糖質制限食と馬力不足?

こんばんは。
久しぶりのテニスで、一夜明けて、若干筋肉痛のある江部康二です。
今日はラッキー太郎さんの質問にお答えします。
遅くなって申し訳ありませんでした。

「ラッキー太郎 2007/08/09(木) 06:12
件名 : また糖質制限始めました!
初めて投稿させていただきます。
主食を抜けばの著書は一年程前に購入しまた最近読み直しています
やはり糖質を制限すれば血糖値の上昇は抑えられますが・・・

長期的な体への影響と馬力不足(笑)を感じます。
無投薬、自己血糖測定しながら食事療法と運動で血糖値の上昇を抑えています!今朝早朝は110でした!上昇と戦っています」


ラッキー太郎さん、糖質制限食血糖値改善、よかったですね。
まずはおめでとうございます。

さて糖質制限食と馬力不足ですが、これはありえます。二つの要因が考えられます。

一つは、年配で小食の人に多いのですが、結果として低カロリーになっていて『血糖値は下がったけど元気が出ない、体力がおちた、痩せた』などと仰ることがあります。

この場合は、おかずをしっかり食べていただき、カロリー不足にならないようにすればいいですね。

もう一つは、 糖質制限食により、筋肉中のグリコーゲンの貯蔵が、高糖質食に比べて減少する可能性があるのです。
 
元プロボクサーの、あらてつさんのブログに下記の記事が載っています。

『運動時に最大出力の持続時間が短くなったとのことですが、これは、糖質の摂取量と関係があるのでは?と考えております。
長距離を走ったり泳いだりなんかは、脂肪をエネルギーとするので糖質制限食中でも問題ないですし、脂質を代謝する体になっているので、かえってスタミナがついていたりします。
ところが、短距離走など短時間に出力の大きい運動をするときは、糖質をエネルギーとするので、糖質制限食をしているとガス欠になっちゃう時があるんですね。
ボクシングも、短時間で最大出力を繰り返す競技の代表みたいなもんで、この傾向が顕著に現れます。』

即ち、急激に激しい運動を繰り返したときに、筋肉中のグリコーゲンが一定量以下になると、ガス欠でヘロヘロになり動けなくなります。

これだけは 糖質制限食の欠点と言えるかもしれません。

日常生活やマラソン・ジョギング・水泳など有酸素運動には影響はないか、あらてつさんの仰る如く、かえってスタミナがつくかもしれません。

長期的な身体への影響に関しては、 糖質制限食で代謝全てが改善しますので動脈硬化もふくめ生活習慣病の改善・予防に役に立ちますのでご心配なく。
テーマ: 糖尿病 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 20:54 |  Q&A |  comment (1)  |  trackback (0)  |  page top ↑
Comments

こんばんは。
京都駅前診療所の開設おめでとうございます。
関西に住んでいれば、京都の環境のいいところで治療したいと思いますが、他県からいらっしゃる人には交通の便のいいところに診療所があるのは選択肢が増えて助かりますね。

ところで、今日はひとつ質問があります。
江部先生の『主食を抜けば糖尿病はよくなる!』で他の患者さんのデータを見ていたんですが、いくら糖質制限食とはいえ、食後の血糖値がかなり低い場合があるように見えるんです。

例えば、夕食前159/夕食後143、103/122などです。
一応摂取する糖質の目安としては、夕食で15-20gのはずなので、最低でも45-60は血糖値が上がってもいいはずなのに逆に下がっていることもありますよね。

私の場合、スーパー糖質制限をやっていますがやっぱりそれくらいはあがってしまいます。
で、次の食事までにやっと元に戻るとして、食事でまた同じくらい上がってしまうので本に書かれている患者さんの例ほど下がってくれないのです。

これは、食後の自前インスリンの効きが相当悪いか出が悪いということなのでしょうか?
それとも糖質制限の方法に改善点がある可能性があるのでしょうか。

もし何かお気づきの点があればで構いませんので教えていただけると幸いです。
by ミント 2007/09/10 21:17  URL [ 編集 ]
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プロフィール

ドクター江部

Author:ドクター江部
江部康二です。京都の高雄病院で勤務しています。漢方やアトピー治療でご存知の方もおられるかと思いますが、最近、自分が糖尿病だということが発覚し、糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』に力を入れてます。これからも宜しくお願いしますね。

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