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赤血球とブドウ糖とミトコンドリア
こんばんは。

常々、

「脳はケトン体をいつでも利用するし、ブドウ糖も利用する。」

と説明してきました。

ケトン体は肝細胞内で、

「脂肪酸→β酸化→アセチルCoA→ケトン体」

という順番で誰においても日常的に生成されていて肝臓では使用されずに、他の臓器、脳や筋肉のエネルギー源として供給されます。

脂肪酸は、血液脳関門を通過できませんが、ケトン体は通過できます。

従って、脳は脂肪酸を利用できませんが、ケトン体は利用します。

脳以外の身体の細胞は、全て脂肪酸とケトン体とブドウ糖を利用できます。

唯一赤血球だけは、ブドウ糖しか利用できません。

日常生活を営んでいるときは、心筋や骨格筋など多くの体細胞の主たるエネルギー源は脂肪酸・ケトン体であり、ブドウ糖ではありません。

赤血球・脳・網膜など特殊な細胞だけは、日常生活において、主たるエネルギー源としてブドウ糖を利用しています。これは、糖輸送体1(Glut1)を持っているからです。

Glut1は、常に細胞の表面に存在していて、血流さえあれば即血糖を取り込めます。

このことが誤解されて「脳はブドウ糖しか利用できない」という迷信が生まれたのだと思います。

心筋や骨格筋や脂肪組織の細胞の糖輸送体はGlut4であり、常は細胞内に沈んでいるので、血流があってもほとんど血糖を取り込めません。

インスリンが追加分泌されるか筋肉が収縮したとき、細胞の表面にGlut4が移動して、はじめて血糖を取り込みます。

赤血球だけがブドウ糖しか利用できないのは、ミトコンドリアを持っていないからです。

細胞内にミトコンドリアがあれば、必ず脂肪酸やケトン体を利用することができます。

太古の昔に、α-プロトバクテリアというグループの細菌が古細菌の中に取り込まれ、真核生物が誕生しました。

α-プロトバクテリアは、真核生物の細胞の中のミトコンドリアになったとされています。

このミトコンドリア、その生い立ちだけでなく、働きも大変興味深いものです。

地球上の生命体は、細菌、古細菌、真核生物の3種に分類されます。人類はもちろん真核生物です。

ミトコンドリアや細菌、古細菌、真核生物のことなども、わかる範囲でぼちぼちブログ記事にしたいと思っています。


江部康二



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テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
Re: No title
SOYU さん。

診断基準的には、あくまでも「疑い」レベルです。
食後高血糖で境界型くらいの疑いですね。

結果としてアクトスを内服されているので、糖尿病治療中となったのでしょう。
2011/02/21(Mon) 22:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
空腹時血糖値
江部先生お世話になります。
先日は小樽フィッシャーマンクラブをご紹介いただきありがとうございました。

どんなに説得しても兄はまだ病院へ行こうとしません…。

とにかく糖質制限だけは続けてと頼んでやってもらっています。

自宅での簡易式血糖測定器で空腹時血糖値と食後1時間値、食後2時間値を測るようお願いしているのですが、どうも頑固で空腹時しか測ってくれません。

ですから空腹時だけの記録になりますが、お伝えさせてください。

1月15日の時点の病院での血糖値302mg/dl

2月6日の空腹時血糖値 240mg/dl

2月13日の空腹時血糖値140mg/dl

2月20日の空腹時血糖値 104mg/dl


みるみる値が下がってきて嬉しく感じています。
兄さんに『糖質制限をすれば、確実に血糖値は下がり、体調も良くなるから、江部先生を信じて実行してください。』と伝えていて、忠実に糖質制限に励んでいるようなので本当にありがたいです。

今現在 体調が元気になっている様子で本当に安心しています。

しかし、膵臓と腎臓の機能が残されているかとても心配です。この後も病院に必ず受診してもらうよう強く勧めていきます。

その際は糖質制限食を実行していることを伝え、これまでの自宅で測った血糖値の記録と先生の本を持参するのを忘れるなと念を押してます。

とにかく糖質制限食で兄は窮地から脱出できたと喜んでいます。

江部先生、本やインターネットなどを通して貴重な情報を発信してくださり、本当にありがとうございます。
糖質制限食に出会えて救われる人たちがたくさんいると思います。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます。
2011/02/22(Tue) 07:51 | URL | 兄思い | 【編集
Re: 空腹時血糖値
兄思いさん。

血糖コントロールに関しては極めて順調ですね。
良かったです。

仰有るとおり、腎臓を含めて、一般的な健康診断はされたほうがいいですね。
糖尿人は眼科検診もお忘れなく。
2011/02/22(Tue) 09:03 | URL | ドクター江部 | 【編集
ミトコンドリア!
>ミトコンドリアや細菌、古細菌、真核生物のことなども
わかる範囲でぼちぼちブログ記事にしたいと思っています。

わ~~。
楽しみです。
期待してます。
2011/02/22(Tue) 09:18 | URL | tsunco | 【編集
じんましん
先生はじめまして。こんにちは。
テレビや先生のホームページを見てコメントさせてもらっております。
私の父が糖尿病で治療を行ってるのですが、インシュリンやいろんな薬を飲んで試してるけれど薬が合ってないせいかじんましんが治りません・・。
全身がかゆくてとてもつらいようです・・。

昨日病院の先生からほかの病院へ行ってくださいと言ってさじを投げられたようで落ち込んでしまっております・・。

食事も制限して、運動もして、薬も飲んで・・頑張ってるのに全然成果にならないのにもガックリきてしまってるようです・・。

どうにかしてあげたいのですが、何件か病院をはじごしたりしましたが、大分県にはよい糖尿病専門のよい病院がないみたいです・・。

じんましんがなおらないのは薬のせいでしょうか・・?
これからどうしたらいいのか分からなくて父も私たち家族もとても心配しております。
2011/02/22(Tue) 09:29 | URL | 大塚 | 【編集
Re: じんましん
大塚さん。

糖尿病とじんましん、
遠方ですので、一度高雄病院に入院されてコントロールと勉強をされては如何でしょう。
じんましんには漢方も有効です。
入院中に自己管理できるだけの知識を得て、
退院後は地元の開業の医師でフォローしていただけばよいと思います。

高雄病院
075-871-0245
に電話され入院係とご相談いただけば幸いです。
2011/02/22(Tue) 09:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
たまたま?
江部先生 いつもブログでご教授いただきありがとうございます。
私は糖尿人ではないのですが、健康に興味があり先生のブログにたどり着き スーパー糖質制限を続けて一ヶ月になります。

お蔭様で 5キロダイエットにも成功し、何より熟睡できる毎日にビックリしています。

今日は食事の取り方で 興味ある出来事があったので教えていただきたくコメントいたしました。

我が家は月に一度 ステーキハウスでの夕食を習慣としています。
この日ばかりは いつもの制限なしのフルコースです。
スープ、サラダ、そしてメインのお肉となりますが、
いつもは家族全員お肉の焼き方をミディアムでいただいており、お肉を半分程食べる頃になると 皆お腹いっぱいになり 副菜などとても食べられない状態です。

しかし、先日コースは同じなのに、お肉の焼き方をレアにしたところ、不思議なことに家族4人とも 完食した上にまだお腹に余裕がありました。

食事の量は同じなのに、お肉の調理の仕方で満腹感(血糖の上がり方)が違ってくるのでしょうか?

よく焼いたお肉とレアではレアの方が血糖が上がりにくいのでしょうか?

それとも レアの方が柔らかく、咀嚼の回数が減ったため満腹感を感じにくかったのでしょうか?

たまたまなのか?調理方法で違ってくるのか?
お野菜も生のサラダの方が咀嚼が増えて血糖値が上がらないのでしょうか?

まだまだ 血糖値について不勉強な事ばかりで、
申し訳ありませんが、教えていただければ嬉しいです。
2011/02/22(Tue) 11:25 | URL | とも | 【編集
Re: たまたま?
とも さん。

これはよくわかりませんせん。
よくわかりませんが、一応
2010-05-25のブログ「満腹感と空腹感」をご参照下さい。
2011/02/22(Tue) 14:34 | URL | ドクター江部 | 【編集
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