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慈恵医大・糖尿病内科・宇都宮一典教授の誤った糖質制限食批判
【13/08/23 精神科医師A

宇都宮教授の迷文

内分泌・糖尿病・代謝内科 37(1):19-25, 2013
糖尿病の食事療法の現状と課題 
東京慈恵会医科大学・糖尿病・代謝・内分泌内科 宇都宮一典
http://www.kahyo.com/item/B201307-371

(22頁)
 2008年に報告されたDietary Intervention Randomized Controlled Trial (DIRECT)研究では, 低脂肪食, 低炭水化物食そして地中海食の体重減量効果を2年間にわたって追跡している。低炭水化物食においては, 炭水化物摂取量が最大120g/日以下になるよう段階的に指導し, 実際の炭水化物の摂取比率は40%エネルギー強と従来の研究に比較して緩やかで, 脱落率も20%を下回っている。本研究では2年間を通し, 低脂肪食に比較して地中海食と低炭水化物食では減量効果が勝っていたとし, 両群では血中脂質やインスリン抵抗性が改善したとしている(図3)[14]。
本研究は最近, その後4年間の観察をまとめ, 研究終了後にそのままの食事療法を維持したものでは, 研究終了時の傾向が残っていたと報じているが, 低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており[15], 継続することの難しさを示唆している.

14) Shai I, Schwarzfuchs D, Henkin Y, et al; Dietarv lntevention Randomized Controlled Trial(DIRECT) Group. Weight loss with a low-carbohydrate, Mediterranean, or low-fat diet. N Engl J Med 2008;359:229

15) Schwarzfuchs D, Golan R, Shai I. Four year follow up after two-year dietary interventions. N Engl J Med 2012;367:1373
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc1204792

  ◇

3月18日の提言に、赤文字の部分を加筆しているが、全くもってでたらめな内容である。

文献15)では、地中海食と低炭水化物食で有意差が残っているはずである。

このような文章を書いた原因を探ってみた。

1) JIKEI HEART STUDY のように、捏造を行った。

2) 日本医事新報2013年4月6日号の能登洋氏の記事をまる写しにした 。】



こんにちは。

精神科医師Aさんから、

東京慈恵会医科大学・糖尿病・代謝・内分泌内科 宇都宮一典教授が

医学雑誌 内分泌・糖尿病・代謝内科 37(1):19-25, 2013  に

「糖尿病の食事療法の現状と課題」

と題して書かれた記事についてコメントをいただきました。

精神科医医師Aさん、ありがとうございます。

ご指摘のように、以下の赤字部分

「本研究は最近, その後4年間の観察をまとめ, 研究終了後にそのままの食事療法を維持したものでは, 研究終了時の傾向が残っていたと報じているが, 低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており[15], 継続することの難しさを示唆している. 」

は、15)論文の誤解釈です。

論文15)「「DIRECT 後の4年間のフォローアップ研究」において、体重減少に関して(Baselineからの減少幅)

1.mediterraneanとlow carbo それぞれで有意差検出(Baselineからの減少)
2.low fat ではBaseline からの減少はなし。

と明確に記載してあります。(*)

すなわち、合計6年間の観察で、「地中海食」と「糖質制限食」においては、体重減少は有意差をもって維持されていたのですが、低脂肪食では、有意差が消失していました。

「低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており[15]」

とは、論文のどこも記載されていません。

低炭水化物による体重減少効果は、有意差が6年間にわたり維持されていたのです。

宇都宮先生、まさか捏造とは思えませんので、精神科医師Aさんのご指摘のように、能登氏の日本医事新報2013年4月6日号の記事を鵜呑みにされて、論文の検証を、自分ですることを怠ったというのが真相でしょうか?

いずれにせよ、はっきりした間違いを犯しての無根拠な糖質制限食批判は、いいかげんにして欲しいものです。


☆☆☆

「DIRECT 後の4年間のフォローアップ」の結果

イスラエルのIris Shai先生の論文

DIRECT(Dietary Intervention Randomized Controlled Trial)

は、信頼度の高いRCT研究論文です。

DIRECTでは、

カロリー制限低脂肪食
カロリー制限地中海食
カロリー無制限糖質制限食

の3群のうち、糖質制限食群だけが、カロリー制限なしのハンディにも関わらず、HbA1cを有意に低下させました。

また糖質制限食が最も体重が減少し、HDLコレステロールは最も増加しました。

今回、2年間のDIRECT 終了後、4年間のフォローアップの結果が報告されました。

4年間のさらなるフォローアップで、

①体重減少に関して(各グループ間比較)
 1.low fat(脂肪制限)に比べてmediterranean (地中海)が大。
 2.low fat(脂肪制限)と low carbo(糖質制限)では差はなし
 3.mediterranean と low carboでは差はなし。

②体重減少に関して(Baselineからの減少幅) (*)
 1.mediterraneanとlow carbo それぞれで有意差検出(Baselineからの減少)
 2.low fat ではBaseline からの減少はなし。

③LDL:HDL比に関して
 1.Baselineからの比較ではlow carboで有意に減少

介入試験開始から6年後、被験者の67%が、最初に割り当てられた食事を続けており、11%は他の方法に変え、22%は減量食をやめていました。

総じて、糖質制限食と地中海食は、4年間のフォローアップにおいても、低脂肪食に比べて好ましい結果といえます。

Iris Shai先生も、

「この2年間の介入研究は、特に地中海食および糖質制限食食を摂取していた被験者には、部分的な体重増加を伴うものの、介入後も長期に続く好ましい効果があった」

と結論しています。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
自ら追求する意欲の無い医者!
 DR.能登といい、DR.宇都宮といい、素人からみても残念です。

 北九州では能登論文のお粗末さを追求し、完璧なまでに周知徹ししたばかりです。
今後も同様な「似非論文の登場」を予想しておりましたが、早々に出ました!

 同じ内容の「お粗末さ」ですから、
・ かたや、RCT論文を捏造し、
・ かたや、自分で確認することを怠ったのでしょうね。

 「人の命を預かるプロ」でありながら、このスタンスは何なのでしょうか。


 
2013/08/25(Sun) 00:57 | URL | ライフワーク光野 | 【編集
宇都宮教授の栄養学は、悲劇的!
6月の雑誌ターザンの中で、日本糖尿病学会の食事療法担当医の宇都宮教授は、ターザン編集部の質問に答えて、「炭水化物を60%取るという摂取比率の指導には明らかなエビデンスはない、それは日本人の食習慣から割り出した」というのです。そして日本食が長寿のもとだというのですが、伝統的な日本食の時代、昭和20年代までは、平均寿命はどうだったのでしょう。
宇都宮教授は、日本食は世界に冠たる長寿食といいます。
実は昭和20年代の日本人の平均寿命は50歳、それ以前の江戸~明治は40-42歳です。
ところがその後50年で世界一の長寿国になりました。
その間の食生活の変化はいわゆる欧米化です。肉や脂肪の摂取が多くなってからが、実は、長寿になっているというのが現実です。
日本食、コメ食がいいという証拠はないのです。

宇都宮教授は脂肪の摂取量の増加が肥満と糖尿病の増加をきたしたといい、これからどうするのかという問いには、
「日本の伝統的な食文化の継承」という意味不明の言葉を並べ、「おにぎりに塩ではだめで(当たり前)新しい日本食を目指すとか、たとえば糖質でも清涼飲料水などが大量に含む砂糖などの単純糖質は血糖値を上げやすく、小児肥満の原因になりやすい。単純糖質は制限しつつ、 玄米などのような未精製の穀物や野菜に含まれる食物繊維の摂取を増やす工夫が求められます」というのです。
それこそは糖質制限食でしょう。まあ玄米でも糖質量は同じですから理解力は不足していますけれど。

ただ、長寿化というのは実は食事が主というよりも出産と小児をめぐる医学の進歩が一番の要素です。江戸や明治時代はみんなが40歳代でなくなっていたわけではありません。生まれた赤ちゃんが、たくさん長く生きられたら平均余命(寿命)が長くなるのです。
たとえば10人生まれたあかちゃんが5人が0歳で亡くなっていたら、残る5人が80歳まで生きても平均寿命は40歳になってしまいます。今の世界一という長寿の意味は赤ちゃんが死なないという衛生面での進歩の証です。
ですから長寿は日本食のせいというのは、重ねて無知でいい加減な話で、こんな方が日本糖尿病学会の食事療法担当医というところが、喜劇であり悲劇です。
2013/08/25(Sun) 13:30 | URL | 千葉の産婦人科医A | 【編集
肥満外科手術の誇大広告
内分泌・糖尿病・代謝内科37(1)94-104, 2013July
http://www.kahyo.com/item/B201307-371

Metabolic surgeryの現状と今後
四谷メディカルキューブ・減量外科センター 関 洋介,笠間和典

P103
ADAは、2009 Clinical Practice Recommendationsにおいて、内科的コントロールが困難なBMI 35kg/m2以上の肥満2型糖尿病症例に対しては、外科治療を考慮するべきである、との声明を出した[27]。

 さらに、2012年、国際糖尿病連盟(IDF)は、Bariatric Surgical and Procedural Interventions in the Treatment of Obese Patients with Type 2 Diabetes[28]において、①BMI 35kg/m2以上の2型糖尿病症例に対する外科治療は妥当(should be an accepted option)、②BMI 30~35kg/m2の2型糖尿病症例に対しては、最適と考えられる内科治療が行われているにもかかわらず、コントロール不良の場合は考慮されるべき(should be considered as an alternative treatment option)、③これらBMIのcut-off値は、人種によるリスクの違いを考慮すると、アジア人では2.5kg/m2ずつ下げられる可能性がある、 といった、非常に踏み込んだ記載をしている。

27) American Diabetes Association. Standards of medical care in diabetes-2009. Diabetes Care 2009;32:S13
28) International Diabetes Federation. Bariatric surgical and procedural interventions in the treatment of obese patients with type 2 diabetes. A position statement from the International Diabetes Federation Taskforce on Epidemiology and Prevention. 2012


はたして上記の記載が本当だろうか。ADAの毎年のガイドラインを調べてみた

◇2009年
http://care.diabetesjournals.org/content/32/Supplement_1/S13.full

Bariatric surgery should be considered for adults with BMI>=35 kg/m2 and type 2 diabetes, especially if the diabetes is difficult to control with lifestyle and pharmacologic therapy. (B)

 BMIが35以上の成人2型糖尿病で、とりわけ生活改善や薬物治療で糖尿病をコントロールするのが困難な場合は、肥満外科手術を考慮すべきである

◇2011年
http://care.diabetesjournals.org/content/34/Supplement_1/S11.full#sec-15

Bariatric surgery may be considered for adults with BMI > 35 kg/m2 and type 2 diabetes, especially if the diabetes or associated comorbidities are difficult to controll with lifestyle and pharmacologic therapy. (B)

 BMIが35を超える成人2型糖尿病で、とりわけ生活改善や薬物治療で、糖尿病や関連する合併症をコントロールするのが困難な場合は、肥満外科手術を考慮する時もある

   □

 このように、2009~2010年は” should be “ だったが、2011~2013年は” may be “に変更されている。IDFの2012年の発表を調べて掲載しているから、ADAが毎年新しいガイドラインを知らないはずがない。ADAの表現変更の事実を著者は意図的に隠蔽していると考えられる
 また、HPにおいても2009年の内容のままである
http://www.genryou-syujyutsu.com/main/main32.shtml
2013/08/25(Sun) 19:10 | URL | 精神科医師A | 【編集
東邦大学佐倉病院
東邦医学会雑誌2013年1月号54頁

(2012年を振り返り)
『糖尿病内分泌代謝センターこの1年と来年への課題』

龍野一郎

 この1年間のトビックスとして、内分泌疾患領域では原発性高アルドステロン血症の診断・治療のための副腎静脈カテーテル検査を含めた体制を確立し、実施件数はすでに50例に追り、この数は千葉県ですでに第2番目にランクされる。
 また、糖尿病代謝領城では持続血糖モニタリングシステムを導入して、われわれの特徴である最近話題の低糖質食やフォーミュラー食などの有効性を血糖の観点から解析している。
 また、肥満領域では肥満外科治療が体制をととのえ、ついに先進医療としての認定を受けることができた。
 また、基礎研究領城では分子細胞生物学的手法の取り込みなど研究方法の充実を計り、さらに薬学部・当院薬剤部とともに特異ペプチドを有するリポゾームを開発し、その臨床応用なども進めている。

 来年に向かって、従来の研究課題に加えて糖尿病代謝疾患への低糖質療法を推進するための臨床科学的根拠、肥満外科療法の科学的意義、早期動脈硬化症におけるcardb ankle vascular index (CAVI) の確立、さらに骨粗継症領域での臨床研究の進展などを重要な課題として取り組みたいと考えている。
2013/08/26(Mon) 12:32 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: 肥満外科手術の誇大広告
精神科医師A さん

情報をありがとうございます。

「2009~2010年は” should be “ だったが、2011~2013年は” may be “に変更」

肥満外科手術に関して、ADA(米国糖尿病学会)のガイドライン、かなりのトーンダウンですね。
手術の後遺症や副作用を考慮した結果なのでしょうかね。
2013/08/26(Mon) 18:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
宇都宮一典とDIRECT試験
Diabetes Frontier 24(1)70-74、 2013Feb
『炭水化物制限食の現状と課題』

東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科
好川有希子、宇都宮一典

P70-71
 2008年に報告されたDIRECT (Dietary Intervention Randomized Controlled Trial ) 試験は比較的長期における体重変化を観察した研究であり、肥満患者322人を対象に摂取カロリー・脂肪制限食、地中海食、炭水化物制限食3群に割りつけ、2年間の追跡がなされている。2年終了時点での食事遵守率84.6%と高く、体重減少に関しては低脂肪食で2.9kg、地中海食で4.4kg、低炭水化物食4.7kgであつた。しかし各群の体重変化を追ってみると、その差は6カ月時点で顕著になっているがその後はそれぞれの差がなくなっている(図1)。この研究の結果を受けて、米国糖尿病学会(ADA)は減量に対して炭水化物制限の有効性を認める際に「2年まで」という文言を付記している。

 2012年に本研究4年後のフォローアップ調査の結果が報告された。322人の被検者のうち259人が参加の呼び掛けに応じ、うち67%は介入時の食事療法を継続、11%は異なる食事療法をしてお22%は食事療法をやめていた。試験開始時に比較して6年後に脂肪制限食群では0.6kgの体重減少が残存していたが、統計学的に有意な変化ではなくなっていた。一方地中海食群では3.1kg、炭水化物制限食群では1.7kgの体重減少が残存し、いずれも統計学的に有意な変化であった(図2)。2年後の介入終了時点で最も減量効果の大きかった炭水化物制限食の効果は6年後の時点では地中海食群より劣っており長期間の効果を見い出すことがいかに難しいかを示すものと理解できる。

  □
 このように、Diabetes Frontier 2013年2月号では、Direct試験の2012年報告で、はっきりと、炭水化物制限食に有意差があったと明記している。つまり元論文を読み、その内容を正確に理解していると断定できる。
 内分泌・糖尿病・代謝内科2013年7月号で「有意性を失っており」と書いたのは、元論文を詳しく読んでいなかったから間違えた、というわけではない。それではどうしてこう書いたのか?という疑問が当然でてくる。想像だが、能登洋の文章を読み、不利な内容をまじめに書く必要はなく、ごまかせばよいと思ったのであろう。つまり「捏造」であろう。
2013/08/26(Mon) 19:00 | URL | 精神科医師A | 【編集
Re: 宇都宮一典とDIRECT試験
精神科医師A さん。

情報をありがとうございます。

宇都宮先生

『Diabetes Frontier 2013年2月号では、Direct試験の2012年報告で、はっきりと、炭水化物制限食に有意差があったと明記』

『内分泌・糖尿病・代謝内科2013年7月号で「有意性を失っており」と書いた』

これは、ご指摘通り、宇都宮先生、有意差があったのを、ご存知だったにも関わらず、
「有意性を失っており」と捏造の文章をお書きになったのは
科学者として、失格ですね。
2013/08/27(Tue) 10:59 | URL | ドクター江部 | 【編集
こわいこわい
宇都宮一典(東京慈恵会医科大学)石田均(杏林大学医学部)
こういうドクターのいる杏林大学病院と東京慈恵会医科大学には、間違ってもかかってはいけませんね。

クスリ漬けにされそうです。
2016/05/19(Thu) 20:15 | URL | 無菜 | 【編集
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