2011年07月07日 (木)
こんばんは。
インスリン分泌能力が正常、あるいは、ある程度残っている人が糖質を摂取すれば、食後血糖値の上昇とインスリン追加分泌が生じます。
総摂取カロリーが1600キロカロリーなら、炭水化物55%群では、1日3食で1回あたりの糖質は約73gであり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
炭水化物40%群でも、1日3食で1回あたりの糖質は約53gであり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
つまり、1600キロカロリーと比較的少食にして、炭水化物を総摂取カロリーの40%にしても、結局1回の糖質の摂取量は約53gもあり、食後血糖値の上昇はあるし、インスリン追加分泌も生じます。
昨日のブログ記事で検討しましたように、第71回米国糖尿病学会で発表された、ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏の報告は
1)「炭水化物の摂取比率55%群」と「炭水化物の摂取比率40%群」では
2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、両群間の有意差は見られなかった。
2)その原因は、食後高血糖もインスリン追加分泌も、炭水化物55%群と40%群では
有意差はなかった。
という解釈が可能です。
2011.06.30 (Thu)のブログで、高インスリン血症と高血糖には、発がんリスクがある可能性が高いことを述べました。
糖質制限食を実践すれば、高インスリン血症と食後高血糖を防ぐことができます。そうすると、少なくとも高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクは予防できます。
しかし、糖質摂取比率40%ていどでは、上述の如く高インスリン血症と食後高血糖を防ぐことはできません。
高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクを確実に減らすには、スーパー糖質制限食(糖質が総摂取カロリーの12%)が必要と思われます。
1600キロカロリーで糖質12%なら、1回に摂取する糖質は16gです。
これなら食後高血糖はほとんど生じないし、インスリンの追加分泌も2~3倍ですみます。
結論です。
スーパー糖質制限食(糖質が総摂取カロリーの12%)なら、少なくとも高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクを減らせます。
糖質摂取比率40%ていどの低糖質食では、高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクは減らせません。
江部康二
インスリン分泌能力が正常、あるいは、ある程度残っている人が糖質を摂取すれば、食後血糖値の上昇とインスリン追加分泌が生じます。
総摂取カロリーが1600キロカロリーなら、炭水化物55%群では、1日3食で1回あたりの糖質は約73gであり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
炭水化物40%群でも、1日3食で1回あたりの糖質は約53gであり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
つまり、1600キロカロリーと比較的少食にして、炭水化物を総摂取カロリーの40%にしても、結局1回の糖質の摂取量は約53gもあり、食後血糖値の上昇はあるし、インスリン追加分泌も生じます。
昨日のブログ記事で検討しましたように、第71回米国糖尿病学会で発表された、ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏の報告は
1)「炭水化物の摂取比率55%群」と「炭水化物の摂取比率40%群」では
2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、両群間の有意差は見られなかった。
2)その原因は、食後高血糖もインスリン追加分泌も、炭水化物55%群と40%群では
有意差はなかった。
という解釈が可能です。
2011.06.30 (Thu)のブログで、高インスリン血症と高血糖には、発がんリスクがある可能性が高いことを述べました。
糖質制限食を実践すれば、高インスリン血症と食後高血糖を防ぐことができます。そうすると、少なくとも高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクは予防できます。
しかし、糖質摂取比率40%ていどでは、上述の如く高インスリン血症と食後高血糖を防ぐことはできません。
高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクを確実に減らすには、スーパー糖質制限食(糖質が総摂取カロリーの12%)が必要と思われます。
1600キロカロリーで糖質12%なら、1回に摂取する糖質は16gです。
これなら食後高血糖はほとんど生じないし、インスリンの追加分泌も2~3倍ですみます。
結論です。
スーパー糖質制限食(糖質が総摂取カロリーの12%)なら、少なくとも高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクを減らせます。
糖質摂取比率40%ていどの低糖質食では、高インスリン血症と食後高血糖による発がんリスクは減らせません。
江部康二
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