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先進国の肥満深刻化 OECDが初の報告書
こんばんは。

少し古いネタですが、毎日新聞に

<先進国の肥満深刻化 OECDが初の報告書>

という記事が掲載されました。(2010年11月05日)

2011-02-01の本ブログ記事

「ニューヨークのソーダ論争と糖尿病・肥満

と重なる趣旨(貧困層と肥満増加)です。

肥満は、過去にはぜいたく病ととらえられてきましたが、最近は貧困層に多いという事実がはっきりしてきました。これは米国だけでなく、世界中で共通のことと考えられます。

結局、先進国でも貧困層が簡単に手に入れることができる食料は、糖質が原料のパンや麺やご飯、そして砂糖たっぷりの清涼飲料水などです。

さらに安価な菓子パンやクッキーやケーキ・・・・

肉や魚は、これらに比べたら高級な食材であり、貧困層には手に入りにいのです。

BMI30以上の肥満大国No1は勿論米国です。

男性の32%、女性の36%が肥満です。米国では肥満に関係する病気の医療費が5~10%にもあるそうです。

日本は、OECD加盟33カ国中、肥満率は男女とも3%で最少ですが、日本人は、肥満がなくても糖尿病になりやすい国民なので油断は禁物ですね。


江部康二


以下毎日新聞の記事です。

【毎日新聞 2010年11月05日
先進国の肥満深刻化 OECDが初の報告書
3割超す国も・貧困層で増加・啓発充実など各国に求め

肥満:先進国で深刻化 3割超す国も/貧困層で増加/啓発充実など各国に求め

OECDが初の報告書

先進国の肥満の現状と予防策の費用対効果について、経済協力開発機構(OECD)が9月、初の報告書を発表した。貧困層での肥満増加が目立ち、米国や英国など10年以内に国民の3分の2以上が太りすぎや肥満になると予測される国もあるという。OECDは各国政府に健康教育の充実などの対策強化を求めている。【大場あい】

報告書は、各国の公衆衛生の専門家らが3年がかりでまとめた。世界保健機関の基準に基づき、肥満を「体格指数(BMI)30以上」と定義。BMIは「体重<キロ>÷(身長<メートル>の2乗)」で示され、例えば身長1・7メートル、体重が86・7キロで「BMI30」となる。日本人は極端に太らなくても高血糖などを伴う人が多いので、国内では日本肥満学会の診断基準に基づいて「BMI25以上」を肥満としている。

加盟33カ国の成人人口に占める肥満の割合は、男性16%、女性17%。国別では、日本が男女とも3%で最少。最多は米国で、男性32%、女性36%を占める。多くの国では、肥満に関係する病気の医療費が全体の1~3%、米国では5~10%に上るという。

日本肥満学会の松沢佑次理事長によると、内臓脂肪がたまると、脂肪細胞から血圧を上げる物質が多く分泌され高血圧になりやすくなるなど、肥満と生活習慣病の関係が解明されつつある。松沢理事長は「日本人は生活習慣を変えると改善する人が多いが、欧米に多い極度の肥満では胃を小さくするなどの治療が必要なケースもある」と話す。

◇   ◇

肥満はぜいたく病ととらえられがちだが、最近は貧困層に多い。安く高カロリーな加工食品が増えたこと、健康に関する知識が普及していないことなどが背景にある。

日本を除く9カ国を対象にした分析では、女性は米国、韓国など6カ国で所得や社会的地位が最も低い層で肥満のリスクが最も高かった。男性も、オーストリアやフランスでは所得などが低くなるほど肥満が増えた。豪州、カナダ、英国、韓国では、女性は教育を受けた年数が長いほど肥満率が低い傾向があった。

米国では女性全体の失業率約30%に対し、深刻な肥満の白人女性の失業率は40%超。スウェーデンの研究では、肥満の人の所得は正常な体重の人より18%少なかった。報告書は、企業に「肥満の人は生産性が低い」という思い込みがあって肥満でない人を採用する傾向にあり、所得格差の一因になっていると見ている。

◇   ◇

 
報告書作成に参加した水嶋春朔(しゅんさく)・横浜市立大教授(公衆衛生学)によると、OECDは脂質などの摂取量や運動の頻度、肥満の程度、血圧、血糖などを基に、肥満に関連する一部がんや脳卒中、虚血性心疾患といった慢性疾患の死亡リスクを分析。学校での健康教育▽食品へのカロリー表示▽医師と栄養士による個別指導――など九つの対策による効果を試算した。

日本の場合、医師と栄養士の指導により年8万5000人の死亡を減らすことができると試算。学校教育で約1万2000人、食品表示の改善で約2万人の減少となった。

対策が定着すればコストも下がる。全対策導入20年後の年間費用は1人当たり平均19ドル。脳卒中などの死亡を年15万5000人(09年の全死亡者数は114万4000人)減らすことが可能と分析した。肥満の少ない日本でこれほどの効果が予測されるのは、人口が多い上に他の先進国に比べても高齢化が進んでいるため、同じ対策で加齢に伴う生活習慣病予防につながるからだという。一方報告書では、健康寿命が延びることは期待できるが、高齢化によって医療費は増加するため、肥満対策の医療費削減効果はわずかだと指摘する。

水嶋教授は「日本人の場合は、BMI25未満でも糖尿病を発症する人が多い。一方、脳卒中対策として減塩指導などを長年実施しており、日本の生活習慣病対策を考える上では、喫煙など肥満に関係しない側面も考慮する必要がある」としている。】

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
がっつり飯
こんばんは。

貧困と肥満の関係は興味深いです。
日本でもマスコミで「がっつり飯」と言って、超大盛りのどんぶり飯などが「流行」のように扱われていました。
あれも安価に食の「快楽」「満腹感」を味わうためだと思います。

ところで、東京でCKDと生活習慣病のセミナーに行ってきました。
その中で、糖尿病の食事については

「バランス良く、良く噛んで、三食ちゃんと食べる」
「お酒は一日一合まで」
「おかずを食べ過ぎないためにご飯をしっかり食べましょう」

とのことでした。
満場の聴衆は頷きながらメモをとっていました。

とほほでした。
2011/02/15(Tue) 22:30 | URL | モカ | 【編集
食後の運動と血糖値の上昇・降下
江部先生。こんばんは。kenmです。

食後運動と血糖値についてお尋ねします。

早朝血糖値     125mg/dl その後30分から朝食を摂りました。
朝食後1時間血糖値 120mg/dl なぜ血糖値が降下するのかがわかりません。
ウォーキング 33分   (軽いウォーキングです。時間も短縮しました)
その後  152mg/dl
32mg/dl 上昇している。   なぜ血糖値が上昇するのかがわかりません。

1時間休憩後 ウォーキング42分
その後  143mg/dl
9mg/dl 降下

ウォーキングは動いていません。間食もなしです。

昼食前空腹時 152mg/dl なぜ血糖値が上昇するのかがわかりません。
昼食を摂りました。
昼食後1時間  151mg/dl なぜ血糖値が降下するのかがわかりません。
ウォーキング 33分
その後  142mg/dl   
9mg/dl 降下

今朝(2/15/2011)から以上のように理解に苦しむ血糖値の上昇と降下が見られます。
どのように解釈すればいいのでしょうか。

早朝空腹時より、朝食後1時間の血糖値が低い例が時々見受けられます。
今日は朝食、昼食共に食後血糖値が食前血糖値より低いです。
朝食、昼食共にいつものように摂りました。


ウォーキングに関しては、ウエイト保持やノルディックウォーキングではなく、軽いウォーキングを実践しています。
今朝は70分連続では運動強度が強すぎるかと、2回に分けてみました。
1回目はそれでも32mg/dl上昇しています。
2回目のウォーキングでは9mg/dlだけ降下しました。
しかし、昼食前には血糖値が上昇しています。


先生のご著書では、
食事を摂ると血糖値が上昇するとは書かれていますが、血糖値が下がるとは書かれていません。
また食後30分~60分のウォーキングで、血糖値は20mg/dl~80mg/dl血糖値が下がる。
運動効果はかなり個人差が大きい。

とは書かれていますが、ウォーキングによって血糖値が上昇する例があるとは書かれていません。

今年になって18回朝食後のウォーキングの記録を取っていますが、その内の13回(72%)はウォーキングによって血糖値が上昇しています。(最高上昇値80mg/dl)
なお昼食後のウォーキングでは、100%血糖値は降下しています。(4mg/dl~74mg/dl平均35mg/dl)

先生のご著書の内容はともかく、朝食後のウォーキングは血糖値を上昇させるものだというイメージが、私の中には既にすり込まれています。70%以上の実績からでしょう。

ウォーキング終了後に測定してみないと、血糖値が上昇したのか降下したのかがわからない状態です。

当然、血糖値を降下させるためにウォーキングするとは考えられません。


毎日のウォーキングによって血糖値が上昇する。それでいてHbA1cの降下を目標にするというのは、どう考えても無理がありませんか。

それではどうすれば次回の検査でHbA1c値を下げることができるのでしょうか。
ご指導のほどをよろしくお願いいたします。


追伸 昨日投稿のコメントは没ですか?
2011/02/15(Tue) 23:40 | URL | kenm | 【編集
幼児の乾癬(ステロイドと糖質制限について)
はじめまして!

「アトピー学校」愛読し、子供のアトピーはきれいになおっています。
その節はありがとうございました。

さて、ご相談申し上げたいのは、
3歳の娘が乾癬と診断されました。
現在は1カ所ですが、その部分はひどい状態です。
悩みに悩んでの投稿です。

糖質制限をしていますが、子供の炭水化物を抜くことは難しく・・・
ごはんがほしいと泣くのです。
お菓子をガマンさせて、炭水化物を半分くらいにしています。
まだ1週間です。

しかし、次々カサブタがわき出て、落ちていきます。
とりあえず乾燥しないようにワセリンをつけています。
対応がわかりません。
乾せんに、ステロイドは有効ですか?
当方愛媛県です。
何でもいいです。教えて下さい。お願いします。

2011/02/16(Wed) 08:01 | URL | たけ | 【編集
やっぱり大豆が地球を救うでしょうか?
現在の私の知識では
「経済上(コスト、保存性、多様途、主食副菜にも加工可能)と
血糖リスクを両立させる」のは
大豆しかないような気がします
今こそ大豆の大増産が必要なときではないでしょうか?
(その際には遺伝子組み換えもやむなしと思います
できることなら遺伝子組み換えなしがベストですが)
血糖のリスクと遺伝子組み換えを比べれば
自明と思います。
(糖尿人の方々はすでにインシュリンですでに
遺伝子工学の恩恵を受けているので
なじみもありますが
当然医薬品並みに事前にリスクチェックは必要だとい思いますが)
いづれ大豆を制する国が
世界を制するなんてことになるかもしれません
菅総理も外交儀礼に明け暮れ睡眠不足で
ない脳みそを思考停止にしている場合ではないです!
いっそ「大豆立国」でもぶち上げてください!
とりあえずストレス時の
大福一気食い(20個くらいいくと奥様の著書にあるそうです)はやめて欲しいものです!(ああ恐ろしい!)
やはり糖質制限を実施して
炭水化物中毒から離脱した方が
ご本人のためにも国のためにも賢明だと思います!
脳力ベースが低いのはやむをえないのですが
脳もケトン体利用レベルまでもってこれれば
いら菅発作もおさまり
並ぶまでは無理としても
江部先生の明晰な頭脳に1歩くらいは近づける可能性はありそうです
(菅総理はもともと理系でしたよね、最近は権力亡者の文系親父にしかみえません)

すいませんいつのまにか首相批判になってしまいました!
とにかく大豆に期待したい
海物語でした!
2011/02/16(Wed) 10:56 | URL | 海物語 | 【編集
江部先生、皆様、お疲れ様です!

kenmさんへ
kenmさんは、ウォーキングが大好きみたいですが、運動は良いことかもしれませんが、血糖値が上がるとわかっていらっしゃるなら一時休めばいいのではありませんか?
私もウォーキングで上がる場合があるので、買い物などで歩く以外はあまりしません。
でも太ももやヒップが太くなってきました(筋萎縮でしたが;)

お仕事をされていらっしゃるか存じませんが、先生がおっしゃるように、日常を活発に行動するだけでもいい刺激だと思います。ストレッチとかもいいですし。
我ら糖尿人、糖尿病とは長い付き合いですから、なるべく楽しくいきましょうよ(*^o^*)
もちろん、ご自分の血糖値の記録は無駄では無く、もしかしたら皆さん方のご参考になるかもしれませんし、私もそうですが、体と対話しながらゆるくがんばりましょう☆(^_-)v
2011/02/16(Wed) 10:59 | URL | もんたろ | 【編集
Re: がっつり飯
モカさん。

糖尿病の食事療法について、最近京大の津田謹輔先生が、
糖質制限食に批判的な発言を繰り返しておられます。

そろそろ、同じ土俵で議論できる環境になればいいと思っています。
2011/02/16(Wed) 13:40 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 食後の運動と血糖値の上昇・降下
kenm さん。

コメント没は??です。よくわかりません。

本に書いた運動効果はあくまでも一般論です。
東海大との共同研究では、あらためて運動効果に個人差が大きいのにびっくりしました。

今後は、一人一人の運動効果を確かめて、テーラーメードに考えていくことが必要かもしれませんね。
kenm さんは、ご自分で確かめられたので、
今後は自分自身のデータに基づいて、運動を上手に利用していただけばと思います。

HbA1cはスーパー糖質制限食を実践していただけば、コントロール良好は維持できると思います。
2011/02/16(Wed) 13:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 幼児の乾癬(ステロイドと糖質制限について)
たけ さん。

「アトピー学校」のご購入ありがとうございます。

幼児にスーパー糖質制限食は難しいと思います。
可能な範囲で主食減らし気味くらいで試してください。

ビタミンDの軟膏のドボネックスなどを主に、時々ステロイド軟膏でコントロールされては
如何でしょう。
2011/02/16(Wed) 13:55 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: やっぱり大豆が地球を救うでしょうか?
海物語 さん。

大豆はいいですね。
菅総理、大福20個はしりませんでした。
「イラ菅の正体見たり、炭水化物依存症」ですね。
困ったものです。
2011/02/16(Wed) 13:58 | URL | ドクター江部 | 【編集
津田先生
こんにちは。
ご返事有り難うございます。

津田謹輔先生の批判的意見は知りませんでした。
糖質制限のエキスパートなので、期待していたのですが…。

少し調べたら下記のようなご意見がありましたので、自分なりの感想を記します。

・短期的には血糖値を下げるが、満腹感が得にくい糖質制限食を長く続けるのは難しい
 →メニューを工夫すれば十分に美味しく、満腹になります。しかも血糖値を管理しながらお酒も楽しめます。
  個人的には、経済的負担の方が大きいです。
・「タンパク質」をとリ過ぎると、腎臓への負担になる
 →きちんとモニターしながら行っています。
・極度の糖質制限は食物繊維の制限になる
 →野菜をたくさん食べるようになったので、むしろ多くなったと思います。
 
いずれにせよ、きちんとした疫学的、医学的エビデンスから議論出来ればと私も思いました。
2011/02/16(Wed) 14:06 | URL | モカ | 【編集
No title
江部先生。おはようございます。kenmです。

ご回答いただきありがとうございました。

運動効果の個人差が大きいことがわかりました。
私なりに記録を取りながら色々試してみます。

ただ1点お尋ねしたいのは、朝食前空腹時より、食事後1時間の血糖値が下がっているケースが6/18回あります。なぜでしょうか。

先生のご講演の録画DVDを繰り返し拝見しています。見るたびに新しい気づきや発見に出会います。

>コメント没は??です。よくわかりません。

そのままここへ投稿します。
江部先生。おはようございます。kenmです。

週間東洋経済が糖尿病特集・糖質制限食には批判的?
週間東洋経済が糖尿病特集・糖質制限食には批判的? 続き
(週刊ではないですか)

先生の2つの記事が気になりました。
私なりに調べ、自分の考えと突き合わせ、具体的な提案を含めてまとめました。

長文になりますので、自分のブログへ記事投稿しました。
ご覧いただければ幸いです。

http://bit.ly/gs5w5J
週間東洋経済が糖尿病特集・糖質制限食には批判的?私の考えと提案

【糖質制限食】のさらなる普及を願いつつ・・・

2011/02/17(Thu) 10:53 | URL | kenm | 【編集
Re: No title
kenm さん。

週間→週刊ですね。
ありがとうございます。

「朝食前空腹時より、食事後1時間の血糖値が下がっているケースが6/18回あります。」
糖質制限食実践者で時々あります。
これは野菜分の少量の糖質に対して、追加分泌インスリンがあるていどでている証拠で、いいことと思います。
2011/02/17(Thu) 16:37 | URL | ドクター江部 | 【編集
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