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糖質制限食とSU剤(スルフォニール尿素剤)、グリペンクラミドは危険
おはようございます。

kettan さんから、血糖値改善のコメントと経口血糖降下剤についての質問をいただきました。


【11/10/04 kettan
改善報告と相談
江部先生、はじめまして。

今年の健康診断で糖尿病と書かれた診断結果をみて愕然とし、ネットで調べて先生の著書を2冊購入、
スーパー糖質制限を始めました。

2週間後に病院へ行き、検査していただいた結果、

血糖値:161 -> 115
HbA1c:7.0 -> 6.9
中性脂肪:528 -> 129
HDLコレステロール: 36 -> 40
LDLコレステロール: 173 -> 129
γGTP:100 -> 49

とどれも改善しておりました。

高脂血症は、何年も前から放置していたのですが、たった2週間でほぼ正常値になりました。
江部先生のおかげです。本当にありがとうございます。

何十年も糖尿病で薬を飲み続けている68歳の父にも私の状況を話し、糖質制限を勧めました。
一度、脳梗塞を起こしたこともあり、当人もやる気になっているようです。

父は、現在以下の薬を服用しておりますので、低血糖が心配です。

- ベイスンOD錠 0.3
- アクトスOD錠 15
- バイアスピリン錠 100mg
- ユニシア配合錠HD
- オイグルコン錠 2.5mg

低血糖に気をつけるためのアドバイスをいただけないでしょうか。

ちなみに、父の先月のHbAc1 は、8.1 でした。

よろしくお願いいたします。】


kettan さん。

拙著のご購入ありがとうございます。
またデータの改善、良かったですね。

お父上ですが、「オイグルコン錠 2.5mg 」が、低血糖の可能性があります。

またオイグルコンは、心筋障害の可能性があります。

主治医と相談されて、オイグルコン(2.5mg)1錠をアマリール(0.5mg)1錠を朝食前1回に変更されては如何でしょう。

糖質制限食でHbA1cが改善すれば、アマリール休薬もあると思います。

スーパー糖質制限食なら、2型糖尿人の大多数は、経口血糖降下剤は不必要となります。

かくいう私も薬なしで、コントロール優レベル(HbA1c5.8%未満)で、5.1~5.5%くらいです。

たまに宴会などで、付き合いで主食を食べざるを得ないときだけ、グルコバイなどαグルコシダーゼ阻害剤や、グルファストなど超速効型インスリン分泌促進剤を直前に飲めば、あるていど食後高血糖を抑えることができるので、そのような使用法もあります。

この方法で、たいていの場合はコントロール良好レベル(HbA1c6.5%未満)を保てます。

一方で、糖質制限食をしているはずなのに、なかなかHbA1cが6.5%未満にならない糖尿人・・・。

どうしてもちょこちょこ糖質を食べておられるのでしょうね。( ̄_ ̄|||)

こういった方には、私もたまにSU剤を処方することがあります。

私はSU剤を処方するときは、基本的にアマリール(グリメピリド、第三世代)としています。

なぜなら、グリペンクラミド(オイグルコン、ダオニール:第二世代)は危険だからです。

グリペンクラミドは、膵臓のβ細胞膜のカリウムATPチャンネルだけでなく、ミトコンドリアや心筋細胞のカリウムATPチャンネルをも抑制します。このため、心筋障害を起こす可能性が明らかに高まるのです。

実際に、グリペンクラミド内服中の人は、有意差をもって心筋梗塞が多かったという研究報告もあります。

これに対して、グリメピリド(アマリール:第三世代)は、膵臓のβ細胞膜のカリウムATPチャンネルにだけ働いて
ミトコンドリアや心筋細胞のカリウムATPチャンネルには影響を与えません。従って心筋に対して悪影響がないのです。

アマリールを投与するときも、原則として、0.5mgの錠剤を1錠/日とか、 0.5mgの錠剤×2/日とかの少量にしています。

SU剤は、疲れたβ細胞を鞭打つ側面がありますから、少量にこしたことはないのです。

実は、アマリールとオイグルコンは、販売メーカーはサノフィ・アベンティスで同一です。

今回のオイグルコンが危険というお話しは、サノフィ・アベンティスのMRさんから伺いました。

メーカーとしても、心筋への危険性がはっきりと証明されているオイグルコンは、販売中止したいのだそうです。

それでも、処方するお医者さんがおられる以上は、供給せざるを得ないのだそうです。

MRさんとしては、是非このことをブログに書いて欲しいとのことでした。

ブログ読者の糖尿人の皆さん、もし、グリペンクラミド(オイグルコン、ダオニール:第二世代)や第一世代のSU剤(ジメリンなど)を服用しておられる方がいたら、せめてアマリールかグリミクロンに変更してくださいね。


江部康二



テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
本日のテレビでの糖質制限食の放送を見て?
江部先生 こんにちは!
いつも楽しみにブログを拝見させて頂いております。
本日10月4日の13時45分頃から「ひるおび」にて糖質制限食の紹介がありました。
北里大学の山田先生と言う方が糖質制限食を紹介されておりました。ゲストコメンテーターにどちらかのお医者様がコメントされておりましたが、糖質0にすると動脈硬化の恐れがあるかもしれないので、0にはしないようにと一言コメントなさいました。
私は「えっ?」と思いました。
当然のごとく動脈硬化も改善されるはずと思っておりましたので・・・何を根拠にこんなことをテレビで言うのかしらと?疑問に思い投稿することにさせて頂きました。折角糖質制限食が紹介されたと言うのに、どこまで不安を作り上げて出すのだろうとあきれましたが、私が無知なのかもしれません。このことは江部先生以外に質問する気になれず、投稿しました。どうぞご回答をお願いします。
2011/10/04(Tue) 14:14 | URL | Pauline・花央 | 【編集
いつも楽しく読ませていただいてます
以前もご質問させていただいたのですが、糖質制限を始めて3ヶ月


先ほど主人の血液検査結果が返ってきたのですが、1ヶ月前、A1C→6.2 今月→5.9 は改善したのですが、何と血糖値が114→148に…意外に糖質を取っているのでしょうか?


ショックです…

お時間のあるときに、またご意見お聞かせ下さい…
2011/10/04(Tue) 15:29 | URL | ひびき | 【編集
Re: 本日のテレビでの糖質制限食の放送を見て?
Pauline・花央  さん。

山田先生は私の尊敬する医師のお一人です。
糖尿病専門医の中で、糖質制限食に理解のある医師です。
山田先生は従来のカロリー制限食も糖質制限食も選択肢の一つというお立場です。

「糖質0にすると動脈硬化の恐れがあるかもしれないので、0にはしないように」
というコメントですが、根拠となるエビデンスはありません。

動脈硬化に対する糖質制限食の安全性については
2010.02.10 (Wed)の本ブログ記事「糖質制限食と脂質の摂取量」をご参照ください。
またスーパー糖質制限食でも、野菜分の約12%の糖質がありますので、0ではありません。
ビタミンC補給のため、野菜は必ず必要です。
2011/10/04(Tue) 16:00 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: いつも楽しく読ませていただいてます
ひびき さん。

HbA1cは改善してますので、大丈夫と思います。
空腹時血糖値148mgは、糖尿病型ですね。
血糖値は結構ばらつくこともありますので、このまま糖質制限食を続けられて、良いと思います。
2011/10/04(Tue) 16:08 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生

早々に助言を頂きましてありがとうございます。
近々、今月の診察があるそうなので、主治医の先生と相談するように伝えます。

ありがとうございました。m(__)m
2011/10/04(Tue) 19:56 | URL | kettan | 【編集
グルコース・スパイクの質問(1時間後)
初めてメールします。(以前のが届いていなければ)
58歳の男性です。

2007年の10月に初体験の人間ドックでのブドウ糖のストレステストで食後の高血糖が見つかり、立派な糖尿病の予備軍との宣言を受け、それ以来、当時の医師からの勧めで昼はおにぎり2個のダイエットをして来ました。同時にアクトスを処方されました。

ただ、このダイエットで体重は少しばかり下がったのですが、ちょっと美味しい物を沢山頂くと体重が元に戻り、増えた体重を下げるのに数週間を要するという状況ではありました。

血糖に関しては当初から空腹時の血糖には問題がなかった為か、その後の海外駐在中も、現地のドイツ人医師にこの事を説明しても余り反応も無く、駐在中も帰国当初は、そのままアクトスを処方されている時が続いていました。

血糖の状況:
Oct 16, 07: 92
Dec 08 08: 114 (駐在前) 
Aug 10 10: 108 (駐在帰国直後)

本年の8月の初めに江部先生の食事法を始めた友人がその効果に驚き、おにぎりのダイエットの問題点の指摘とともに勧められて8月6日から、朝の(大好きな)パンを抜く事から糖質制限食のまねごとを始めた所、2日で2kgの体重減少となりました。

この結果に驚いて、スタンダードの糖質制限書を始めた所、1ヶ月半程で体重は当初76~77Kg台の数字から今現在、朝食後で69.2kgに落ちました。(身長は173cmです。)

それだけでなく、9月15日の生活習慣病健診の結果、気になっていた他の数字も空腹時の血糖とHDL-C以外は(特に中性脂肪)驚く程に改善され江部先生のブログと著書には心よりお礼を申し上げる次第です。
 
本年の5月6日と9月15日のデータとの比較:
HDL-C   44 → 44
LDL-C   110 → 92
中性脂肪 274 → 121 

空腹/血糖 94 → 96
HbA1c 5.6 → 5.2
尿酸   7.6 → 6.4   
γ–GTP 93 → 43

さて前置きが話が長くなりましたが、当初の食後のグルコーススパイクの件での質問があります。
07年に指摘されたストレステストでのグルコース・スパイクと思われる数字は次の通りでした。
(数値は2007年10月のものですが…)

空腹時の血糖: 92
1時間後の血糖:196 
2時間後の血糖: 139 

江部先生の著書によりますと、主に2時間後の数値を問題とされていますが、それでは140を割っているのですが1時間後の数値はやはり、問題の数値と考えるべきでしょうか?

今の状況でぶどう糖でのストレステストは必要と思われますか?
お時間の在るときで結構ですので先生のご見解をご教授頂ければ幸いです。
スタンダー糖質制限食での主食を摂る際に薬(グルコバイ?)を処方して頂くか今の主治医に相談したいと思います。

今の医師(帰国後の別の医師)にかかり始めて直ぐの昨年秋頃からアクトスを中止して、日本食で魚中心の食事療法をするように指導を受けていましたが、今回、糖質制限食を始めた事を報告するとその医師も最近、興味を持って勉強を始められたご様子で、「良く決断されましたね」とほめて頂きました。

昨年から上がって来ていた血圧も以前のディオパンに追加していた薬と共に糖質制限食の効果もあり、徐々に下がり年初に月平均141 75だったのが

8月: 132 72
9月: 130 75

となり落ち着いて参りました。

これを受けて、9月28日の診察で今迄夕食後に飲んでいた
クレストール場2.5mg(1錠)カルパドゲン2mg(1錠)も9月28日の検診で止薬して様子を見る事になりました。

今はディオバン80mg(1錠)のみとなっていてこれも様子を見て止薬出来るかもしれないと言われております。

最初は江部先生のHPを読んで始めたのですがあまりにも効果の現れるのが早いので「主食を抜けば糖尿病は良くなる:実践篇」「糖質制限食秋のレシピ」を読ませて頂きました。最新の「腹いっぱい食べて楽々痩せる」も読ませて頂こうと思っています。

江部先生の著書を読ませて頂いて、改善された数字が裏打ちされた事が分かり嬉しく思い、続ける意欲が湧いています。感謝に耐えません。

ひと言おれと共にお便りする次第です。
先月コメントをお送りしたのですがSecretの所に印をつけたので届かなかったかと思い再度、アップデートしてお送りします。

横浜のおやじ
2011/10/04(Tue) 22:01 | URL | 横浜のおやじ | 【編集
退院しました
いつも御丁寧な御回答を下さり励みになります。
おかげさまで(こっそり)糖質制限を続けながら手術・入院生活を乗り切り、
昨日無事退院しました。
婦人科医師・看護師からは「よくここまでコントロールしてますね」と驚かれ、
代謝内科医師からは「糖分が足りてませんよ!」と釘を刺されました(笑)
術後の割には坂道を登ってもさほど疲れず、糖質制限のおかげだろうなぁ…と思っております。
実は、私の夫は内科開業医です。
自身が中年発症型の1型糖尿病を患った事もあり、カーボカウントには関心があるようですが、
糖質制限に対しては「将来認知症になる」と言い反対の立場なのです。
それでも家庭内対立するまでは行かず、渋々黙認という形です。
めげずに続け、そのうち判って貰えるといいんだけどな…と思っております。

とにかく入院中、江部先生の御指導でどれだけ安心し励みになったことか…
本当にありがとうございました。
御礼申し上げます。
2011/10/05(Wed) 08:43 | URL | こきち | 【編集
早々のお返事ありがとうございます
焦らずゆっくり主人と頑張って行こうと思います

前の日私達の結婚式で、調子にのって、ケーキを食べたのがダメだったのかもと、思い出しました。

江部先生全国の糖尿病患者さんの為に頑張って下さいね!
2011/10/05(Wed) 10:15 | URL | ひびき | 【編集
Re: グルコース・スパイクの質問(1時間後)
横浜のおやじ さん。

拙著のご購入、ありがとうございます。
またデータの改善、薬の減量、体重も減量良かったです。

空腹時の血糖: 92
1時間後の血糖:196 
2時間後の血糖: 139 

負荷テストは、ぎりぎり正常型です。
しかし1時間値が196mgと180mgを超えているので、将来糖尿病になりやすいです。
このまま、糖質制限食を続ければ、糖尿病発症は予防できると思います。

75gブドウ糖負荷テストは、必要ないと思います。

今の主治医、糖質制限食に理解があるし、内服薬はどんどん減らしていただけるし
かなり、良心的な優れもののお医者さんですね。
2011/10/05(Wed) 23:07 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: Web 2010年2月10日分を確認しました。ありがとうございます。
Pauline さん。

了解です。

山田先生、糖尿病専門医の中では、明確に糖質制限食を認める立場の医師で
私も大変信頼しています。
2011/10/05(Wed) 23:11 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 退院しました
こきち さん。

退院おめでとうございます。
経過良好で、良かったですね。

認知症予防にも、糖質制限食がいいですよ。
2011/10/05(Wed) 23:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
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