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コレステロールの低下は 是か?非か? ディベート・セッション
こんにちは。

第15回日本病態栄養学会年次学術集会(国立京都国際会館)において、

2012年1月15日(日)11:00~12:00

コレステロールの低下は 是か?非か?

座長 大阪大学 内分泌・代謝内科             下村 伊一郎 先生
是側 京都大学 人間健康科学               荒井 秀典 先生
非側 東海大学 基礎医学系                大櫛 陽一 先生

上記ディベートセッションが行われ、私もしっかり聞きました。

私の記憶が確かなら、非側の大櫛陽一先生 の圧勝でした。

大櫛先生のお話の中で、米国内科医師会(ACP)と米国心臓病学会(AHA)、そして英国のCOCHRANE LIBRARLY(コクラン ライブラリー)における、コレステロール値とスタチンに対する見解は、とくに印象に残りました。

少なくとも、米国では近年、家族制高コレステロール血症の疑いのある人、心血管系疾患の症状のある人以外は、コレステロール値の測定さえめったに必要ないということのようです。1)2)

英国のコクラン ライブラリー(2011)では、健康診断でコレステロールが高いというだけの人にはスタチン内服は不必要と結論しています。3)

日本においても、家族制高コレステロール血症の人や、過去に心血管疾患の既往のある人以外は、スタチン内服は必要ない可能性がありますね。今後検討が必要と思います。

1)
米国内科医師会(ACP)が1996、2004、2007年と繰り返して声明を発表し
コレステロール値を測定する必要があるのは若い人(男性35歳未満、女性45歳未満)
で、家族制高コレステロール血症の疑いのある人のみとしている。
(ACP Ann Intern Med 1996;124:515-517)

2)
2010年、米国心臓病学会(AHA)は
「心血管系疾患の症状のない人たちの血圧やコレステロール検査は5年に1回でよい」とした。
(ACCP/AHA Circulation 2010;122:e584-e636)

3)
2011年、英国の治療ガイドライン
COCHRANE LIBRARLY(コクラン ライブラリー)は、
健康診断でコレステロール値が高いというだけの人には
スタチンの処方は不要と結論した。
(COCHRANE Statins for the primary prevention of cardiovascular disease 2011)



江部康二
コメント
糖質制限初心者です。
初めまして~

地元(北海道標津町)の町立病院のDr.に勧められて、半信半疑ながらも(管理栄養士なので)江部先生の著書を繰り返し読みました。

人間の食性についてのご見解に十分納得、感銘しその日のうちに、スーパー糖質制限を開始!
(管理栄養士なのに、減量の必要有りで、特に血液検査で異常はありません)

1ヶ月で6kgの減量、逆流性食道炎の改善、アレルギー性鼻炎の改善(1週間で鼻水が全く出ていない事に気がついた時は、驚きました)といい事づくめです。

私は特定保健指導の仕事をしており、メタボの対象者にカロリー制限中心の食事指導をしています。
確実に効果のある糖質制限食を伝えられない事に、ジレンマを感じていましたが、先の糖尿病学会での記事を読みまして、
「近い将来、糖質制限がスタンダードになる日がくるかも!」
と、嬉しい気持ちになりました。

いざその時に、十分対応できるよう、糖質制限について、もっと勉強したいと思う次第です。

江部先生の講演会、セミナーなど、是非、是非北海道でも!!と願っております。
2012/06/11(Mon) 21:55 | URL | キタノミキ | 【編集
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