A

宇都宮教授の栄養学は、悲劇的!

6月の雑誌ターザンの中で、日本糖尿病学会の食事療法担当医の宇都宮教授は、ターザン編集部の質問に答えて

「炭水化物を60%取るという摂取比率の指導には明らかなエビデンスはない、それは日本人の食習慣から割り出した」

というのです。

そして日本食が長寿のもとだというのですが、伝統的な日本食の時代、昭和20年代までは、平均寿命はどうだったのでしょう。

宇都宮教授は、日本食は世界に冠たる長寿食といいます。

実は昭和20年代の日本人の平均寿命は50歳、それ以前の江戸~明治は40-42歳です。

ところがその後50年で世界一の長寿国になりました。

その間の食生活の変化はいわゆる欧米化です。肉や脂肪の摂取が多くなってからが、実は、長寿になっているというのが現実です。

日本食、コメ食がいいという証拠はないのです。

宇都宮教授は脂肪の摂取量の増加が肥満と糖尿病の増加をきたしたといい、これからどうするのかという問いには

「日本の伝統的な食文化の継承」という意味不明の言葉を並べ、「おにぎりに塩ではだめで(当たり前)新しい日本食を目指すとか、たとえば糖質でも清涼飲料水などが大量に含む砂糖などの単純糖質は血糖値を上げやすく、小児肥満の原因になりやすい。単純糖質は制限しつつ、 玄米などのような未精製の穀物や野菜に含まれる食物繊維の摂取を増やす工夫が求められます」

というのです。

それこそは糖質制限食でしょう。まあ玄米でも糖質量は同じですから理解力は不足していますけれど。

ただ、長寿化というのは実は食事が主というよりも出産と小児をめぐる医学の進歩が一番の要素です。江戸や明治時代はみんなが40歳代でなくなっていたわけではありません。生まれた赤ちゃんが、たくさん長く生きられたら平均余命(寿命)が長くなるのです。

たとえば10人生まれたあかちゃんが5人が0歳で亡くなっていたら、残る5人が80歳まで生きても平均寿命は40歳になってしまいます。今の世界一という長寿の意味は赤ちゃんが死なないという衛生面での進歩の証です。

ですから長寿は日本食のせいというのは、重ねて無知でいい加減な話で、こんな方が日本糖尿病学会の食事療法担当医というところが、喜劇であり悲劇です。】



こんばんは。

千葉の産婦人科医医師Aさんから、日本糖尿病学会の食事療法担当医の宇都宮教授に対する痛烈な批判をコメントいただきました。

千葉の産婦人科医医師Aさん、ありがとうございます。

「実は昭和20年代の日本人の平均寿命は50歳、それ以前の江戸~明治は40-42歳です。 ところがその後50年で世界一の長寿国になりました。

その間の食生活の変化はいわゆる欧米化です。肉や脂肪の摂取が多くなってからが、実は、長寿になっているというのが現実です。」


仰る通りと思います。

「長寿化というのは実は食事が主というよりも出産と小児をめぐる医学の進歩が一番の要素です。江戸や明治時代はみんなが40歳代でなくなっていたわけではありません。生まれた赤ちゃんが、たくさん長く生きられたら平均余命(寿命)が長くなるのです。

たとえば10人生まれたあかちゃんが5人が0歳で亡くなっていたら、残る5人が80歳まで生きても平均寿命は40歳になってしまいます。今の世界一という長寿の意味は赤ちゃんが死なないという衛生面での進歩の証です。

ですから長寿は日本食のせいというのは、重ねて無知でいい加減な話で、こんな方が日本糖尿病学会の食事療法担当医というところが、喜劇であり悲劇です。」


こちらも仰る通りです。

歴史を紐解くと、日本人の平均寿命は、1945年の終戦後、急速に伸びています。

食生活に関しては、1954年から1973年の高度経済成長を経て、日本が金持ちになり肉や乳製品など高価なものを摂取できるようになり、脂肪摂取比率が増加するのに一致して、当時、死亡原因の一位であった脳卒中が激減していきます。このことが、あるていど平均寿命の伸びに貢献したと考えられます。

また日本の医療費は、OECD加盟各国の医療費の対GDP比率で、第12位に沈んでいますが、周産期死亡は世界でも一番少ない国の一つです。

周産期死亡は「(妊娠満22週以後の死産)+(早期新生児死亡)」で定義されます。

要するに日本は、赤ちゃんが一番死亡しにくい国の一つであり、このことが、平均寿命の伸びに大きく貢献しています。

さらに、胃瘻や経管栄養による延命も平均寿命の伸びに関係します。


結論です。

日本の平均寿命の伸びは、宇都宮教授の仰るような伝統的日本食のおかげではなく、

「脂肪・動物蛋白摂取比率の増加+周産期死亡率が低いこと+経管栄養による延命」

が大きく関与しているというのが現実です。



江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
やられたらやり返せ、10倍返しだ
7月21日のパーティーに参加しました。その時に夏井先生が、医師が患者に説明なしで、今までの消毒する治療を実施した場合裁判に訴えることができるという趣旨のお話をしていました。
 糖質制限食に対するねつ造的な悪意の満ちた批判に対して弁護士の叡智を結集して、多数の糖質セイゲニストで集団訴訟の方法を考えたらいかがでしょうか?
批判的な医師、マスコミ等に10倍返しをして下さい。
ちなみに糖質制限食3年です。「今視聴率ブームの半沢直樹」池井戸潤氏の原作はすべて読みました。
2013/08/26(Mon) 20:36 | URL | cars | 【編集
Re: やられたらやり返せ、10倍返しだ
cars さん

「半沢直樹」
私も見ました。
面白かったです。

10倍返し、いいですね。
ともあれ、逐一、反論を展開していきます。
2013/08/27(Tue) 10:51 | URL | ドクター江部 | 【編集
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