2012年12月29日 (土)
こんにちは。
バーンスタイン医師への山田悟センター長のインタビュー記事の第4弾、最終回です。
<見逃されがちな胃排泄遅延は血糖コントロールも困難>
迷走神経障害による胃不全麻痺と胃排泄遅延ですが、当然日本の糖尿病患者さんにもあります。糖尿病罹患、後期合併症の一つとされています。
ただ日本では、バーンスタイン医師が指摘されているほどは頻度は多くないと思います。
頻 度 につ い て の 言 及 は 困難 ですが、Horowitzらは1型糖尿病の56%に、2型糖尿病の30%に 胃排 出遅 延 がみ られ た と報 告 して います。
改定第4版、糖尿病専門医研修ガイドブック、日本糖尿病学会編(診断と治療社)の216ページに胃機能検査の項目があり、「糖尿病自律神経障害による胃腸障害は、食道、胃、小腸から直腸に至るまで異常が認められる。・・・」との記載があります。
そして「・・・胃運動障害による胃排泄遅延は血糖コントロール状態不安定の一因となり、糖尿病罹病期間の長い1型糖尿病患者でよく観察される。」とあります。
ということは、日本の2型糖尿病ではあまり頻度は高くないと思われ、私が診ている2型糖尿人においても、胃不全麻痺と胃排泄遅延による血糖コントロール不安定はあまり経験したことがありません。
高雄病院の700人以上の入院患者さんにおいても、胃排泄遅延によると思われる血糖コントロール不安定があったのは、2~3%未満と思います。つまり入院中に予想外の食後高血糖とかで困る例はほとんどなく、コントロール良好となります。
<“ひもじさ”を解消し,食事療法の強い味方となるインクレチン類似薬>
バーンスタイン医師が期待されているアミリン・アナログ(わが国では臨床導入されていない)ですが、
よくわかりません。またアミリンそのものに関しても、浅学にして知りませんでした。
アミリンはペプチドホルモンで,主に膵β細胞で産生され、摂食抑制作用、胃排泄遅延作用、グルカゴン分泌抑制作用があります。2005年3月より糖尿病治療薬としてFDAに認可されています。
一方、2型糖尿病患者の約90%に膵島におけるアミロイド沈着があるのですが、それにアミリンが関与しているという説もあり、何だかよくわかりません。
また、糖質制限食は、カロリー制限食と異なり、満足するまで食べられるので、そもそも「ひもじさ」とは無縁です。私は「ひもじさ」解消のために薬に頼る意味はないと思います。
江部康二
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45520141/
以下MT Pro から 一部を転載
[2012年12月27日(VOL.45 NO.52) p.14]
シリーズ糖尿病 vol.4(最終回) 食事療法としての糖質制限食
糖質制限食の生みの親 R. K. Bernstein 氏に聞く
糖質制限食ダイエットを成功に導くための工夫
R. K. Bernstein 氏
ママロネックのクリニックにて
<見逃されがちな胃排泄遅延は血糖コントロールも困難>
山田 血糖コントロールに影響を与える要因として,先生は消化管機能をもっと重要視すべきであると指摘されておられますね。
Bernstein 糖尿病患者さんは神経障害に起因する胃不全麻痺を合併していることが多いのです。胃不全麻痺は胃排泄遅延のことですが,これは迷走神経が障害を受けることで起こると考えられます。つまり,胃に食物が入ってきても,迷走神経の障害により胃の蠕動運動が弱まっているために,十二指腸から小腸へと押し流されない。そして,胃の膨満感,痛み,嘔気,便秘,時に下痢,胸焼けなどの症状を伴います。
胃排泄遅延は血糖コントロールにどのような影響を与えるのか。当然のことながら,食後に血糖が増えないので,経口血糖降下薬やインスリンを投与している場合は,効果が強くなり過ぎ低血糖を来します。逆に,薬剤やインスリンの効果が切れるころになって食物が小腸に入ってくると,今度は高血糖を来します。
では,胃排泄遅延を見越して薬剤やインスリンを投与すればよさそうなものですが,同じ患者さんでも常に同じ程度の胃排泄遅延を起こすとは限りません。ですから,胃排泄遅延の程度を見越して,その都度,薬剤やインスリンの投与法を変えていくというのは至難の業といえるでしょう。
それでも,患者さんに胃排泄遅延があると分かっている場合はまだいい。問題は胃排泄遅延が見逃されているケースです。医師はその他に血糖コントロールを不良にしている要因があるのではないかと考え,いろいろ余計な詮索に神経を使わされることになります。
糖尿病患者さんで膨満感や痛み,嘔気,便秘などの症状を訴えていたら必ず,またそうした症状がなくても血糖コントロールがうまくいっていない場合には,一度心電図でR-R間隔を調べてみるべきでしょう。これは本来,心拍数を調節する迷走神経の能力を知るための検査ですが,心臓の迷走神経が障害されている場合,たいがいは胃の迷走神経も障害されています。もちろん,胃を含む消化管そのものも検査して,胃炎や胃潰瘍など,糖尿病とは無関係に胃排泄遅延を来す疾患があるかどうかもチェックしておくべきであることはいうまでもありません。
胃排泄遅延が発見された際の対処法としては,胃排泄遅延を改善する薬剤を投与する,胃排泄遅延を促進するような運動やマッサージを食後に行わせる,食事療法の内容を見直すなどの方法があります。食事療法の内容の見直しでは,食事中にまとまった水分(もちろん無糖)を飲む,食物繊維を減らす(またはあらかじめブレンダーにかける),挽いていない肉を除く,夕食時の蛋白質摂取量を減らす,1日3回の食事を1日4回に分けて取るよう変更する,半液状または液状食にするなどの対策が考えられます。食物をゆっくり,よくかむことも大事です。私の患者さんの中には,食後に1時間ほど無糖ガムをかむことで血糖コントロールが改善した人もいますが,おそらくガムをかむことが胃の筋肉の動きまで刺激したのだと思います。
<“ひもじさ”を解消し,食事療法の強い味方となるインクレチン類似薬>
山田 ここ数年の間に,新しい糖尿病治療薬としてインクレチン類似薬が相次いで臨床導入されました。これは食事療法を成功させるための大きな味方になると思うのですが。
Bernstein 膵臓はβ細胞からインスリンとアミリンを,α細胞からグルカゴンを分泌し血糖をコントロールしています。インスリンとアミリンは血糖を減らすとともに,脳に満腹感を覚えさせて食欲を抑制しています。一方,グルカゴンにはインスリンとアミリンの作用に抗して血糖を増加し,食欲を亢進する作用があります。インスリンとアミリン,そしてグルカゴンは,いずれも食事摂取に伴い消化管から分泌される消化管ホルモンのグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(gastric inhibitory polypeptide;GIP)やグルカゴン様ペプチド〔glucagon-like peptide(GLP)-1〕の刺激により分泌されます。
近年,糖尿病患者の血糖コントロールを改善し,また過食を抑制することを目的として,アミリン・アナログ(わが国では臨床導入されていない),GLP-1受容体作動薬,また,GIPやGLP-1を分解することで,これらを失活させるDPP-4の阻害薬などがインクレチン類似薬として臨床導入されました。
これらインクレチン類似薬はいずれも,それ自身で血糖コントロールに有効なだけでなく,食事療法に伴う“ひもじさ”を解消してくれますので,食事療法の強い味方になると思います。私は特にアミリン・アナログに期待しています。というのは,他のインクレチン類似薬があくまでβ細胞を介して作用するものであるのに対して,アミリン・アナログはβ細胞を介さずに作用するものだからです。
つまり,アミリン・アナログはβ細胞機能が全く涸渇している1型糖尿病患者さんや,その一歩手前という2型糖尿病患者さんにも有効だと考えられます。また,アミリンは少量でも効果が非常に強くて,グルカゴンへの拮抗作用をインスリンと比較すると10〜100倍もあります。なお,うれしいことに,インクレチン類似薬で良好な血糖コントロールを保っているうちに,β細胞の再生が促進されるという報告もあります。
インクレチン類似薬の使用で注意したいのは,いずれも胃排泄機能に関しては遅延させる方向に働くことです。これは,血糖値を下げ,食欲を抑制するという同薬の作用を考えれば当然のことなのですが,特に既に胃排泄遅延のある患者さんの場合などは,ごく少量から開始するなどの配慮が必要でしょう。
バーンスタイン医師への山田悟センター長のインタビュー記事の第4弾、最終回です。
<見逃されがちな胃排泄遅延は血糖コントロールも困難>
迷走神経障害による胃不全麻痺と胃排泄遅延ですが、当然日本の糖尿病患者さんにもあります。糖尿病罹患、後期合併症の一つとされています。
ただ日本では、バーンスタイン医師が指摘されているほどは頻度は多くないと思います。
頻 度 につ い て の 言 及 は 困難 ですが、Horowitzらは1型糖尿病の56%に、2型糖尿病の30%に 胃排 出遅 延 がみ られ た と報 告 して います。
改定第4版、糖尿病専門医研修ガイドブック、日本糖尿病学会編(診断と治療社)の216ページに胃機能検査の項目があり、「糖尿病自律神経障害による胃腸障害は、食道、胃、小腸から直腸に至るまで異常が認められる。・・・」との記載があります。
そして「・・・胃運動障害による胃排泄遅延は血糖コントロール状態不安定の一因となり、糖尿病罹病期間の長い1型糖尿病患者でよく観察される。」とあります。
ということは、日本の2型糖尿病ではあまり頻度は高くないと思われ、私が診ている2型糖尿人においても、胃不全麻痺と胃排泄遅延による血糖コントロール不安定はあまり経験したことがありません。
高雄病院の700人以上の入院患者さんにおいても、胃排泄遅延によると思われる血糖コントロール不安定があったのは、2~3%未満と思います。つまり入院中に予想外の食後高血糖とかで困る例はほとんどなく、コントロール良好となります。
<“ひもじさ”を解消し,食事療法の強い味方となるインクレチン類似薬>
バーンスタイン医師が期待されているアミリン・アナログ(わが国では臨床導入されていない)ですが、
よくわかりません。またアミリンそのものに関しても、浅学にして知りませんでした。
アミリンはペプチドホルモンで,主に膵β細胞で産生され、摂食抑制作用、胃排泄遅延作用、グルカゴン分泌抑制作用があります。2005年3月より糖尿病治療薬としてFDAに認可されています。
一方、2型糖尿病患者の約90%に膵島におけるアミロイド沈着があるのですが、それにアミリンが関与しているという説もあり、何だかよくわかりません。
また、糖質制限食は、カロリー制限食と異なり、満足するまで食べられるので、そもそも「ひもじさ」とは無縁です。私は「ひもじさ」解消のために薬に頼る意味はないと思います。
江部康二
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtnews/2012/M45520141/
以下MT Pro から 一部を転載
[2012年12月27日(VOL.45 NO.52) p.14]
シリーズ糖尿病 vol.4(最終回) 食事療法としての糖質制限食
糖質制限食の生みの親 R. K. Bernstein 氏に聞く
糖質制限食ダイエットを成功に導くための工夫
R. K. Bernstein 氏
ママロネックのクリニックにて
<見逃されがちな胃排泄遅延は血糖コントロールも困難>
山田 血糖コントロールに影響を与える要因として,先生は消化管機能をもっと重要視すべきであると指摘されておられますね。
Bernstein 糖尿病患者さんは神経障害に起因する胃不全麻痺を合併していることが多いのです。胃不全麻痺は胃排泄遅延のことですが,これは迷走神経が障害を受けることで起こると考えられます。つまり,胃に食物が入ってきても,迷走神経の障害により胃の蠕動運動が弱まっているために,十二指腸から小腸へと押し流されない。そして,胃の膨満感,痛み,嘔気,便秘,時に下痢,胸焼けなどの症状を伴います。
胃排泄遅延は血糖コントロールにどのような影響を与えるのか。当然のことながら,食後に血糖が増えないので,経口血糖降下薬やインスリンを投与している場合は,効果が強くなり過ぎ低血糖を来します。逆に,薬剤やインスリンの効果が切れるころになって食物が小腸に入ってくると,今度は高血糖を来します。
では,胃排泄遅延を見越して薬剤やインスリンを投与すればよさそうなものですが,同じ患者さんでも常に同じ程度の胃排泄遅延を起こすとは限りません。ですから,胃排泄遅延の程度を見越して,その都度,薬剤やインスリンの投与法を変えていくというのは至難の業といえるでしょう。
それでも,患者さんに胃排泄遅延があると分かっている場合はまだいい。問題は胃排泄遅延が見逃されているケースです。医師はその他に血糖コントロールを不良にしている要因があるのではないかと考え,いろいろ余計な詮索に神経を使わされることになります。
糖尿病患者さんで膨満感や痛み,嘔気,便秘などの症状を訴えていたら必ず,またそうした症状がなくても血糖コントロールがうまくいっていない場合には,一度心電図でR-R間隔を調べてみるべきでしょう。これは本来,心拍数を調節する迷走神経の能力を知るための検査ですが,心臓の迷走神経が障害されている場合,たいがいは胃の迷走神経も障害されています。もちろん,胃を含む消化管そのものも検査して,胃炎や胃潰瘍など,糖尿病とは無関係に胃排泄遅延を来す疾患があるかどうかもチェックしておくべきであることはいうまでもありません。
胃排泄遅延が発見された際の対処法としては,胃排泄遅延を改善する薬剤を投与する,胃排泄遅延を促進するような運動やマッサージを食後に行わせる,食事療法の内容を見直すなどの方法があります。食事療法の内容の見直しでは,食事中にまとまった水分(もちろん無糖)を飲む,食物繊維を減らす(またはあらかじめブレンダーにかける),挽いていない肉を除く,夕食時の蛋白質摂取量を減らす,1日3回の食事を1日4回に分けて取るよう変更する,半液状または液状食にするなどの対策が考えられます。食物をゆっくり,よくかむことも大事です。私の患者さんの中には,食後に1時間ほど無糖ガムをかむことで血糖コントロールが改善した人もいますが,おそらくガムをかむことが胃の筋肉の動きまで刺激したのだと思います。
<“ひもじさ”を解消し,食事療法の強い味方となるインクレチン類似薬>
山田 ここ数年の間に,新しい糖尿病治療薬としてインクレチン類似薬が相次いで臨床導入されました。これは食事療法を成功させるための大きな味方になると思うのですが。
Bernstein 膵臓はβ細胞からインスリンとアミリンを,α細胞からグルカゴンを分泌し血糖をコントロールしています。インスリンとアミリンは血糖を減らすとともに,脳に満腹感を覚えさせて食欲を抑制しています。一方,グルカゴンにはインスリンとアミリンの作用に抗して血糖を増加し,食欲を亢進する作用があります。インスリンとアミリン,そしてグルカゴンは,いずれも食事摂取に伴い消化管から分泌される消化管ホルモンのグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(gastric inhibitory polypeptide;GIP)やグルカゴン様ペプチド〔glucagon-like peptide(GLP)-1〕の刺激により分泌されます。
近年,糖尿病患者の血糖コントロールを改善し,また過食を抑制することを目的として,アミリン・アナログ(わが国では臨床導入されていない),GLP-1受容体作動薬,また,GIPやGLP-1を分解することで,これらを失活させるDPP-4の阻害薬などがインクレチン類似薬として臨床導入されました。
これらインクレチン類似薬はいずれも,それ自身で血糖コントロールに有効なだけでなく,食事療法に伴う“ひもじさ”を解消してくれますので,食事療法の強い味方になると思います。私は特にアミリン・アナログに期待しています。というのは,他のインクレチン類似薬があくまでβ細胞を介して作用するものであるのに対して,アミリン・アナログはβ細胞を介さずに作用するものだからです。
つまり,アミリン・アナログはβ細胞機能が全く涸渇している1型糖尿病患者さんや,その一歩手前という2型糖尿病患者さんにも有効だと考えられます。また,アミリンは少量でも効果が非常に強くて,グルカゴンへの拮抗作用をインスリンと比較すると10〜100倍もあります。なお,うれしいことに,インクレチン類似薬で良好な血糖コントロールを保っているうちに,β細胞の再生が促進されるという報告もあります。
インクレチン類似薬の使用で注意したいのは,いずれも胃排泄機能に関しては遅延させる方向に働くことです。これは,血糖値を下げ,食欲を抑制するという同薬の作用を考えれば当然のことなのですが,特に既に胃排泄遅延のある患者さんの場合などは,ごく少量から開始するなどの配慮が必要でしょう。
江部先生。バーンスタイン先生の記事、ありがとうございました。
4回の連載を終えて、B先生の動画メッセージがあるのですが、医療関係者以外見られないようです。恐れ入りますが、ポイントを記事にしていただければうれしいです。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1212/1212081.html
少し早いですけど、私にとって今年は糖尿病と正面から向きあった年、江部先生・糖質制限食と出会った年になりました。現代が糖質過多になっていることへの先生の警鐘が一刻もはやく社会に受け入れられ、常識となり、対策が考えられるようになるようにと思います。
「仮称・糖質制限食を広げる会(東京)」は、参加表明をされた方が15名で、準備会が動き始めました。全員が初対面ですので、今はコミュニケーションを図りながら活動の仕方について話しはじめた段階です。少し時間がかかると思いますが、年が明けしばらくたってその時が来たら、首都圏の方に会への参加をあらためて、呼びかけたいと考えています。
ブログの読者の皆さんで、参加したいと思う方は、もう少し時間をください。
江部先生。皆さん。よいお年を!
4回の連載を終えて、B先生の動画メッセージがあるのですが、医療関係者以外見られないようです。恐れ入りますが、ポイントを記事にしていただければうれしいです。
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1212/1212081.html
少し早いですけど、私にとって今年は糖尿病と正面から向きあった年、江部先生・糖質制限食と出会った年になりました。現代が糖質過多になっていることへの先生の警鐘が一刻もはやく社会に受け入れられ、常識となり、対策が考えられるようになるようにと思います。
「仮称・糖質制限食を広げる会(東京)」は、参加表明をされた方が15名で、準備会が動き始めました。全員が初対面ですので、今はコミュニケーションを図りながら活動の仕方について話しはじめた段階です。少し時間がかかると思いますが、年が明けしばらくたってその時が来たら、首都圏の方に会への参加をあらためて、呼びかけたいと考えています。
ブログの読者の皆さんで、参加したいと思う方は、もう少し時間をください。
江部先生。皆さん。よいお年を!
| ホーム |