尿酸値と糖質制限食
おはようございます。

長山さんから、尿酸値と糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。

復習も兼ねて、考えてみましょう。

【11/09/12 長山です。
尿酸値と糖質制限
江部先生。

いつもお世話になります。

早速ですが、糖質制限を続けて血中のケトン体が上昇すると、尿酸値も上がってしまうとの記事を見ました。

折り合いは付くのでしょうか?

それとも諦めて、薬で尿酸値を下げる方向が良いのでしょうか?

先々週の検査結果では、8.5の値でした。

よろしくお願いします。】


長山さん。

「糖質制限を続けて血中のケトン体が上昇すると、尿酸値も上がってしまう」

という単純なパターンはありません。

尿酸値に関しては、糖質制限食実践で、減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。

結局、持って生まれた体質が、一番関係するのだと思います。

ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇することがあるので注意が必要です。

例えば断食(絶食)をすると、尿酸値は急激に上昇します。

糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。

高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、ことはそれほど単純ではありません。

例えば、江部康二は、2002年以来9年間、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食です。

この間、血中ケトン体は300~1200μM/L(26~122)と基準値より常に高値ですが、尿酸値は9年間、一貫して2.4~3.1mg/dl(3.4~7.0)ていどと低いほうです。

兄も糖質制限食ですが、尿酸値は、私と同じていどです。

通常、糖質制限食でいったん尿酸値が上昇した人も、数ヶ月~1年で元の値に戻ることが多いので経過をみることが多いです。

ただ、過去痛風発作を起こしたことがある人は、内服も考慮する必要があります。

過去痛風発作を起こしたことがない場合は、尿酸8.5mg/dlでも、経過をみてよいと思います。

尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎで高値となるということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。

自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、元鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満のほうが、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。

尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に

1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ

だそうです。

納先生の指摘されているストレスは、精神的なもののようです。

例えば、納先生が学会の会頭をされたときに、尿酸値が一番上昇して、学会が終了したら下がったそうです。

これらに特殊例として「断食や極端な低カロリーのときは尿酸値上昇」というのが、一番上にくる感じですね。

断食は、強力な肉体的ストレスと考えることもできます。


**参考
「痛風はビールを飲みながらでも治る」(小学館文庫)2004年
鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生 著



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
ありがとうございました。
江部先生。

お忙しい中、お返事頂きありがとうございました。

少し節酒をして(ん~、どうかな?)、経過を観察してみます。

ありがとうございました。
2011/09/13(Tue) 12:30 | URL | 長山です。 | 【編集
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