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オリーブオイルの安全性と心血管系への利点
こんにちは。

つうなぎさんから、オリーブオイルの安全性について、コメント・質問をいただきました。


【11/08/16 つうなぎ
オリーブオイルの安全性について
はじめまして、江部先生。
先生の著作「腹いっぱい食べて楽々痩せる「満腹ダイエット」  肉を食べても酒を飲んでも運動しなくても確実に痩せる!」を読んで、糖質制限ダイエットを始めたところ1ヶ月半程で体重85㎏→77㎏ 体脂肪率25%→21%と減少し、喜んでいます。
ところで先生に質問があります。
浜崎智仁先生の「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」を読んだところ、カノーラ油、パーム油、オリーブ油などの植物には、動物実験で発がん性、脳出血、腎障害などの危険な有害作用が認められている旨の記述があり、積極的にオリーブオイルを使うのが問題ないのか分からずにいます。先生のご見解をご教示頂ければ幸いです。】



つうなぎ さん。

「腹いっぱい食べて楽々痩せる「満腹ダイエット」のご購入ありがとうございます。
減量成功もよかったですね。

浜崎智仁先生は、私の尊敬する医師のお一人です。

「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」も持っています。

この御著書の内容も、おおいに共感を覚えます。

ただ1点、オリーブオイルと動物実験の話しですが、幸い、ヒトでは現在までそのような事実は報告されていません。

「カノーラ油、パーム油、オリーブ油などの植物には、動物実験で発がん性、脳出血、腎障害などの危険な有害作用が認められている」という動物実験の結果を論文報告された奥山治美先生も私の尊敬する医師のお一人です。

今後、日本国内、海外の文献も含めて、奥山治美先生の動物実験結果を追試する論文が報告され、同様の結果なのか異なる結果なのかなど、検討が必要と思います。

オリーブオイル摂取とヒトに関しては、現在までの疫学的報告では、心血管系ににも癌予防にもよい結果がでています。私自身も、もっぱらオリーブオイルを使っています。

オリーブオイルをたっぷり摂取することで有名なのが地中海食です。

2004年の米国医師会雑誌の論文で「地中海食摂取、喫煙なし、適度なアルコール摂取、身体活動」を実践しているヨーロッパの人々において、心血管疾患と癌の発症が統計的に有意に少ないことが報告されました。(*)

またヒトにおける、信頼度の高い疫学研究に関する論文が、Nature Reviews Cardiology という世界心臓連合(WHF)の公式誌にハーバード大学の研究者により2007年に報告されました。

その論文に「地中海食は、心血管系への利点と、種々の美味しい物を食べられるので持続しやすいこともあり、ますます人気が上昇している。」との記載があります。(**)


江部康二


(*)
Knoops KTB, de Groot LCPGM, Kromhout D, et al. 2004. Mediterranean diet, lifestyle factors, and 10-year mortality in elderly European men and women: the HALE Project. JAMA 292: 1433-39.

(**)Popular weight-loss diets: from evidence to practice
  Vasanti S Malik & Frank B Hu
  Nature Reviews Cardiology 4, 34–41 (1 January 2007)
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
本日発売
本日書店にて雑誌(わかさ)を買ってきました。熟読しようと思います。また本日コンビニでおでんが始まりました。この暑いのに売れるか?と言っている人がいましたが、厚揚げと玉子買ってきました。
2011/08/16(Tue) 12:10 | URL | 無限の知性 | 【編集
こんにちは。
理化学的、医学的な根拠はわかりませんが、オリーブオイルを摂取する、いわゆる地中海食餌法は、効果があると思います。私の舅は、喫煙せず、アルコール(ワイン)ほんの少し、腹八分目という生活態度もあって、96歳のいまも元気です。血圧は高くないです。
2011/08/16(Tue) 20:15 | URL | Pandora | 【編集
こんばんわ
満腹ダイエットの本のレシピで1ヶ月で1.5キロやせました。ありがとうございます。
ですがそれ以降どんなに糖質をOFFをしても体重が100グラム増えたり減ったりで全く落ちず(3ヶ月程度様子をみましたが)
結局3年くらい前に治ったはずの吐いてなんとかして痩せるというところにいきついてしまいました。
それでも現在は身長157cmの53キロで現在は絶食を考えています。
毎日何か食べたいと思う連続で食べたら吐けばいいやと思ってしまい、現在はツライとかそういう気持ちより食べれる喜びの方があるんですがそのうちムリが生じてくるとは体験談で知っているので、どうしたらいいのか良い案があればお願いします。
精神科については8年ほど通っていましたが現在の主治医に会いたくなくて(理由があり変更しました)2回行ったのですがそれきり行ってません。更に主治医は母と相談しているのでこのことがばれたら家に居られなくなるので母には絶対にばれたくないのです。
痩せたいのだから食べなければ良いのですが最近はまた衝動が抑えられません。
あと満腹ダイエットではあいまいでわからないところがあったのですが、ミツヤサイダーzeroなどは糖類ゼロであって糖質ゼロではないからダメってことですか?それとも大丈夫なんですか?書き方が微妙すぎて多分ダメなんだろうなと思いつつ飲まないようにしてます。
一度の食事で10gていどとありますがそれを超す食事を取った場合(例えば朝に20gとった等は)その後の昼夜の食事で糖質を食べないなどの対応で相殺されますか?
返答よろしくお願いします。
2011/08/17(Wed) 00:33 | URL | 痩せたい | 【編集
みんなの家庭の医学
江部先生、こんにちは。

8月16日放送の「みんなの家庭の医学」(朝日放送系)は、血糖値についての特集でした。
以下のURLは、番組のホームページです。
http://kenko.asahi.co.jp/broadcast_dtl.php?broadcastId=64

食後に5分程度の筋トレで血糖コントロールが良好になるというような内容でした。筋トレがグルット4を活性化させるんですね。

私が、わけわからなかったのは、番組後半に元アイドルが出てきて、その人の日常生活がグルット4を活性化させていると、紹介されていたことです。
確かに、身体をよく動かしているのはいいけど、コンサートの打ち上げをラーメンで〆ていて、それを「専門家」が、「できるだけ脂肪分を控えめに、たんぱく質や炭水化物を多めに食べることがポイント」というような解説をしていて、???でした。
その元アイドルが、健常者なのか糖尿人なのかも触れていないし、血糖値測定もせずに、ただ単に、グルット4を活性化させているというのは、その元アイドルの宣伝じゃないのかなという気もします。

加齢と共に筋肉が徐々に衰えても、安全に血糖値コントロールできるのは、やはり、糖質制限ですよね。
2011/08/17(Wed) 10:55 | URL | よし | 【編集
Re: こんばんわ
痩せたい さんへ

157cm。53キロ。→BMI21.5 です。
BMI20以上~25未満の総死亡率が一番低いので、現在すでに理想体重です。

糖質制限食で肥満があった人は、標準体重にまで減量できますが、それ以上やせるわけではありません。
今の体重で問題ないと思います。

なお糖類ゼロはマルチトールなどが含まれていることがあり、砂糖の半分くらい血糖を上げます。
カロリーゼロ、糖質ゼロは、普通の量ならOKです。

1回の食事の糖質量が多いほど、血糖値の上昇も大きいです。
相殺というよりも、1回1回の食事の糖質量が肝腎です。
2011/08/17(Wed) 10:59 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: みんなの家庭の医学
よし さん。

食後5分間の筋トレ、これはだれでもできそうでいいですね。

筋肉量は維持したいけれど、加齢は・・・

糖質制限食は勿論ですが、
ともあれ、歩行や軽い筋トレができる人はしたほうがいいですね。
2011/08/17(Wed) 12:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
オリーブオイル
オリーブオイルと聞くともぞもぞ湧いてくる飯山でございます。m(_ _)m
なぜかAISO(イタリア・ソムリエ協会オイル部会)のオリーブオイルソムリエ資格も何年か前に取ってたりします。

対象になっている、キャノーラ種の菜種油、パーム油、オリーブ油の3種はいずれも植物性ということを除いて、あまり共通項が見出せません。

脂肪酸で見た場合、パーム油はほとんどラードと変わらないと言うか、ラードより飽和してますし、キャノーラは不飽和が多いものの2価のリノール酸が支配的です。オリーブは1価のオレイン酸が支配的で、不飽和脂肪酸の割合も一番多いです。

だから脂肪酸に注目したとき、ラードやヘット、バターなどと異なるのは短鎖または中鎖脂肪酸が植物性にはほとんど含まれないことぐらいでしょうか。

その他、いわゆる不鹸化物も原料も個性も違うので共通点が見出せません。

そうなってくると、植物油脂に共通するのはフィトステロール群ということでしょうか。特にβ-シトステロールは顕著です。フィトステロールは植物ステロールですから動物性油脂にはほとんど含まれませんし、コレステロールは動物性ステロールなので植物性油脂にはほとんど含まれません。

でも、フィトステロールはフィトケミカルとして身体に有用な成分と言われていますし、コレステロールを下げる一番の要因のようでもあります。

とどのつまり、示された植物性油脂が病気の原因になる要因は、まだまだ研究していただかないと判らないんじゃないかってことで、美味しいからと言う理由でオリーブオイルを使った食生活を楽しむのが一番健康に良いのではないかと思っています。

2011/08/17(Wed) 13:30 | URL | 飯山 忍 | 【編集
Re: オリーブオイル
飯山 忍 さん。

貴重な情報をありがとうございます。
私の知らないことが多く、大変参考になります。

今後も、オイル関連の記事のときは、いろいろご教示くださいね。

2011/08/17(Wed) 13:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
オリーブオイルの件
江部先生。ブログで解説して頂いてありがとうございました。
私もオリーブオイルを使った料理を楽しんでいこうと思います。

飯山 忍さんのコメントも勉強になりました。
ありがとうございます。
2011/08/17(Wed) 20:00 | URL | つうなぎ | 【編集
高脂肪の食事は糖尿病になるという新聞記事について
先生こんばんわ。

8/17の日経夕刊に、熊本大、富沢一仁教授グル-プがアジア型糖尿病の発症する仕組みを突き止めた、という記事の中で、「高脂肪の食事を続けると、インスリンをつくる膵臓の負担がかかるうえ、異常なインスリンが膵臓の働きを低下させ、糖尿病になるという。」という記載があります。

糖質制限食は高脂肪の食事に入るとおもいますが、糖質制限食を実行している多くの例から見ても、そのようなことはないので、この記事は間違いではないかと思うのですが、先生のご見解をお聞かせいただきたいと思います。
よろしくお願いします。

名古屋・hさん
2011/08/17(Wed) 23:08 | URL | 名古屋。・hさん | 【編集
Re: 高脂肪の食事は糖尿病になるという新聞記事について
名古屋。・hさん

日本経済新聞ウェブ版の記事を見ましたが
論文の全部がないので、いまいち意味がよくわかりません。

ともあれ、1997年からは、日本人の脂質の摂取比率は減り続けていますが、
糖尿病は増え続けています。
この事実からみても、脂質摂取が糖尿病に結びつくとは言えません。
2011/08/18(Thu) 17:01 | URL | ドクター江部 | 【編集
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