2007年03月30日 (金)
こんにちは、江部康二です。
今やすっかり耳に馴染んだ、“メタボリックシンドローム”ですが、今回は、この言葉のルーツについてです。
<メタボリックシンドロームのルーツ>
「内臓肥満」、「高血圧」、「高中性脂肪血症」、「低HDLコレステロール血症」、「耐糖能異常」―これら一つ一つはたいしたことが無くても下記の診断基準(表1:日本動脈硬化学会2005年)を満たすとメタボリックシンドローム(代謝症候群)と呼びます。
内臓肥満があると糖尿病、高血圧、高指血症が合併しやすいのですが、恐ろしいのはこれらの病気が動脈硬化を起こしやすいことです。
コレステロールが沈着した血管は、お粥の様にもろい状態で、粥状動脈硬化症と呼ばれています。もろい粥状のこぶ(プラーク)が破裂するとそこには血栓という血の固まりができ、血管をふさいでしまいます。これが脳の血管に起こると脳梗塞になりますし、心臓の血管に起こると心筋梗塞になります。
ちなみにメタボリックシンドロームの人は何もない人に比べたら心筋梗塞をおこす可能性が約30倍と言われています。
メタボリックシンドロームは1999年にWHOが概念を提唱し、診断基準が示されました。2001年に米国NCEP(国立コレステロール教育プログラム)でも定義付けがなされました。それまで「死の四重奏」(1989,Kaplan)、シンドロームX(1988、Reaven)、インスリン抵抗性症候群(1991、Fronzo)、内臓脂肪症候群(1987、松澤)と似通った概念が提唱されていたのを整理整頓したものです。日本動脈硬化学会のマルチプルリスクファクター症候群(2002、動脈硬化性疾患ガイドライン)もメタボリックシンドロームと同一と考えてよいです。
最近日本人の成人の約4人に1人がメタボリックシンドロームと言われています。メタボリックシンドロームの人は、脳梗塞や心筋梗塞になる前に糖質制限食を実践して内臓肥満を解消することが急務です。
今やすっかり耳に馴染んだ、“メタボリックシンドローム”ですが、今回は、この言葉のルーツについてです。
<メタボリックシンドロームのルーツ>
「内臓肥満」、「高血圧」、「高中性脂肪血症」、「低HDLコレステロール血症」、「耐糖能異常」―これら一つ一つはたいしたことが無くても下記の診断基準(表1:日本動脈硬化学会2005年)を満たすとメタボリックシンドローム(代謝症候群)と呼びます。
内臓肥満があると糖尿病、高血圧、高指血症が合併しやすいのですが、恐ろしいのはこれらの病気が動脈硬化を起こしやすいことです。
コレステロールが沈着した血管は、お粥の様にもろい状態で、粥状動脈硬化症と呼ばれています。もろい粥状のこぶ(プラーク)が破裂するとそこには血栓という血の固まりができ、血管をふさいでしまいます。これが脳の血管に起こると脳梗塞になりますし、心臓の血管に起こると心筋梗塞になります。
ちなみにメタボリックシンドロームの人は何もない人に比べたら心筋梗塞をおこす可能性が約30倍と言われています。
メタボリックシンドロームは1999年にWHOが概念を提唱し、診断基準が示されました。2001年に米国NCEP(国立コレステロール教育プログラム)でも定義付けがなされました。それまで「死の四重奏」(1989,Kaplan)、シンドロームX(1988、Reaven)、インスリン抵抗性症候群(1991、Fronzo)、内臓脂肪症候群(1987、松澤)と似通った概念が提唱されていたのを整理整頓したものです。日本動脈硬化学会のマルチプルリスクファクター症候群(2002、動脈硬化性疾患ガイドライン)もメタボリックシンドロームと同一と考えてよいです。
最近日本人の成人の約4人に1人がメタボリックシンドロームと言われています。メタボリックシンドロームの人は、脳梗塞や心筋梗塞になる前に糖質制限食を実践して内臓肥満を解消することが急務です。
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