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スウェーデンの糖質制限食材や事情について
こんにちは。

スウェーデンの糖質制限食材や事情について、雪ん子さん(スエーデン在住)から詳しい情報をいただきました。
大変参考になります。

雪ん子さん、ありがとうございます。

スウェーデン版の糖質制限食は、手作りやオーガニックということを兼ねているようですね。

これはこれで良いことですが、私も含めて日本人の忙しいライフスタイルでは、手作りはなかなか困難な場合もあります。

糖質制限食品のバラエティーは、日本の方が豊富のようです。

糖質ゼロ発泡酒、糖質制限パスタ、糖質制限パン、糖質制限蕎麦、糖質制限うどん、糖質制限お好み焼き、糖質ゼロゼリー、糖質制限チョコ・・・

糖質制限おかずもネットで豊富です。

糖質セイゲニストにとって、日本はとても住みよい国のようです。

また、スウェーデンの糖質制限食もカロリー制限を推奨しないのも、好ましい見識です。

高雄病院の糖質制限食もカロリー制限ではなくて、標準的なカロリーということです。


江部康二


【13/07/15 雪ん子
スウェーデンの糖質制限食材
江部先生

お返事が遅くなって申し訳ありません。

スウェーデンの糖質制限食(LCHF)そのものは、その後も広まり続けていて、夕刊紙で特集を組んだり、専門の雑誌が発刊されています。

今回、スウェーデンの食品衛生局が、市販の食料品に「LCHF」「低GI」「健康によい」という表示をすることを禁止することに乗り出したのは、2007年のEUの健康に関する表示の規定が根拠になっているそうです。
http://www.kostdoktorn.se/livsmedelsverket-forbjuder-lchf-och-gi

ただ、アンドレアス・エンフェルト医師によると、LCHFと表示のある市販の食品は、パスタ、パン、チョコレートなど、実際の検査では低糖質でなかった商品がほとんどのようです。普通の食材で糖質制限食は実践できるので、消費者を騙すような表示が一掃されることは好ましいと、好意的に受け止めていました。


エンフェルト医師は、ダールクヴィスト医師にいち早く賛同し、The Diet Doctorという英語版のタイトルで、LCHFについてブログと情報提供、様々な研究者や医師へのインタビューをしています。

このサイトのLCHF入門(http://www.dietdoctor.com/lchf)によると、糖質制限を段階的に始める人もいますが、きっぱりと切り替えるのが一番よいそうです。

スウェーデンの場合は低糖質と書いてある大量生産の商品だと、実際は糖質制限の基準より糖質が高いことがほとんどのようなので、100g辺りの糖質が最大で5gの食材を目安に使うよう奨めていました。(こちらの一番厳しい糖質制限では、一日当たりの糖質摂取量が20gです。)スマートフォンのアプリに、スウェーデン版の食品栄養表があるので、そういうものを使う人も多いと思います。

そのほかにも、ダールクヴィスト医師の著書には、市販のドレッシングやソースは糖質が高く、添加物も含まれているので、糖質制限食の人は手作りするように書いてありました。

スウェーデンの動物の権利の法律で、産業動物の牛や羊は夏期の放牧が義務づけられています。牛はおよそ85%、羊は100%が夏はフリーレンジで育っていて、冬も牧草を食べているようです。世界的に稀な環境なのもあって、ダールクヴィスト医師らは糖質制限食で、できるだけオーガニックの食品を選ぶように奨めているんです。

工業製品より手作り、一般の食材よりできればオーガニックという考えです。

スウェーデンは人口がおよそ900万人で、国民の1/4が糖質制限を実践していたとしても、市場としては小さいです。それに、エンフェルト医師のサイトの糖質制限で食べられるものリストをご覧いただくと、肉、魚介類、卵、天然の脂肪分(バター、生クリーム、オリーブオイル、ココナッツオイルなど)、葉野菜、乳製品、ナッツ、ベリーなど、簡単に調理できて、幾つも組み合わせがきく食材がほとんどです。

LCHF食材を扱うネットショップでも、出来合いの製品はほとんどなく、ココナッツオイルやアーモンド粉、パスタの代わりに白滝など、調理の材料を扱っています。

北欧は気候が厳しく作物があまり育たないので、乳製品から栄養を摂る食生活が長いです。そのため、世界的にみて、スウェーデンには乳糖不耐性の人がとても少ないそうです。そういう文化圏なので、バターやクリーム、ナチュラルチーズは安価で一般的な食材です。

日本と違って、食事は簡素なメインのタンパク質+副食という形なのもあり、家庭で調理する場合は、糖質制限商品がなくてもそこまで困ることはありません。ベシャメルソース(ホワイトソース)はサワークリームで代用したり、ラザニアのようなものはギリシャのムサカで、パスタの代わりに薄切りの茄子やズッキーニを使えばいいですし。

外食では、最近LCHFやパレオ(石器時代食)のメニューを扱うレストランが各地にできてきたようです。そうでなくても、例えばポテトの代わりにサラダを添えてもらうように注文すれば、柔軟に対応してもらえる飲食店がほとんどです。


パンだけはやっぱり欲しくなるようですが、卵とチーズで胡麻などのシード類を固めたり、クリームとファイバーハスク(オオバコの実の殻で水を吸ってゼラチン状になります)をつなぎにした、アーモンド粉やココナッツ粉のレシピで対応しているようです。

自分で食材を選んで調理することで、何を口に入れるかを管理することも、生活習慣病の予防や食生活の改善という観点から、スウェーデンでは重視されているようです。そのためLCHFの料理本やパンの本など、何人もの料理研究者や糖質制限実践者がコンスタントに出版しています。

お菓子づくりについては、どうしても甘みの欲しい人のために、エリスリトール/ステビアとアーモンド粉を主に使ったレシピが普及しています。ただ、精製した砂糖や穀類に頼らない食生活を目標にしている側面があるので、たまにカカオが70%以上のチョコレートをひとかけ食べるなどの他は、できるだけ甘味料にも頼らず、少しのベリー類で自然の甘みを楽しむような方向へ、食生活を転換することの方が大事なようです。


私は生活習慣病予防の目的で糖質制限を始めて、まだ半年ちょっとですが、先日出先でフィッシュ&チップスを食べたところ、フライの衣もフライドポテトも全く味がなくて、お腹に溜まるだけでした。お店の人に伺ったらレシピも調理人も変わっていないそうなので、私の味覚が変わったのだと思います。別の日には乾麺のラーメンも食べてみましたが、以前のように食べ終わった後の名残惜しさがないどころか、すぐにお腹を壊してしまいました。

こちらでもパン、パスタ、白いごはん、ジャガイモなどをよく食べますが、炭水化物の代わりに、適度の脂肪分を摂るようにすることで、腹持ちがよく気持ちが満足する人が多いみたいです。LCHFでは、カロリーカウントは拒食症に繋がっていくという考えで、一般的にはカロリー制限を奨めていません。

(上に書いたように、スウェーデンの牛は牧草育ちで運動量が多いせいか、噛みごたえのある赤身です。サーロインステーキ100g中、タンパク質20g、脂質10gです。)

ケトン体を使った代謝に慣れてくると、そこまで脂肪を多く取らなくてもエネルギーが持続するみたいですね。長年実践している人たちのブログで、食事のメニューを見ると、そんなに脂質は高くなくて、お肉やお魚に野菜サラダとアヴォカドのような組み合わせになっていました。


長くなりましたが、自分の目でみて食品を選ぶ、ソースやドレッシングは手作りする、炭水化物をきっぱり摂らないことで執着がなくなってくる、または、アーモンド粉など低糖質の食材で代用することで、市販の商品に頼らずに糖質制限をライフスタイルとして実践するのが、スウェーデンの考え方なのだと思います。

日本のようにマーケットが大きかったり、食文化が豊かで和洋中と食べ慣れているとか、仕事が忙しくて手軽なレトルト商品が必要だと、糖質制限食材は、無理なく糖質制限を実践するための大きな助けになるので、社会環境や考え方によって違いがあるのかもしれません。】


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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