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主食を抜けば糖尿病は良くなる! 実践編 糖質制限食の応用法 (文春文庫)刊行
こんにちは。

先に

文春文庫「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」

が、2012年11月に刊行されました。

次いで

文春文庫「主食を抜けば糖尿病は良くなる! 実践編 糖質制限食の応用法」

が、2012年12月に刊行されました。

ロングセラー
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」
(東洋経済新報社)2005年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!実践編 糖質制限食の応用法」
(東洋経済新報社)2008年

が、この度、2冊とも文庫となったものです。

文庫化にあたり、HbA1cはJDS値からNGSP値に変更、また、米国糖尿病学会の3大栄養素と血糖に関する見解など、
読者にわかりやすいように、可能な限り、新しいデータ・情報に更新しました。

何と言っても、文庫は¥600-と低価格なのが魅力的です。

以下2012年12月号の文藝春秋、自著推薦文のコーナーに掲載された

「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)

の私の文章です。


江部康二


☆☆☆

文藝春秋11月号掲載の
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)
自著推薦文から転載

2005年に「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を、日本で初めて「糖質制限食」の理論的な本として上梓しました。その後、理論面の本やレシピ本などを各社から多数出版してきました。この間、糖質制限食を日本に広める役目を確実に果たしてきたかなと自負しています。

この1~2年、テレビ・新聞・雑誌などのマスコミが、こぞって糖質制限食を取り上げ、世間一般の認知度は格段に上がりました。特に、2012年は、糖質制限食普及において、飛躍の年となりました。

2012年1月15日、京都国際会館で開催された第15回日本病態栄養学会年次学術集会において「糖尿病治療に糖質制限食は是か?非か?」というディベートセッションが行われ、私は是側の演者として講演しました。

通常は3000人規模の学会に4000人の医師・栄養士が参加し大きな反響を巻き起こしました。このことは糖質制限食が医学界の表舞台に初登場したという意味で、大きな一歩といえます。私のブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」のアクセス件数もこの日を境に1000件以上増えて、現在1日に15000件のアクセスがある人気ブログとなりました。

このセッション以降、日本全国の医師会や病院から講演依頼が相次ぐようになり、医学界にも爆発的に糖質制限食が広がり始めています。

この度、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を文藝春秋出版局から文庫本として出版することとなりました。

本書で紹介している糖質制限食は、高雄病院で1999年から日本で初めて開始した食事療法です。わかりやすく言うとご飯・パン・麺などの穀物製品や芋類などの糖質が多い食品を食べないで、肉・魚貝・豆腐・葉野菜・海藻などをしっかり摂取する食事療法です。糖質を制限したぶん、脂質とたんぱくは充分量食べます。

糖質制限食というと現代の普通の食事である高糖質食と比べると変わった食事という風に思います。しかし、実は糖質制限食こそが、人類本来の自然な食事なのです。

人類がチンパンジーと分かれて誕生したのが約700万年前です。農耕が始まるまでは人類の生業は狩猟・採集であり、全ての人類が糖質制限食でした。約10000年前に農耕が始まり、主食が穀物へと変化し、現在まで続いています。

即ち人類が穀物を主食としたのは、長い歴史の中でわずか1/700(0.14%)の期間に過ぎません。進化の過程をみると「糖質制限食」と「穀物を主食とする高糖質食」、どちらが人類にとって自然な食事なのかはいうまでもありません。

農耕以前の人類にとって糖質は言わばラッキー食材でした。すなわち時々手に入る果物やナッツ、そして山芋や百合根などの根茎類くらいが比較的糖質の多い食材でした。運良く手に入った果物を食べて血糖値が上昇するとインスリンが分泌され筋肉に取り込まれますが、余った血糖は中性脂肪に変わり脂肪組織に蓄えられます。

このように、ラッキー食材から得た糖質は、消化吸収されたあとインスリンにより脂肪に変わり、来るべき飢餓に備える唯一のセーフティーネットとなっていたと考えられます。

インスリンは今でこそ肥満ホルモンというありがたくない別称をもっていますが、狩猟・採集時代はその脂肪を蓄える能力は、とても重要な意味をもっていたわけです。

本来、脂肪を蓄えるためのラッキー食材だったはずの糖質を、農耕開始後は日常的に毎日食べるようになりました。さらにこの200~300年間は精製された炭水化物を食べるようになりました。

現在先進国では、精製された炭水化物であるご飯やパンや麺、そして砂糖水のような清涼飲料水を日常的に大量に摂取しています。このことが肥満や糖尿病や様々な生活習慣病の元凶となっていると私は思います。

人類の身体の消化・吸収・栄養・代謝システムは、700万年間の糖質制限食の過程を経て、突然変異を繰り返して完成されたものです。すなわち我々人類の身体は糖質制限食に適合しています。

このことを思えば、総摂取カロリーの50~60%が糖質という現代の穀物ベースの食生活は、人体にとってはとんでもなくバランスの悪いものなのです。

穀物は、人類を飢えから開放し、人口の増加や文明の基となりましたが、糖質過剰摂取による様々な病気の元ともなりました。糖質制限食は、人類本来の食事、いわば人類の健康食ですので、糖尿病や肥満をはじめとして様々な生活習慣病が改善していきます。

しかも糖質制限食は、糖質を抜くだけで脂質やタンパク質はOKであり、お酒も蒸留酒や辛口ワインはOKなので「美味しく楽しく」続けられるのが特長です。

糖尿病・メタボを克服し、糖質制限食を足かけ11年続けている私にとっても、とても嬉しい食事療法なのです。

皆さんがご自身の健康を守るために、是非本書をご一読頂けば幸いです。


高雄病院理事長
江部康二




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
血糖値の上がりにくいコメ
はじめまして。いつも先生のブログを参考に日々糖質制限食に取り組んでいます。
今朝の産経新聞の2面に~「健康」農産物、国が支援~という見出しで「当面のテーマとして食べても消化が遅いため血糖値が上がりにくいコメや中性脂肪を低下させる成分を含んだ大豆などの研究を進める」といった内容の記事が掲載されていました。農林水産省で検討に入ったとのことです。ますます従来勧められる食事療法について疑問だらけになりました。
2013/01/06(Sun) 20:40 | URL | 福島 | 【編集
兄嫁も糖尿人
 今日、板橋区のハッピーロード大山という東京でも大きい規模の商店街に行って来ました。
こじんまりした書店に入ると、健康関係の棚に「今話題の糖質制限食」とあります。
江部先生関係の本が5種類。他のものと合わせて、10種類ほど置いてあります。
 店主が糖質制限に関心があるのか、この規模の書店では珍しいことです。
さて、題にありますが、元旦に兄夫婦などと新年会をしたのですが、兄嫁が HbA1c11.1 であることが分かりました。「糖質制限食」について説明して帰ってきたのですが、何か適当な本をと思い考えていたところでした。
 『糖質制限完全ガイド-血糖コントロールの新常識!』宝島文庫 江部先生と大柳さんの共著 を手に取り、兄嫁にはこれがいいかなと思い、購入して明日送ることにしました。
 実は、妻も境界型なので本当に糖尿病は国民病だなとあらためて思いました。
『糖質過剰』・・・これは、早く対策を考えて取り組まないと大変なことになりますね。 草々
2013/01/06(Sun) 21:18 | URL | わんわん | 【編集
Re: 兄嫁も糖尿人
わんわん さん

拙著の御購入、ありがとうございます。
街の本屋さんも嬉しいです。
お兄さんのお嫁さんも、良くなればいいですね。
2013/01/07(Mon) 07:53 | URL | ドクター江部 | 【編集
文春文庫電子版も出ました
主食を抜けば糖尿病は良くなる!が電子版で出たので購入しました。最近は書店も少なくなり、電子版はいつでも購入できるので助かります。その上、一部立ち読みもできるので購入前に中身が確認できるので安心です。
2013/01/07(Mon) 13:54 | URL | mmx | 【編集
Re: タイトルなし
滋賀県の匿名希望さん

『IRI-前 13.4μg/ml』
は基準値内です。
OKです。

糖尿病完治の可能性ですが、糖質をあえて食べて、
血糖自己測定器で食前、食後1時間血糖値、食後2時間血糖値の実験をしてみるとわかります。
炊いたご飯1膳(約150g)に糖質が55gくらいです。
2013/01/07(Mon) 18:14 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 文春文庫電子版も出ました
mmx さん

電子書籍「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」ご購入、ありがとうございます。
お役に立てば、嬉しいです。
2013/01/07(Mon) 18:16 | URL | ドクター江部 | 【編集
文春文庫2冊購入しました。
初めて書き込みさせて頂きます。昨年10月にメタボと診断されプチ制限食を自己流で始めました。ほぼ1か月に1Kgの割合で下がっています。確実なものにするため今回の本を読んで継続する予定です。
2013/01/10(Thu) 11:26 | URL | maw | 【編集
Re: 文春文庫2冊購入しました。
maw さん。

拙著の御購入ありがとうございます。
順調な減量も良かったですね。
2013/01/10(Thu) 18:21 | URL | ドクター江部 | 【編集
炭水化物摂取について
江部先生殿
糖尿病ではなく健康のため糖質オフを実施始めたばかりで今回の2冊の本で勉強中ですが、
笠井奈津子
[栄養士、食事カウンセラー] という方が
http://diamond.jp/category/s-foodlesson
の中で、
炭水化物を摂らない「糖質オフダイエット」の弊害
というタイトルで
最近よく言われる糖質オフダイエット。
ごはん、パン、麺などの炭水化物の摂り過ぎは、中性脂肪の原因となりやすいし、糖質オフにして、タンパク質をしっかり意識すれば痩せるスピードは速い。なにより、主食さえ気にすれば、他はある程度自由に食べて良い、という手軽さから、ビジネスマン、特にお酒好きな人には実践しやすい方法でもあるだろう。
ただ、注意しなくてはいけないのは、糖質を控えておかずを増やすと必然的に脂質の割合が多くなること。体重は落ちても、炭水化物を摂らないことによって食物繊維やビタミン、ミネラルが減り、コレステロール値が上がって生活習慣病予備軍の仲間入りをしかねない。仕事の効率を上げるためには、朝はきちんと炭水化物を摂る必要がある。
とありますが、先生のコメントをいただけたらと思い書き込みました。
2013/01/11(Fri) 11:04 | URL | maw | 【編集
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