2011年04月21日 (木)
こんにちは。
A)『糖質摂取で血糖値上昇→インスリン追加分泌→脂肪細胞表面にGLUT4発現→血糖を取り込んで中性脂肪に合成して脂肪細胞内に蓄積』
B)『糖質摂取で血糖値上昇→肝臓が約50%を取り込んで中性脂肪合成→中性脂肪はVLDLとして血中に放出→余剰の中性脂肪は脂肪細胞に取り込まれて蓄積』
普通に糖質を摂取しているときは、A)B)のプロセスで中性脂肪が脂肪細胞に蓄積され、体脂肪が増えていきます。
それでも、筋肉量がしっかりあって基礎代謝が多い人は、『食事で蓄えられた中性脂肪』と、『空腹時や睡眠時に消費される中性脂肪』のバランスがとれていて、肥満(脂肪蓄積)は生じずにすみます。
中年で筋肉量が減り、基礎代謝も減少すれば
『食事で蓄えられた中性脂肪』 > 『空腹時や睡眠時に消費される中性脂肪』
となり、肥満が始まります。
インスリンが追加分泌されればその量に応じて、GLUT4が脂肪細胞や筋肉細胞表面に発現してくるわけです。インスリンの量が多ければ、細胞表面に発現するGLUT4の数が増えます。
糖輸送体(GLUT)は1~14まで報告されています。GLUT4は筋肉細胞と脂肪細胞に特異的で、インスリンにより細胞表面にトランスロケーションするという、他の13種の糖輸送体にはない特徴を持っています。
スーパー糖質制限食なら、血糖値はほとんど上昇しないし、食後の追加分泌インスリンはせいぜい2倍くらいです。
これくらいのインスリン量なら、脂肪細胞や筋肉細胞の表面に発現するGLUT4の数はごくわずかです。
従って、脂肪細胞が血糖値を取り込んで、中性脂肪に変えて備蓄することもほとんどありません。
それどころか、ステーキを食べている最中にも、脂肪は分解されて脂肪酸やケトン体となり、筋肉や体の組織で利用されているのです。
即ち、スーパー糖質制限食で高タンパク・高脂質で高カロリーの食事をしても、インスリンはほとんど分泌されないので、脂肪細胞表面に発現するGLUT4の数は極少なく、ブドウ糖を中性脂肪に変える回路はほとんど働きません。
また糖質を摂取して上昇した血糖は、インスリンとは無関係に肝臓で約50%が取り込まれ、残りは大循環に回ります。
肝臓に取り込まれたブドウ糖は、グリコーゲンとして蓄えられますが、余剰のブドウ糖は中性脂肪に変換されます。
スーパー糖質制限食なら、食後血糖値はほとんど上昇しないので、肝臓に取り込まれるブドウ糖もほとんどありません。従って肝臓で合成する中性脂肪もほとんどありません。
A)『糖質摂取で血糖値上昇→インスリン追加分泌→脂肪細胞表面にGLUT4発現→血糖を取り込んで中性脂肪に合成して脂肪細胞内に蓄積』
B)『糖質摂取で血糖値上昇→肝臓が約50%を取り込んで中性脂肪合成→中性脂肪はVLDLとして血中に放出→余剰の中性脂肪は脂肪細胞に取り込まれて蓄積』
糖質を摂取したときに認められるA)B)のパターンが、スーパー糖質制限食実践ならほとんどないので、中性脂肪が脂肪細胞に蓄積されにくいのです。
糖質摂取とインスリン分泌で太りやすい理由、糖質制限食でやせやすい理由、お分りいただけたでしょうか。
江部康二
A)『糖質摂取で血糖値上昇→インスリン追加分泌→脂肪細胞表面にGLUT4発現→血糖を取り込んで中性脂肪に合成して脂肪細胞内に蓄積』
B)『糖質摂取で血糖値上昇→肝臓が約50%を取り込んで中性脂肪合成→中性脂肪はVLDLとして血中に放出→余剰の中性脂肪は脂肪細胞に取り込まれて蓄積』
普通に糖質を摂取しているときは、A)B)のプロセスで中性脂肪が脂肪細胞に蓄積され、体脂肪が増えていきます。
それでも、筋肉量がしっかりあって基礎代謝が多い人は、『食事で蓄えられた中性脂肪』と、『空腹時や睡眠時に消費される中性脂肪』のバランスがとれていて、肥満(脂肪蓄積)は生じずにすみます。
中年で筋肉量が減り、基礎代謝も減少すれば
『食事で蓄えられた中性脂肪』 > 『空腹時や睡眠時に消費される中性脂肪』
となり、肥満が始まります。
インスリンが追加分泌されればその量に応じて、GLUT4が脂肪細胞や筋肉細胞表面に発現してくるわけです。インスリンの量が多ければ、細胞表面に発現するGLUT4の数が増えます。
糖輸送体(GLUT)は1~14まで報告されています。GLUT4は筋肉細胞と脂肪細胞に特異的で、インスリンにより細胞表面にトランスロケーションするという、他の13種の糖輸送体にはない特徴を持っています。
スーパー糖質制限食なら、血糖値はほとんど上昇しないし、食後の追加分泌インスリンはせいぜい2倍くらいです。
これくらいのインスリン量なら、脂肪細胞や筋肉細胞の表面に発現するGLUT4の数はごくわずかです。
従って、脂肪細胞が血糖値を取り込んで、中性脂肪に変えて備蓄することもほとんどありません。
それどころか、ステーキを食べている最中にも、脂肪は分解されて脂肪酸やケトン体となり、筋肉や体の組織で利用されているのです。
即ち、スーパー糖質制限食で高タンパク・高脂質で高カロリーの食事をしても、インスリンはほとんど分泌されないので、脂肪細胞表面に発現するGLUT4の数は極少なく、ブドウ糖を中性脂肪に変える回路はほとんど働きません。
また糖質を摂取して上昇した血糖は、インスリンとは無関係に肝臓で約50%が取り込まれ、残りは大循環に回ります。
肝臓に取り込まれたブドウ糖は、グリコーゲンとして蓄えられますが、余剰のブドウ糖は中性脂肪に変換されます。
スーパー糖質制限食なら、食後血糖値はほとんど上昇しないので、肝臓に取り込まれるブドウ糖もほとんどありません。従って肝臓で合成する中性脂肪もほとんどありません。
A)『糖質摂取で血糖値上昇→インスリン追加分泌→脂肪細胞表面にGLUT4発現→血糖を取り込んで中性脂肪に合成して脂肪細胞内に蓄積』
B)『糖質摂取で血糖値上昇→肝臓が約50%を取り込んで中性脂肪合成→中性脂肪はVLDLとして血中に放出→余剰の中性脂肪は脂肪細胞に取り込まれて蓄積』
糖質を摂取したときに認められるA)B)のパターンが、スーパー糖質制限食実践ならほとんどないので、中性脂肪が脂肪細胞に蓄積されにくいのです。
糖質摂取とインスリン分泌で太りやすい理由、糖質制限食でやせやすい理由、お分りいただけたでしょうか。
江部康二
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