2013年01月06日 (日)
こんにちは。
ADAが糖尿病患者の降圧目標を140/80mmHg未満に緩和-2013年ガイドライン
という記事がMT Pro に載りました。
精神科医師Aさんからの情報です。
ありがとうございます。
米国糖尿病学会(ADA)臨床ガイドライン“Clinical Recommendation 2013で、降圧目標を130/80から140/80に緩和ということです。
「かつてUKPDSやHOTなどのランダム化比較試験(RCT)において、糖尿病患者の血圧値を140/80mmHg未満に低下させる利益が証明されたが、より積極的な降圧の意義を検討したACCORDやADVANCEといった最近のRCTではその意義が示されなかった。」
との説明です。
一方、精神科医師Aさんのもう一つの情報、
日経メディカル2012年12月号特別編集版「脳心血管疾患の最新動向」
糖尿病合併患者はより降圧すべきなのか?
では、日本の観察研究である端野・壮瞥町研究で、糖尿病患者では、130/80mmHgという数値を超えると、心血管疾患による死亡リスクが上昇とのことです。
年齢や合併症を考慮して、個人差はありますが欧米人はともかく、日本人の一般的な糖尿病患者においては、降圧目標は130/80mmHg未満ということとなります。
江部康二
13/01/06 精神科医師A
血圧のコントロール
【◇ADA,糖尿病患者の降圧目標値を140/80mmHgに緩和-2013年ガイドライン
mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1212/1212071.html
米国糖尿病学会(ADA)はこのほど発表した臨床ガイドライン“Clinical Recommendation 2013”で,糖尿病患者の降圧目標値を130/80mmHgから140/80mmHgに緩和することを明らかにした(Diabetes Care 2013; 36: S11-S66)。
◆UKPDS,HOT試験のエビデンスに立ち返る
同ガイドラインでは1989年から年1回ごとに改訂を実施。今回の改訂で,糖尿病患者の収縮期血圧(SBP)の目標値がこれまでの130mmHgから140mmHgに緩和された。ただし,若年者などより積極的な降圧が適切と考えられる場合には,治療による負担が生じない範囲で130mmHg程度のより低い目標値を設定してもよいとの推奨も行われている。拡張期血圧については従来通り80mmHg未満が目標値とされた。
改訂の背景について,ガイドラインでは2000年ごろに報告されたUKPDSやHOTなどのランダム化比較試験(RCT)において,糖尿病患者の血圧値を140/80mmHg未満に低下させるベネフィットが証明されたが,より積極的な降圧の意義を検討したACCORDやADVANCEといった最近のRCTではその意義が示されなかったと説明。
腎保護,脳卒中リスク軽減が期待できる場合は積極的降圧も考慮
ガイドラインではまた,今回の緩和は糖尿病患者の降圧療法を軽視するものではないとも強調されている。例えば,長期の積極的な降圧による腎保護が期待できる患者や脳卒中リスクの懸念がある患者などでは,十分な話し合いを行い,かつ降圧薬による治療負担が過剰にならない場合に限り,従来通りSBP130mmHg未満を目指す治療も行えるとの見解が述べられている。
この他,患者の血圧が120/80mmHgを超えた場合には血圧値を低下させるための生活習慣改善を指導すること,140/80mmHg以上の高血圧と確定診断された場合には生活習慣改善に加え薬物療法を「速やかに」開始することなども追加された。
日本では糖尿病患者の高血圧治療の開始基準は140/90mmHg以上,降圧目標は130/80mmHg未満(尿蛋白1g/日以上の腎症合併患者では125/75mmHg未満)と推奨。ただし高齢者の場合はSBPの上限をやや高めに設定し,慎重に降圧すべきとの見解も示されている (参考:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2009」,日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2012-2013」)。】
* *
【日経メディカル2012年12月号特別編集版「脳心血管疾患の最新動向」
糖尿病合併患者はより降圧すべきなのか?
medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t191/201301/528279.html
日本の観察研究である端野・壮瞥町研究も、130/80mmHgという数値を支持する。対象を耐糖能正常群と耐糖能異常群に分け、血圧階層別に心血管疾患による死亡の相対危険度を年齢・性別で調整し、検討した。
その結果、収縮期血圧が耐糖能正常群では140mmHg以上、耐糖能異常群では130mmHg以上になると、有意にリスクが高まった。拡張期血圧でも同様に、耐糖能正常群では90mmHg以上、耐糖能異常群では80mmHg以上で有意にリスクが上昇した
medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t191/201301/528279.html 】
ADAが糖尿病患者の降圧目標を140/80mmHg未満に緩和-2013年ガイドライン
という記事がMT Pro に載りました。
精神科医師Aさんからの情報です。
ありがとうございます。
米国糖尿病学会(ADA)臨床ガイドライン“Clinical Recommendation 2013で、降圧目標を130/80から140/80に緩和ということです。
「かつてUKPDSやHOTなどのランダム化比較試験(RCT)において、糖尿病患者の血圧値を140/80mmHg未満に低下させる利益が証明されたが、より積極的な降圧の意義を検討したACCORDやADVANCEといった最近のRCTではその意義が示されなかった。」
との説明です。
一方、精神科医師Aさんのもう一つの情報、
日経メディカル2012年12月号特別編集版「脳心血管疾患の最新動向」
糖尿病合併患者はより降圧すべきなのか?
では、日本の観察研究である端野・壮瞥町研究で、糖尿病患者では、130/80mmHgという数値を超えると、心血管疾患による死亡リスクが上昇とのことです。
年齢や合併症を考慮して、個人差はありますが欧米人はともかく、日本人の一般的な糖尿病患者においては、降圧目標は130/80mmHg未満ということとなります。
江部康二
13/01/06 精神科医師A
血圧のコントロール
【◇ADA,糖尿病患者の降圧目標値を140/80mmHgに緩和-2013年ガイドライン
mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1212/1212071.html
米国糖尿病学会(ADA)はこのほど発表した臨床ガイドライン“Clinical Recommendation 2013”で,糖尿病患者の降圧目標値を130/80mmHgから140/80mmHgに緩和することを明らかにした(Diabetes Care 2013; 36: S11-S66)。
◆UKPDS,HOT試験のエビデンスに立ち返る
同ガイドラインでは1989年から年1回ごとに改訂を実施。今回の改訂で,糖尿病患者の収縮期血圧(SBP)の目標値がこれまでの130mmHgから140mmHgに緩和された。ただし,若年者などより積極的な降圧が適切と考えられる場合には,治療による負担が生じない範囲で130mmHg程度のより低い目標値を設定してもよいとの推奨も行われている。拡張期血圧については従来通り80mmHg未満が目標値とされた。
改訂の背景について,ガイドラインでは2000年ごろに報告されたUKPDSやHOTなどのランダム化比較試験(RCT)において,糖尿病患者の血圧値を140/80mmHg未満に低下させるベネフィットが証明されたが,より積極的な降圧の意義を検討したACCORDやADVANCEといった最近のRCTではその意義が示されなかったと説明。
腎保護,脳卒中リスク軽減が期待できる場合は積極的降圧も考慮
ガイドラインではまた,今回の緩和は糖尿病患者の降圧療法を軽視するものではないとも強調されている。例えば,長期の積極的な降圧による腎保護が期待できる患者や脳卒中リスクの懸念がある患者などでは,十分な話し合いを行い,かつ降圧薬による治療負担が過剰にならない場合に限り,従来通りSBP130mmHg未満を目指す治療も行えるとの見解が述べられている。
この他,患者の血圧が120/80mmHgを超えた場合には血圧値を低下させるための生活習慣改善を指導すること,140/80mmHg以上の高血圧と確定診断された場合には生活習慣改善に加え薬物療法を「速やかに」開始することなども追加された。
日本では糖尿病患者の高血圧治療の開始基準は140/90mmHg以上,降圧目標は130/80mmHg未満(尿蛋白1g/日以上の腎症合併患者では125/75mmHg未満)と推奨。ただし高齢者の場合はSBPの上限をやや高めに設定し,慎重に降圧すべきとの見解も示されている (参考:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2009」,日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2012-2013」)。】
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【日経メディカル2012年12月号特別編集版「脳心血管疾患の最新動向」
糖尿病合併患者はより降圧すべきなのか?
medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t191/201301/528279.html
日本の観察研究である端野・壮瞥町研究も、130/80mmHgという数値を支持する。対象を耐糖能正常群と耐糖能異常群に分け、血圧階層別に心血管疾患による死亡の相対危険度を年齢・性別で調整し、検討した。
その結果、収縮期血圧が耐糖能正常群では140mmHg以上、耐糖能異常群では130mmHg以上になると、有意にリスクが高まった。拡張期血圧でも同様に、耐糖能正常群では90mmHg以上、耐糖能異常群では80mmHg以上で有意にリスクが上昇した
medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t191/201301/528279.html 】
パン子 さん
糖質制限食が有効と思います。
糖質制限食が有効と思います。
2013/01/08(Tue) 16:48 | URL | ドクター江部 | 【編集】
私の体脂肪が24%から31%に増加、これからも増加して行くのでしょう。そんな不安からランタス20単位を独自に16単位に減らしております。
その原因がインスリン療法であることに先生のブログを読んで納得いたしました。
糖質制限食を実行後halb14から7になりました。
体にもよい変化がいろいろと現れました。
しかしながら体重、体脂肪ともに増え続けております。体脂肪24%から31%になりました。
毎月増えていくことでしょう。
毎日運動をして引き締まった体をつくれているのにです。
著書からではありますが江部先生に巡り合えて
本当に助かりました。
これからも有益な情報をお待ちしております。
私と同じような仲間が欲しいです。孤独な病との戦いの中なかなので。
その原因がインスリン療法であることに先生のブログを読んで納得いたしました。
糖質制限食を実行後halb14から7になりました。
体にもよい変化がいろいろと現れました。
しかしながら体重、体脂肪ともに増え続けております。体脂肪24%から31%になりました。
毎月増えていくことでしょう。
毎日運動をして引き締まった体をつくれているのにです。
著書からではありますが江部先生に巡り合えて
本当に助かりました。
これからも有益な情報をお待ちしております。
私と同じような仲間が欲しいです。孤独な病との戦いの中なかなので。
キャリントン さん。
HbA1c著明改善、良かったです。
スーパー糖質制限食でHbA1c、血糖コントロール良好を保ち
徐々にランタスを減量することを目指しましょう。
そうすれば脂肪も減ります。
HbA1c著明改善、良かったです。
スーパー糖質制限食でHbA1c、血糖コントロール良好を保ち
徐々にランタスを減量することを目指しましょう。
そうすれば脂肪も減ります。
2013/01/10(Thu) 18:02 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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