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アジア系米国人の妊娠糖尿病罹患率、ベトナム系が高く日系は低い、ADA
こんにちは。

日経メディカル オンライン 2011. 6. 29 に

第71回米国糖尿病学会2011年6月24日~28日 San Diego, U.S.A.

で発表された報告

<アジア系米国人の妊娠糖尿病罹患率、ベトナム系が最も高く日系は低い>

に関する記事が載っていました。

白人の妊娠糖尿病罹患率が3.2%だったのに対し、アジア系全体では7.3%と2倍以上で、統計的に有意差がありました。

ベトナム系が最も高く11.7%、
インド系7.8%、
中国系7.3%、
フィリピン系6.1%、
韓国系4.9%、
日系は最も低く4.0%。

ベトナム系からフィリピン系までは、有意に罹患率が高く、日系と韓国系は、白人との有意差が認められませんでした。


登録条件は、出産時に18~45歳で2007年1月~2010年6月30日に単児出産した女性で、多児出産例と2型糖尿病の既往者は除外。

妊娠糖尿病の診断基準が2010年7月に国際的に統一されたのですが、この研究はそれ以前の診断基準によるものと考えられます。

従いまして、今後、新診断基準に基づく妊娠糖尿病は、米国でももっと罹患率が増えると考えられます。


ベトナム系が最も罹患率が高く、日系が最も罹患率が低かったという今回の結果は、単純に遺伝・体質によるものなのか、あるいは食生活・ライフスタイルによるものなのか、よくわかりません。

安価な炭水化物を主に摂取せざるを得ない貧困層に、糖尿病多いというのは米国では明白な事実です。

妊娠糖尿病も貧困層に多いのか否か、気になるところです。



江部康二


☆☆☆☆☆

【日経メディカル オンライン 2011. 6. 29 から転載

<アジア系米国人の妊娠糖尿病罹患率、ベトナム系が最も高く日系は低い>

米国では妊娠糖尿病の罹患率が全妊婦の2-9%を占めるとされ、中でもアジア系妊婦では高率にみられることが知られている。出身国別の罹患率について、北部カリフォルニア在住の妊婦約7800人のデータを基にした新たな研究で、ベトナム系が11.9%と最も高く、逆に日系人は最も低いことが明らかになった。米カリフォルニア州立大学サンノゼ校看護学准教授のDeepika Goyal氏らが、6月24日から28日まで米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で報告した。

Goyal氏らは、73万人の患者を擁する北部カリフォルニア医療保険会社の保健医療データベース(EHR)の記録を基に分析を行った。対象は、アジア系米国人のうち、インド系(1264人)、中国系(1160人)、フィリピン系(347人)、日系(124人)、韓国系(183人)、ベトナム系(147人)の6群(計3225人)とし、非ヒスパニック系白人(4582人)と比較した。

登録条件は、出産時に18~45歳で2007年1月~2010年6月30日に単児出産した女性で、多児出産例と2型糖尿病の既往者は除外した。

結果は、非ヒスパニック系白人の妊娠糖尿病罹患率が3.2%だったのに対し、アジア系全体では7.3%と2倍を超え、有意に多かった(p<0.05)。出身別ではベトナム系が11.7%と最も罹患率が高く、以下、インド系7.8%、中国系7.3%、フィリピン系6.1%、韓国系4.9%で、日系は最も低く4.0%だった。日系と韓国系は非ヒスパニック系白人との有意差が認められなかった。

非ヒスパニック系白人を1とした妊娠糖尿病の年齢調整済みオッズ比は、ベトナム系が3.92(95%信頼区間:2.30-6.67)、インド系が2.76(同:2.11-3.61)、中国系が2.26(同:1.72-2.99)、フィリピン系が2.01(同:1.25-3.22)、韓国系が1.52(同:0.76-3.03)、日系が1.15(同:0.46-2.87)で、アジア系全体では2.39(同:1.93-2.95)だった。

日系人と韓国人がなぜ他のアジア系よりも罹患率が低いかは興味深いところで、Goyal氏も、アジア系で妊娠糖尿病が多い原因とリスク因子の解明は今後の課題だとしていた。

(日経メディカル別冊編集)】
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
質問です
初めてお便りいたします。
京都新聞で先生の記事を拝見して以来(5月ごろ?)宮本輝さんとの(昔からファンなんです)対談の本やダイエットの本を読んだり「焼肉南山のダイエットのイベント」に行ったりと「嵌って」おります(笑)

というのも夫(54歳、夫の父(故人)も糖尿でした)が「糖尿病」でして、2月頃から薬を飲むようになって、それから徐々に体重が増えてきてなんとか痩せなければ・・と思っていたところに「糖質カット」のことを知りやってみたところ
2月  血糖値 369 hA1c 10.1 3月  160 8.5 4月 125  7.5
5月  109  6.6  6月  115  6.8  7月  116  6.2

こんな感じです。数値がいいのでお医者様もびっくりで、きっと薬がめっちゃ合っているんだとおっしゃっています。
糖質カットのことは言ってるのですが、もうひとつ 積極的に肯定されていないような感じです。

ところで 何を質問したいかと申しますと夫はゴルフを趣味としていて週3日ぐらい打ちっぱなしの練習、週1回コースを回っていますが、
「パワーが落ちた、これはごはん 食べてないからや」と言うのです。
ご飯食べないとパワー、出ないのですか?
田舎に帰省して私ら二人ともご飯食べないって言ったら義母から
「ご飯食べなくてどうするの!」ってすごくしつこく薦められたのにも閉口しましたが。
 蛇足ですが、私も糖質カットをして3Kgぐらい減量できました^^。
2011/08/17(Wed) 23:51 | URL | 藤本さとみ | 【編集
Re: 質問です
藤本さとみ さん。

血糖値の改善、良かったです。
ご飯食べなくても、パワーはでますよ。
「糖質制限食+筋トレ」で筋肉量が増えた方もおられます。
2011/08/18(Thu) 17:04 | URL | ドクター江部 | 【編集
妊娠糖尿病の基準と測定器の誤差
おはようございます。

毎回、興味深く拝見させていただいています。
3年前に妊娠糖尿病に12週でなり、出産までインスリンを打ち無事元気な子供
を授かることができました。妊娠12週で2時間後の血糖が250を超えたことで
すぐにインスリン投与が始まったのですが、徐々に血糖が下がり、6単位打って
いたのが、1単位までになり、臨月でも3単位で済みました。次の妊娠ではでき
ればインスリンは免れたいと思い、糖質制限を行おうと考えていました。今回、
2人目を妊娠したので、妊娠前から血糖を測り、妊娠してから悪阻もあるので、
糖質制限もうまくできているように感じていました。しかし、妊娠糖尿病の基準
が厳しくなったこともあり、自己測定の結果、空腹時の血糖が90となり、基準
ギリギリの値となってしまいました。
しかし、この測定で、測定器のかなりの誤差を発見してしまい、どの値を信じて良いのかわからなくなってしまいました。
測定器は、4年前購入のテルモのメディセーフなのですが、実はチップは販売
制限がかかる前に購入の期限が「2011.10」のものと、店頭で購入できないの
でオークションで最近購入の期限が「2013.11」のものを使用しています。
期限が「2011.10」ので測定した結果は「78」
期限が「2013.11」ので測定した結果は「94」
と測定にかなりの差があるんです。これは、2時間後の血糖も同じで、期限が
「2013.11」のチップが15~20は必ず高いんです。
「2011.10」のもので、ずっと測定して安心していたので、すっごくショックでした。
何度測定しても結果は同じです。
メディセーフチップは、劣化により測定誤差は少ないとされていますが、劣化により、測定結果が低くなるものでしょうか?

せっかく糖質制限をしているのに、結果があいまいな状態では、糖負荷試験
までの検査にモヤモヤした状態でいるしかないです。

測定器の誤差のお話は、先生のブログで拝見済みですが、チップの劣化等で
測定結果が低い値になるものなのか、私としては「2013.11」のチップが、
おかしいと思いたいのですが、このような誤差がでるのであれば、高いお金を
払ってチップを購入しなかったら良かったと後悔です。。
2011/08/19(Fri) 11:15 | URL | ななとねね | 【編集
Re: もしかしたら・・・
ゆうこさん。

文明国の貧困層において、糖尿病と肥満が多いことは、すでに問題となっています。

2011.02.15 (Tue)のブログ「先進国の肥満深刻化 OECDが初の報告書」もご参照ください。
2011/08/20(Sat) 08:36 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 妊娠糖尿病の基準と測定器の誤差
ななとねね さん。

期限が「2011.10」ので測定した結果は「78」
期限が「2013.11」ので測定した結果は「94」

劣化というより、ロットによって、違いはあると思います。
「2013.11」のチップが15~20は必ず高いということは、再現性があるので、
ロット間の差の可能性が高いです。

過去「2011.10」のロットのセンサーが、病院の検査と整合性があったのなら、
そちらが正しいのだと思います。
「2013.11」のロットで調べた時は、15mg差し引いておけばいいと思います。
2011/08/20(Sat) 08:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
こんにちわ!

お返事ありがとうございました。つわりがひどかったので、一週間ほど寝込んでいたので、返事を頂いていて本当にうれしかったです。

糖負荷試験は、2週間後に行うことになり、主治医に相談したところ、血液検査でHbA1cの値だけ測定してもらえました。血糖値は測ってもらえず、測定器がどの程度実際の値とずれているかはわからないままです。

結果は、4.7で全く問題ないとのこと。。でも、これは糖質制限しているからじゃないかな~と思い、実際、糖負荷試験を行うと1h後、2h後は高いのでは、、と思ってしまします。
一人目の妊娠の時も検査をした時、HbA1cは4.5だったのに、1h後は180、2h後は255とびっくりする値だったんです。
でも、このときは、糖質制限は知らなかったので、つわりの影響で水が飲めず、代わりに清涼飲料水のがぶ飲み、普通の食事がとれず、菓子パンやケーキ類を毎日食べていました。
今回のつわりは、逆に甘いものが食べれず、水や野菜を中心とした食事ができています。

糖質制限をした場合、糖負荷試験での血糖値も低くなりますか?

2週間後の検査に向け、一か八か頑張ってみたいと思います!!
2011/08/26(Fri) 18:13 | URL | ななとねね | 【編集
Re: タイトルなし
ななとねね さん。

糖質を摂取しなければ、食後血糖値の上昇はありません。

しかし糖負荷試験をすれば、ブドウ糖を飲むので血糖値は上昇するでしょう。

ともあれ、HbA1c4.7%なら、糖質制限食を続ければ食後高血糖も生じず、
妊娠中まったく心配いりません。
2011/08/27(Sat) 15:29 | URL | ドクター江部 | 【編集
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