糖質制限食と1型糖尿病とインスリン
こんばんは。

北の糖尿人さんから、1型糖尿病とインスリンについてコメント・質問をいただきました。


【12/01/11 北の糖尿人
タイトルなし
江部先生 様
2年前に糖尿人になり、幸いにもすぐに江部先生のブログと出会い、糖質制限食に助けられました。もちろん江部先生の書かれている本は全て購入、読破させて頂きました!
この度いくつか質問させていただきたいのですが、私最近になって1型糖尿病という事がわかりました。引き続き糖質制限でコントロールしていく気ですが、基礎分泌のレベミルは毎日注射するとして、超速効のノボラについては摂取する糖質の量に対応して、その都度単位数を自分で変えてしまっても体には問題ないものなんでしょうか?
 またもう一つ質問なんですが、私、北海道に住んでいるのですが、なかなか主治医には糖質制限食の事は理解して頂けません。
北海道で糖質制限食を理解して頂ける医師はいらっしゃいますでしょうか?】



北の糖尿人さん。
拙著のご購入、ありがとうございます。

1型糖尿病でも、糖質制限食を実践することで、ノボラピッドインスリンの単位が1/3以下になります。

インスリン注射の単位数は、少なくてすむほど身体には優しいです。

スーパー糖質制限食では、1回の糖質摂取量を10g~20g以下を目指します。

1型だと1gの糖質が血糖値を5mg上昇させるので、1回に摂取する糖質量が数グラム、10g、18gとかで差があればマッチするノボラピッドインスリンの量も違ってきます。

1単位のノボラピが何mg血糖値を下げるかは個人差があり、自分の場合を知っておけば便利です。

摂取する糖質量と、前もって注射するインスリンの単位を合わせるのが、糖質管理食(カーボカウント)です。

この方法が、欧米では1型糖尿病では普通です。日本でも小児科領域では、かなり浸透しています。

北の糖尿人さんの

「超速効のノボラについては摂取する糖質の量に対応して、その都度単位数を自分で変えてしまっても体には問題ないものなんでしょうか?」

がまさに糖質管理食で、問題ありません。

その中で、「糖質制限食+糖質管理食」といったスタンスで対応すればよいと思います。

それで1型で糖質を摂取した場合の血糖値の乱高下が、かなりコントロールできると思います。

基礎分泌代わりのレベミルは、早朝空腹時血糖値が90mg~125mgになるよう調整すればいいと思います。
低血糖注意が最優先です。

諸岡内科クリニック の諸岡先生は、私の漢方仲間ですが、糖質制限食にも理解のあるドクターですので、電話して相談してみてください。

北海道札幌市北区北八条西4-1-1 パストラルビルN81F
電 話: 011-700-1122



江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
「主食を抜けば糖尿病は良くなる(実践編)に
「糖質が糖尿病に悪いからと、過度に神経質になると、かえって悪い影響が出ます。」(原文のまま引用)の一文があります。
いまひとつ、理解できません。
「過度に神経質になると」というのは、厳密に糖質を制限するということでしょうか?
「悪い影響」というのは、血糖値が上がってしまうということでしょうか?
そうなると、厳密に糖質を制限すればするほど血糖値が上がる・・・ということになってしまいます。
これでは糖質制限の原理原則に反することでありえないとも思いますが・・・。

この一文の意味するところは具体的にはどういうことなのでしょうか?
先生の病院の症例、公的なエビデンス等から、具体的な例をご説明ください。

「過度に神経質になる」というのは、どういう具体例が御座いますか?
また、それによる「悪い影響」とは、どんな影響が出たのでしょうか?
2012/01/12(Thu) 20:05 | URL | のん姉 | 【編集
糖質オフダイエット失敗
はじめまして。
ダイエットとして糖質オフをやってみたところ、
最初の1週間までは体重体脂肪とも順調に下がっていたのですが(27.2%→25.7%)
その後3日で体脂肪率が29.8まで上がり続けてしまいました。
もちろん食事はスーパーオフのままででです。
その後も1ヶ月ほどスーパーオフで続けましたが、その後減ることはありませんでした。
糖質オフをやめた現在も体脂肪率は30%前後、増えたままです。
体質的に糖質オフが合わないということはあるのでしょうか?


血糖値は正常で
若いときから中性脂肪値は低く、体脂肪率が高いです。
(中性脂肪値:23~27、身長165、体重63)
甲状腺機能の検査を受けましたが正常でした。
肥満遺伝子はβ2AR遺伝子++、ほかは―でした。

以前、週2回3ヶ月体幹部筋トレして、
やっと筋肉量が300g増えたのに、
2ヶ月ほど休んでいる間に500gも筋肉が減ったことがあります。
増やした以上に減るので、筋トレは避けたいと思っています。

日々の運動量は片道約3kmを往復、
早足徒歩で通勤しています。

近所の内科医に相談しても
「ダイエットは単にカロリーの出入り」としか言われません。
漢方の防風通聖散をもらっていますが、
だるさがとれて体調が良くなりましたが
体重体脂肪率に変化なく、
途方に暮れています。

何か良いアレンジやアドバイスなど、
お教えいただけませんでしょうか。
宜しくお願い致します。

P.S.
レシピ本、簡単でおいしいものがたくさん載っていて、
めんどくさがり屋の私でも続けられました(~-~)v
2012/01/12(Thu) 20:40 | URL | カータン | 【編集
ありがとうございました!
大変お忙しい中、記事にまでして頂き誠にありがとうございました!勇気を出してコメントしたかいがありました!
1型を急に発症し、インスリンについても初心者なので今は自己血糖測定をして確認中なのですが、糖質制限食なので食後は140以内でおさまってるのですが、何故か間食もしていないのに夕食前の時間になると血糖値が200を越えてきてしまいます。これはレベミルの時間切れでしょうか??毎日レベミルは19時頃注射(10単位で早空腹時朝は80~100で安定しています)していて、夕食は18時頃です!何か対処法はありますでしょうか?またレベミルとランタスの作用継続時間に差はあるのでしょうか?
 あと江部先生が1型糖尿人にお薦めするバーンスタイン医師の本を早速買って勉強したいと思います!また札幌の諸岡内科クリニックにもしっかり計画をたてて御連絡してみます!江部先生お忙しい所ありがとうございました!
2012/01/12(Thu) 21:00 | URL | 北の糖尿人 | 【編集
Re: 「主食を抜けば糖尿病は良くなる(実践編)に
のん姉 さん。

野菜にも少量の糖質は含まれています。
野菜を摂取することはビタミンC確保の上でも必要不可欠な事です。
つまり糖質ゼロは、ありえないということです。

【「悪い影響」というのは、血糖値が上がってしまうということでしょうか? 】

そういう事ではありません。
厳密過ぎて実行不能とか挫折するより、1回10~20g以下の糖質量くらいを目指して、
コントロールしながら継続することのほうが大切という意味です。
2012/01/12(Thu) 21:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖質オフダイエット失敗
カータン さん。

本のご購入ありがとうございます。

「身長165、体重63」ならBMI23でほどよいところです。

体脂肪率もそれほど厳密なものではありませんし、女性なら標準だと思います。

糖質制限食で、肥満が適正体重になります。
適正体重は個人差がありますが、
BMI20~25未満が総死亡率が一番低いです。
2012/01/12(Thu) 21:15 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: ありがとうございました!
北の糖尿人 さん。

レベミルは、約20時間~21時間で薬効がきれます。
ランタスは、約22時間で薬効がきれます。

1型の場合、レベミルやランタスを朝夕2回打つこともあります。
それで、薬効がゼロになる時間帯をなくします。

レベミル10単位1回から5単位×2というパターンです。
2012/01/12(Thu) 21:40 | URL | ドクター江部 | 【編集
お忙しい所ありがとうございました!

そのように調整して実際に試してみようと思います!
ただそれで空腹時血糖値が80~100で折り合いがつかない場合は夜の分を調整すれば良いですね?でも持続型のトータル単位数を増やすのは体に優しくない量になってきますよね?トータル12単位くらいまでは大丈夫でしょうかインスリンに関して初心者な者でまた質問になってしまって申し訳ありません!コントロール出来るようになればぜひ人体実験結果と共に報告させて頂きます!!!!
2012/01/12(Thu) 22:48 | URL | 北の糖尿人 | 【編集
Re: タイトルなし
北の糖尿人 さん。

レベミル12単位くらいは問題ありません。

糖質制限食でノボラピッドは1/3以下に減らせますが、

レベミルの量は、不変~2/3~1/2くらいです。
2012/01/13(Fri) 07:41 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 教育入院
るみ さん

ご主人とよく相談されて、糖質制限食とカロリー制限食(高糖質食)のどちらを
選ぶか決断されることが必要と思います。

東京でしたら
北里研究所病院糖尿病センター長・山田悟先生
が、糖質制限食を指導しておられます。
糖質制限食と決められたら、電話して診療予約をとられては如何でしょう。

北里大学北里研究所病院
〒108-8642 東京都港区白金5-9-1
[時間内:大代表] 03-3444-6161
[夜間休日] 03-3444-6171~2
2012/01/20(Fri) 15:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
るみ さん。

鹿児島には心当たりがありません。
もし可能なら、高雄病院にコントロール・教育入院される選択肢もあると思います。
2012/01/21(Sat) 08:19 | URL | ドクター江部 | 【編集
はじめまして
最近3カ月で、江部先生のお名前を知り、著書やこのブログに行き着きました。糖質制限の考え方に目からうろこで、現在、取り組んでいるところであります。
しかしながら、取り組む中で分からないことがありまして、こちらのコメント欄にて質問させていただいております。


【質問】

糖質制限食に取り組み始めて2カ月ほど経ちますが、HbA1c(と体重)に目立った変化がありません。
また、自己血糖測定を試みていますが、なかなか測定値が安定しません(似たような食事・生活リズムにも関わらず血糖値が予想外の値を示すことがよくあります)。

取り組み方に問題があるのでしょうか?


【状況】
糖尿人は私の妻(29)でして、彼女は14歳のころに1型糖尿病になりました。
その当時からインスリン注射を1日4回(現在はアピドラ3+ランタス1)、長年にわたり「通常の」食事指導を受けてきました。
これまでは、炭水化物の誘惑に勝てず(糖質が血糖値に甚大な影響を与えることも知りませんでした)、「糖質摂取→多めのインスリン」でしのいできました。また、体重の増加による容姿の変化を嫌いインスリンを避ける時期もあったとのことです。

しかし、そのことが災いし、昨年末煮にかけて糖尿病網膜症が顕在化してしまいました(新生血管からの出血などにより視力が急激に低下しましたが、眼科の先生のおかげもあり、現在は最悪の状況を脱し、経過観察です)。
10カ月ほど前には、脚の痛む時期が1・2カ月ほどありました。
また、自律神経への影響からか下痢の症状が週に数回あり、日常的に大きな疲労・倦怠感も抱えております(6年ほど前までは日常的にテニスを楽しんでいましたが、今はなかなかできません)。

(結婚を機に地元・名古屋を離れて静岡に来てくれた妻を、昨年7月ごろより浜松の糖尿病内科医に連れて行き、そちらで診察していただいてはいましたが)苦しむ妻を見て「何か自分にできることはないか」と図書を当たったところに、桐山秀樹氏の『「糖尿病治療」の深い闇』、そこで紹介されていた江部先生の図書・ブログをとおして、糖質制限食に取り組み始めました。

現在はほぼ3食とも糖質制限食(しばしば朝食抜き。週に1・2度、リフレッシュのために甘いものを少量食べてしまいますが。)を摂取していますが、【質問】のとおり、ほかの方が述べておられるような糖質制限食導入によるHb1Acの降下・減量が見られず、少し妻も精神的にこたえております。

妻は身長155cm、体重48kg(この1年で8kgほど増えました)、血縁関係に1型糖尿病はおりません。
本日、内科医で測定したHbA1cは6.8%でした。最近5カ月ほどは6.6~6.9%を推移しています。
アピドラ2~6単位(食前の血糖値・食事の糖質量により変化)を3回、ランタスを14単位就寝前に打っています。糖質制限に取り組む前はアピドラは毎回8~10単位打っておりました。インスリンを減らすことができたことが、今のところ唯一の成果と呼べるものです。


【追伸】
江部先生がご存じの糖質制限食を取り入れておられるドクターが静岡県(可能であれば、浜松近辺に)おいででしたら、教えていただけますか?


長文失礼いたしました。お時間のある時に目をとおしていただければ幸いです。
2012/03/12(Mon) 23:28 | URL | 晋 | 【編集
Re: はじめまして
晋 さん。

拙著のご購入ありがとうございます。
アピドラが半分くらいの量になってますので、大きな成果と思いますよ。
HbA1cは6.8%ですので、目標の6.4%以下までほんの少しですね。
アピドラと糖質摂取量のマッチングの精度を少しだけ上げれば目標達成ですね。
甘いものも、「糖質制限食・・・時々糖質管理食」で、その時はアピドラを少し増やしてで如何でしょう。

糖尿病合併症予防のためには

① 空腹時血糖値126mg/dl未満~90mg/dl
② 食後2時間血糖値140mg/dl未満
③ 食後1時間血糖値180mg/dl未満
④ HbA1c6.5%未満

①②③④の糖尿人の目標達成を目指してくださいね。

また155cm、48kgは、BMI:19.99で丁度いい範囲でやや痩せ型です。
減らす必要はないと思います。

残念ながら浜松には、心当たりの医師がおられません。
2012/03/13(Tue) 12:19 | URL | ドクター江部 | 【編集
お返事ありがとうございました
江部先生

お忙しい中、早速のお返事ありがとうございました。また、私たちの取り組みに対し「大きな成果」と言っていただけたことは心の支えとなります。

リチャード・K・バーンスタイン医師の『糖尿病の解決』も手に入れ、読み始めたところです。「糖質制限食-1型糖尿病」について学び・取り組み、妻とともにがんばっていきます。

今後、再び悩みにぶつかったときに先生のお知恵・一言を授かることができれば幸いです。
2012/03/13(Tue) 22:18 | URL | 晋 | 【編集
Re: インスリンが身体にあたえる影響
megu さん

インスリンは、人体に絶対必要です。
一方、インスリンが少ない量で折り合いがつくほど人体には優しいです。

1型でも糖質制限食を実践することで、インスリンの単位が少なくすむと思います。
できれば、1回のインスリン注射単位が一桁以内のほうが好ましいです。

インスリンの量が多くなると、高血圧・肥満・アルツハイマー・がんなどのリスクが増加します。
2014/02/16(Sun) 10:59 | URL | ドクター江部 | 【編集
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