2013年03月07日 (木)
こんにちは
神経内科医のtagashuu さんからNHKクローズアップ現代「沖縄の短命化」特集へのコメントをいただきました。
tagashuu さん、ありがとうございます。
「ドーパミン回路を回して中毒性をもたらすのは高脂肪ではなく,高糖質なのです」
私もtagashuu さんのご意見に賛成です。
江部康二
【13/03/06 tagashuu
常識を見直さなければならない
tagashuu@大学病院神経内科医です.
遅ればせながら先日のNHKクローズアップ現代「沖縄の短命化」特集の全文テキストを読んでみました.
「脂肪悪玉説」,「カロリー神話」という従来の常識から脱却できないためにあらゆる専門職が誤った解釈をしてしまっています.
その中で特に気になった内容がありました.以下に転載します.
『アメリカで報告されたある研究成果に今、注目が集まっています。
脂肪のとり過ぎが体に悪いと分かっていてもついつい食べてしまうのはなぜなのか。
その驚くべきメカニズムが分かってきたのです。
研究リーダーのジーン・ジャック・ワンさんです。
高脂肪食をとり続けて肥満した人の脳を詳しく調べました。
通常、人が物を食べると、脳内ではドーパミンという物質が放出されます。
これがD2受容体と呼ばれる受け皿でキャッチされると、やがて満足感を感じて食欲が収まります。
ワンさんは、高脂肪食をとり続けた人たちの脳にあるD2受容体の量を調べました。
これは健常な人の脳の断面を上から見たものです。
D2受容体の多い場所が赤く示されています。
一方、こちらは高脂肪食を食べ続けている人の脳。
赤い部分が大幅に小さくなっています。
D2受容体が、およそ20%も少なくなっていたのです。
高脂肪の食事は、脳内に大量のドーパミンを放出させます。
過剰な興奮を抑えるためにD2受容体が減ったと考えられます。
D2受容体が減った脳は少量のドーパミンでは満足感を得られません。
そこで、ますます高脂肪の食事をとり続けてしまうのです。』
違うのです.事実はそうであっても正しい解釈はそうではないのです.
ドーパミン回路を回して中毒性をもたらすのは高脂肪ではなく,高糖質なのです.
高脂肪摂取者と紹介されている人は同時に高糖質も摂取されているから中毒性が形成されてしまうのです.
これは自分が糖質制限食をしているからよくわかることです.糖質を過剰に摂取していたころの私は明らかに食べ過ぎで,食欲を自制することができませんでした.
しかし今は糖質制限食の実践により空腹感が容易にコントロールできるようになっており,誰に指示されるでもなく自然と1日1~2食程度に落ち着いています.今糖質制限食という「高脂肪食」を食べているにも関わらずです.この現象は上述の研究者の解釈では説明できません.
また糖質は自己流の表現をさせて頂くと「脂肪回路opener」の役割をしています.
糖質は飢餓の時代に生き延びるために,効率的に脂肪を取り込む働きをしていました.
つまり糖質を制限している状況ではたとえ脂肪がたくさん入ってきても肝臓がうまく調節して脂肪過剰にはなりませんが,糖質を普通にとっている状況下で脂肪をたくさんとってしまうとその脂肪がどんどん体内に取り込まれてしまう回路が開いてしまうのです.
上記の研究者の方は賢い方なのでしょうが,「脂肪が悪である」という従来の常識が頭から離れない故に,得られた結果を誤った解釈として報告してしまっています.
この研究者だけでなく,専門家も統計学者も栄養士も同じ「脂肪を減らすべき」という誤った方向性で考えてしまっています.
これは糖質制限食を学んでいなければまったく気が付かないことでした.
いかに知識があっても,柔軟力がなければ大きな過ちをおかしてしまうよい例だと思います.
お医者さんは頭がいいからお医者さんの言うことは間違いない」と思ってはいけません.
専門医だからといってそれだけで盲信してはいけません.
大事なのは自分で考える力です.事実を検証する力です.それは必ずしも学力と比例しません.教科書に書いていることがすべてではありません.
今ある常識を見直せなければ,日本(世界)はとんでもない方向に進んでしまう,と強い危機感を感じる話題でした.】
神経内科医のtagashuu さんからNHKクローズアップ現代「沖縄の短命化」特集へのコメントをいただきました。
tagashuu さん、ありがとうございます。
「ドーパミン回路を回して中毒性をもたらすのは高脂肪ではなく,高糖質なのです」
私もtagashuu さんのご意見に賛成です。
江部康二
【13/03/06 tagashuu
常識を見直さなければならない
tagashuu@大学病院神経内科医です.
遅ればせながら先日のNHKクローズアップ現代「沖縄の短命化」特集の全文テキストを読んでみました.
「脂肪悪玉説」,「カロリー神話」という従来の常識から脱却できないためにあらゆる専門職が誤った解釈をしてしまっています.
その中で特に気になった内容がありました.以下に転載します.
『アメリカで報告されたある研究成果に今、注目が集まっています。
脂肪のとり過ぎが体に悪いと分かっていてもついつい食べてしまうのはなぜなのか。
その驚くべきメカニズムが分かってきたのです。
研究リーダーのジーン・ジャック・ワンさんです。
高脂肪食をとり続けて肥満した人の脳を詳しく調べました。
通常、人が物を食べると、脳内ではドーパミンという物質が放出されます。
これがD2受容体と呼ばれる受け皿でキャッチされると、やがて満足感を感じて食欲が収まります。
ワンさんは、高脂肪食をとり続けた人たちの脳にあるD2受容体の量を調べました。
これは健常な人の脳の断面を上から見たものです。
D2受容体の多い場所が赤く示されています。
一方、こちらは高脂肪食を食べ続けている人の脳。
赤い部分が大幅に小さくなっています。
D2受容体が、およそ20%も少なくなっていたのです。
高脂肪の食事は、脳内に大量のドーパミンを放出させます。
過剰な興奮を抑えるためにD2受容体が減ったと考えられます。
D2受容体が減った脳は少量のドーパミンでは満足感を得られません。
そこで、ますます高脂肪の食事をとり続けてしまうのです。』
違うのです.事実はそうであっても正しい解釈はそうではないのです.
ドーパミン回路を回して中毒性をもたらすのは高脂肪ではなく,高糖質なのです.
高脂肪摂取者と紹介されている人は同時に高糖質も摂取されているから中毒性が形成されてしまうのです.
これは自分が糖質制限食をしているからよくわかることです.糖質を過剰に摂取していたころの私は明らかに食べ過ぎで,食欲を自制することができませんでした.
しかし今は糖質制限食の実践により空腹感が容易にコントロールできるようになっており,誰に指示されるでもなく自然と1日1~2食程度に落ち着いています.今糖質制限食という「高脂肪食」を食べているにも関わらずです.この現象は上述の研究者の解釈では説明できません.
また糖質は自己流の表現をさせて頂くと「脂肪回路opener」の役割をしています.
糖質は飢餓の時代に生き延びるために,効率的に脂肪を取り込む働きをしていました.
つまり糖質を制限している状況ではたとえ脂肪がたくさん入ってきても肝臓がうまく調節して脂肪過剰にはなりませんが,糖質を普通にとっている状況下で脂肪をたくさんとってしまうとその脂肪がどんどん体内に取り込まれてしまう回路が開いてしまうのです.
上記の研究者の方は賢い方なのでしょうが,「脂肪が悪である」という従来の常識が頭から離れない故に,得られた結果を誤った解釈として報告してしまっています.
この研究者だけでなく,専門家も統計学者も栄養士も同じ「脂肪を減らすべき」という誤った方向性で考えてしまっています.
これは糖質制限食を学んでいなければまったく気が付かないことでした.
いかに知識があっても,柔軟力がなければ大きな過ちをおかしてしまうよい例だと思います.
お医者さんは頭がいいからお医者さんの言うことは間違いない」と思ってはいけません.
専門医だからといってそれだけで盲信してはいけません.
大事なのは自分で考える力です.事実を検証する力です.それは必ずしも学力と比例しません.教科書に書いていることがすべてではありません.
今ある常識を見直せなければ,日本(世界)はとんでもない方向に進んでしまう,と強い危機感を感じる話題でした.】
糖質制限をしている者にとって常識なのは、肉(脂質)を摂っても血糖値は上がらないし、体重も増加しないということです。問題は、脂質を摂る時に、一緒に何を食べているかだと思います。
沖縄在住のみーすけさんが言っているように
『知ってる長生きしているお年よりは皆豚肉が好きです。それ以上に野菜も上手に食べていました。
昔は米はなかなか手に入らず、炭水化物の主食は芋(サツマイモ)ぐらい。豆腐は毎日食べていたと思います。豚肉も貴重だから塩漬けした肉を少しずつ使い、ラードもうまく使って料理していたそうです。私たち世代は復帰後世代で、学校給食でカレーとかスパゲッティーとか、コッペパンとか出されて食べてした世代です。伝統的な琉球料理が好きではない人も多いですし、今の若い子達もそうだそうです。タコライスなどを代表するように、今の沖縄のファストフードは糖質たっぷり+脂質タップリなメニューなので影響が出てるのではないかと私は思います』
私も、脂質と一緒に食べる過剰な糖質、清涼飲料水が問題だと考えます。
ニューヨークでは、ハンバーガーのサイズを小さくし、ペットボトルの容量も規制しているとか。
真犯人の糖質に着目しなければ、対処を誤るでしょうね。
ラーメン店や○○丼店、本当に多いですね。定食屋さんに頑張ってほしいですね。
焼き魚・冷奴・のり・納豆・・。ご飯は食べませんけど。
沖縄在住のみーすけさんが言っているように
『知ってる長生きしているお年よりは皆豚肉が好きです。それ以上に野菜も上手に食べていました。
昔は米はなかなか手に入らず、炭水化物の主食は芋(サツマイモ)ぐらい。豆腐は毎日食べていたと思います。豚肉も貴重だから塩漬けした肉を少しずつ使い、ラードもうまく使って料理していたそうです。私たち世代は復帰後世代で、学校給食でカレーとかスパゲッティーとか、コッペパンとか出されて食べてした世代です。伝統的な琉球料理が好きではない人も多いですし、今の若い子達もそうだそうです。タコライスなどを代表するように、今の沖縄のファストフードは糖質たっぷり+脂質タップリなメニューなので影響が出てるのではないかと私は思います』
私も、脂質と一緒に食べる過剰な糖質、清涼飲料水が問題だと考えます。
ニューヨークでは、ハンバーガーのサイズを小さくし、ペットボトルの容量も規制しているとか。
真犯人の糖質に着目しなければ、対処を誤るでしょうね。
ラーメン店や○○丼店、本当に多いですね。定食屋さんに頑張ってほしいですね。
焼き魚・冷奴・のり・納豆・・。ご飯は食べませんけど。
毎日、江部先生ブログを楽しく読んでいる らこ です。江部先生のおかげさまで、糖質制限食を続けています。元来が「食い意地張っている」が原因で糖尿病になりました><
今は、糖質制限食のおかげさまで、ドーパミンもでないらしく「食わなければ食わないで問題無し」が24時間程度続く状況です。忙しくて食えない状況でも24時間までは大丈夫です。それ以上は試していないのでわかりません><
糖質制限食で、オリーブオイルはガンガン摂取してます(ヨーグルトに掛けて食ったり><)が、特に空腹感はありませんねえ。
「油脂摂取中毒で空腹感でドーパミン炸裂」の論理は、番組を見て、らこ は違和感を覚えました。ちょうどその時、つまみ無しで焼酎呑んでいましたが、特に「つまみ食いたい」発作もおきませんでした。慢性アル中なのか(?)、アルコールさえ飲めれば充分です><
今は、糖質制限食のおかげさまで、ドーパミンもでないらしく「食わなければ食わないで問題無し」が24時間程度続く状況です。忙しくて食えない状況でも24時間までは大丈夫です。それ以上は試していないのでわかりません><
糖質制限食で、オリーブオイルはガンガン摂取してます(ヨーグルトに掛けて食ったり><)が、特に空腹感はありませんねえ。
「油脂摂取中毒で空腹感でドーパミン炸裂」の論理は、番組を見て、らこ は違和感を覚えました。ちょうどその時、つまみ無しで焼酎呑んでいましたが、特に「つまみ食いたい」発作もおきませんでした。慢性アル中なのか(?)、アルコールさえ飲めれば充分です><
2013/03/07(Thu) 19:30 | URL | らこ | 【編集】
江部先生、おはようございます。
先生もご存知の映画「First Do No Harm」「誤診(邦題)」の冒頭に「裸の王様」を読み聞かせしているシーンがあります。
「自分の目を信じた」少年にだけは真実が見えた訳です。
この映画の冒頭2分間だけでも「裸の王様」となった医者・研究者に見て「考えて」もらいたいです
先生もご存知の映画「First Do No Harm」「誤診(邦題)」の冒頭に「裸の王様」を読み聞かせしているシーンがあります。
「自分の目を信じた」少年にだけは真実が見えた訳です。
この映画の冒頭2分間だけでも「裸の王様」となった医者・研究者に見て「考えて」もらいたいです
2013/03/08(Fri) 08:30 | URL | 町田 | 【編集】
*減量手術 医療費減に効果なし
2013.3.6 05:00
www.sankeibiz.jp/compliance/news/130306/cpd1303060502004-n1.htm
手術で減量をしても、医療費は減らないことが分かった。手術による合併症対策のための入院費が、手術をしなかった場合の肥満関連疾病に必要な医療費を上回るためだ
外科分野の米国医師会雑誌「JAMAサージェリー」によると、研究者らは減量手術患者約3万人の6年間の保険金請求状況を追跡し、手術を受けていない肥満関連疾患患者の医療費と比較。薬代と通院回数は手術患者が下回ったが、手術が複数回にわたると逆転した
減量手術は体重減少に高い効果があり、糖尿病リスクやコレステロール値の低下といった健康上の利点が少なくとも6年続くという。しかし延命に効果があるとの根拠はない。肥満の解消で糖尿病や心疾患は予防されるが、必ずしも一様に健康が増進するわけではないという
ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院健康政策経営学部教授で論文代表著者のジョナサン・ワイナー氏は今回の研究について「手術の意味がない場合があるということではない。手術が必要な患者を総合的に見きわめるための重要な資料」とした上で「費用削減より、手術患者の健康や生活が改善されるとどのような間接的効果があるのかに注目していくべき」と述べた。
初回手術の平均費用2万8000ドル(約261万円)を埋め合わせることは難しく、入退院を繰り返した場合の費用は術後2~3年後に最大となるという
米国肥満・代謝外科学会によると、胃のバイパス術などの米国での減量手術例は200年に22万件を超えた
JAMAの副編集主幹、エドワード・リビングストン氏は論文に付随する論説で「減量手術で助かる人もいる一方、手術患者全体のリスクやコストを考えた場合のメリットは著しく低下する」と主張。また「長期生存率を高める効果がないのなら、社会全体への利益はないということになる」とした上で「糖尿病や関節炎など肥満に由来する明らかな健康問題があり、かつ術後の食事制限を守れる人だけが手術を受けるべきだ。単なる減量に利用すべきではない」と述べた
生活指導など低コストの減量対策は、メディケア(米国の高齢者向け公的医療保険制度)の対象外だ
エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院健康政策経営学部学部長のケネス・ソープ氏は「手術に代わる効果的な減量法が必要。メディケア制度の下で、外科的治療に頼らない低コストの対処法を探っていく必要がある」と述べた。(ブルームバーグ Michelle Fay Cortez)
Impact of Bariatric Surgery on Health Care Costs of Obese Persons
A 6-Year Follow-up of Surgical and Comparison Cohorts Using Health Plan Data
JAMA Surg. 2013
http://archsurg.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1653574#METHODS
…米国の医師会は、外科医自らが手術が本当に必要か、検証を行っている
2013.3.6 05:00
www.sankeibiz.jp/compliance/news/130306/cpd1303060502004-n1.htm
手術で減量をしても、医療費は減らないことが分かった。手術による合併症対策のための入院費が、手術をしなかった場合の肥満関連疾病に必要な医療費を上回るためだ
外科分野の米国医師会雑誌「JAMAサージェリー」によると、研究者らは減量手術患者約3万人の6年間の保険金請求状況を追跡し、手術を受けていない肥満関連疾患患者の医療費と比較。薬代と通院回数は手術患者が下回ったが、手術が複数回にわたると逆転した
減量手術は体重減少に高い効果があり、糖尿病リスクやコレステロール値の低下といった健康上の利点が少なくとも6年続くという。しかし延命に効果があるとの根拠はない。肥満の解消で糖尿病や心疾患は予防されるが、必ずしも一様に健康が増進するわけではないという
ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院健康政策経営学部教授で論文代表著者のジョナサン・ワイナー氏は今回の研究について「手術の意味がない場合があるということではない。手術が必要な患者を総合的に見きわめるための重要な資料」とした上で「費用削減より、手術患者の健康や生活が改善されるとどのような間接的効果があるのかに注目していくべき」と述べた。
初回手術の平均費用2万8000ドル(約261万円)を埋め合わせることは難しく、入退院を繰り返した場合の費用は術後2~3年後に最大となるという
米国肥満・代謝外科学会によると、胃のバイパス術などの米国での減量手術例は200年に22万件を超えた
JAMAの副編集主幹、エドワード・リビングストン氏は論文に付随する論説で「減量手術で助かる人もいる一方、手術患者全体のリスクやコストを考えた場合のメリットは著しく低下する」と主張。また「長期生存率を高める効果がないのなら、社会全体への利益はないということになる」とした上で「糖尿病や関節炎など肥満に由来する明らかな健康問題があり、かつ術後の食事制限を守れる人だけが手術を受けるべきだ。単なる減量に利用すべきではない」と述べた
生活指導など低コストの減量対策は、メディケア(米国の高齢者向け公的医療保険制度)の対象外だ
エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院健康政策経営学部学部長のケネス・ソープ氏は「手術に代わる効果的な減量法が必要。メディケア制度の下で、外科的治療に頼らない低コストの対処法を探っていく必要がある」と述べた。(ブルームバーグ Michelle Fay Cortez)
Impact of Bariatric Surgery on Health Care Costs of Obese Persons
A 6-Year Follow-up of Surgical and Comparison Cohorts Using Health Plan Data
JAMA Surg. 2013
http://archsurg.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1653574#METHODS
…米国の医師会は、外科医自らが手術が本当に必要か、検証を行っている
2013/03/08(Fri) 09:14 | URL | 精神科医師A | 【編集】
正常範囲ではありますがヘモグロビンA1cが年々高くなりこのまま放置して良いかわからず、近くの医者に4件行くも正常ですといわれ続けました。これはおかしいと思いネットで江部先生のブログにたどり着き江部先生のご著書を購入しそして実践して高雄病院でも診察を受けました。血糖異常?がなければ到底知りえることのなかった炭水化物の害、誰もが当たり前のように食べてるものが病気の原因になってるんですね。父ですがALSと診断されました。誤診であってほしいと願いますが、何もしないで手をこまねいてるわけには行きません。少しでも進行を遅らせるために薬はでますが、毎回の食事で炭水化物を取らなければ進行を遅らせれるのではないかと思うのですが、江部先生はどう思われますか?お忙しいところ申し訳ありません。よろしくお願いします。
http://archsurg.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1653577
Is Bariatric Surgery Worth It?
Comment on “Impact of Bariatric Surgery on Health Care Costs of Obese Persons”
Edward H. Livingston, MD
JAMA Surg. 2013;():1. doi:10.1001/jamasurg.2013.1515
Published online February 20, 2013
…拡大して読むと、術後の食事療法が守れる人以外は適応がないとある
「術後の食事療法が守れる」なら、糖質制限食が守れると思います
Is Bariatric Surgery Worth It?
Comment on “Impact of Bariatric Surgery on Health Care Costs of Obese Persons”
Edward H. Livingston, MD
JAMA Surg. 2013;():1. doi:10.1001/jamasurg.2013.1515
Published online February 20, 2013
…拡大して読むと、術後の食事療法が守れる人以外は適応がないとある
「術後の食事療法が守れる」なら、糖質制限食が守れると思います
2013/03/08(Fri) 15:59 | URL | 精神科医師A | 【編集】
わんわん さん
同感です。
近年の沖縄の方々、糖質の摂取が多いと思います。
同感です。
近年の沖縄の方々、糖質の摂取が多いと思います。
2013/03/08(Fri) 17:39 | URL | ドクター江部 | 【編集】
町田 先生
メリル・ストリープが、母親役で主演の映画ですね。
難治性小児てんかんの子供が、あらゆる薬物も効果がなく、
手術を医師に奨められて、母親が必死で調べて、「ケトン食」に辿り着きます。
そしてその「ケトン食」で少年が健康を取り戻すという話だったと思います。
メリル・ストリープが、母親役で主演の映画ですね。
難治性小児てんかんの子供が、あらゆる薬物も効果がなく、
手術を医師に奨められて、母親が必死で調べて、「ケトン食」に辿り着きます。
そしてその「ケトン食」で少年が健康を取り戻すという話だったと思います。
2013/03/08(Fri) 17:44 | URL | ドクター江部 | 【編集】
精神科医師A さん
情報、ありがとうございます。
全く、同感です。
情報、ありがとうございます。
全く、同感です。
2013/03/08(Fri) 17:48 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ミニパン さん
拙著のご購入、ありがとうございます。
ALSに関しては、全く未経験なので、よくわかりません。
一方、アルツハイマー病やパーキンソン病に関しては、糖質制限食による酸化ストレスの軽減で
予防や改善が期待できると思います。
糖質制限食で、全身の血流・代謝がよくなり、酸化ストレスも減るので、自然治癒力は高まりますので
試す価値はあると思います。
拙著のご購入、ありがとうございます。
ALSに関しては、全く未経験なので、よくわかりません。
一方、アルツハイマー病やパーキンソン病に関しては、糖質制限食による酸化ストレスの軽減で
予防や改善が期待できると思います。
糖質制限食で、全身の血流・代謝がよくなり、酸化ストレスも減るので、自然治癒力は高まりますので
試す価値はあると思います。
2013/03/08(Fri) 17:54 | URL | ドクター江部 | 【編集】
晩御飯の支度をしながら背後から聞こえてくる内容が意味不明で、ひとりでつっこみまくりでした。
tagashuuさんの解説でよくわかりました。
ありがとうございました。
tagashuuさんの解説でよくわかりました。
ありがとうございました。
2013/03/08(Fri) 21:43 | URL | かんな | 【編集】
tagashuu@神経内科医です.
糖質制限実践中の神経内科医としてALSに関してコメントさせていただきます.
ALSに対しての糖質制限食の効果についてですが,
厳格な糖質制限食に相当するケトン食,(Ketogenic Diet;KD)という食事療法がありますが,このケトン食が様々な神経疾患に応用できるという内容の論文が昨年出ており,ALSに対するKDの治療効果の可能性についても論じられていました(Stafstrom CE, Rho JM. The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders. Front Pharmacol. 2012;3:59. doi: 10.3389/fphar.2012.00059. Epub 2012 Apr 9.)
その中で,ALSなどの神経変性疾患というのはエネルギー産生系の関与やミトコンドリア機能不全が関係していると言われていますが,ケトン食には神経保護作用があるので,ケトン食がALSに対して効果がある可能性はあるという話が動物実験レベルで述べられていました.
少なくとも糖質制限食がALSを悪い方向に持っていくことはまずないと思います.
したがって過度な期待はできないかもしれないけれど,江部先生と同意見で試してみる価値は十分にあると思います.
糖質制限実践中の神経内科医としてALSに関してコメントさせていただきます.
ALSに対しての糖質制限食の効果についてですが,
厳格な糖質制限食に相当するケトン食,(Ketogenic Diet;KD)という食事療法がありますが,このケトン食が様々な神経疾患に応用できるという内容の論文が昨年出ており,ALSに対するKDの治療効果の可能性についても論じられていました(Stafstrom CE, Rho JM. The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders. Front Pharmacol. 2012;3:59. doi: 10.3389/fphar.2012.00059. Epub 2012 Apr 9.)
その中で,ALSなどの神経変性疾患というのはエネルギー産生系の関与やミトコンドリア機能不全が関係していると言われていますが,ケトン食には神経保護作用があるので,ケトン食がALSに対して効果がある可能性はあるという話が動物実験レベルで述べられていました.
少なくとも糖質制限食がALSを悪い方向に持っていくことはまずないと思います.
したがって過度な期待はできないかもしれないけれど,江部先生と同意見で試してみる価値は十分にあると思います.
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