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厚生労働省の「5大疾病」と糖質制限食について、2011
こんばんは。

厚生労働省の「5大疾病」と糖質制限食についてひろポンさんから、コメント・質問をいただきました。


【11/07/07 ひろポン
5大疾病について
はじめまして、江部先生。
いつも著作やブロブを見て、糖尿病などの知識を得ています。ありがとうございます。
ニュースを見て、ひとつ質問をしたいのですが・・・

読売新聞にて以下のようなニュースが配信されました。
私のこれまでの知識から、この5大疾病は、糖質制限食で改善されるように思いましたが、そう思ってよろしいのでしょうか?

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4大疾病、精神疾患加え5大疾病に…厚生労働省

読売新聞 7月6日(水)19時22分配信

厚生労働省は6日、「4大疾病」と位置付けて重点的に対策に取り組んできたがん、脳卒中、心臓病、糖尿病に、新たに精神疾患を加えて「5大疾病」とする方針を決めた。

うつ病や統合失調症などの精神疾患の患者は年々増え、従来の4大疾病をはるかに上回っているのが現状で、重点対策が不可欠と判断した。

同省は同日、国の医療政策の基本指針に精神疾患を加える方針を社会保障審議会医療部会で示し、了承された。この指針を基に都道府県は地域医療の基本方針となる医療計画を作る。

4大疾病は2006年に重点対策が必要な病気として指針に明記。それを受けて都道府県が、診療の中核を担う病院の整備や、患者を減らすための予防策など、具体的な対策を立てた。

医療計画は5年に1度見直され、次回は13年に予定している都道府県が多い。

同省の08年の調査では、糖尿病237万人、がん152万人などに対し、精神疾患は323万人に上る。】



ひろポンさん。
情報ありがとうございます。

がん、脳卒中、心臓病、糖尿病に、新たに精神疾患を加えて「4大疾病」から「5大疾病」ですね。

がんに関しては、高インンスリン血症や高血糖、そして肥満など生活習慣がが関与する場合は、糖質制限食で予防が期待できます。

一方、胃がんや子宮頸癌や肝がんなど、細菌感染やウィルス感染が主たる要因のものには、糖質制限食の効果は期待できません。

脳卒中の代表的な3つの種類は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血です。

脳梗塞は、糖質制限食により血流がよくなるので、予防効果があると思います。

脳出血は、脂肪をしっかり摂取することで予防できるので、糖質制限食がよいです。

くも膜下出血の多くは、先天的な素因が大きな要素を占める脳動脈瘤が原因となることがほとんどですので、糖質制限食でも予防効果はあまり期待できないと思います。

心筋梗塞は、糖質制限食で血流がよくなるので、予防効果が期待できます。

糖尿病は勿論、糖質制限食で改善がおおいに期待できます。

確かにうつ病や統合失調症などの精神疾患の患者さんが増えています。

うつ病、うつ状態の場合は糖質制限食で改善する場合もあると思いますが、改善程度には個人差があります。

また気分の安定は糖質制限食で得られやすいのですが、糖質制限食だけでは改善しないうつもあると思います。

うつ病とよく誤診される「双極性障害」の場合は、糖質制限食でも改善は困難です。

統合失調症も、糖質制限食単独での改善は困難と思います。

ただ海外データで、EPAの投与で症状が軽減したという報告もあります。

糖質制限食で、症状の軽減があればいいなという段階で、私にはよくわかりません。



江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
精神疾患と糖質制限
はじめまして。いつもブログ拝見しています。

このニュースには私も注目していたので、お話したくなりました。
少し長くなりますが、よろしいでしょうか?

実は私と娘は、娘の「うつ病」をキッカケに昨年10月から糖質制限食をしています。
始めは普通の心療内科にかかって、強い抗うつ剤を処方されていたのですが、抗うつ剤で「うつ」が治るとは思えずに悩んでいましたら、低血糖症の友人が分子栄養学を教えてくれました。

さっそく東京の分子栄養学の病院で検査を受けたところ、娘は摂食障害からきた栄養障害から低血糖症になっている、とのこと。
後日の糖負荷検査で、娘の場合、インスリンが人より1H遅れでようやく出てくるのでその間に血糖値が200近くまで上がってしまい、今度は出過ぎたインスリンで50近くまで下り過ぎる「機能性低血糖症」だとわかるのですが、その下りきった時に精神障害が起きていると説明されます。

藁にもすがる気持ちで糖質制限を始めました。けれど、始めはゆるく制限していたので、効果があがりませんでした。
思い切って糖質0にしたところ、娘の気持ちのUp・Dwonが落ち着き始めました。
逆に、娘がガマンしきれずに外で菓子パンを買い食いしたりすると、その夜は決まってリストカットするのしないのと大騒ぎになるので、「今日何か食べた?」とわかるくらいだったんです。

結局、抗うつ剤・糖質制限とサプリメントの栄養療法の同時進行で今に至っています。
今は抗うつ剤も減薬が進み、軽い薬1種類までになりました。
糖質制限とサプリメントで減薬を早められたと感じていますし、今はまだ完全ではないものの、娘に笑顔が戻ってきたのを本当にありがたいと思っています。

ただ、精神疾患が糖質制限で治るというのは、ちょっと違うかもしれません。
むしろ、血糖値に問題があると、精神疾患におよぶことがあると考えた方が
妥当だと思います。
そういう場合に限って、糖質制限が有効になるわけです。

そして、糖質制限してみて初めて気づいたのですが~
街に出て、普通に外食しようと思うと、糖質(炭水化物)ばかりなんですね。
これでは、グルコーススパイク起こすのは簡単じゃないか!と。
続けていれば境界性の糖尿病だって、低血糖症だってラクになれるかも、と。
低血糖症を起こせば、「うつ」だって手軽になれるかも、と。

娘の場合も、20代の女の子ですから、ケーキは食べたい、パスタは食べたい、なわけです。それが食べられないとなれば、「うつ」が加速した時だってありました。
つまり、ある意味においては糖質制限は両刃の剣ですよね。
で、今彼女は、「うつ」ではない方の心で、糖質コントロールしながら生きる方法を模索し始めているようです(笑)

私自身も、娘と別の原因で低血糖症らしいとわかり、糖質制限しているのですがそれはまたいつか、先生にいろいろ伺ってみたいと思っております。
とりあえず、今日は精神疾患と糖質制限ということで、我家のあまり自慢できない話を披露いたしました。何かの参考になればと思います。
長々と失礼いたしました。
2011/07/09(Sat) 23:58 | URL | はりねずみ | 【編集
江部先生

いきなりの質問にも関わらず、回答を頂き、ありがとうございます。

私自身は、糖尿病と診断はされていないですが、今年の春の健康診断では、BMIが28となっていたことと、知人が糖尿病となりましたので、怖いなと思っていたところ、書店にて先生の本と出会うことが出来ました。それ以来、先生の本を集め、ブログを見ています。

私は、今、肥満からの脱出と、糖尿病の予防のため、緩めに糖質制限を実施しています。

これからも先生のことを応援し、広めていきたいと思います。
2011/07/10(Sun) 06:06 | URL | ひろポン | 【編集
スーパー糖質制限後、糖質摂取後血糖がより高く。
江部先生、はじめまして。いつも興味深く著書など拝見させていただいています。
私は43歳、痩せ型(162センチ44キロ)遺伝がた耐糖能(母が糖尿病)です。
現在まで 特に食事制限はしていなくてもHA1Cは4.9%前後でした、

三月に5.1%になったので 先生の著書にたどり着き スーパー糖質制限をはじめました。

6月の検査では厳しく制限したのにもかかわらず4.9%にしかならずかなり落胆しました。

糖質制限を始めた初期はクロワッサン一個 1時間後130の血糖値でした。

ところが最近 同じものを食べたあと1時間後200になってしまいました。

はじめたばかりの時は レーズンパン1時間後80だったのが(デキストリン入り緑茶摂取)
同じ条件でやはり200になってしまいました。

すい臓をやすませてあげられたはずが、かえって
糖質過敏になり、血糖値があがってしまう感じです。

顔はやつれた感じだし、女性らしさをうしなってしまったようでとても悲しいです。

また尿糖
 以前は180以上ないとでなかったのに、糖質制限を始めてからは160で尿糖が出ます。

好きなものもたべれず、血糖値は高いのにやせていくばかりで 悲しいです。

私の体では 糖質制限の意味はないのでしょうか?

ぜひご回答 よろしくお願いいたします。
2011/07/10(Sun) 20:28 | URL | まりまり | 【編集
糖尿病患者数
江部先生始めまして。地域で内科をしているものです。先生の著書、大変興味深く拝見させていただきました。ひとつ質問なのですが、糖尿病患者数は実際増えているのでしょうか?厚生労働省調査では2008年頃から患者数は減っており脳梗塞、心筋梗塞、新規透析導入患者数も減ってきているようです。医師会などは糖尿病患者数が700万といい国は250万といいだいぶ開きがあるようにおもいます。何か統計の取り方が違うのでしょうか?もしよろしければご意見伺わせてもらえないでしょうか?
2011/07/11(Mon) 07:40 | URL | しがない地域医者 | 【編集
江部先生

ここドイツでも毎朝、江部先生のブログを拝読しております。

7月11日に、まりまりさんのコメントを見て、私たち夫婦のような方が他にもいらっしゃるのだな、と少し安心しました(苦笑・・・ゴメンナサイ)。でも、4.9なんて、私には夢のような数値ですが。

おいしいドイツのじゃがいもや、焼きたてのパンを横目に見ながら(涙)、
スーパー糖質制限して1年半がたちました。スポーツもします。

徹底的にコントロールしたつもりなのに・・・・・・HbA1cも空腹時血糖値も少しずつ悪化しています。ちなみに私たちは境界型です。スーパー糖質制限する前は5.7で、制限を始めて1年半後の今は5.8です。

私も、まりまりさんと似た体型なのかな? 160センチで42キロですから。はい。もう、ほっそりもいいとこで(笑)、ドイツ人から「バレリーナですか?」なんて聞かれますよ!

少し太りたいので、色々研究して食事を作っていますけど、太れません。ドイツ人のお医者さんからは、筋肉を増やすよう言われたので週に2、3回、軽い筋トレやってます。あと、森を毎日1時間以上歩きます。

そもそも、もうインスリンがあまり出ていないのですから、仕方ないのかもしれません。スーパー糖質制限をしていなかったら、もっと悪化していたのだろうと思います。もう以前の食事には戻れない気がします。スーパー糖質制限を始めてからは、HbA1c以外の数値は、理想的になりましたし・・・・・。

江部先生にも、このことをお尋ねしたいのです。まりまりさんや、私たち夫婦のようなタイプは他にできることがあるのでしょうか?

お忙しい中、恐れ入りますが、御回答いただけましたら、ありがたいです。

小野




2011/07/11(Mon) 17:10 | URL | 小野 | 【編集
Re: 精神疾患と糖質制限
はりねずみ さん。


「精神疾患が糖質制限で治るというのは、ちょっと違うかもしれません。
むしろ、血糖値に問題があると、精神疾患におよぶことがあると考えた方が
妥当だと思います。
そういう場合に限って、糖質制限が有効になるわけです。」

私もそのように思います。
2011/07/11(Mon) 17:27 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: スーパー糖質制限後、糖質摂取後血糖がより高く。
まりまり さん。

162センチ44キロはBMI:16.8で痩せすぎと思います。
糖質制限食ですので、脂質・タンパク質はしっかり摂取して、せめて47kgを目指してください。

5.1→4.9%
もともとが正常値ですので、改善も少なかったのだと思います。
2011/07/11(Mon) 17:43 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
小野 さん。

ドイツのお医者さんも仰有るように、筋肉量を徐々に増やすのがいいですね。

「筋トレ+有酸素運動」今のやり方でよいと思います。
筋肉量が増えると血糖の取り込み場所が増えます。
気長に有酸素運動すると、筋肉の血糖値の取り込みがよりスムースになります。
2011/07/11(Mon) 19:39 | URL | ドクター江部 | 【編集
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