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糖質制限食による体重減少効果、4つの利点から5つの利点へ
こんにちは。

糖質制限食による体重減少効果ですが、4つの利点から5つの利点へと増えました。

新刊の「主食をやめると健康になる」糖質制限食で体質が変わる!(ダイヤモンド社)
には、その旨記載してあります。


◆<糖質制限食による体重減少効果>

糖質制限食は摂取する糖質が少ないわけですから、血糖値が上がらず、インスリンが基礎分泌以外はほとんど出なくなります。

糖質を摂るとインスリンの追加分泌が10~30倍も出るのに対して、脂質を摂っても追加分泌は出ません。タンパク質はごく少量だけ追加分泌が出ます。

インスリンは肥満ホルモンとも呼ばれますが、追加分泌がほとんど出なくなれば、体脂肪が蓄えられにくくなります。

また、糖質制限食では、2つのエネルギー源のうち「脂肪酸-ケトン体」を上手に使うようになるため、体脂肪が燃えやすくなります。

スーパー糖質制限食を実践すると、1日24時間、例えばビーフステーキを食べている最中にも脂肪が燃え続けます。

糖質を摂らないと、もう1つのエネルギー源であるブドウ糖が不足すると思われるかもしれません。

しかし糖質は外部から摂取しなくても大丈夫なのです。

血糖が足りなくなる前に、肝臓内ではアミノ酸や乳酸などからブドウ糖が新生(糖新生)されます。

したがって、高血糖は改善されますが、低血糖になる心配はありません。

このように一方では脂肪が燃え続け、他方では糖新生の過程でもかなりのエネルギーを消費しますから、3食とも主食(糖質)を食べている人の代謝リズムとはまったく異なったものになります。

さらに高蛋白食となるので、摂食時の特異動的作用(SDA)が通常に比べて増加します。

SDAによる消費エネルギーは、実質吸収エネルギーの、糖質では6%、脂質では4%、タンパク質で30%です。

特異動的作用(SDA)を、もっと簡単に説明すると、
100キロカロリーの糖質を摂取した時は、6キロカロリーが、
100キロカロリーの脂質を摂取した時は、4キロカロリーが、
100キロカロリーのタンパク質を摂取した時は、30キロカロリーが
熱に変わり、消費エネルギーとしてカウントされるということです。

それらに加えて、脂肪からつくられたケトン体が必要以上に増えると、そのケトン体はエネルギーを持ったまま尿中や呼気中に排泄されます。ただこの分は糖新生に使うエネルギーに比し、少量です。

話をまとめると、糖質制限食の実践によって体重減少への5つの利点があります。

①インスリン(肥満ホルモン)が基礎分泌以外ほとんど出ない。
②常に体脂肪が燃えているので、余分な脂肪がたまりにくい。
③肝臓で糖新生が行われ、それにかなりのエネルギーを消費する。
④高タンパク食よる亢進した特異動的作用(SDA)。
⑤ケトン体がエネルギーを持ったまま尿中や呼気中に排泄される。


◆<カロリー制限食の場合>

一方、カロリー制限食は、糖質を摂るたびに血糖値が急上昇し、肥満ホルモンのインスリンが大量に追加分泌されます。

インスリンにより体脂肪は燃える方から蓄えるほうに流れが切り替わり、体内にたまりやすくなります。

また、肝臓の糖新生はストップし、尿中や呼気中からケトン体は排泄されなくなります。

まとめると、高糖質のカロリー制限食では次のような事態が起こります。

①血糖値が上昇してインスリン(肥満ホルモン)がたっぷり分泌される。
②体脂肪は燃えなくなり、血糖値が中性脂肪に変わり蓄積される。
③肝臓の糖新生はストップする。
④高タンパク食よる亢進した特異動的作用(SDA)はなくなる。
⑤ケトン体は尿中や呼気中に排泄されなくなる。

両者を比べてみれば、カロリー制限食より糖質制限食の方が、体重減少効果が高いことが一目でわかると思います。

たとえ低脂質食でカロリー制限していても、糖質を摂れば体重減少への利点がすべて消えてしまうわけです。

これは食べ物に含まれるカロリーとは無関係の生理学的な特質であり、あくまで糖質を摂るかどうかがカギとなります。

◆<摂取エネルギーと消費エネルギー>

①単純には摂取エネルギーが消費エネルギーを上回れば太り、下回ればやせる。

②通常のカロリー制限食(高糖質食)なら、
消費エネルギー=「基礎代謝+運動エネルギー+特異動的作用(SDA)」

③糖質制限食なら、消費エネルギーは、
「肝臓の糖新生でエネルギーを消費」→基礎代謝の増加
「高蛋白食による亢進した特異動的作用(SDA)」
「尿・呼気中ケトン体でエネルギーを消失」→これは少ない
の3つが、②に追加される。




江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
コレステロール値について
糖質制限メニューのお陰で、3ヶ月前に12%あったヘモグロビンA1cが5.9%まで下がりました。とはいえ、まだまだインスリン注射を使っているので、油断は出来ません。
ところで、僕自信のコレステロール値がなかなか下がらなく、総コレステロール値が225までしかいかないので、コレステロールの薬(アトルバスタチン)を処方され、卵と鶏肉の食事を止められました。自分としては食べたいのですが、やはりいけませんかね?ちなみに鶏肉はささみなら大丈夫と言われました。
2011/12/12(Mon) 18:24 | URL | DJニューエラ | 【編集
チョコレート
こんばんは。江部さんははカカオマスの糖質量をご存知でしょうか?私は、糖質制限食を知ってから、業務用のカカオマスを購入して、チョコを満喫することがよくあるのですが、以前からネット等で調べていても、明確な栄養成分表を拝見したことがありません。購入して月日はかなり経ちますが、糖質の量はずっと気にはなっています。江部さんはご存知でしょうか?多分カカオマスを購入している方々のなかでは、気になっている方は多いのではないかと思います。江部さんの著書でも食べてよい食品には記されていないので、多量になれば20gを越えているかもと不安を感じます。あとマイホームでは大豆粉等をノンシュガードットジェイピーという通販で購入しています。江部さんがご存知で差支えがなければ、そこの原材料の信憑性をお教え願いたいのですが。ご回答の程、宜しくお願い致します。
2011/12/12(Mon) 19:47 | URL | とし | 【編集
Re: コレステロール値について
DJニューエラ さん。

コレステロール値に関してはいろんな意見があります。
カテゴリーのコレステロールの項目をご参照下さい。
2011/12/13(Tue) 10:01 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: チョコレート
とし さん。

このメーカーのことは知りません。
しかし大豆粉は成分表示で見る限り大丈夫と思います。
一方スイーツ類は還元麦芽糖水飴を使用しているので、砂糖の半分くらいは血糖が上昇します。

カカオマスの糖質は、メーカーやロットによっても異なります。
クオカのカカオマスは100g中糖質12gとのことです。
他のメーカーはそれより多そうです。
2011/12/13(Tue) 10:14 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: SDA
TG さん。

SDA(特異動的作用)に関しては、あまりよく知りません。

成書によれば

「摂取した糖質、脂質、タンパク質の化学エネルギーのうち、それぞれ約6%、4%、30%は熱として失われ、生体で利用することができない。SDA(特異動的作用)は肝臓におけるアミノ酸の酸化的脱アミノ基反応やグリコーゲンの合成などによるといわれる。」

消化・吸収された後の、代謝の亢進が熱産生につながるようですね。
2011/12/13(Tue) 10:52 | URL | ドクター江部 | 【編集
7月にヘモグロビンa1cが7.8空腹時血糖が130で糖尿病との診断を受けました。
なにをすればいいか悩んでいた時に先生のブログにたどり着き診断を受けたその日の夕食からスーパー糖質制限食を断固たる決意で実行しました。そして先週の金曜日満を持して糖尿の専門医へ血液検査に。結果はヘモグロビンが5.2、空腹時が90.さらに高血圧だったのが110~75肝機能がそれぞれ20台悪玉も善玉も全て正常ただ尿酸値だけが8.2で高いとの指摘を受けました。体重も10キロ以上減り食事の不満も今では気にならなくなりました。ありがとうございました、崖っぷちから一歩だけですが戻ってくることができました。糖質制限食との出会いは私のこれからの人生に大きな武器を得たような気がします。
2011/12/13(Tue) 16:38 | URL | ラーメン食べたい | 【編集
Re: タイトルなし
ラーメン食べたい さん。

データ改善良かったです。

尿酸は、摂取カロリー不足にご注意ください。
2011/12/13(Tue) 16:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
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