2012年03月04日 (日)
こんばんは。
2年ぶりに仙台で糖質制限食の講演会開催です。
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」
-カロリー制限食より効果抜群-
と題して、私が講師をつとめます。
開催日 2012年3月10日(土)
開催場所 ホテルメトロポリタン仙台 3階 曙の間
受付開始 13:00
講演開始 13:30
講演 13:30~14:30
参加費用 ¥2000-
主催 NPO法人 糖質制限食と断食の会
お問い合わせ 022-378-5440
仙台講演では、糖尿病・肥満・メタボを中心に糖質制限食の有効性をお話しします。
この2年間で糖質制限食の基礎理論も随分、発展しました。
仙台市、宮城県の糖尿人、メタボ人の皆さん、是非講演会にご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年12月(ナツメ社)
おかげさまで、2012年2月、第9刷となりました。

レシピ集ではなく、理論篇に属する糖尿病の本です。
アマゾンのレビュー
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4816349960/ref=dp_db_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1
楽天のレビュー
http://review.rakuten.co.jp/rd/2_213310_14198947_0/
でも、図解が多くてわかりやすいなど好評です。
糖質制限食や糖尿病関連の最新情報が満載ですので、是非ご一読くださいね。
最新糖質制限食理論、症例、図表、食材のカラー写真・・・、糖尿病・妊娠糖尿病の最新の診断基準・・・
Q&Aなど、わかりやすくて豊富な内容となったと自負しています。
特徴として、巻頭に、ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」の記事にさせていただいたコメントと
私の回答を、個人情報が特定できないように一部加工して、10症例報告しています。
コメントいただいた皆さんにはこの場を借りて、御礼申し上げます。m(_ _)mVV
以下は「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」(ナツメ社)の、「はじめに」です。
☆☆☆
はじめに
2005年1月に日本初の糖質制限食の本「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を出版してから、5年の歳月が経過しました。
幸い16刷と版を重ねており、糖質制限食が日本に広がるきっかけになったと嬉しく思っています。
糖質制限食関連の私の本も著書・共著・監修含めて合計14冊に達しましたが、本書が15冊目です。
当初はほぼ孤立無援の戦いでしたが、この間糖質制限食に理解を示す医師や栄養士も明らかに増えています。
医学雑誌「治療」に2009年4月、「内科」に2010年1月、糖質制限食関連の小論文を執筆させていただいたのもその現れとありがたく思っています。
2007年2月から、ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」を開始したことも、それなりの効果があったと思います。
本書の内容にはブログ記事からの引用もあり、ブログ読者の皆さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。
2012年3月現在で、1日に8000~10000件のアクセスがある人気ブログとなっていて、これも嬉しい限りです。
ほぼ毎日ブログ更新していますので、祇園あたりに飲みにいく機会が激減して、健康にも財布にも非常に良い副次効果が出ています。
さて糖質制限食の理論面において、2009年に一つ大きな変化がありました。
正確には2004年に米国であった変化に、私が気がついたのが2009年ということです。
すなわち、米国糖尿病協会によれば食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%血糖に変わり、タンパク質・脂質は血糖に変わりません。
糖質は、摂取直後から急峻に血糖値を上昇させ2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。一方蛋白質・脂質は血糖値に影響をあたえません。
1997年版の米国糖尿病協会の見解では「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」という記載がありましたが、2004年版では削除されています。
これらは、含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質であり、現在動脈硬化の元凶として問題とされているグルコーススパイク(食後高血糖)を引き起こすのは3大栄養素の中で糖質だけです。
従って糖質を摂取しなければ食後高血糖は生じず、血糖値はリアルタイムに改善します。
一方カロリー制限をしても糖質を摂取すれば必ず食後高血糖を生じます。
このような重要な生理学的知識ですが、欧米では医師も看護師も栄養士も糖尿病患者さんも皆知っています。
日本では医師でさえも、ほとんどの人が知らないのが現状ですので、まさにガラパゴス状態でおおいに問題です。
また英国の栄養学の大著、ヒューマン・ニュートリションにも
『現代の食事では、中略、デンプンや遊離糖に由来する「利用されやすいグルコース」を大量に摂取するようになっている。
このような食事内容は血漿グルコースおよびインスリン値の定期的な上昇をもたらし、糖尿病、冠状動脈疾患、がん、老化等、多くの点で健康に有害であることが強く指摘されている。
農業の発明以来、ヒトは穀物をベースとした食物を摂取するようになったが、進化に要する時間の尺度は長く、ヒトの消化管はまだ穀物ベースの食物に適応していない。
ましてや高度に加工された現代の食物に対して、到底適応しきれてないのである。』
と記載されていて、私の提唱しているグルコースミニスパイク論に根拠を与えるものであり、心強い限りです。
さらに、戦後日本で糖質摂取が減り続け、脂質摂取が増え続けたという定説も間違いであり、単なる神話に過ぎなかったことも本書であきらかにしています。
本書には2010年現在の糖質制限食の最新知識が網羅されています。
是非ご一読いただけば幸いです。
*Life With Diabetes:A Siries of Teaching Outlines by the Michigan Diabetes Research and Training Center,American Diabetes Assoiation ,3rd Ed,2004
*ヒューマン・ニュートリション基礎・食事・臨床(第10版):75、JS Garrow 、WPT james、A Ralph 編、日本語版監修、細谷憲政.2004
江部康二
2年ぶりに仙台で糖質制限食の講演会開催です。
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」
-カロリー制限食より効果抜群-
と題して、私が講師をつとめます。
開催日 2012年3月10日(土)
開催場所 ホテルメトロポリタン仙台 3階 曙の間
受付開始 13:00
講演開始 13:30
講演 13:30~14:30
参加費用 ¥2000-
主催 NPO法人 糖質制限食と断食の会
お問い合わせ 022-378-5440
仙台講演では、糖尿病・肥満・メタボを中心に糖質制限食の有効性をお話しします。
この2年間で糖質制限食の基礎理論も随分、発展しました。
仙台市、宮城県の糖尿人、メタボ人の皆さん、是非講演会にご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年12月(ナツメ社)
おかげさまで、2012年2月、第9刷となりました。

レシピ集ではなく、理論篇に属する糖尿病の本です。
アマゾンのレビュー
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4816349960/ref=dp_db_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1
楽天のレビュー
http://review.rakuten.co.jp/rd/2_213310_14198947_0/
でも、図解が多くてわかりやすいなど好評です。
糖質制限食や糖尿病関連の最新情報が満載ですので、是非ご一読くださいね。
最新糖質制限食理論、症例、図表、食材のカラー写真・・・、糖尿病・妊娠糖尿病の最新の診断基準・・・
Q&Aなど、わかりやすくて豊富な内容となったと自負しています。
特徴として、巻頭に、ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」の記事にさせていただいたコメントと
私の回答を、個人情報が特定できないように一部加工して、10症例報告しています。
コメントいただいた皆さんにはこの場を借りて、御礼申し上げます。m(_ _)mVV
以下は「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」(ナツメ社)の、「はじめに」です。
☆☆☆
はじめに
2005年1月に日本初の糖質制限食の本「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を出版してから、5年の歳月が経過しました。
幸い16刷と版を重ねており、糖質制限食が日本に広がるきっかけになったと嬉しく思っています。
糖質制限食関連の私の本も著書・共著・監修含めて合計14冊に達しましたが、本書が15冊目です。
当初はほぼ孤立無援の戦いでしたが、この間糖質制限食に理解を示す医師や栄養士も明らかに増えています。
医学雑誌「治療」に2009年4月、「内科」に2010年1月、糖質制限食関連の小論文を執筆させていただいたのもその現れとありがたく思っています。
2007年2月から、ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」を開始したことも、それなりの効果があったと思います。
本書の内容にはブログ記事からの引用もあり、ブログ読者の皆さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。
2012年3月現在で、1日に8000~10000件のアクセスがある人気ブログとなっていて、これも嬉しい限りです。
ほぼ毎日ブログ更新していますので、祇園あたりに飲みにいく機会が激減して、健康にも財布にも非常に良い副次効果が出ています。
さて糖質制限食の理論面において、2009年に一つ大きな変化がありました。
正確には2004年に米国であった変化に、私が気がついたのが2009年ということです。
すなわち、米国糖尿病協会によれば食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%血糖に変わり、タンパク質・脂質は血糖に変わりません。
糖質は、摂取直後から急峻に血糖値を上昇させ2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。一方蛋白質・脂質は血糖値に影響をあたえません。
1997年版の米国糖尿病協会の見解では「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」という記載がありましたが、2004年版では削除されています。
これらは、含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質であり、現在動脈硬化の元凶として問題とされているグルコーススパイク(食後高血糖)を引き起こすのは3大栄養素の中で糖質だけです。
従って糖質を摂取しなければ食後高血糖は生じず、血糖値はリアルタイムに改善します。
一方カロリー制限をしても糖質を摂取すれば必ず食後高血糖を生じます。
このような重要な生理学的知識ですが、欧米では医師も看護師も栄養士も糖尿病患者さんも皆知っています。
日本では医師でさえも、ほとんどの人が知らないのが現状ですので、まさにガラパゴス状態でおおいに問題です。
また英国の栄養学の大著、ヒューマン・ニュートリションにも
『現代の食事では、中略、デンプンや遊離糖に由来する「利用されやすいグルコース」を大量に摂取するようになっている。
このような食事内容は血漿グルコースおよびインスリン値の定期的な上昇をもたらし、糖尿病、冠状動脈疾患、がん、老化等、多くの点で健康に有害であることが強く指摘されている。
農業の発明以来、ヒトは穀物をベースとした食物を摂取するようになったが、進化に要する時間の尺度は長く、ヒトの消化管はまだ穀物ベースの食物に適応していない。
ましてや高度に加工された現代の食物に対して、到底適応しきれてないのである。』
と記載されていて、私の提唱しているグルコースミニスパイク論に根拠を与えるものであり、心強い限りです。
さらに、戦後日本で糖質摂取が減り続け、脂質摂取が増え続けたという定説も間違いであり、単なる神話に過ぎなかったことも本書であきらかにしています。
本書には2010年現在の糖質制限食の最新知識が網羅されています。
是非ご一読いただけば幸いです。
*Life With Diabetes:A Siries of Teaching Outlines by the Michigan Diabetes Research and Training Center,American Diabetes Assoiation ,3rd Ed,2004
*ヒューマン・ニュートリション基礎・食事・臨床(第10版):75、JS Garrow 、WPT james、A Ralph 編、日本語版監修、細谷憲政.2004
江部康二
相撲の力士は毎日激しいぶつかり稽古をしても、ちゃんこ料理と御飯をたくさん食べて筋肉の鎧をつけています。もしも、御飯抜きでちゃんこ鍋とおかずのみの食事をしたら、痩せてしまうのでしょうか?また、力士でも極稀に糖尿病を患う方がいますが、糖質制限食でたくさん食べても問題はないのでしょうか?去年の暮れに急逝した大相撲の某親方も、40年近く糖尿病と闘っていたそうですが、引退してからは痩せるはずが、逆に太ってしまったみたいです。(増加30キロ位だそうです)長年インスリン注射を使っていたそうですが、その影響でしょうか?
2012/03/05(Mon) 02:46 | URL | DJニューエラ | 【編集】
江部先生
いつもブログや本で先生の考えをインプットしていますが、直接お話を聞ければと思い、青森から参加させて頂きます。よろしくおねがいします。
いつもブログや本で先生の考えをインプットしていますが、直接お話を聞ければと思い、青森から参加させて頂きます。よろしくおねがいします。
2012/03/05(Mon) 12:02 | URL | あまない | 【編集】
江部先生お久しぶりです。
大酒のみの非糖尿病リハビリテーション医、仙台在住のヘルミです。
せっかくの仙台講演なのに、私は東京出張で聴講にいけず残念です。
3月10日は震災の鎮魂花火が上がる予定です。
復興に向けて頑張っている仙台の街を、どうぞ楽しんでいってくださいね。
大酒のみの非糖尿病リハビリテーション医、仙台在住のヘルミです。
せっかくの仙台講演なのに、私は東京出張で聴講にいけず残念です。
3月10日は震災の鎮魂花火が上がる予定です。
復興に向けて頑張っている仙台の街を、どうぞ楽しんでいってくださいね。
こんにちは。久々の投稿です。
日本にあっても過剰な糖質の摂取は良くないというのは浸透しつつあると思います。高尿酸血症・通風の治療ガイドライン第2版(ダイジェスト版P19)でも高炭水化物食はインスリン抵抗性を増悪させるため好ましくないと書かれていますし、われわれ栄養士が業務につかう日本人の食事基準2010にもエネルギー制限を行わない高脂肪食/低炭水化物食の方がエネルギー制限を行った低脂肪食/高炭水化物食よりも強い体重低下作用が認められている(P79)とかかれています。ただ・・・・現場で使用している医師や栄養士がきちんと読み込んでいるかは別ですが・・・。
このブログはわかりやすく解説もしてくれているし引用文献も書かれているので安心できます。
このブログが支持されるのは、実行するにしたがって効果が見えることではないでしょうか。分かりやすいし。理論も分かりやすいし実行するにもシンプルな方法でいい。実行したら結果は(特に体重)目に見える。だから支持されているんだと思います。いつもありがとうございます
日本にあっても過剰な糖質の摂取は良くないというのは浸透しつつあると思います。高尿酸血症・通風の治療ガイドライン第2版(ダイジェスト版P19)でも高炭水化物食はインスリン抵抗性を増悪させるため好ましくないと書かれていますし、われわれ栄養士が業務につかう日本人の食事基準2010にもエネルギー制限を行わない高脂肪食/低炭水化物食の方がエネルギー制限を行った低脂肪食/高炭水化物食よりも強い体重低下作用が認められている(P79)とかかれています。ただ・・・・現場で使用している医師や栄養士がきちんと読み込んでいるかは別ですが・・・。
このブログはわかりやすく解説もしてくれているし引用文献も書かれているので安心できます。
このブログが支持されるのは、実行するにしたがって効果が見えることではないでしょうか。分かりやすいし。理論も分かりやすいし実行するにもシンプルな方法でいい。実行したら結果は(特に体重)目に見える。だから支持されているんだと思います。いつもありがとうございます
2012/03/05(Mon) 13:11 | URL | やんばるのママ | 【編集】
江部先生 糖質制限始めて1ヶ月半 順調です。リーバイス511 29インチが余裕ではけるようになりました。
「どうやって痩せたの?」と訊ねられることが多くなったので近所の本屋さんに先生の著書と糖質制限レシピ本を置いてもらうようにしました。
ところで糖質制限アンケートを1週間実施しました。夏井先生のHPでURLを案内したところ146の回答を得ました。アンケート募集は終了しましたが、結果の閲覧はできます。
http://enq-maker.com/bu2pkMJ
http://enq-maker.com/81B0bAo
生dataは手元にあり、暇を見つけて解析しようかと思っています。
「どうやって痩せたの?」と訊ねられることが多くなったので近所の本屋さんに先生の著書と糖質制限レシピ本を置いてもらうようにしました。
ところで糖質制限アンケートを1週間実施しました。夏井先生のHPでURLを案内したところ146の回答を得ました。アンケート募集は終了しましたが、結果の閲覧はできます。
http://enq-maker.com/bu2pkMJ
http://enq-maker.com/81B0bAo
生dataは手元にあり、暇を見つけて解析しようかと思っています。
DJニューエラ さん。
糖質制限食ではカロリー制限は気にしなくてよいのですが、
さすがに大食いはやめましょう。
インスリンは肥満ホルモンですので、太り易いですね。
糖質制限食ではカロリー制限は気にしなくてよいのですが、
さすがに大食いはやめましょう。
インスリンは肥満ホルモンですので、太り易いですね。
2012/03/05(Mon) 16:41 | URL | ドクター江部 | 【編集】
あまない さん。
講演会ご参加、ありがとうございます。
わかりやすく楽しいお話しを心がけますので。
講演会ご参加、ありがとうございます。
わかりやすく楽しいお話しを心がけますので。
2012/03/05(Mon) 16:42 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ヘルミ さん。
お久しぶりです。
お酒は健在なのですね。
その後、HDLコレステロールなどは如何ですか?
仙台講演は日帰りなので花火は見れそうにありません。
お久しぶりです。
お酒は健在なのですね。
その後、HDLコレステロールなどは如何ですか?
仙台講演は日帰りなので花火は見れそうにありません。
2012/03/05(Mon) 16:45 | URL | ドクター江部 | 【編集】
やんばるのママさん。
情報、ありがとうございます。
「日本人の食事基準2010にもエネルギー制限を行わない高脂肪食/低炭水化物食の方がエネルギー制限を行った低脂肪食/高炭水化物食よりも強い体重低下作用が認められている(P79)とかかれています。」
早速、高雄病院の栄養士にも聞いてみます。
情報、ありがとうございます。
「日本人の食事基準2010にもエネルギー制限を行わない高脂肪食/低炭水化物食の方がエネルギー制限を行った低脂肪食/高炭水化物食よりも強い体重低下作用が認められている(P79)とかかれています。」
早速、高雄病院の栄養士にも聞いてみます。
2012/03/05(Mon) 16:47 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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