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オイグルコンとアクトスについて、そしてプルモケアについて
おはようございます。

大酒のみのリハ医、ヘルミさんから興味深いコメントをいただきましたので、小酒飲みの江部康二が考察してみました。

【12/12/10 ヘルミ

糖質制限を普及させるためには・・・

江部先生こんばんは。

大酒のみのリハ医、人体実験と称してスーパー糖質制限をしているヘルミです。

Bernstein先生のおっしゃっていることは、江部先生がずっとお書きになってきたことと同じですね、 文庫版の御著書、さっそく購入しました。

さて、最近経験した症例をご報告したいと思います。軽度の意識障害で錯乱した76歳の患者さんが運ばれてきました。血糖値45で、補正で改善しました。

近医からアクトス2T朝1回、オイグルコン2T朝・夕、ベイスン(0.3)3T各食前で処方されていました。本人が正気づいてから「夕べ何を召し上がりました?」と聞くと、魚の煮つけをつまみに焼酎を飲んで、主食は摂らなかった、とのお答え。

プチ糖質制限にオイグルコン・ベイスン併用では低血糖にもなるでしょう。せっかくの機会なのでご家族を呼んで、糖尿病のメカニズムと糖質制限について説明しました。結局、妻は「難しいことはわからないから」と夕飯に白米を食べさせることを選択し、オイグルコンを朝・昼で服用するよう変更しました(惜しい!でも低血糖の方がこわい・・・)。

しかし、一緒に聞いてもらった嫁の話では、息子さんがやはり糖尿病予備軍といわれているとのこと。是非糖尿病の治療を受ける前に糖質制限を試すように勧めました。76歳の患者さんの息子ですから、50歳台と思われます。人生これからです。ヘルミの人体実験が人様の役に立つかも知れないです。

ずっと以前、寝たきりの経管栄養患者の肥満対策に低糖質の経管栄養剤の相談をさせていただきましたが、そのとき選択したプルモケアは、どうにもこうにもインスリンで調節困難だった糖尿病もちの経管栄養患者複数名で著効しております(減量にはいまいちですが)。一例は経口血糖下降薬も不要となりました。同じ悩みを持つ医師の方にもお勧めします。現在脂肪肝にも有効か、患者さんに協力いただいてためしているところです。

最近は先生の御本をはじめ、糖質制限に関する本がどこでも手に入るようになり、心強く感じます。

しかし、これだけ糖質制限が普及してくると、「糖尿病の教育入院と称して入院させているのに、何だこの糖質だらけの給食は!!!」と怒り出す方がきっと出ますよね。でも給食で糖質制限をするとなると、コストがかかるでしょうね・・・豆腐だらけになりそう。

「高雄病院の糖質制限給食」購入して読ませていただきましたが、あんな豪華な給食のコストをいかがされているのでしょう?

日本糖尿病学会がなかなか糖質制限に良い顔をしないのも、そこらへんにあるのではないでしょうか。

できればそこのところのノウハウも教えていただけると、病院でも普及するのではないかと愚考します。

寒くなりましたが、お風邪など召されませんように(・・・って、糖質制限者は大丈夫そうですね)。】


ヘルミさん。
貴重な報告、ありがとうございます。

まずオイグルコン(グリペンクラミド)ですが、心筋障害のリスクがあります。(*)

メーカー(サノフィ・アベンティス)自身が販売を中止したいのに、医師が処方し続けるので、中止できないのだそうです。

同じメーカーのアマリールには心筋障害はありませんので、オイグルコンを中止してアマリールに変更するのが良いと思います。

次にアクトスですが、男性には膀胱癌のリスクがあり得ます。

私がアクトスを使うのは、痩せ型の女性の2型糖尿病です。

男女とも肥満の糖尿人には、使用しにくいです。

症例を選んで使えば、それなりに良いところもある薬なのですが、男性には使いにくい薬です。

アボット社のプルモケアは糖質含有量が少ない経管栄養剤ですね。

総カロリー比で糖質が28.1%で、現存する経管栄養剤では一番低いです。

ヘルミさんのご経験のように、糖尿病で経管栄養の患者さんには最適と考えられますので、医師の方は考慮いただけば幸いです。

高雄病院の糖質制限給食ですが、原価は少し割高となっています。

たとえばアトピー性皮膚炎の入院患者さんの玄米魚菜食の給食原価と糖尿病患者さんの糖質制限食の原価を比べると、糖質制限食が明らかに割高です。

ともあれ栄養課が努力してくれて、糖質制限食でも黒字幅はあります。

ただ、利益率は減るので病院経営者の理事長としては、ややつらいところです。


(*)
2011年10月04日 (火)の本ブログ記事
「糖質制限食とSU剤(スルフォニール尿素剤)、グリペンクラミドは危険」



江部康二



テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
素朴な疑問
こんにちは。いつもお忙しい中、ありがとうございます。
質問させて下さい。
うどん(ゆで)100gといんげん豆100gでは、炭水化物含有量が、うどん21g、いんげん豆24gで、いんげん豆のほうが多いのですが、うどんなんかであっても、糖尿病を患っている者には、とんでもない食べ物ですよね。
ということは、野菜であってもインゲン豆はそれ以上にとんでもない糖質(炭水化物)含有量の食品と考え1パックぐらい食べるのであればNG食品と考えたほうがいいのでしょうか?
うどんは大好物なので、もし野菜のインゲン豆100gを時々食べても良いということであれば、うどんも(100gのみならば)食べても問題ないのかな?とも思えます。
も野菜(インゲン豆)であっても控えめに50gにしておいたほうが良いよ、という事なら、うどんも50gなら食べてもいいというように考えていいのでしょうか?
素朴な疑問ですが、ご回答頂ければ幸いです。
2012/12/11(Tue) 16:51 | URL | 青天の霹靂 | 【編集
低蛋白食の組み合わせの質問です
江部先生 蓄尿から1日蛋白質摂取54g(BMI22換算値0.96g)と分かり次に進みます さて、54gを1/2にするには、肉魚卵乳製品を減らそうと学習していたら、友人が藤森のVegansのいう変わったレストランへ連れて行ってくれました=Eggs Milk Sugar Meat Fishを一切使わない/フェイクとでも言いましょうか、焼き肉丼(玄米ごはん150g・焼き肉風はご主人が苦労して大豆で作ったもの)+サラダ+コーヒーで1208円でした 食後2時間値143(食前インスリン3単位)でした この昼食を毎日食べれば、動物性蛋白質ゼロができます・・・・・質問ですが、このような動物を食べない人たち/ヴィーガンというらしいですが、動物性蛋白質はいい蛋白質で、植物性蛋白質はよくない蛋白質という記述も見ました いわゆる赤い色の肉は肉も魚も蛋白質含有量が高いのですが、1日分と考えたら、蛋白質を減らすためには、肉魚を量的に減らす方法しかありませんか
2012/12/11(Tue) 19:15 | URL | 柚木信也 | 【編集
Re:素朴な疑問
青天の霹靂さん

 計算間違いでしょう。
・うどん(ゆで)250gで糖質52g
         100gで糖質20.8g
・インゲン豆(ゆで)20gで糖質2.3g
           100gで糖質11.5g

 当然、うどん(ゆで)はNGですね。
と言うより、「食べてよいか、悪いか」はご自分で決めることだと思います。

 ご自分の身体と相談して、たまにはごほうびにするとか。

 江部先生にお尋ねするほどのことでもないのでは、、、
2012/12/11(Tue) 19:41 | URL | ライフワーク光野 | 【編集
Re: 低蛋白食の組み合わせの質問です
柚木信也 さん。

蛋白質を、どの程度減らすと、腎保護作用があるのか、実は明確なエビデンスはありません。
現在、学問的に論争中のようです。
私は動物タンパク質も、人体には必用と思います。
2012/12/11(Tue) 20:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
ライフワーク光野さんに、+
青天の霹靂さん。
こんな質問してはだめです。

ドクター、しかも、江部先生でないとワカンナイダロウナア…というレベルの質問だけにしましょう。

とにかく、本を読みましょう。アーカイブを検索しましょう。
桐山秀樹氏は、ご夫婦で線を引きながら、3ヶ月間本をお読みになったそうです。
宮本輝さんは、江部先生のブログを全部お読みになったそうです。

あるいは、日本糖尿病学会の回しもので、”コメント返し披露させ”の術でも弄しているのか?
と、勘繰ってしまいますよ。

それとも、江部先生さえよかったら、私がチェックを入れて、片っぱしから応えてあげましょうか?
2012/12/11(Tue) 21:51 | URL | 北九州 三島 | 【編集
北九州 三島さんに、賛成します
北九州 三島さんに、賛成します。
また、ライフワーク光野さん Good Job!

基本的に、このような質問はしない方が良いと思います。

しかし、ブログを全部読めない人や、本を読めない人がいるのも事実だと思います。学会の回し者の可能性もありますが w

そのような方のためは、江部先生は基本的に回答せず、先生以外の方が回答したほうが良いと思います。
そして、先生は必要があれば回答するという形が妥当ではないかと思います。
2012/12/12(Wed) 11:37 | URL | あまない | 【編集
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