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金沢大グループ、1型糖尿病に10%糖質食が有効、再報告
おはようございます。

第55回日本糖尿病学会年次学術集会

2012.5.18・ポスターセッション・Ⅱ-P55
1型糖尿病患者における炭水化物10%食の急性効果
-CGMSを用いた検討-
金沢大学付属病院栄養管理部、金沢大学付属病院看護部、金沢大学付属病院リハビリテーション部、
金沢大学医薬保健研究域医学系恒常性制御学
竹森千尋など

上記、興味深い発表があり、2012年05月20日 (日)のブログに、きよすクリニックの伊藤先生のご報告を記事にさせていただきました。

CGMSというのは、持続血糖測定システムで、数日間連続的に血糖を測定し続けることが可能です。

その後、私も日本糖尿病学会の会員であり、第55回日本糖尿病学会年次学術集会の抄録を持っていたので、この研究を調べてみました。

それで、以下抄録から少し詳しく再報告いたします。


【金沢大学付属病院栄養管理部などのグループが、2名の1型糖尿病患者に10%糖質食と60%糖質食を摂取させ、CGMS(持続血糖測定システム)を用いて比較検討した結果を発表。

1型糖尿病患者の10%糖質食では、60%糖質食に比べて、インスリンの必要量が半分以下となり、平均血糖値も低く、平均血糖変動幅も半分以下。

10%糖質食では、持効型インスリンのみでも食後の血糖上昇がなく、しかも暁現象が見られないという結果。

症例1:総摂取エネルギー量は28kcal/kg標準体重で同一
60%糖質食ではインスリン必要量は66単位、
MAGE(平均血糖変動幅)17.6、平均血糖値149
     
10%糖質食ではインスリン必要量は32単位、
MAGE(平均血糖変動幅)8.1、平均血糖値134

症例2:総摂取エネルギー量は28kcal/kg標準体重で同一
60%糖質食ではインスリン必要量は23単位、
MAGE(平均血糖変動幅)39.0、平均血糖値154
     
10%糖質食ではインスリン必要量は10単位、
MAGE(平均血糖変動幅)10.4、平均血糖値108】



症例は2例と少ないのですが、60%糖質食に比べると、10%糖質食は見事な治療効果です。

インスリンの量が半減以下なのに、平均血糖値も平均血糖変動幅も10%糖質食のほうがコントロール良好で、60%糖質食とは顕著な差があります。

スーパー糖質制限食の有効性が、明確に証明された研究報告です。

すべての1型で、ランタスやレベミルのみの1回注射というわけにはいかないと思いますが、スーパー糖質制限食の実践で、従来のカロリー制限食ではありえない素晴らしい効果が期待できますね。

今後糖質制限食による糖尿病治療の学術報告が増加すると思われます。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
Re: 江部先生へのお願い
ちえ さん。

すいません。
英文論文は書いておりません。

ただ糖質制限食とガンは興味深いテーマですので、
大学の英語に強い研究者と検討しているところです。
2012/05/27(Sun) 21:19 | URL | ドクター江部 | 【編集
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