2011年07月06日 (水)
おはようございます。
2011年6月24日~28日 San Diego, U.S.A.で開催された第71回米国糖尿病学会で、ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏により、
『「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし』
という研究報告が発表されました。
対象は、2型糖尿病でHbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2の30~76歳の419人。
低脂肪・高たんぱく食群(炭水化物40%、たんぱく質30%、脂肪30%)
と、
低脂肪・高炭水化物群(炭水化物55%、たんぱく質15%、脂肪30%)
の2群に無作為に振り分けです。
脂肪摂取比率30%で、両群とも一緒で、
高たんぱく群は、たんぱく質が30%、炭水化物が40%
高炭水化物群は、炭水化物が55%、たんぱく質が15%
『主要評価項目の2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、どちらの群も低下し、両群間の有意差は見られなかった。』
という結果です。
私達、低炭水化物食(糖質制限食)推奨の立場のものから見ると、この報告は実に興味深く、別の解釈も可能です。
つまり、この2群は脂肪摂取比率を30%と一定にして、炭水化物の摂取比率を55%摂った群と40%摂った群の比較という見方ができます。
そうすると、「炭水化物の摂取比率55%群」と「炭水化物の摂取比率40%群」では、2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、有意差なしということになります。
ニュージーランドの研究ですので、欧米人のインスリン抵抗性が主でインスリン分泌能力は残っているタイプの糖尿病の集団と考えられます。
炭水化物55%群では、1日3食で1回あたりの糖質は70g以上であり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
炭水化物40%群でも、1日3食で1回あたりの糖質は50g以上であり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
つまり、食後高血糖もインスリン追加分泌も、炭水化物55%群と40%群では有意差はなく、その結果、2年後の体重、腹囲、およびHbA1cも有意差なしという結果になったと考えられます。
ちなみに糖質を総摂取エネルギーの12%とする、スーパー糖質制限食なら、食事1回分の糖質は10~20gで、追加分泌インスリンは、せいぜい基礎分泌の約2倍ていどで、食後の血糖値上昇もほとんどありません。
結論です。
この報告
『「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし』
というよりも
1)「炭水化物の摂取比率55%群」と「炭水化物の摂取比率40%群」では
2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、両群間の有意差は見られなかった。
2)その原因は、食後高血糖もインスリン追加分泌も、炭水化物55%群と40%群では
有意差はなかった。
という可能性が考えられます。
江部康二
☆☆☆ 日経メディカル別冊編集から転載
学会ダイジェスト:第71回米国糖尿病学会
2011年6月24日~28日 San Diego, U.S.A.
2011. 6. 30
「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし
ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏
高たんぱく食は満腹感があり、除脂肪体重を維持できるため、高炭水化物食よりも減量効果が高いのではないかとの指摘もあるが、低脂肪であれば高たんぱく食と高炭水化物食のどちらを続けていても介入2年後の体重や腹囲に有意差はないことが明らかになった。6月24日から28日まで米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で、ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏(写真)らが発表した。
対象は、2型糖尿病でHbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2の30~76歳の419人。低脂肪・高たんぱく食群(炭水化物40%、たんぱく質30%、脂肪30%)と低脂肪・高炭水化物群(炭水化物55%、たんぱく質15%、脂肪30%)の2群に無作為に振り分けた。両群とも、栄養士によるグループ指導を最初の6カ月は週に2回、その後6カ月は月に1回受けた。対象者には、15g相当のたんぱく質あるいは炭水化物を含む食品の分量がひと目で分かる早見表を渡され、食物の選択はガイドラインに従って自らが行った。
主要評価項目は、体重および腹囲。副次評価項目はHbA1c、空腹時血糖、体脂肪率、血清脂質、血圧、腎機能。評価は登録時、6カ月後、12カ月後、24カ月後に行った。
最後まで介入試験を完了できたのは294人(70%)だった。どの時点でも、高たんぱく食群は高炭水化物群に比べ有意にたんぱく質量摂取量が増加していた。期間中、摂取エネルギー量は両群で低下したが、高炭水化物群の方が有意に低かった。
主要評価項目の体重、腹囲、およびHbA1cは、どちらの群も低下し、両群間の有意差は見られなかった。血圧、たんぱく尿も両群で有意差はなかった。
今回の結果を踏まえてJeremy D krebs氏は、「2型糖尿病患者が長期にわたり体重減を維持するためには、総摂取エネルギー量を低く保ち続けるにはどうしたらよいかを第一に考えるべきであり、たんぱく質と炭水化物の割合については個々が柔軟に捉えるべきであろう」とまとめた。
2011年6月24日~28日 San Diego, U.S.A.で開催された第71回米国糖尿病学会で、ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏により、
『「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし』
という研究報告が発表されました。
対象は、2型糖尿病でHbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2の30~76歳の419人。
低脂肪・高たんぱく食群(炭水化物40%、たんぱく質30%、脂肪30%)
と、
低脂肪・高炭水化物群(炭水化物55%、たんぱく質15%、脂肪30%)
の2群に無作為に振り分けです。
脂肪摂取比率30%で、両群とも一緒で、
高たんぱく群は、たんぱく質が30%、炭水化物が40%
高炭水化物群は、炭水化物が55%、たんぱく質が15%
『主要評価項目の2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、どちらの群も低下し、両群間の有意差は見られなかった。』
という結果です。
私達、低炭水化物食(糖質制限食)推奨の立場のものから見ると、この報告は実に興味深く、別の解釈も可能です。
つまり、この2群は脂肪摂取比率を30%と一定にして、炭水化物の摂取比率を55%摂った群と40%摂った群の比較という見方ができます。
そうすると、「炭水化物の摂取比率55%群」と「炭水化物の摂取比率40%群」では、2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、有意差なしということになります。
ニュージーランドの研究ですので、欧米人のインスリン抵抗性が主でインスリン分泌能力は残っているタイプの糖尿病の集団と考えられます。
炭水化物55%群では、1日3食で1回あたりの糖質は70g以上であり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
炭水化物40%群でも、1日3食で1回あたりの糖質は50g以上であり、食事の度に約10~20倍の追加分泌インスリンが分泌されます。
つまり、食後高血糖もインスリン追加分泌も、炭水化物55%群と40%群では有意差はなく、その結果、2年後の体重、腹囲、およびHbA1cも有意差なしという結果になったと考えられます。
ちなみに糖質を総摂取エネルギーの12%とする、スーパー糖質制限食なら、食事1回分の糖質は10~20gで、追加分泌インスリンは、せいぜい基礎分泌の約2倍ていどで、食後の血糖値上昇もほとんどありません。
結論です。
この報告
『「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし』
というよりも
1)「炭水化物の摂取比率55%群」と「炭水化物の摂取比率40%群」では
2年後の体重、腹囲、およびHbA1cは、両群間の有意差は見られなかった。
2)その原因は、食後高血糖もインスリン追加分泌も、炭水化物55%群と40%群では
有意差はなかった。
という可能性が考えられます。
江部康二
☆☆☆ 日経メディカル別冊編集から転載
学会ダイジェスト:第71回米国糖尿病学会
2011年6月24日~28日 San Diego, U.S.A.
2011. 6. 30
「高たんぱく食」対「高炭水化物食」、2年後の体重、腹囲で有意差なし
ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏
高たんぱく食は満腹感があり、除脂肪体重を維持できるため、高炭水化物食よりも減量効果が高いのではないかとの指摘もあるが、低脂肪であれば高たんぱく食と高炭水化物食のどちらを続けていても介入2年後の体重や腹囲に有意差はないことが明らかになった。6月24日から28日まで米サンディエゴで開催された米国糖尿病学会(ADA2011)で、ニュージーランドOtago大学のJeremy D krebs氏(写真)らが発表した。
対象は、2型糖尿病でHbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2の30~76歳の419人。低脂肪・高たんぱく食群(炭水化物40%、たんぱく質30%、脂肪30%)と低脂肪・高炭水化物群(炭水化物55%、たんぱく質15%、脂肪30%)の2群に無作為に振り分けた。両群とも、栄養士によるグループ指導を最初の6カ月は週に2回、その後6カ月は月に1回受けた。対象者には、15g相当のたんぱく質あるいは炭水化物を含む食品の分量がひと目で分かる早見表を渡され、食物の選択はガイドラインに従って自らが行った。
主要評価項目は、体重および腹囲。副次評価項目はHbA1c、空腹時血糖、体脂肪率、血清脂質、血圧、腎機能。評価は登録時、6カ月後、12カ月後、24カ月後に行った。
最後まで介入試験を完了できたのは294人(70%)だった。どの時点でも、高たんぱく食群は高炭水化物群に比べ有意にたんぱく質量摂取量が増加していた。期間中、摂取エネルギー量は両群で低下したが、高炭水化物群の方が有意に低かった。
主要評価項目の体重、腹囲、およびHbA1cは、どちらの群も低下し、両群間の有意差は見られなかった。血圧、たんぱく尿も両群で有意差はなかった。
今回の結果を踏まえてJeremy D krebs氏は、「2型糖尿病患者が長期にわたり体重減を維持するためには、総摂取エネルギー量を低く保ち続けるにはどうしたらよいかを第一に考えるべきであり、たんぱく質と炭水化物の割合については個々が柔軟に捉えるべきであろう」とまとめた。
エライ先生の結論が「総摂取エネルギー量を低く保ち続けるにはどうしたらよいかを第一に考えるべきであり、たんぱく質と炭水化物の割合については個々が柔軟に捉えるべきであろう。」なのですね。馬鹿でないの?
よくこのような無駄な研究を時間費やしてやってるよねェー。
本当にあきれ返ります。
よくこのような無駄な研究を時間費やしてやってるよねェー。
本当にあきれ返ります。
江部先生、はじめまして
いつもブログを拝見しております。ありがとうございます。先生のご尽力にただただ感謝しております。
そして著書も読ませていただき、大変勇気と希望をいただいております。重ねてお礼申し上げます。
わたしは、奈良市在住なのですが、江部先生の「糖質制限食」を雑誌とブログでほぼ同時期に知り、「この先生の治療方法について行きたい」との思いから、高雄病院京都駅前診療所へ通院させていただくに至りました。先生の診察は、さすがに大人気とあって、予約もなかなか取れないと言われましたが、高雄病院のどの先生方であっても、糖尿病への考え方や治療方針・方法は、ほぼ同じなんじゃないかなと思い、女医のW元先生に治療のお願いをしました。
月一回の診療も先月末で早三回、「スーパー糖質制限食」の効果で、初回に9.9%あったHbA1cも6.4%まで下がってきました。なんとか4%台にとがんばっています。
血糖値測定器を購入して自分で血糖値コントロールをすれば良いのですが、まだ購入に至っておりません。
前おきがやや長くなりましたが、実は質問が2件あります。
主治医のW元先生に訊ねれば良いのですが、電話だと他の患者さんの診察もあり、なかなかうまいタイミングで取次いでもらいにくいので、失礼を承知で江部先生に投稿させていただきました。
1― 先日の日曜日に久しぶりに喫茶店でキーマカレーのランチを食べました。ごはんの量は小さいお茶碗に軽く一杯ほどでした。数ヶ月ぶりの白米&カレーでした。一応処方されている「グルコバイ」と「グルファスト」を1錠ずつ食前に飲みました。
食後1.5時間前後に貧血と指先の感覚が鈍くなるような症状がでました。もしかして低血糖の症状なのでしょうか?
もし低血糖なのだとすると、当然個人差があるとは思うのですが「グルコバイ」と「グルファスト」のどちらかだけの服用で良かったのでしょうか?
2― わたしは、いままでコンビニ、ファーストフード、炭水化物オンリーの「手早く」「手軽に」食生活でした。
「糖質制限食」生活で「手っ取り早く」「手間無く」お腹も満たされた気分になれるものは、なにか無いかと思い、1ヵ月ほど前から会社に「ゆでたまご」を持参して、朝食、昼食に1つずつ食べるようになりました。先週の木曜あたりから、昼食後2~3時間後にお腹にガスが溜まったようになり、胃もたれなのか、相当気持ち悪くなる事が続きました。昼食などは持参の「ゆでたまご」とスーパーの生野菜サラダしか食べていないのに、どうしてお腹がおかしくなるのかわかりませんでしたが、なんとなく「ゆでたまご」に原因があるのかも?と思い、今日から食べるのを止めました。
今日はお腹は一応なんともなさそうです。やっぱり「ゆでたまご」が原因なのでしょうか?
ずっとなんともなかったのにここ1週間くらい前からおかしくなりました。その間、たまごの種類も変えてみたのですが、毎日のガスが溜まったようで、胃もたれ感の症状は変わりませんでした。
以上、お時間のお許しになられる時で構いませんのでよろしくお願いいたします。
いつもブログを拝見しております。ありがとうございます。先生のご尽力にただただ感謝しております。
そして著書も読ませていただき、大変勇気と希望をいただいております。重ねてお礼申し上げます。
わたしは、奈良市在住なのですが、江部先生の「糖質制限食」を雑誌とブログでほぼ同時期に知り、「この先生の治療方法について行きたい」との思いから、高雄病院京都駅前診療所へ通院させていただくに至りました。先生の診察は、さすがに大人気とあって、予約もなかなか取れないと言われましたが、高雄病院のどの先生方であっても、糖尿病への考え方や治療方針・方法は、ほぼ同じなんじゃないかなと思い、女医のW元先生に治療のお願いをしました。
月一回の診療も先月末で早三回、「スーパー糖質制限食」の効果で、初回に9.9%あったHbA1cも6.4%まで下がってきました。なんとか4%台にとがんばっています。
血糖値測定器を購入して自分で血糖値コントロールをすれば良いのですが、まだ購入に至っておりません。
前おきがやや長くなりましたが、実は質問が2件あります。
主治医のW元先生に訊ねれば良いのですが、電話だと他の患者さんの診察もあり、なかなかうまいタイミングで取次いでもらいにくいので、失礼を承知で江部先生に投稿させていただきました。
1― 先日の日曜日に久しぶりに喫茶店でキーマカレーのランチを食べました。ごはんの量は小さいお茶碗に軽く一杯ほどでした。数ヶ月ぶりの白米&カレーでした。一応処方されている「グルコバイ」と「グルファスト」を1錠ずつ食前に飲みました。
食後1.5時間前後に貧血と指先の感覚が鈍くなるような症状がでました。もしかして低血糖の症状なのでしょうか?
もし低血糖なのだとすると、当然個人差があるとは思うのですが「グルコバイ」と「グルファスト」のどちらかだけの服用で良かったのでしょうか?
2― わたしは、いままでコンビニ、ファーストフード、炭水化物オンリーの「手早く」「手軽に」食生活でした。
「糖質制限食」生活で「手っ取り早く」「手間無く」お腹も満たされた気分になれるものは、なにか無いかと思い、1ヵ月ほど前から会社に「ゆでたまご」を持参して、朝食、昼食に1つずつ食べるようになりました。先週の木曜あたりから、昼食後2~3時間後にお腹にガスが溜まったようになり、胃もたれなのか、相当気持ち悪くなる事が続きました。昼食などは持参の「ゆでたまご」とスーパーの生野菜サラダしか食べていないのに、どうしてお腹がおかしくなるのかわかりませんでしたが、なんとなく「ゆでたまご」に原因があるのかも?と思い、今日から食べるのを止めました。
今日はお腹は一応なんともなさそうです。やっぱり「ゆでたまご」が原因なのでしょうか?
ずっとなんともなかったのにここ1週間くらい前からおかしくなりました。その間、たまごの種類も変えてみたのですが、毎日のガスが溜まったようで、胃もたれ感の症状は変わりませんでした。
以上、お時間のお許しになられる時で構いませんのでよろしくお願いいたします。
>ニュージーランドの研究ですので、欧米人の
>インスリン抵抗性が主でインスリン分泌能力
>は残っているタイプの糖尿病の集団と考えら
>れます。
とお書きですが、その根拠は何でしょうか。
この記事だけではそれが読み取れません。
どちらからの情報でしょうか。あるいは、
・ニュージーランド人
・2型糖尿病
・HbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2
・30~76歳
と言う群では、インシュリン分泌能力が残っているタイプの糖尿病にしかなり得ないという資料があれば、ご教示いただきたくお願いいたします。
>インスリン抵抗性が主でインスリン分泌能力
>は残っているタイプの糖尿病の集団と考えら
>れます。
とお書きですが、その根拠は何でしょうか。
この記事だけではそれが読み取れません。
どちらからの情報でしょうか。あるいは、
・ニュージーランド人
・2型糖尿病
・HbA1c<9.5%、BMI≧27kg/m2
・30~76歳
と言う群では、インシュリン分泌能力が残っているタイプの糖尿病にしかなり得ないという資料があれば、ご教示いただきたくお願いいたします。
2011/07/07(Thu) 16:33 | URL | | 【編集】
ねいらく堂 さん。
本のご購入ありがとうございます。
『1「グルコバイ」と「グルファスト」のどちらかだけの服用で良かったのでしょうか?』
そのように思います。
『やっぱり「ゆでたまご」が原因なのでしょうか?』
これはよくわかりません。私の患者さんではそのような経験は、今までありませんでした。
本のご購入ありがとうございます。
『1「グルコバイ」と「グルファスト」のどちらかだけの服用で良かったのでしょうか?』
そのように思います。
『やっぱり「ゆでたまご」が原因なのでしょうか?』
これはよくわかりません。私の患者さんではそのような経験は、今までありませんでした。
2011/07/07(Thu) 17:06 | URL | ドクター江部 | 【編集】
この報告における根拠となる資料というものは確認しておりません。
「インスリン分泌不足+インスリン抵抗性」→糖尿病発症です。
このなかで、欧米人ではインスリン抵抗性が主の糖尿病が多く、
日本人ではインスリン分泌不足が主の糖尿病が多いとされています。
実際そういう記載がある本もあります。
(長嶋一昭、清野 裕(2型糖尿病の成因)「糖尿病 病態の分子生物学」門脇孝編)
あくまでも一般論として、欧米人の糖尿病はインスリン抵抗性が主でインスリン分泌能は残っていることが多いということを述べました。
「インスリン分泌不足+インスリン抵抗性」→糖尿病発症です。
このなかで、欧米人ではインスリン抵抗性が主の糖尿病が多く、
日本人ではインスリン分泌不足が主の糖尿病が多いとされています。
実際そういう記載がある本もあります。
(長嶋一昭、清野 裕(2型糖尿病の成因)「糖尿病 病態の分子生物学」門脇孝編)
あくまでも一般論として、欧米人の糖尿病はインスリン抵抗性が主でインスリン分泌能は残っていることが多いということを述べました。
2011/07/07(Thu) 17:35 | URL | ドクター江部 | 【編集】
定期検査の結果が出ましたのでご報告です。
今回は尿潜血も-になりました!
もちろん尿タンパクも-です。
早朝血糖値87
A1cは4.7と横ばいです。
先生のおかげです、本当に有難うございます。
ただ糖質制限開始から1年以上経過して、初めてLDLが145と基準値をオーバーしました。
その他の数値は全て基準値です。
白血球数は少なめですが、4000になりました。
一時期2800でしたのでそれから比べれば良いのかな?と思います。
(タンパク質の量を増やしたのが上がってきた原因かな?と考えています
糖尿発覚前は6000近くありましたが・・・)
あと今回尿NAGという検査で4.3と基準値でしたが、これは腎臓の数値とネットで見たのですが、尿中アルブミンと比較し、腎臓の機能検査としてどちらでも同じような精度なのでしょうか?
あとCペプタイドが1.2となっていまして基準値ぎりぎりですが、この数値は糖尿1型の可能性があるのでしょうか?
お時間のございます時にでもお教え頂ければと思います。
今回は尿潜血も-になりました!
もちろん尿タンパクも-です。
早朝血糖値87
A1cは4.7と横ばいです。
先生のおかげです、本当に有難うございます。
ただ糖質制限開始から1年以上経過して、初めてLDLが145と基準値をオーバーしました。
その他の数値は全て基準値です。
白血球数は少なめですが、4000になりました。
一時期2800でしたのでそれから比べれば良いのかな?と思います。
(タンパク質の量を増やしたのが上がってきた原因かな?と考えています
糖尿発覚前は6000近くありましたが・・・)
あと今回尿NAGという検査で4.3と基準値でしたが、これは腎臓の数値とネットで見たのですが、尿中アルブミンと比較し、腎臓の機能検査としてどちらでも同じような精度なのでしょうか?
あとCペプタイドが1.2となっていまして基準値ぎりぎりですが、この数値は糖尿1型の可能性があるのでしょうか?
お時間のございます時にでもお教え頂ければと思います。
2011/07/07(Thu) 22:05 | URL | けい | 【編集】
けい さん。
経過良好ですね。
好かったです。
「早朝血糖値87、Cペプタイド1.2」このデータなら全く問題はありません。
1型の可能性はないと思います。
LDLも問題ないです。
尿は
糸球体 → ボウマン嚢 → 近位尿細管 → ヘンレ係蹄 → 遠位尿細管 → 集合管 → 腎盂
という過程を経て生成されます。
尿中のNAGは腎の近位尿細管と呼ばれる部位に多く含まれていて、
そこが傷害されることにより尿中に出てきます。
尿中微量アルブミンは、糸球体血管壁の透過性亢進により生じます。
原因は糖尿病による糸球体血管の障害によることが多いです。
経過良好ですね。
好かったです。
「早朝血糖値87、Cペプタイド1.2」このデータなら全く問題はありません。
1型の可能性はないと思います。
LDLも問題ないです。
尿は
糸球体 → ボウマン嚢 → 近位尿細管 → ヘンレ係蹄 → 遠位尿細管 → 集合管 → 腎盂
という過程を経て生成されます。
尿中のNAGは腎の近位尿細管と呼ばれる部位に多く含まれていて、
そこが傷害されることにより尿中に出てきます。
尿中微量アルブミンは、糸球体血管壁の透過性亢進により生じます。
原因は糖尿病による糸球体血管の障害によることが多いです。
2011/07/08(Fri) 19:07 | URL | ドクター江部 | 【編集】
有難うございました。
1型でないとの事、安心しました。
尿NAGの件、ご説明頂きましたが、私には難しくよく分かりません・・・
まあ、正常値なのでよしですね!
今後ともよろしくお願い致します。
1型でないとの事、安心しました。
尿NAGの件、ご説明頂きましたが、私には難しくよく分かりません・・・
まあ、正常値なのでよしですね!
今後ともよろしくお願い致します。
2011/07/08(Fri) 21:04 | URL | けい | 【編集】
けい さん。
難しく考えずに、検査の対象の部位が違うということです。
尿NAG:近位尿細管に障害があるかどうかみる検査
尿中微量アルブミン:糸球体に障害があるかどうかみる検査
ということです。
難しく考えずに、検査の対象の部位が違うということです。
尿NAG:近位尿細管に障害があるかどうかみる検査
尿中微量アルブミン:糸球体に障害があるかどうかみる検査
ということです。
2011/07/08(Fri) 22:29 | URL | ドクター江部 | 【編集】
尿NAGの件、検査の対象の部位が違うのですね。
有難うございました。
あと、もう一点ご質問させて下さい。
Cペプタイドについてですが、再度過去の数値を見ましたら、
10年2月の時点では2.7ngでした!
この1年半で1.5も下がっています。
1型ではないとアドバイス頂きましたが、これは糖質制限食により
インスリンをあまり必要としていないから低いのでしょうか?
ちょっと心配になってしまいました。
糖質制限食を続けている場合、Cペプタイド値が下がるDATAが
あれば安心して続けていけるのですが・・・・
教えて頂ければと思います。
有難うございました。
あと、もう一点ご質問させて下さい。
Cペプタイドについてですが、再度過去の数値を見ましたら、
10年2月の時点では2.7ngでした!
この1年半で1.5も下がっています。
1型ではないとアドバイス頂きましたが、これは糖質制限食により
インスリンをあまり必要としていないから低いのでしょうか?
ちょっと心配になってしまいました。
糖質制限食を続けている場合、Cペプタイド値が下がるDATAが
あれば安心して続けていけるのですが・・・・
教えて頂ければと思います。
2011/07/09(Sat) 20:16 | URL | けい | 【編集】
けい さん。
もしかしたら、人類のご先祖のころの、基礎分泌インスリンの基準値は
現行より低い可能性があります。
空腹時血糖値が80mgくらいの正常人でインスリンが2μU/ml(基準値3~10)の人もいました。
私も、2.5→3.1→2.4とかいったりきたりしています。
もしかしたら、人類のご先祖のころの、基礎分泌インスリンの基準値は
現行より低い可能性があります。
空腹時血糖値が80mgくらいの正常人でインスリンが2μU/ml(基準値3~10)の人もいました。
私も、2.5→3.1→2.4とかいったりきたりしています。
2011/07/11(Mon) 15:45 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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