2011年04月07日 (木)
こんばんは。
今回は、糖質制限食とケトン体について、たかあきさんから、コメント・質問をいただきました。
【11/04/05 たかあき
ケトン体ますます上昇
江部先生、こんにちは。
やっと春らしくなって参りましたね。
さて、今日定期検診に行って参りました。
体重と体脂肪の減少が停滞しておりますが、おかげさまで肝臓、腎臓、コレステロールの値は
全部正常範囲内に入りました。
ありがとうございます。
ところで、ケトン体ですが、スーパー糖質制限開始から丸1年の今年の二月に
初めて+になったのですが、今回は3+になっていました。
先生の著作では、初期にこうしたことが起こると記述されていたと思います。
先月、今月のデータが示しているのは、私の体はこれから本当の意味で糖質制限の効果がでてくるということなのでしょうか?
それともなにかほかのことを意味しているのでしょうか?
また、私以外にも同様の現象が起きている人はいらっしゃいますでしょうか?
先生は以前にもまして大車輪のご活躍で、超ご多忙と存じております。
機会がございましたらご教示いただければ幸せです。】
たかあきさん。
糖質制限食実践で、
『肝臓、腎臓、コレステロールの値は全部正常範囲内に入りました。』
よかったですね。
スーパー糖質制限食の場合、総摂取エネルギーに対する比率は
<脂質56%、蛋白質、32%、糖質12%>
くらいです。
スーパー糖質制限食を実践すれば、初期の段階では、血中ケトン体は、2000~3000μM/L(26~122)くらいに上昇し尿中ケトン体が陽性となります。
その後、3ヶ月から6ヶ月くらいで、血中ケトン体は数百~1200μM/Lくらいに落ち着き、尿中ケトン体は陰性となります。
心筋や骨格筋が、活発に効率よくケトン体を利用するようになり、腎臓のケトン体再吸収も増加するからと考えられます。
血中ケトン体が数百~1200μM/Lくらいで、尿中ケトン体は陰性というのが、農耕が始まる以前、即ち人類皆糖質制限食だった頃の人類の基準値と思われます。
時々糖質制限食3年目くらいの患者さんでも、たかあきさんと同様に尿中ケトン体が陽性のことがあります。
このような方の血中ケトン体を測定したら、2000~3000μM/Lくらいありました。
野菜も少量にして、非常に厳格な糖質制限食(総摂取エネルギーに対する比率が数%以下)を実践していると、1年、2年、3年目でも、血中ケトン体は2000~3000μM/Lとなります。
この場合は、さすがに心筋や骨格筋や体細胞で、全てのケトン体を利用しきれないので、尿中に排泄されると考えられます。
難治性小児てんかんの治療食として、ケトン食があります。
総摂取エネルギーの75~80%が脂質であり、究極の糖質制限食と言えます。
ケトン食実践の小児においては、1年目、2年目、3年目でも尿中ケトン体は陽性のようです。
おそらく血中ケトン体は、2000~3000μM/Lレベル以上と思われます。
人類の本来の食生活が糖質制限食です。
しかし当然、野菜や少量の果物・ナッツ類は、ご先祖も摂取していたと思います。
従って、人類は総摂取エネルギーの約12~15%くらいが糖質で、残りは脂質・蛋白質を摂取しながら、400万年進化してきたと考えられます。
そして血中ケトン体が数百~1200μM/Lレベルなら、しっかり利用し再吸収してきたものと考えられます。
しかし、ケトン食や超厳格な糖質制限食で、血中ケトン体が2000~3000μM/Lレベルの場合は、
さすがに利用しきれず、再吸収もしきれないと考えられます。
人類の長い進化の歴史においても、ケトン食レベルの究極の糖質制限食は、経験していなかったものと考えられます。
江部康二
今回は、糖質制限食とケトン体について、たかあきさんから、コメント・質問をいただきました。
【11/04/05 たかあき
ケトン体ますます上昇
江部先生、こんにちは。
やっと春らしくなって参りましたね。
さて、今日定期検診に行って参りました。
体重と体脂肪の減少が停滞しておりますが、おかげさまで肝臓、腎臓、コレステロールの値は
全部正常範囲内に入りました。
ありがとうございます。
ところで、ケトン体ですが、スーパー糖質制限開始から丸1年の今年の二月に
初めて+になったのですが、今回は3+になっていました。
先生の著作では、初期にこうしたことが起こると記述されていたと思います。
先月、今月のデータが示しているのは、私の体はこれから本当の意味で糖質制限の効果がでてくるということなのでしょうか?
それともなにかほかのことを意味しているのでしょうか?
また、私以外にも同様の現象が起きている人はいらっしゃいますでしょうか?
先生は以前にもまして大車輪のご活躍で、超ご多忙と存じております。
機会がございましたらご教示いただければ幸せです。】
たかあきさん。
糖質制限食実践で、
『肝臓、腎臓、コレステロールの値は全部正常範囲内に入りました。』
よかったですね。
スーパー糖質制限食の場合、総摂取エネルギーに対する比率は
<脂質56%、蛋白質、32%、糖質12%>
くらいです。
スーパー糖質制限食を実践すれば、初期の段階では、血中ケトン体は、2000~3000μM/L(26~122)くらいに上昇し尿中ケトン体が陽性となります。
その後、3ヶ月から6ヶ月くらいで、血中ケトン体は数百~1200μM/Lくらいに落ち着き、尿中ケトン体は陰性となります。
心筋や骨格筋が、活発に効率よくケトン体を利用するようになり、腎臓のケトン体再吸収も増加するからと考えられます。
血中ケトン体が数百~1200μM/Lくらいで、尿中ケトン体は陰性というのが、農耕が始まる以前、即ち人類皆糖質制限食だった頃の人類の基準値と思われます。
時々糖質制限食3年目くらいの患者さんでも、たかあきさんと同様に尿中ケトン体が陽性のことがあります。
このような方の血中ケトン体を測定したら、2000~3000μM/Lくらいありました。
野菜も少量にして、非常に厳格な糖質制限食(総摂取エネルギーに対する比率が数%以下)を実践していると、1年、2年、3年目でも、血中ケトン体は2000~3000μM/Lとなります。
この場合は、さすがに心筋や骨格筋や体細胞で、全てのケトン体を利用しきれないので、尿中に排泄されると考えられます。
難治性小児てんかんの治療食として、ケトン食があります。
総摂取エネルギーの75~80%が脂質であり、究極の糖質制限食と言えます。
ケトン食実践の小児においては、1年目、2年目、3年目でも尿中ケトン体は陽性のようです。
おそらく血中ケトン体は、2000~3000μM/Lレベル以上と思われます。
人類の本来の食生活が糖質制限食です。
しかし当然、野菜や少量の果物・ナッツ類は、ご先祖も摂取していたと思います。
従って、人類は総摂取エネルギーの約12~15%くらいが糖質で、残りは脂質・蛋白質を摂取しながら、400万年進化してきたと考えられます。
そして血中ケトン体が数百~1200μM/Lレベルなら、しっかり利用し再吸収してきたものと考えられます。
しかし、ケトン食や超厳格な糖質制限食で、血中ケトン体が2000~3000μM/Lレベルの場合は、
さすがに利用しきれず、再吸収もしきれないと考えられます。
人類の長い進化の歴史においても、ケトン食レベルの究極の糖質制限食は、経験していなかったものと考えられます。
江部康二
江部先生
ご多忙のところ、わざわざご回答くださいましてまことにありがとうございました。
スーパー糖質制限にすっかり慣れて、「厳格に」やているという感覚はなかったのですが、
少し緩めてもいいようですね(^^:;)。
たまには、糖質を少し楽しんでみます。
ありがとうございました。
ご多忙のところ、わざわざご回答くださいましてまことにありがとうございました。
スーパー糖質制限にすっかり慣れて、「厳格に」やているという感覚はなかったのですが、
少し緩めてもいいようですね(^^:;)。
たまには、糖質を少し楽しんでみます。
ありがとうございました。
2011/04/08(Fri) 11:17 | URL | たかあき | 【編集】
江部先生 はじめまして。
せいこと申します。46歳、仕事を持つ主婦です。
昨年(2010年)5月より、断酒によるダイエットを始め、7kg痩せました。
しかし、年末年始からリバウンドし3kg増加。
そんな時、江部先生の「京都の名医がおしえる やせる食べ方」という本に出会いました。
今まで、お酒が太る元凶だと思い込んでいたので、
真犯人は糖質だったと知り、まさに目からウロコが落ちる思いでした。
スーパー糖質制限食を約一か月続けたところ、元の体重に戻り
現在体重42kg(身長155cm)です。
痩せすぎてしまうのが心配で、朝食だけパン食に戻したところ、
最近毎日のように、午前11時過ぎになると猛烈な空腹感に襲われ、
発汗し 体中汗だくになります。
以前、糖質制限を始める前は、夕方たまに このような症状になったことがありました。
私は糖尿病と診断されたことはありません。
しかし会社の健康診断は空腹血糖値ですので、もしかしたら糖尿病予備軍なのかも知れません。
実父も糖尿病でした。(父は食事制限により、80歳の今も元気です)
やはり、スーパー糖質制限食に戻したほうが良いのでしょうか?
ちなみに、朝食のメニューは 小さいオレンジ1個と トースト1枚
無糖ヨーグルト(ラカント入り)です。
おばさんですが、やはり女性ですので、ビタミンC摂取も必要かと思い、オレンジを食べています。
ヨーグルトは便通対策です。
体の為によかれと思っていたことが、体の負担になっているのならば
やめます。
もし、よろしければアドバイスお願いいたします。
せいこと申します。46歳、仕事を持つ主婦です。
昨年(2010年)5月より、断酒によるダイエットを始め、7kg痩せました。
しかし、年末年始からリバウンドし3kg増加。
そんな時、江部先生の「京都の名医がおしえる やせる食べ方」という本に出会いました。
今まで、お酒が太る元凶だと思い込んでいたので、
真犯人は糖質だったと知り、まさに目からウロコが落ちる思いでした。
スーパー糖質制限食を約一か月続けたところ、元の体重に戻り
現在体重42kg(身長155cm)です。
痩せすぎてしまうのが心配で、朝食だけパン食に戻したところ、
最近毎日のように、午前11時過ぎになると猛烈な空腹感に襲われ、
発汗し 体中汗だくになります。
以前、糖質制限を始める前は、夕方たまに このような症状になったことがありました。
私は糖尿病と診断されたことはありません。
しかし会社の健康診断は空腹血糖値ですので、もしかしたら糖尿病予備軍なのかも知れません。
実父も糖尿病でした。(父は食事制限により、80歳の今も元気です)
やはり、スーパー糖質制限食に戻したほうが良いのでしょうか?
ちなみに、朝食のメニューは 小さいオレンジ1個と トースト1枚
無糖ヨーグルト(ラカント入り)です。
おばさんですが、やはり女性ですので、ビタミンC摂取も必要かと思い、オレンジを食べています。
ヨーグルトは便通対策です。
体の為によかれと思っていたことが、体の負担になっているのならば
やめます。
もし、よろしければアドバイスお願いいたします。
江部先生こんにちは
糖尿予備軍だと思い糖質制限しており
DVDや本も参考にさせていただいてます
神奈川県のsei(女)です
夫のことで質問なのですが
健康診断でリパーゼが232 U/1ととても高いようです
膵臓の値のようなので膵臓を休める糖質制限食がいいと思って5日くらい前から一緒にはじめたのですが
今日DVDを見直していたら膵臓疾患の人はよくないみたいですね…
まだ詳しく検査もしていませんので疾患があるのかも不明ですが
このリパーゼが高いと糖質制限はやめたほうがいいでしょうか?
ちなみにCRP 0.08
腎機能は正常範囲
空腹時血糖115
HbA1c4.9
アミラーゼ186
となっています
お忙しいところ恐縮ですが教えていただけると幸いです
糖尿予備軍だと思い糖質制限しており
DVDや本も参考にさせていただいてます
神奈川県のsei(女)です
夫のことで質問なのですが
健康診断でリパーゼが232 U/1ととても高いようです
膵臓の値のようなので膵臓を休める糖質制限食がいいと思って5日くらい前から一緒にはじめたのですが
今日DVDを見直していたら膵臓疾患の人はよくないみたいですね…
まだ詳しく検査もしていませんので疾患があるのかも不明ですが
このリパーゼが高いと糖質制限はやめたほうがいいでしょうか?
ちなみにCRP 0.08
腎機能は正常範囲
空腹時血糖115
HbA1c4.9
アミラーゼ186
となっています
お忙しいところ恐縮ですが教えていただけると幸いです
せいこ さん。
機能性低血糖症と思います。
トーストをやめて、おかずしっかり摂取でよいですねす。
少量の果物やヨーグルトは大丈夫でしょう。
つらくなければスーパー糖質制限食がいいです。
やや緩めの糖質制限食で、機能性低血糖を生じないていどなら、それでもいいと思います。
機能性低血糖症と思います。
トーストをやめて、おかずしっかり摂取でよいですねす。
少量の果物やヨーグルトは大丈夫でしょう。
つらくなければスーパー糖質制限食がいいです。
やや緩めの糖質制限食で、機能性低血糖を生じないていどなら、それでもいいと思います。
2011/04/08(Fri) 16:46 | URL | ドクター江部 | 【編集】
sei さん。
DVDや本のご購入ありがとうございます。
膵炎は要注意というのは、炎症が活動性の場合です。
自覚症状として腹痛や背部痛があり、検査データでは、CRP陽性や白血球数増多などがある時です。
「リパーゼが232 U/1、CRP 0.08、腎機能は正常範囲
空腹時血糖115、HbA1c4.9、アミラーゼ186 」
確かにリパーゼが高値ですね。
ただ自覚症状もなく、CRP陽性や白血球数増多もありませんので、
糖質制限食実践できると思います。
万一、リパーゼが増加するようなことがあれば、その時は中止していただけばと思います。
DVDや本のご購入ありがとうございます。
膵炎は要注意というのは、炎症が活動性の場合です。
自覚症状として腹痛や背部痛があり、検査データでは、CRP陽性や白血球数増多などがある時です。
「リパーゼが232 U/1、CRP 0.08、腎機能は正常範囲
空腹時血糖115、HbA1c4.9、アミラーゼ186 」
確かにリパーゼが高値ですね。
ただ自覚症状もなく、CRP陽性や白血球数増多もありませんので、
糖質制限食実践できると思います。
万一、リパーゼが増加するようなことがあれば、その時は中止していただけばと思います。
2011/04/08(Fri) 17:20 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お忙しい中早々に返事を頂きましてありがとうございました!
わかりました!
良かったです
お弁当も糖質制限食にしていますので
このままスーパーで頑張ります
私はダイエットも兼ねますので痩せたらご報告いたします(^▽^)
わかりました!
良かったです
お弁当も糖質制限食にしていますので
このままスーパーで頑張ります
私はダイエットも兼ねますので痩せたらご報告いたします(^▽^)
江部先生、はじめまして。
私は、家畜用飼料の販売を生業と致しております、兵庫県の近藤と申します。また、2型糖尿病患者でもあります。
先生の著書は随分拝読させて戴きましたが・・・、中でも今私が取り組んでおります畜産技術と密接に関係ある「GLUT4」に、特に関心を深く抱きました。
特に、豚の胸最長筋(ロース)の最大発育期に於いて、敢えて!!、リジンもしくはメチオニンの(日本家畜飼養標準に対する)充足率を70%まで制限させ、その代替としてNFE(可溶性無窒素物≒炭水化物)を充てると・・・、
明らかに!有意に!、胸最長筋内にサシ(マーベリング)が増加して参ります。
↑余談となりすみません。
私の場合、糖質0とまでは未だいっておりませんが・・・、
必ず食前にはNDF(ニュートラルデタージェントファイバー)の中でも、ADF(アシッドデタージェントファイバー)を出来るだけ先に食べると(胃の基底部に投入するイメージ)、A1cも随分減少してきました。
今のところ、腎臓、肝臓、それに膵臓機能に異常は診られない糖尿患者ですので、ぼちぼち江部先生ご推奨の・・・「エネルギー依存をケトン体に!!」変えていこうと思っています。
これからのご活躍を、お祈りいたしております。
失礼いたしました。
私は、家畜用飼料の販売を生業と致しております、兵庫県の近藤と申します。また、2型糖尿病患者でもあります。
先生の著書は随分拝読させて戴きましたが・・・、中でも今私が取り組んでおります畜産技術と密接に関係ある「GLUT4」に、特に関心を深く抱きました。
特に、豚の胸最長筋(ロース)の最大発育期に於いて、敢えて!!、リジンもしくはメチオニンの(日本家畜飼養標準に対する)充足率を70%まで制限させ、その代替としてNFE(可溶性無窒素物≒炭水化物)を充てると・・・、
明らかに!有意に!、胸最長筋内にサシ(マーベリング)が増加して参ります。
↑余談となりすみません。
私の場合、糖質0とまでは未だいっておりませんが・・・、
必ず食前にはNDF(ニュートラルデタージェントファイバー)の中でも、ADF(アシッドデタージェントファイバー)を出来るだけ先に食べると(胃の基底部に投入するイメージ)、A1cも随分減少してきました。
今のところ、腎臓、肝臓、それに膵臓機能に異常は診られない糖尿患者ですので、ぼちぼち江部先生ご推奨の・・・「エネルギー依存をケトン体に!!」変えていこうと思っています。
これからのご活躍を、お祈りいたしております。
失礼いたしました。
2012/02/20(Mon) 05:58 | URL | 兵庫 近藤雅朗 | 【編集】
兵庫 近藤雅朗 さん。
拙著のご購入ありがとうございます。
ADF(アシッドデタージェントファイバー)は人間の胃では消化できないのでしょうか?
拙著のご購入ありがとうございます。
ADF(アシッドデタージェントファイバー)は人間の胃では消化できないのでしょうか?
2012/02/20(Mon) 16:00 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ADFの中でもリグニンはpH2以下の胃酸でも分解しません。リグニンの定義の中には・・・、「72%の濃硫酸でも分解しないもの」っていうのがございます。
肉牛の骨格筋(特に胸最長筋)にマーベリングを入れる条件の一つには、継続的にインシュリンの分泌濃度を維持させておく必要があるのですが・・・、
牛にとっても消化率や消化速度の遅い、しかもルーメン内ではVFA(揮発性脂肪酸)としてプロピオン酸産生をし難い繊維質飼料(VFA酢酸など)に於いては・・・、
インシュリン分泌は抑制されてしまい、サシは入りにくく、またHbA1cもず~っと抑えられてしまうと考えています。
ただひとつだけ心配しているのは・・・、
糖質0食事を継続した場合、体脂肪導引によるケトージス、それによるトランス脂肪酸・・・、そしてそれ由来の・・・、「脂肪壊死症」or「アクリルアミド」?の生成とかはどうなんでしょうか???。
肉牛の骨格筋(特に胸最長筋)にマーベリングを入れる条件の一つには、継続的にインシュリンの分泌濃度を維持させておく必要があるのですが・・・、
牛にとっても消化率や消化速度の遅い、しかもルーメン内ではVFA(揮発性脂肪酸)としてプロピオン酸産生をし難い繊維質飼料(VFA酢酸など)に於いては・・・、
インシュリン分泌は抑制されてしまい、サシは入りにくく、またHbA1cもず~っと抑えられてしまうと考えています。
ただひとつだけ心配しているのは・・・、
糖質0食事を継続した場合、体脂肪導引によるケトージス、それによるトランス脂肪酸・・・、そしてそれ由来の・・・、「脂肪壊死症」or「アクリルアミド」?の生成とかはどうなんでしょうか???。
2012/05/21(Mon) 22:02 | URL | 近藤雅朗 | 【編集】
江部先生、ご返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
NDF-ADF≒ヘミセルロース・・・と便宜上考えられています。よって、ADFの中身はセルロース及びそれ以上の木質化した細胞壁物質(リグニンなど)となります。私共糖尿病患者にとり特に期待すべき繊維は、リグニンだと思っています。
なぜなら、リグニンの定義の一つには・・・、
「72%の濃硫酸にも溶けないもの」という部分があるからです。
よって(詳しくは存じませんが)、pH2前後の胃酸(塩酸)ごとき?でリグニンは、びくともしないと思っているからです。
NDF-ADF≒ヘミセルロース・・・と便宜上考えられています。よって、ADFの中身はセルロース及びそれ以上の木質化した細胞壁物質(リグニンなど)となります。私共糖尿病患者にとり特に期待すべき繊維は、リグニンだと思っています。
なぜなら、リグニンの定義の一つには・・・、
「72%の濃硫酸にも溶けないもの」という部分があるからです。
よって(詳しくは存じませんが)、pH2前後の胃酸(塩酸)ごとき?でリグニンは、びくともしないと思っているからです。
2012/05/22(Tue) 04:17 | URL | 近藤雅朗 | 【編集】
江部先生、ご返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
NDF-ADF≒「ヘミセルロース」 便宜上家畜栄養学上は(←)この様に考えられています。
我々糖尿病患者にとり繊維質の摂取に於いて興味深く考えております事は、このADFの中身についてです。
特に、「リグニン」の定義の一つには・・・、
「72%の濃硫酸にもとけないもの」というのがあるからです。pH2前後の胃酸(塩酸)ごとき?では、けっして「リグニン」はびくともしないと考えられるからです。
結果において・・・、
私のHbA1cの低減に効果があった事実と、肉牛への飼料給与前にルーメン(第一胃)マットを形成させ”サシ入れを抑制”させる事双方に共通している食事方法には・・・、
食前に、ストマック及びルーメン基底部に出来るだけADF含有量の多い繊維を摂取することではないかと考えております。
失礼いたしました。
NDF-ADF≒「ヘミセルロース」 便宜上家畜栄養学上は(←)この様に考えられています。
我々糖尿病患者にとり繊維質の摂取に於いて興味深く考えております事は、このADFの中身についてです。
特に、「リグニン」の定義の一つには・・・、
「72%の濃硫酸にもとけないもの」というのがあるからです。pH2前後の胃酸(塩酸)ごとき?では、けっして「リグニン」はびくともしないと考えられるからです。
結果において・・・、
私のHbA1cの低減に効果があった事実と、肉牛への飼料給与前にルーメン(第一胃)マットを形成させ”サシ入れを抑制”させる事双方に共通している食事方法には・・・、
食前に、ストマック及びルーメン基底部に出来るだけADF含有量の多い繊維を摂取することではないかと考えております。
失礼いたしました。
2012/05/22(Tue) 04:41 | URL | 近藤雅朗 | 【編集】
ADFの中身の内、「リグニン」の定義の一つに・・・、
「72%の濃硫酸でも溶けないもの」というのがありますので、おそらくpH2前後の胃酸(塩酸)ごときでは(リグニンなら)ビクともしないのでは?!と思っております。
失礼しました。
「72%の濃硫酸でも溶けないもの」というのがありますので、おそらくpH2前後の胃酸(塩酸)ごときでは(リグニンなら)ビクともしないのでは?!と思っております。
失礼しました。
2012/05/22(Tue) 04:51 | URL | 近藤雅朗 | 【編集】
近藤雅朗 様
人間の場合ですが、
糖質制限食実践で、脂肪酸-ケトン体エネルギーシステムが活性化するので
通常の基準値(26~122)より高値で、200~400~1200くらいになりますが、
インスリン作用があるていど確保されている限りは、生理的で自然なもので心配いりません。
2012年5月5日から11日までの本ブログにケトン体のことが詳しく書いてあります。
人間の場合ですが、
糖質制限食実践で、脂肪酸-ケトン体エネルギーシステムが活性化するので
通常の基準値(26~122)より高値で、200~400~1200くらいになりますが、
インスリン作用があるていど確保されている限りは、生理的で自然なもので心配いりません。
2012年5月5日から11日までの本ブログにケトン体のことが詳しく書いてあります。
2012/05/22(Tue) 10:42 | URL | ドクター江部 | 【編集】
近藤雅朗 様
HbA1cが改善しておられますので、リグニンという食物繊維は期待できそうですね。
HbA1cが改善しておられますので、リグニンという食物繊維は期待できそうですね。
2012/05/22(Tue) 10:44 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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