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空腹時高血糖、食後高血糖、高まるがんリスク
こんばんは。

読売オンライン ニュース 2011年8月4日版に

「高血糖、高まるがんリスク…有害な活性酸素が過剰に」

という記事が載りました。

九州大学大学院・環境医学の平川洋一郎氏らが、2500人規模で行った前向きコホート試験「久山町スタディ」の結果を、2011年6月、米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で発表したものの要約です。

空腹時血糖が100mg/dl未満の人が、がんで死亡する危険度を1とした場合、

100~109mg/dlでは1.4倍、

110~125mg/dlでは、1・9倍、

糖尿病が強く疑われる126mg/dl以上では2・1倍、

と空腹時血糖値高くなるほど、右肩上がりで、がん死亡の確率が高まりました。

食後血糖について、120未満の人の危険度を1とすると、

120~139mg/dlでは、1.2倍、

140~199mg/dlでは、1.4倍、

糖尿病が強く疑われる200mg/dl以上では2倍、

とこちらも食後血糖値が高くなるほど、右肩上がりで、がん死亡の確率が高まりました。

結局、空腹時血糖も食後血糖も高いほど、がんで死亡するリスクは高まるという結果です。

順天堂大病院糖尿病・内分泌内科教授の綿田裕孝氏が

「血糖値が高いと活性酸素が増加し、細胞の遺伝子を傷つけ、がん化させる」

という仮説を述べています。

本ブログでも、「空腹時血糖高値、食後高血糖、高インスリン血症」が発癌のリスクになるというエビデンス(疫学研究など)を何回か記事にしてきました。

今回の「久山町スタディ」の米国糖尿病学会(ADA2011)報告が論文化されれば、エビデンスの一環となります。


江部康二



☆☆☆参考 読売オンライン ニュース 2011年8月4日版
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=44957
【糖尿病ではなくても血糖値が高い人は、がんで死亡する確率が高まることが、
九州大グループの研究でわかった。

研究をまとめた同大大学院医学研究院医師、平川洋一郎さんは「糖尿病だと、がんの危険が高まることは知られていたが、血糖値が高めの人も早くから生活習慣に気を配り、適切な食事や運動の心がけが重要」としている。

調査は、福岡県久山町に住む男女約2400人を対象に行われた。1988年に、40~79歳でがんでない人を選び、空腹時と食後2時間の血糖値の検査結果により、4グループに分けた。2007年までの19年間に229人が、がんで死亡した。

空腹時血糖が100(単位はミリ・グラム/デシ・リットル)未満の人が、がんで死亡する危険度を1とした場合、糖尿病が強く疑われる126以上では2・1倍、糖尿病ではないが高め(110~125)では、1・9倍高かった。

食後血糖についても、120未満の人の危険度を1とすると、糖尿病が強く疑われる200以上では2倍、高め(140~199)の人は、1・4倍だった。

がんの種類別では、空腹時血糖が100以上の人は、それ未満の人より胃がんで死亡する危険度が2・1倍、食後血糖が140以上の人は、それ未満の人に比べ、肺がんが2倍、肝臓がんが2・7倍高かった。その他のがんは明確な差はみられなかった。

◇血糖値が高いと、がんの発症が増えるのはなぜなのか。順天堂大病院糖尿病・内分泌内科教授の綿田裕孝さんによると、血液中に余分なブドウ糖が増えると、細胞内でそれを代謝しようとする働きが強くなる。この際、有害な活性酸素という物質が過剰に増えることなどにより、細胞の遺伝子を傷つけ、がん化させるという。

また、血糖値を下げるホルモンのインスリンは、細胞を増殖させる働きがあるが、綿田さんは「正常な細胞とともにがん細胞も増やし、がんの進行が早まる危険性も否定できない」としている。(利根川昌紀)

(2011年8月4日 読売新聞)】


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
持久力
5月末より、「これならできる」と始めた糖質制限食。3か月で目覚ましい効果が表れたので、提唱者、江部康二氏のブログにコメントを書いたところ、先生もお喜びになられ、先日、記事にしていただいた。●ブログのコメントを読むと、私以上の成果を報告されている方がたくさんおられ、改めてその効用に感服させられる。●私の報告は、検診の数値がメインだったが、何気なく、金毘羅参詣の際、運動嫌いの私が、両足に各500gの重りをつけて上ったのに、運動会後の筋肉痛に似たものが全く現れなかったこと。体操のインストラクターの妻がアキレス周辺に筋肉痛らしきものが出たことを書いたところ、先生は、とても興味を示されて、翌日の記事に採用していただいた。●そこで、もうひとつ、もしやと思うことが。●先生のお言葉の「持久力」が付くということについてである。私の言う持久力は山登りとかいうものではなく、私の毎日の仕事についてである。代ゼミをやめて、塾を立ち上げ、3年目で、軌道に乗ってきたこともあり、ストレスがなくなってきたことも大きいだろうが、還暦を過ぎた私が、連日9時から24時に及ぶ勤務時間、考査前1.5カ月も休みを取らない生活なのに、疲れを感じないということに思い当たったのだ。糖質制限食を始める前の、20011年のお正月は、本当にそのまま死んでしまいいそうなほど、きつかったのに。●当然のことながら、根幹がしっかりすれば、そのつながりの部分も改善する。コメント欄の皆さんの報告にある、「実はこんなところもよくなった…」という、うれしい”副産物”が糖質制限食にはあるのではないか。(私のブログから 2011.8.30)
2011/08/30(Tue) 10:16 | URL | 三島  | 【編集
Re: 持久力
三島 さん。

仰有る通りです。
「身体的スタミナ」とともに「精神的スタミナ」がつく人が多いです。

例えば宮本輝先生は、「ゴルフの打ちっ放しで以前に比し疲れにくく、執筆活動も活発になった。」
と述べておられます。
ケトン体-脂肪酸エネルギーシステムが常に活性化していることが良い影響を与えてるのだと思います。
寝起きが悪いとかなくなりますし、夜中に起こされても即、活動できるようになります。

勿論、個人差がありますので一概には言えないところはあると思いますが・・・。
2011/08/30(Tue) 14:12 | URL | ドクター江部 | 【編集
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