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術後の食事に配慮が必要 高糖質食は大腸がん再発と関連
こんにちは。

糖質制限食さんから、大変興味深い情報をコメントいただきました。

「術後の食事に配慮が必要 高糖質食は大腸がん再発と関連」

というヤフーニュースの記事です。

元論文の情報を精神科医師Aさんからいただきました。(*)

JNCI J Natl Cancer Instはインパクト・ファクター:13.757のなかなかの医学雑誌で信頼度は高いです。


「GLや総炭水化物摂取量が最も高いグループでは、最も低いグループに比較し、再発リスクや死亡リスクが80%も高いことが確認されたのである。この傾向は、術前にBMI25以上の肥満者や現在も肥満の患者でさらに顕著であった。」

以前から、高血糖、高インスリン血症に発ガンリスクがあることは、本ブログでも再々エビデンスを紹介してきました。

今回の論文で、炭水化物摂取量が多いと、大腸がんの再発リスクや死亡率が80%高まることがわかりました。

炭水化物摂取で、インスリンが大量に追加分泌されたことが、がん再発の元凶と私は思います。

肥満の患者でさらにリスクが顕著であったのは、肥満によるインスリン抵抗性のため、BMI25未満の人に比べて、より大量のインスリンが追加分泌されたためと思われます。

げに、炭水化物恐るべしですね。 (→ο←) 

なおGL(グリセミック・ロード)とは血糖負荷指数といった意味です。

<一人前の分量の食べ物に含まれる糖質のグラム数>×<その食べ物のGI>÷100

で計算した数値が、GLです。

20以上が高、19~11が中、10以下が低とされています。

GL値とは、実際の食事でその食品の一人前の分量を考慮して、どれだけ血糖値を上げるかを示す目安です。


江部康二



ヤフーニュースから転載
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130107-00030020-diamond-bus_all

【術後の食事に配慮が必要高糖質食は大腸がん再発と関連

ダイヤモンド・オンライン 1月7日(月)8時30分配信

最近なにかと旗色が悪い糖質だが、先月、大腸がんの再発と糖質との関連を示すデータが報告された。米国国立がん研究所ジャーナルの掲載論文から。

調査研究にはステージ3の大腸がん患者、およそ1万人が参加。それぞれの食事内容を、どれだけ血糖値を上げやすいかの指標である「グリセミック・インデックス(GI値)」と実際の食事の量から計算される「血糖負荷(グリセミック・ロード:GL)」から5グループに分け、術後化学療法中の半年間、追跡した。

その結果、GLや総炭水化物摂取量が最も高いグループでは、最も低いグループに比較し、再発リスクや死亡リスクが80%も高いことが確認されたのである。この傾向は、術前にBMI25以上の肥満者や現在も肥満の患者でさらに顕著であった。

糖質、炭水化物の過剰摂取は食後高血糖を招き、インスリン産生量を増やす。糖尿病の発症リスクであることは言うまでもないが、高インスリン血症とがん発症率、死亡率の上昇との関連も指摘されてきた。

少し古い研究だが、2006年の厚生労働省「多目的コホート研究」では、40~69歳の男女約4万人から検診等で採血した血液を提供してもらい、11年半追跡した。その結果、インスリン分泌量を反映する血液中の「Cペプチド」が高い男性は大腸がんの発症リスクが最大3.2倍、結腸がんでは3.5倍に上昇することが示されたのである。

肉や精製された穀物を摂る西洋型の食事が大腸がんの発症、再発リスクであるとは以前から指摘されていたが、そのうちの「何」がリスクを高めるかは不明だった。現在も主犯格をめぐり「赤身肉だ」「糖質だ」との論争が続いている。しかし今回の研究で少なくとも術後の再発予防には、炭水化物の摂取制限が必要であることが明確になった。研究者は「大腸がん手術後の生存率を改善する手段を提供できた」としている。

大腸がんは早期なら比較的サバイバルしやすい一方で、再発後の治療は高額で厳しい。毎日の食事でリスクが回避できるなら、それに越したことはない。
 (取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)】




(*)
JNCI J Natl Cancer Inst (2012) 104 (22): 1702-1711
http://jnci.oxfordjournals.org/content/104/22/1702.abstract
Dietary Glycemic Load and Cancer Recurrence and Survival in Patients with Stage III Colon Cancer: Findings From CALGB 89803


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
糖質の過剰摂取と日本人の死因
 あまり考えてみたことがなかったのですが、
 ちょっと調べてみました。

 日本人の三大死因
http://www.moyaposas.com/infomation/cause_of_death/
 第1位 「悪性新生物(がん)」
 第2位 「心臓病(心臓疾患)」 → 血管の病気
 第3位 「脳卒中(脳血管疾患)」 → 血管の病気

 糖質の過剰摂取
  ⇒ 食後高血糖・グルコーススパイク・高インスリン血症
   ⇒ 動脈硬化・発癌のリスク

 そう考えると、死因の第1位~第3位のいずれにも、
 糖質の過剰摂取が(少なからず)関係しているのでは?
  と考えると、恐ろしいです。


 日本人の死因の推移
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2080.html
 「悪性新生物(がん)」、「心臓病(心臓疾患)」、「肺炎」、「糖尿病」、
 が増えています。


 一方、「脳卒中(脳血管疾患)」は減っています。

 この理由を調べると、
http://minds.jcqhc.or.jp/n/public_user_main.php
 
 「脳卒中の種類別に死亡率の推移をみてみると、図2のように1960年代から脳出血による死亡が激減していますが、脳梗塞による死亡はこの頃から逆に増加し、1970年代には脳出血と逆転しています。

  最近では脳梗塞も脳出血も横ばい状態にあります。脳出血による死亡が激減したのは、この当時に大規模な疫学的な調査が行われ、高血圧が脳出血による死亡の最大の原因であることがわかったためです。塩分のとり過ぎによる高血圧と、低たんぱく食による血管壁のもろさが関係していたようです。食事の減塩とたんぱく質の量の増加、および高血圧の降圧薬治療によって脳出血死亡は激減したのです。

  しかし、その後、好景気とともに食生活が豊かになり、飽食の時代となった結果、現在のように糖尿病や高脂血症が著しく増加し、血管の壁に脂肪がたまって血管が詰まる脳梗塞、いわゆるアテローム血栓性脳梗塞というものが増加してきました。

  また高齢化が進み、動脈硬化による心臓病、とくに心房細動という不整脈が増加して、心原性脳塞栓というものが増加してきました。心房細動があると心臓のなかで血が固まりやすくなり、血栓をつくって脳の血管に流れ込み、詰まって脳梗塞を起こします。田中角栄元首相などもこの心原性脳塞栓でした。脳卒中の死亡率が大きく減ったとはいえ、このように脳出血から脳梗塞へと、病気のタイプが変化しているのです。」

 との記述がありました。

 死因としては減ってきたものの、
 高血圧を理由とする脳出血死亡から脳梗塞に変化してきた、
  とのことです。

 
 同じく血管の病気である「心臓病(心臓疾患)」も、
 動脈硬化が原因の虚血性心疾患が増えている、との記載がありました。


 そうすると、死因の第3位、「脳卒中(脳血管疾患)」は減っているものの、
 死因の第2位「心臓病(心臓疾患)」と同じく、

 糖質の過剰摂取が(少なからず)影響して、動脈硬化が原因の死因は、増えている、
 と認識してもよいのかもしれない、と思いました。

 粗い論理ですので、間違いあればご指摘下さいませ。
2013/01/09(Wed) 22:54 | URL | 糖質制限食 | 【編集
次の記事を見つけました
JAMAに掲載された研究のようです。
興味深いですね。

果糖とブドウ糖、空腹感を抑えるのはどっち?
http://robust-health.jp/article/preventive01/food/000269.php
2013/01/10(Thu) 08:46 | URL | あまない | 【編集
乳がん発生は牛乳が関係
大分県済生会日田病院
saiseikai.hita.oita.jp/
なでしこ 2013年01月号(PDF) をご覧あれ
大腸がんは糖質ばかりではなく牛乳も関係しているかと思われる。
江部先生の糖質制限食は牛乳はNGで正解ですね。
2013/01/10(Thu) 11:58 | URL | ちえ | 【編集
記事についてのお願いです。
はじめまして、高吉範行と申します。
がんサポートをはじめ医療情報発信などやっています。糖質制限食はガン予防、治療特に糖尿病に関して江部先生のこのブログは貴重でありがたい次第です。
私のfbなどに情報発信としてコピペやリンクのお許しを頂けないでしょうか。
2013/01/10(Thu) 12:01 | URL | 高吉 範行 | 【編集
1歳児のおやつについて
江部先生こんにちは、スーパー糖質制限7ヶ月目のうさぎです。1歳になった息子は、スーパー糖質制限離乳食、スーパー糖質制限乳で元気に育っています。次の子供を計画しており近々断乳する予定なんですが、その際おやつを与えようと思っています。普段の食事は、緑黄色野菜(かぼちゃ少々含む)・豚・鶏・魚・プロセスチーズ・卵・豆腐・フォローアップミルク等を使っています。外出時は炭水化物少なめの市販の離乳食を使うという感じですが、おやつに適当な物はあるでしょうか!?それともこの食材で4食にした方がいいでしょうか!?お手隙の時で結構ですので、御返事頂けたら有り難いです。
2013/01/10(Thu) 16:10 | URL | うさぎ | 【編集
Re: 1歳児のおやつについて
うさぎ さん

すいません。
子供の離乳食の糖質制限食はいままで指導したことがないので
具体的にはよくわかりません。

食材として糖質制限OKのものなら、おやつにして大丈夫と思います。
2013/01/10(Thu) 18:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 記事についてのお願いです。
高吉 範行 さん

いろんな人が、同様の許可願いをコメントしてこられるのですが、
当方が全て相手方のことを把握することは不可能です。

従いまして、当方が責任をもつことが不可能なので、
正式に私が本ブログの
コピペやリンクの許可を出すことは、ありません。

すいません。
2013/01/11(Fri) 08:22 | URL | ドクター江部 | 【編集
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