2011年12月06日 (火)
こんにちは。
東邦大学医療センター・佐倉病院 糖尿病・内分泌・代謝センター
http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/sakura/metabo/research/index.html
では、研究テーマの一つに
<低エネルギー低糖質食は糖尿病治療に優れている。>
「減量治療食は、多くの場合糖尿病治療食に準じ高糖質食が用いられています。しかしながら糖質はインスリン分泌を刺激し、むしろインスリン抵抗性を悪化させる可能性があります。そこで私たちは、低糖質食を作成し、それが高糖質に比し糖・脂質代謝に好影響を及ぼすこと、さらに内臓脂肪をより減少させることを見出しました。」
をあげておられます。
精神科医師A さんから情報をいただきました。
東邦大学医療センター・佐倉病院の低糖質食は、糖質39%です。
高雄病院のスーパー糖質制限食が糖質12%ですから、佐倉病院の糖質制限食は緩やかな方式ですね。
以下は、日本臨床栄養学会雑誌31(1.2.3):44-50.2010に掲載された、
東邦大学医療センター・佐倉病院 糖尿病・内分泌・代謝センター、番らの論文からの抜粋です。
☆☆☆☆☆
低糖質食:タンパク質25% 脂質35% 糖質39%
高糖質食:タンパク質26% 脂質10% 糖質62%
30例のメタボリックシンドロームの患者さんを、15例が低糖質群、15例が高糖質群にわけて、4週間経過をみておられます。25kcal/kg/日を、両群とも摂取です。
結果は両群共に体重、皮下脂肪面積、空腹時血糖値、総コレステロール、LDLコレステロールの低下が見られましたが、低糖質群では、さらに内臓脂肪面積、インスリン値、中性脂肪の低下がみられ、成長ホルモンの上昇もありました。
低糖質群では高糖質食群に比べ、体重、内臓脂肪面積、インスリン、中性脂肪の低下量とHDLコレステロール、成長ホルモンの上昇量が有意に大きかったとのことです。
低糖質食により、内臓脂肪が減少し、糖脂質代謝が改善されています。
江部康二
東邦大学医療センター・佐倉病院 糖尿病・内分泌・代謝センター
http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/sakura/metabo/research/index.html
では、研究テーマの一つに
<低エネルギー低糖質食は糖尿病治療に優れている。>
「減量治療食は、多くの場合糖尿病治療食に準じ高糖質食が用いられています。しかしながら糖質はインスリン分泌を刺激し、むしろインスリン抵抗性を悪化させる可能性があります。そこで私たちは、低糖質食を作成し、それが高糖質に比し糖・脂質代謝に好影響を及ぼすこと、さらに内臓脂肪をより減少させることを見出しました。」
をあげておられます。
精神科医師A さんから情報をいただきました。
東邦大学医療センター・佐倉病院の低糖質食は、糖質39%です。
高雄病院のスーパー糖質制限食が糖質12%ですから、佐倉病院の糖質制限食は緩やかな方式ですね。
以下は、日本臨床栄養学会雑誌31(1.2.3):44-50.2010に掲載された、
東邦大学医療センター・佐倉病院 糖尿病・内分泌・代謝センター、番らの論文からの抜粋です。
☆☆☆☆☆
低糖質食:タンパク質25% 脂質35% 糖質39%
高糖質食:タンパク質26% 脂質10% 糖質62%
30例のメタボリックシンドロームの患者さんを、15例が低糖質群、15例が高糖質群にわけて、4週間経過をみておられます。25kcal/kg/日を、両群とも摂取です。
結果は両群共に体重、皮下脂肪面積、空腹時血糖値、総コレステロール、LDLコレステロールの低下が見られましたが、低糖質群では、さらに内臓脂肪面積、インスリン値、中性脂肪の低下がみられ、成長ホルモンの上昇もありました。
低糖質群では高糖質食群に比べ、体重、内臓脂肪面積、インスリン、中性脂肪の低下量とHDLコレステロール、成長ホルモンの上昇量が有意に大きかったとのことです。
低糖質食により、内臓脂肪が減少し、糖脂質代謝が改善されています。
江部康二
今日の20時からの『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』が、血糖値のことをしていたので見ていました。カロリー制限一辺倒ではなくて、興味深いことも言っていました。
GI値のことが出て、血糖値はカロリーばかり気にするけどカロリーは関係ないとか言ってました。白米に糖質が多くて血糖値を上げることとか、精製された白い食べものに注意とかも言ってましたね。玄米やライ麦パンのほうがいいとか言ってました。
ただ、脳には糖質が不可欠だから炭水化物を取らないといけないとか、炭水化物をとらないと糖尿病以外の病気になるから炭水化物を取りましょうと言ってました。二人の先生が出てましたが、GI値を言っていた先生は割と柔軟でしたが、もう一人の先生が従来のカロリー制限で、脳のために炭水化物を取りましょうとか言って、従来の考えで固まっている印象を受けました。
GI値のことを言っていた先生は、肉には糖質が少ししかないからGI値のことでは考えなくていいと言ってました。その先生は、「糖質」とはっきりと言ってましたね。NHKの怪しげな健康番組よりは糖質制限よりのことを民放がするのは、前からその傾向がありますね。以前は『とくダネ!』に牧田善二先生が出て、糖尿病はカロリー制限よりも炭水化物制限のことを言ってましたね。NHKよりも民放のほうが、むしろ糖質制限よりのことをしてますね。
『みんなの家庭の医学』で興味深かったのが、白米の血糖値測定をしていて、白米を食べる前に牛乳を200ml飲んだら血糖値の上がり方が緩やかになっていたことです。これは牛乳を飲むと胃から小腸への運動が緩やかになるので、小腸での糖質吸収が遅くなるからだとか…?牛乳100mlでも効果ありとのことでした。糖質制限では牛乳を飲まないで料理に少し使うくらいがいいですが、牛乳を食前に飲めば本当に血糖値が上がりにくくなるのでしょうか?
あと『みんなの家庭の医学』で言っていたことは、ごはんの上にオクラを載せれば血糖値の上がり方が緩やかになるとかでよく言われるGI値理論のことでした。「肉の問題はカロリーオーバーになるくらいに食べ過ぎることで、肉には糖質が少ししかないからGI値では考えないでいい」とか言っていたところも、糖質制限に寄っていましたね。
糖質制限から見ると白米を食べている時点でダメで、GI値を気にするよりも糖質制限が何よりも重要ですが、それでもテレビの『みんなの家庭の医学』で、糖質制限に少しは寄った放送があったのはよかったのでは?と思いました。
GI値のことが出て、血糖値はカロリーばかり気にするけどカロリーは関係ないとか言ってました。白米に糖質が多くて血糖値を上げることとか、精製された白い食べものに注意とかも言ってましたね。玄米やライ麦パンのほうがいいとか言ってました。
ただ、脳には糖質が不可欠だから炭水化物を取らないといけないとか、炭水化物をとらないと糖尿病以外の病気になるから炭水化物を取りましょうと言ってました。二人の先生が出てましたが、GI値を言っていた先生は割と柔軟でしたが、もう一人の先生が従来のカロリー制限で、脳のために炭水化物を取りましょうとか言って、従来の考えで固まっている印象を受けました。
GI値のことを言っていた先生は、肉には糖質が少ししかないからGI値のことでは考えなくていいと言ってました。その先生は、「糖質」とはっきりと言ってましたね。NHKの怪しげな健康番組よりは糖質制限よりのことを民放がするのは、前からその傾向がありますね。以前は『とくダネ!』に牧田善二先生が出て、糖尿病はカロリー制限よりも炭水化物制限のことを言ってましたね。NHKよりも民放のほうが、むしろ糖質制限よりのことをしてますね。
『みんなの家庭の医学』で興味深かったのが、白米の血糖値測定をしていて、白米を食べる前に牛乳を200ml飲んだら血糖値の上がり方が緩やかになっていたことです。これは牛乳を飲むと胃から小腸への運動が緩やかになるので、小腸での糖質吸収が遅くなるからだとか…?牛乳100mlでも効果ありとのことでした。糖質制限では牛乳を飲まないで料理に少し使うくらいがいいですが、牛乳を食前に飲めば本当に血糖値が上がりにくくなるのでしょうか?
あと『みんなの家庭の医学』で言っていたことは、ごはんの上にオクラを載せれば血糖値の上がり方が緩やかになるとかでよく言われるGI値理論のことでした。「肉の問題はカロリーオーバーになるくらいに食べ過ぎることで、肉には糖質が少ししかないからGI値では考えないでいい」とか言っていたところも、糖質制限に寄っていましたね。
糖質制限から見ると白米を食べている時点でダメで、GI値を気にするよりも糖質制限が何よりも重要ですが、それでもテレビの『みんなの家庭の医学』で、糖質制限に少しは寄った放送があったのはよかったのでは?と思いました。
2011/12/06(Tue) 21:30 | URL | あき | 【編集】
タニタの家庭用で測定しています。
カードに記録したものを、
パソコンで表にするタイプです。
現在、スーパー糖質制限食、満6か月の
3ヶ月目である9月からの記録があります。
内臓脂肪率
10.8(9月平均)⇒10.5(12月途中)
です。
具体的には、”出るバラ”が、ペッタンコになり、
手でつかんでも、皮だけになりました。
動きが軽いので、とても助かります。
ただし、先生の記事にもあった通り、
服はおろか、靴までぶかぶかで…
「焼肉南山」に、おしゃれして行こうにも、
着る服がなく困っています。(笑)
買い物に行く暇がないので、
京都でさがそうかなんて言っています。(笑)
カードに記録したものを、
パソコンで表にするタイプです。
現在、スーパー糖質制限食、満6か月の
3ヶ月目である9月からの記録があります。
内臓脂肪率
10.8(9月平均)⇒10.5(12月途中)
です。
具体的には、”出るバラ”が、ペッタンコになり、
手でつかんでも、皮だけになりました。
動きが軽いので、とても助かります。
ただし、先生の記事にもあった通り、
服はおろか、靴までぶかぶかで…
「焼肉南山」に、おしゃれして行こうにも、
着る服がなく困っています。(笑)
買い物に行く暇がないので、
京都でさがそうかなんて言っています。(笑)
2011/12/06(Tue) 22:07 | URL | | 【編集】
江部先生、こんにちは。
最近先生のブログを見つけて、少しずつ最初から読み始めている者です。
ひとつ、質問してもよろしいでしょうか。
わたしは現在糖尿病ではありませんが、
私のおばあちゃんの親が糖尿病でした。
私は今過食症?で2日1度の割合で食べ吐きを繰り返しています。
吐くためにご飯やパンを大量に食べているので、
私も将来、糖尿病になるのかもしれないと少し不安です。
そこで、ダイエットも兼ねて糖質制限を始めてみることにしました。
糖質以外なら、何でも食べていいというのが魅力でした。
なんとか吐かずに3日間続いています。
脂質をとるならマヨネーズよりオリーブオイル、たんぱく質をとるなら、牛バラ肉よりとり胸肉など、
内容にも気を使っているつもりです。
ダイエットするならば、摂取カロリーを減らすのが普通ですが、私の場合、糖質を摂取していたときよりも食べる量がふえてしまいました。
まだ始めて3日目なのでなんともいえないのですが、次第に食べる量が普通(一般的な一食分)
でも満足するようになるのでしょうか。
とても不安なので・・・。
最近先生のブログを見つけて、少しずつ最初から読み始めている者です。
ひとつ、質問してもよろしいでしょうか。
わたしは現在糖尿病ではありませんが、
私のおばあちゃんの親が糖尿病でした。
私は今過食症?で2日1度の割合で食べ吐きを繰り返しています。
吐くためにご飯やパンを大量に食べているので、
私も将来、糖尿病になるのかもしれないと少し不安です。
そこで、ダイエットも兼ねて糖質制限を始めてみることにしました。
糖質以外なら、何でも食べていいというのが魅力でした。
なんとか吐かずに3日間続いています。
脂質をとるならマヨネーズよりオリーブオイル、たんぱく質をとるなら、牛バラ肉よりとり胸肉など、
内容にも気を使っているつもりです。
ダイエットするならば、摂取カロリーを減らすのが普通ですが、私の場合、糖質を摂取していたときよりも食べる量がふえてしまいました。
まだ始めて3日目なのでなんともいえないのですが、次第に食べる量が普通(一般的な一食分)
でも満足するようになるのでしょうか。
とても不安なので・・・。
江部先生
昨日お尋ねしましたa.mです。
自分が投稿したところが開けられず、ご回答をくださっていたのかどうかもわかりませんで、しつこくもう一度お尋ね申します。
糖質制限を始めて数ヶ月、お蔭さまで血糖値はコントロール良好なのですが、近頃アミラーゼ値が基準値を超えることが多くなってきました。経過観察中ですが、主治医も首をかしげています。膵臓と関係があるのか、糖尿病と関係があるのか、脂肪や蛋白質の摂取が多いからか、不安になっております。今までにないことですので、食事由来かなとも思います。ご飯をたくさん食べすぎて、耐糖能異常になったように、脂肪、蛋白質摂取が多いとアミラーゼが上昇するようなことがありますでしょうか。まったく別の原因で何かの病気を発症しているのでしょうか。
恐れ入ります。ご教示くださいますでしょうか。
昨日お尋ねしましたa.mです。
自分が投稿したところが開けられず、ご回答をくださっていたのかどうかもわかりませんで、しつこくもう一度お尋ね申します。
糖質制限を始めて数ヶ月、お蔭さまで血糖値はコントロール良好なのですが、近頃アミラーゼ値が基準値を超えることが多くなってきました。経過観察中ですが、主治医も首をかしげています。膵臓と関係があるのか、糖尿病と関係があるのか、脂肪や蛋白質の摂取が多いからか、不安になっております。今までにないことですので、食事由来かなとも思います。ご飯をたくさん食べすぎて、耐糖能異常になったように、脂肪、蛋白質摂取が多いとアミラーゼが上昇するようなことがありますでしょうか。まったく別の原因で何かの病気を発症しているのでしょうか。
恐れ入ります。ご教示くださいますでしょうか。
2011/12/08(Thu) 17:08 | URL | a.m | 【編集】
すみません。
署名が入ってなかったみたいです。
いつも自動的にはいるので、
うっかりしました。
署名が入ってなかったみたいです。
いつも自動的にはいるので、
うっかりしました。
2011/12/08(Thu) 18:13 | URL | 北九州 三島 | 【編集】
あき さん。
GIに興味がある医師はあるていど糖質制限食のことも知っておられる場合があります。
2010年7月4日(日)、東京慈恵医大 大学1号館3階講堂で開催された
『第9回日本GI研究会』で、私が、糖質制限食の講演をしました。
GIは健常人には役にたつ考えかたです。
一方糖尿人には、仰有るとおり、少ししか役に立ちません。
でもNHKよりましですね。
GIに興味がある医師はあるていど糖質制限食のことも知っておられる場合があります。
2010年7月4日(日)、東京慈恵医大 大学1号館3階講堂で開催された
『第9回日本GI研究会』で、私が、糖質制限食の講演をしました。
GIは健常人には役にたつ考えかたです。
一方糖尿人には、仰有るとおり、少ししか役に立ちません。
でもNHKよりましですね。
2011/12/09(Fri) 08:19 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生
昨日お尋ねしましたa.mです。
自分が投稿したところが開けられず、ご回答をくださっていたのかどうかもわかりませんで、しつこくもう一度お尋ね申します。
糖質制限を始めて数ヶ月、お蔭さまで血糖値はコントロール良好なのですが、近頃アミラーゼ値が基準値を超えることが多くなってきました。経過観察中ですが、主治医も首をかしげています。膵臓と関係があるのか、糖尿病と関係があるのか、脂肪や蛋白質の摂取が多いからか、不安になっております。今までにないことですので、食事由来かなとも思います。ご飯をたくさん食べすぎて、耐糖能異常になったように、脂肪、蛋白質摂取が多いとアミラーゼが上昇するようなことがありますでしょうか。まったく別の原因で何かの病気を発症しているのでしょうか。
恐れ入ります。ご教示くださいますでしょうか。
昨日お尋ねしましたa.mです。
自分が投稿したところが開けられず、ご回答をくださっていたのかどうかもわかりませんで、しつこくもう一度お尋ね申します。
糖質制限を始めて数ヶ月、お蔭さまで血糖値はコントロール良好なのですが、近頃アミラーゼ値が基準値を超えることが多くなってきました。経過観察中ですが、主治医も首をかしげています。膵臓と関係があるのか、糖尿病と関係があるのか、脂肪や蛋白質の摂取が多いからか、不安になっております。今までにないことですので、食事由来かなとも思います。ご飯をたくさん食べすぎて、耐糖能異常になったように、脂肪、蛋白質摂取が多いとアミラーゼが上昇するようなことがありますでしょうか。まったく別の原因で何かの病気を発症しているのでしょうか。
恐れ入ります。ご教示くださいますでしょうか。
2011/12/09(Fri) 10:41 | URL | a.m | 【編集】
純 さん。
厳しいカロリー制限はいらないと思います。
一方、摂取カロリーが極端に多いと体重減少はしにくいです。
身長、年齢、性別、運動量などで、ごく普通の必要摂取カロリーがあります。
そのていどを、目指してください。
厳しいカロリー制限はいらないと思います。
一方、摂取カロリーが極端に多いと体重減少はしにくいです。
身長、年齢、性別、運動量などで、ごく普通の必要摂取カロリーがあります。
そのていどを、目指してください。
2011/12/09(Fri) 17:32 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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