FC2ブログ
ダイエット清涼飲料の飲みすぎは禁物、胴囲の増加が飲まない人の6倍に
こんにちは。

日経メディカル別冊編集のウェブ版に

「ダイエット清涼飲料の飲みすぎは禁物、胴囲の増加が飲まない人の6倍に」

という記事が載りました。

2011年6月24日~28日に開催された第71回米国糖尿病学会で発表された研究報告の紹介です。

384人を計9.6年観察しての結果です。

結論として、毎日2本以上のダイエット清涼飲料を飲んでいる群では、胴囲が平均4.74cm増えており、飲まない人の6倍に達していたとのことです。

演者らは、

「加糖飲料の消費を減らそうという努力は、ダイエット飲料の消費拡大につながっている。しかし、今回の結果は、ダイエット飲料の消費拡大に思わぬ落とし穴があることを示した」

と結論。

その上で、

「カロリーを減らすためにダイエット炭酸飲料の消費を促すことは、必ずしも賢明な対策とは言いがたい。カロリーはゼロかもしれないが、もたらす結果は期待通りではない」

と述べています。

この結果は、性別、登録時の胴囲、年齢、人種、教育水準、地域、余暇時の運動、糖尿病、喫煙状態およびフォローアップ期間の長さで補正した後のものです。

こうなると、カロリーゼロで何故、胴囲が増えるのかという疑問が湧いてきます。

記事にはこれ以上の記載はありませんが、上記の如く運動などの補正はしてあります。

記載がないので、ここからは想像に過ぎませんが、毎日2本以上のダイエット清涼飲料を飲んでいる群は、それ以外にも食生活全般が肥満しやすいスタイルと言うことなのでしょうか?

毎日2本以上のダイエット清涼飲料を飲んでいて、それ以外も糖質制限食なら、胴囲が増えるとは思えません。

毎日2本以上のダイエット清涼飲料を飲んでいる群は、おそらく炭水化物も結構摂取する食生活スタイルである可能性が高いと思います。



江部康二


以下は日経メディカル別冊編集のウェブ版・学会ダイジェストからの転載です。

☆☆☆☆☆ 

学会ダイジェスト:第71回米国糖尿病学会2011.6.27
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/ada2011/201106/520445.html
2011年6月24日~28日 San Diego, U.S.A.

2011. 6. 26
『ダイエット清涼飲料の飲みすぎは禁物、胴囲の増加が飲まない人の6倍に』
関連ジャンル: 糖尿病 メタボリックシンドローム 肥満 サプリ・食品
テキサス大学サンアントニオ健康科学センターのSharon P Fowler氏

ダイエット清涼飲料を1日2本以上飲んでいる人は、胴囲の増加が飲まない人の6倍に達していることが報告された。サンアントニオ長寿高齢化研究(SALSA)により明らかになったもので、テキサス大学サンアントニオ健康科学センターのSharon P Fowler氏(写真)らが、6月24日から米サンディエゴで開催されている米国糖尿病学会(ADA2011)で発表した。

カロリーゼロをうたうダイエット清涼飲料の消費は、肥満やメタボリック症候群および糖尿病の発症増加と関係していると言われてきた。演者らは、これらの関係を検証するため、サンアントニオ長寿高齢化研究(San Antonio Longitudinal Study of Aging ;SALSA)の参加者を対象に、ダイエット清涼飲料の消費が胴囲に及ぼす影響を調べた。胴囲は、内臓脂肪の指標であり、また糖尿病や心血管疾患、癌および他の慢性疾患の主たる危険因子として広く使われている。

対象は、SALSA参加者のうち、登録時にダイエット清涼飲料の消費に関するデータを収集できていた384人。これを1日当たりのダイエット清涼飲料の消費量ごとに、0本、0.5本未満、0.5~1本未満、1~2本未満、2本以上の5群に層別化して、解析を行った。人種、教育水準において一部に有意差が見られたほかは、それぞれの対象群は同様の背景であった。

登録時から平均3.6年間隔で3回のフォローアップ検査を行い、身長、体重、胴囲およびダイエット清涼飲料の消費量について変化を追った。データは共分散分析(ANCOVA)を用いて解析し、各群の平均胴囲変化を全てのフォローアップ期間で比較した。なお、結果は、性別、登録時の胴囲、年齢、人種、教育水準、地域、余暇時の運動、糖尿病、喫煙状態およびフォローアップ期間の長さで補正した。

計9.6年追跡した結果、全体で見ると、ダイエット清涼飲料の消費群は、胴囲が2.11±0.33cm増加していたが、非消費群では0.76±0.24cmの増加にとどまっていた(p<0.01)。また、ダイエット清涼飲料消費と胴囲の変化の間には、正の関係が確認された(p<0.001)。各群でみると、毎日2本以上のダイエット清涼飲料を飲んでいる群では胴囲が平均4.74cm増えており、飲まない人の6倍に達していた(p<0.001)。

今回の結果をもとに演者らは、「加糖飲料の消費を減らそうという努力は、ダイエット飲料の消費拡大につながっている。しかし、今回の結果は、ダイエット飲料の消費拡大に思わぬ落とし穴があることを示した」と結論。その上で、「カロリーを減らすためにダイエット炭酸飲料の消費を促すことは、必ずしも賢明な対策とは言いがたい。カロリーはゼロかもしれないが、もたらす結果は期待通りではない」などと指摘した。
(日経メディカル別冊編集)

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
カロリー制限は
糖質制限を始めて五ヶ月が経ちます。特にカロリー制限は必要ないというので、ジュース、お菓子、ご飯、パン、麺類を全く食べずに豆腐、厚揚げ、鶏ムネ肉、ゆで卵を食べていましたが、かなり太ってしまいました。原因は食べ物全ての味付けにマヨネーズ(キューピー)をつけて食べていたからだと思います。糖質を食べなくてもカロリー過剰なら太るのではないでしょうか?
2011/06/29(Wed) 12:39 | URL | 吉田健康 | 【編集
Re: カロリー制限は
吉田健康 さん。

仰有るとおりです。

2011/04/19のブログ「糖質制限食と体重減少」
をご参照頂けば幸いです。
2011/06/29(Wed) 13:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
普通のスポーツ飲料がダメなので
江部先生こんばんは。
暑い日が続いています。
私は昨年までは、肥満体75キロでしたので、暑さが堪えましたが、今年は50キロに落としましたので、暑さに強くなりました(笑)。
しかし熱中対策はしっかりとらないと不味いと思っています。
これまでスポーツ飲料を飲んでましたが、糖尿人になったので、それも出来ません。
クエン酸と少量の塩分とラカントSを水に溶かして飲む。
下記の会社のカロリーゼロタイプのモノを利用する。
http://web.ako-kasei.co.jp/PR/necchuu/

他の糖尿の方はどのような対策をされているのでしょうか?
2011/06/29(Wed) 21:22 | URL | 摂津のエクレア | 【編集
NO TITLE
江部先生

いつもお世話になっております。糖質制限を始めて約三ヶ月、2月に10.4だったA1Cも5月末には5.2まで下がり、次の検査が楽しみです。

さて、このダイエット清涼飲料の記事は私も読み、なんとなく腑に落ちない点を感じたのは私だけでしょうか。

私が大昔に習った統計学では、相関性があるということと因果関係とは違うということを力説されていました。原因と結果が逆のこともあるし、隠れた原因に起因する二つの事象を見ているに過ぎないことも多いということです。

今回も元の報文にあたった訳ではないので明確ではないのですが、「太り気味の人はダイエット飲料を飲む傾向が多い」という事実を逆の視点で言っただけなのではないでしょうか。統計的にどのような補正をしたかにもよりますけど。

印象からすると、なんかこの報告はうそっぽく感じます。

2011/06/30(Thu) 08:54 | URL | しゅん | 【編集
Re: NO TITLE
リンダ さん。

結果オーライですので、「タイ米茹でこぼし」
リンダさんの場合はOKと思いますよ。
2011/06/30(Thu) 21:59 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 普通のスポーツ飲料がダメなので
摂津のエクレア さん。

糖尿人の水分補給。

「クエン酸と少量の塩分とラカントSを水に溶かして飲む。」

スポーツなどで汗をたくさんかいた時にはとてもいいと思います。
http://web.ako-kasei.co.jp/PR/necchuu/  熱中対策水もいいですね。

汗をそんなにかいてなければ、水やお茶で充分です。

2011/06/30(Thu) 22:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生、はじめまして。

このエントリーで書かれている件ですが、
日経メディカル別冊編集の記事の他にも
別のニュースソースがあります。
但し、英国のデイリー・メールというタブロイド紙の記事ですが・・・。(英文)
http://www.dailymail.co.uk/health/article-2009055/Why-guzzling-diet-drink-make-fatter--trigger-appetite.html

こちらの記事では、Professor Helen Hazuda(共同研究者の方でしょうか?)
へのインタビューが元になっているようです。
その中では「アスパルテームが膵臓内の損傷に少なからず影響を与えているということが判明」
という事や、
「人工甘味料は食欲を促進させ、満足感を感知する脳の細胞に損傷を与えます。砂糖のような自然の糖分の不足により、さらに甘いものへの欲求が増す」
というような事が書かれているようです(少なくとも日本語訳の記事では)

ちなみに、いま日本のインターネット上では、この記事をソースとして書かれた
記事やblogエントリーが山のように存在しています。
2011/07/11(Mon) 20:02 | URL | まつだ | 【編集
Re: タイトルなし
まつだ さん。

情報ありがとうございます。
2011/07/11(Mon) 20:16 | URL | ドクター江部 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可