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ニューヨークのソーダ論争と糖尿病・肥満
こんにちは。

2010年12月28日(水)の朝日新聞夕刊に、面白い記事が載りました。

以下、朝日新聞の記事です。

【ニューヨーク=田中光】 NYソーダ論争
『肥満の原因とされる砂糖入り炭酸飲料などの消費量を抑えて、医療費を抑制しよう――。ニューヨークのブルームバーグ市長が、そんな試みを打ち出した。一方、飲料業界は「無用な干渉でしかない」と猛反発し、「ソーダ戦争」の様相を呈している。市の提案は、月当たりの世帯収入が2400ドル未満の低所得者層に配られる米政府の食糧クーポン券で、炭酸飲料などの砂糖入り清涼飲料水を買えなくするというもの。市によると、人口当たりの糖尿病患者は、低所得者が住む地域では、高所得者層地域の4倍。1日に1回以上炭酸飲料を飲む人が38%以上いる地域は、クーポン券利用者が多い地域と重なり、肥満率が30%以上に達するという。このため市長は、クーポン券で炭酸飲料を買えなくすれば、より栄養価が高い食料品にお金がまわるようになり、肥満や糖尿病を抑えられると訴えている。これに対し、米国飲料協会は「砂糖入り飲料水のカロリーだけが特別なわけではない」として、狙い撃ちに反発するコメントを発表。「恵まれない人たちにとって不公平な措置だ」と主張し、一歩も引かない考えだ。バーなどの屋内施設からたばこを追放し、ファストフード店にカロリー表示を義務づけるなど、次々と健康政策を打ち出してきたブルームバーグ市長にとって、肥満対策は負けられない戦いだ。しかし、飲料業界は大きな政治力を持っており、今後、市の提案が米政府に認められるかどうかは、不透明だ。買い物客の8割前後が、クーポン券利用者だというブルックリン区のスーパーで働くスタンリー・パンフィールさんは「市長の考えは面白いかもしれないけど、どっちにせよ、みんなソーダを買うよ」と効果に懐疑的だ。』 

ニューヨークだけでなく、米国の貧困層に肥満と糖尿病が多いのは、事実だと思います。

貧困層に手に入りやすい安価な食料は、基本的に炭水化物です。

具体的には、ソーダだけではなく、パンやポテトチップや甘いお菓子・・・、米国のソーダとは、コーラなど砂糖がたくさん入った清涼飲料水全般を含みます。

2009年、米国飲料協会(ABA)が、公立小中学校でのエネルギー量(糖質)の多い清涼飲料水の発売を、全面停止したのは、記憶に新しいところです。

普通にパンを食べて飲み物を、水やお茶にするのか、砂糖たっぷりの清涼飲料水にするのか、大きな差があると思います。

結局炭水化物の頻回・過剰摂取が肥満や糖尿病の元凶と考えられます。貧困層は、肉や魚などタンパク質や脂質の多い食材は高価なので、手に入りにくいのです。

米国南部は肥満者の割合が高い州が多く、肥満と関連する糖尿病と高血圧症の罹患率も高いことが2004年、報告されています。

1862年リンカーン大統領の「奴隷解放宣言」や1865年の南北戦争集結を経て、南部の州で奴隷の扱いを受けていた黒人は解放されました。

しかし、この歴史的背景から、南部諸州では貧しい黒人の人口比率が高いのです。

2005年8月、ハリケーン・カトリーナがルイジアナ州やミッシシッピ州を襲い、多大な被害をだしました。

ルイジアナ州最大の都市ニューオリンズは、その8割、黒人街のほとんどが水没しました。ニューオリンズの住民の75%が黒人です。この時の米国連符政府の救助活動のあまりの遅れに、黒人差別であると暴動が起きたのは、いたましい記憶です。
 
肥満がもっとも深刻なのはミシシッピ州で、成人人口の29.5%が肥満と推計されました。肥満率のワースト2位と3位はアラバマ州(28.7%)とウェストバージニア州(28.6%)です。

世界的にみて、糖尿病罹患数が最も多いのは、中国とインドです。

中国の多数を占める貧しい農民や、インドのスードラ階級の人々は、基本的に安価な炭水化物以外は食材として手に入りにくいです。

世界最貧国の一つ、バングラデシュでも糖尿病が激増しています。バングラデシュにサイクロンによる水害が発生したら、先進国からの食料援助は、菓子パンやクッキーなど安価で保存のよい炭水化物です。

これからは、炭水化物しか摂取しにくい、貧しい国々でも糖尿病が増えていく可能性があります。



江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
寝込んだ時の対処法について
江部先生、こんばんは。Bareieです。
今日は風邪やインフルエンザで寝込んだ時の食事について質問させて下さい。

なにしろ独り暮らしなので、寝込んでしまった時の食事は毎回困っています。
今までなら買い置きしてあったレトルトのお粥やうどんでしのいでいました。あとはビタミン補給ということで果物とか…
でも糖質制限食では、このメニューじゃ全然ダメですよね?多分、ポトフとか具沢山のスープとかが良いのでしょうが、具合が悪い時は、とてもじゃないけど料理なんて出来ないし…
参考までに先生は寝込んだ時は、どんなものを召し上がってますか?

最近、周囲でも風邪やインフルエンザが流行っているので、予防には努めているのですが、本当に寝込むような事があったらどうしよう?とちょっと心配になっています。
今日のブログの米国の例にもあるように、安価で手軽に食べられるものって本当に炭水化物ばかりですね。
お手すきの時に教えて頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
2011/02/01(Tue) 19:27 | URL | Barbie | 【編集
フィリピンの糖尿病
こんばんは!
貧民層に、糖尿病が多いアメリカ!つい先日、アメリカドラマ「LAW & ORDER: 性犯罪特捜班 7 #20 肥満/Fat」で、黒人青年が肥満&糖尿病で、集団暴行にあい。。。というストーリー。その後半シーンで、食生活と、アメリカの保険制度のくだりがあり、考えさせられました。

いそがしい母親が与えるシリアルそしてそのおまけほしさに、さらにたべてしまう→インスリン導入を保険会社によって打ち切られてしまうという日本では考えられい状況で、肥満を理由に暴行され殺人を犯して、収監先で、壊疽で足切断となってしまう。

アメリカの社会格差をみせつけられました。

さて、アジアでの糖尿病ですが、フィリピンも多いです。特にやはり貧困層にです。アメリカ文化の影響大。保険制度もアメリカにならって無いため、充分な治療はほぼ受けられない状況。
糖尿病の啓蒙もなされていないです。

2011/02/01(Tue) 20:17 | URL | tubumi | 【編集
Re: フィリピンの糖尿病
tubumiさん。

そうですか。
すでにフィリピンでも、貧困層に糖尿病ですか。
いろいろ考えさせられる問題ですね。
2011/02/01(Tue) 21:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
シックデイ
江部先生、皆様こんばんみ☆
祐ちゃん(斉藤投手)流に言うと“持ってる”(合併症)もんたろです(´∇`;)

貧困と糖尿病、これから一体どうなってしまうのか‥どうすればいいのか?
何か安価で大量に作れるたんぱく質脂質の食物があれば(発見・発明)いいのに。
先日テレビで観たブラジルで成功している、膵臓の再生医療も気になりますが(ちなみに日本は心臓でした!スゴーイ)

Barbieさん、シックデイのお食事に関して、先生のご本[糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食]にありますヨ(*^o^*)
豆腐、茶碗むし、卵スープなどおすすめされていますが、私が体調悪い時にとった物は、卵豆腐(市販のパック入り・冷蔵庫に常備)、無調整豆乳を温めて甘味料で甘くしたもの、わかめスープ(市販のインスタント・糖質少ないヨ・卵落としたりも)、あと、豆腐はパックのまま(上のフィルムだけとって)チンしてあっためて糖質少ないドレッシングやしょうゆで食べたり。
寝込む程ならあまり食欲ないと思いますし。ただ、インスリンやお薬無しの方ですネ( ̄∀ ̄)

AGEの影響で合併症が進んでいくのか、ちょっぴり気になる私ですが、そういう自分の経過も、後の資料として役立つように江部先生に捧げたいわ☆
2011/02/02(Wed) 00:00 | URL | もんたろ | 【編集
初めましてm(_ _)m
江部先生 初めまして!
糖尿病遺伝子を丸々受け継いだ?糖尿病サラブレッドのJiraと申します。
アメリカ ロサンゼルス在住6年目でございます。
7年前から血液検査で高血糖?を指摘されながらも・・・ずっと放置!
しかし。。。一応気にはしていたので 血糖値を測ることだけはしてました!
が 1年半前・・・
空腹時の血糖値が150になり 恐る恐る病院へGO!
1度の血液検査で糖尿病と診断され $300近いお支払い・・・TOT
2度目は2週間おきに 先生とお話だけで$100
なんだか・・・納得できない医療費と 2週間ごとの通院に嫌気がさし またまた放置!
アメリカの医療費はアホみたいに高く そうそう簡単には通院できません!
医療保険は私みたいに糖尿なんてあって 歯・目なんてつけたら 月/$500はかかるようで とても入れません!
アメリカは医療費の改正・管理をなんとかすべきだと切に思います。

そして 炭水化物・糖質の過剰摂取も問題ですね~!
満腹感を満たしてくれるのは炭水化物ですものね~(笑)
LAのホームレスがダウンタウンの問屋街に集結していますが
教会での配給 国の配給場所が近い場に集まっているようです。
どんな配給が行われているのかは不明ですが。。。
確かに黒人さんが多いですね~!
しかも ドラッグでヨレヨレになったような黒人さんをよくみかけます!
ただ・・・
ここLAには 不法滞在のメキシカンなども多いはずなのに?
彼らはたくましくどんな仕事でもするんですよね~!
ある意味 逆差別?とも 思えたりすることも多々ありますけど?

ところで 私事ですが・・・
ここ1年で歯の治療が必要になり 去年末の11月から1ヶ月半かけて
帰国しまして 歯医者さんで歯周病と歯の治療をしました。
『糖尿病の検査をしてくださいね!』と歯医者さんで言われ・・・
LAに帰る前に内科へ行きましたら かなり脅され凹んでLAに帰りました。
治療していただく時間もなかったので。。。
その時の検査で 血糖値250 HbA1c9.7
このまま 人生を諦める勢いでLAに帰り着き ネットで先生のことを知りました。
納得できないことは誰に言われてもできない頑固な性格上
糖質制限を調べ 12月30日(12月28日帰米時差ぼけ2日間)から
スーパー糖質制限を始め 1ヶ月経過しましたが・・・
空腹時 86~105前後で安定
体重  -4.5キロ
薬も飲まないでこんなにコントロールできたことを 先生に感謝致します!
もっと早くに先生のことを知っていれば 高雄病院に診察にお伺いしたかったのですが・・・残念です!
今月は血液検査に行きたいと思うのですが 糖質制限を理解していただけるか? なんだか・・・病院に行き難いのが本音です!

まだまだ1ヶ月です!
1ヶ月も経つと 銀シャリへの諦めもつきましたし~?(笑)
アメリカには 糖尿病にも食べられるパスタもありますので
http://jiratei.blog46.fc2.com/blog-entry-372.html
楽しく 糖質制限を続けたいと思います!

ただいま 日系マーケットに先生の本をオーダー中です!
楽しみにしています。

日本は寒いとニュースで見ております。
どうぞ ご自愛ください!

じら 
2011/02/02(Wed) 05:01 | URL | jira | 【編集
Re: 初めましてm(_ _)m
jira さん。

血糖値改善良かったですね。
本のご購入予定、ありがとうございます。

米国の医師は、血糖値を上げるのは糖質だけということは知ってます。
糖質40%くらいのゆるい糖質制限食を奨められるかもしれませんが、
やはり糖質12%のスーパー糖質制限食がいいです。
2011/02/02(Wed) 12:40 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: シックデイ
もんたろ さん。

シックデイの食事のコメントありがとうございます。
安価なタンパク質・脂質が開発されないと貧困国では
糖尿病が激増ですね。
2011/02/02(Wed) 12:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
正常:スーパー糖質制限食で耐糖能悪化→糖尿病になりますか?
初めまして。

47歳女性です。

昨年12月21日のメタボ健診の結果が、今年1月15日頃に届きました。

  身長        164.4cm
  体重        59.4Kg(標準体重 59.5Kg)

  血圧        103/60

  中性脂肪      36
  HDLコレステロール  74
  LDLコレステロール  89

  GOT         15
  GPT         11
  γ-GTP       12

  空腹時血糖     89
  ヘモグロビンA1c   5.2

  尿糖        -
  尿蛋白       ++(生理2日目のため大量の血液が混入してしまいました)

  判定:ヘモグロビンA1cについて【C 保健指導 血糖検査】
     尿蛋白について     【D 受診推奨 尿検査】

結果表を一目見て、
母が40代後半に糖尿病になったこともあり、
もしかしたら私もついに・・・と、
(他の方からは過剰な反応に思われるかもしれませんが)
恐怖に恐れ慄きました。

母が糖尿病でありながらもこれまで糖尿病のことをきちんと学んだことがなかったため
ヘモグロビンA1cが何かもわからず、
まずはヘモグロビンA1cについてインターネットで検索しました。

そしてこれからどう対処したら良いのだろうといろいろ検索し、
江部先生のブログにたどりつきました。

それまでの健康状態は、
運動不足ではありましたが、
大病をしたことはなく、
風邪等もめったにひかず(1~2年に1度ぐらい)、
体調も普通に元気溌剌でした。

それまでの食生活は、おおよそ以下のような状態でした。
玄米ご飯             毎食70~100g
野菜(芋類はめったに食べない)  一日300g以上
鶏胸肉(皮無し)         一日70~100g
                  (鶏肉以外の肉はめったに食べない)
魚                青魚を1~2週間に1切れぐらい
豆腐類              油揚げ以外は1週間から10日に1度ぐらい
豆乳               毎日100~200cc
チーズ、ナッツ          ほとんど食べない
牛乳               飲まない
お酒               飲めない
タバコ              吸わない
甘い飲み物            全く飲まない
お菓子(煎餅、クッキー、チョコ) 一日に200~500Cal
      (日々、食べてしまったお菓子のカロリー分、食事のカロリーを減らす)

1月16日から、
お菓子を完全にやめ、
料理に糖質の多い調味料を使うのを完全にやめ、
玄米ご飯の量を減らし毎食40~70g、
野菜、鶏胸肉(皮無し)についてはこれまでより少し増やし、、
魚を3日に1回一切れぐらいに増やし、
豆乳は一日100ccぐらいまでに減らし、
カロリー不足を補うため
豆腐類とチーズとナッツを毎日適量取るようにしました。

すると、年末年始の食べすぎで62.1Kgまで増えていた体重が、
かなりの勢いで減り始めました。

それから更に徐々に毎食の玄米ご飯の量を減らし
やがて玄米ご飯は1日2回にし、次に1日1回にし、
1月28日からは玄米ご飯は食べなくなりました。

今日2月2日ですので、
糖質を減らし始めてから約半月、
スーパー糖質制限食にしてから6日めということになります。

体重は、59.4kg(12/21) → 62.1(年末年始後)→57.4(2/1)と減りました。

体調は、1月16日にお菓子と糖質の多い調味料をやめてから10日間程は、
胃腸の調子が悪い感じで吐き気(1度だけ本当に吐きました)がしたり
お腹がゆるい感じでしたが、
その後は徐々に回復し、今は普通の状態です。

1週間程前にはやっと江部先生のご本も4冊入手でき、
(主食を抜けば糖尿病は良くなる!
 主食を抜けば糖尿病は良くなる!(実践編)
 我ら糖尿人、元気なのには理由がある
 糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食)
拝読しました。

私は間に合ったかもしれない、
これでなんとか糖尿病にならないようにがんばろう、
または、たとえもうすでに糖尿病の初期になっていたとしても、
膵臓を休めてなんとか糖尿病から回復しよう、と
前向きに努力していたし
これからも努力しようと思っていたのですが、

今、江部先生のブログの過去のコメントを拝読していて
以下の記述を見つけ、
とても心配・不安になってしまいました。

「糖質制限食と耐糖能低下関して1935年にヒムスワースが
「健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。」
という結論の論文を発表しました。

一方、 1960年、ウィルカーソン(Wilkerson)らが、受刑者を被験者として低糖質食が耐糖能に与える影響を再検討して、糖質の摂取量を1日50グラムに制限しても、耐糖能には大きな影響を及ぼさないという報告を行いました。この報告がNew England Journal of Medicineに掲載されました。

正常人の耐糖能に関しては異なる結論の二つの論文があるわけですが、真相はどうなのでしょうか。

少なくとも糖尿人においては、糖質制限食で食後高血糖もなく、血糖コントロールが改善し、膵臓も休養できるので、結果として耐糖能があるていど改善される方がおられることは確認できていますが・・・

正常人においてどうなのかは、確認できておりません。」

私はまだブドウ糖負荷試験を受けていないため、
正常なのか糖尿病もしくは糖尿病予備軍なのか
まだわからないのですが、
今回約半月糖質を制限し更に約1週間スーパー糖質制限を行ったことにより
正常だったものが糖尿病になってしまう(もしくはなってしまった)可能性が
あるのでしょうか?

怖くなりインターネットで更に検索してみたのですが、
いくつかそのような情報があり、
例えばYahoo知恵袋で

「炭水化物の摂取量が1日50グラム以下になると、
糖尿病になることが昔から知られています。

血液中のブドウ糖濃度が低くなるため、
膵臓がインスリン分泌をしなくなる。
各細胞のインスリン抵抗性が増大する。
⇒糖尿病を発症」

「飢餓でインスリンの作用不全がおきて,グルコースが細胞内に取り込まれなくなり,糖尿病になります」

というコメントも見つけました。

自分が糖尿病か糖尿病じゃないか未確認なのに
糖尿病についての情報(知識)収集も半端な状態なのに、
私は早まって取り返しのつかないことをしてしまって
2度と治らない糖尿病になってしまったかもしれないのか? と、
今たいへん怖くて
これをタイプしながらも胸がドキドキし、指が震えています。

江部先生、
「正常人においてどうなのかは、確認できておりません」
と書かれていますが、
私は糖尿病ではなくて正常人かもしれないのですが、
(お菓子や糖質の多い調味料をやめたことはとても良いことだったと思いますが)
スーパー糖質制限食までしてしまってよかったのでしょうか?

ヒムスワースの
「健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。」
という情報はとても怖いです。

また、
インターネット上にはいい加減な情報もたくさん流されていることは承知していますが、
それでも
「炭水化物の摂取量が1日50グラム以下になると、
糖尿病になることが昔から知られています。
血液中のブドウ糖濃度が低くなるため、
膵臓がインスリン分泌をしなくなる。
各細胞のインスリン抵抗性が増大する。
⇒糖尿病を発症」
「飢餓でインスリンの作用不全がおきて,グルコースが細胞内に取り込まれなくなり,糖尿病になります」
などと見ると、
更に怖いです。

けれど、江部先生はご本で、
健康な方がダイエットとしてスーパー糖質制限食を行うことを
「糖尿病になるからやってはいけない」などとおっしゃられてはいないし、
やはり正常だろうが糖尿病だろうがスーパー糖質制限を行うことは
何の問題もなく、私は何も心配する必要も怖がる必要も無いのでしょうか?

私はこのままスーパー糖質制限食を続けても大丈夫でしょうか?
それともスーパー糖質制限食ではなく、徐々にスタンダード糖質制限食とか、
それとも毎食玄米ご飯を例えば50g~70gぐらい食べるようにしていった方が
よいでしょうか?
現在糖尿病ではなくて将来糖尿病になりたくない47歳ぐらいの
運動をあまりしない片親が糖尿病の女性は、
1日何グラムぐらいの糖質を取るのが良いでしょうか?
(スーパー糖質制限食の場合には糖質毎食10~20g、間食5gというのは拝見しました。)
江部先生のブログやご本に出会うまで糖質量を意識したことはありませんでしたので、
今回初めて意識してみると、私は自分の糖質量の適量がわかっていない、
ということにも気が付きました。
(数年前に大学の看護学部が主催の健康教室というものに3ヶ月程参加したことがあって、
その際はカロリーとして炭水化物60%と習ったように思います。
でも江部先生のブログやご本に出会い、また母からの遺伝のことを考えると、
炭水化物60%は、少なくとも私の場合には、確かに取りすぎだろうと思います。)

ちなみに宮城県仙台市在住ですが、
江部先生のブログの過去のコメントで、
宮城県には糖質制限を勧めていらっしゃる(理解のある)先生が
いらっしゃるかどうかわからないと書かれていたと思います。
ですので、私が病院を受診する場合、
糖質制限に理解のある先生にお会いする確率は
かなり低いのではないかと思います。
糖尿病かどうかもわからないのにこんな無茶なことをして、
と叱られる確率が高いような気がします。
でも、叱られることはどうでもよいのですが、
実際のところ、
糖尿病ではない人がスーパー糖質制限を行って、
糖尿病になってしまうとか
耐糖能が悪化してしまうということがあるのでしょうか?
この点が一番怖いし、知りたいです。

あまりにも怖かったため、うまくまとめられず、
これほど長文になってしまい、
たいへん申し訳ありません。

なお、
血糖値の平均ということで
http://ketsutouchiheikin.com/Entry/1/
という情報も見つけました。

47歳女性の私は、まずは
12月21日のメタボ健診の、
  空腹時血糖値   89
  ヘモグロビンA1c 5.2
 【判定       C】
という結果に恐れ慄いたのですが、

この血糖値平均の情報には、

40~49歳女性の平均
  空腹時血糖値   96
  ヘモグロビンA1c 5.0

50~59歳女性の平均
  空腹時血糖値   101
  ヘモグロビンA1c 5.2

とあります。

47歳という私の年齢を考慮すると、もしかしたら、
そもそも私はメタボ健診の結果にあれほど恐れ慄く必要は
なかったのだろうか、とも
この情報を見て初めて思いました。

江部先生のブログの過去のコメントに、
健診の空腹時血糖値やヘモグロビンA1cの基準は、
年齢別に用意する必要があるのではないか、というような記述が
あったと思います。
ド素人の感じ方で僭越ですが、今回私も、
これらの基準は年齢別に表示していただいた方がわかりやすいなと
思いました。

末筆ながら、
江部先生のブログとご本はたいへん勉強になり、
日々とても助けられております。
心より、どうもありがとうございます。

では、本当にたいへん長くなり本当に申し訳ありませんでした。
たいへんお忙しい江部先生にも
この江部先生のブログを呼んでいらっしゃる皆さんにも、
本当に申し訳ありませんでした。
どうかお許しください。

下記は上記で参照しました江部先生のブログの記述と、
Yahoo知恵袋等のアドレス等です。

---------------

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1228.html#cm

「糖尿病専門医ガイドブック改訂第4版(私にとってはこれが教科書)の23ページ12行目」

私も確認しました。

糖質制限食と耐糖能低下関して1935年にヒムスワースが
「健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。」
という結論の論文を発表しました。

一方、 1960年、ウィルカーソン(Wilkerson)らが、受刑者を被験者として低糖質食が耐糖能に与える影響を再検討して、糖質の摂取量を1日50グラムに制限しても、耐糖能には大きな影響を及ぼさないという報告を行いました。この報告がNew England Journal of Medicineに掲載されました。

正常人の耐糖能に関しては異なる結論の二つの論文があるわけですが、真相はどうなのでしょうか。

少なくとも糖尿人においては、糖質制限食で食後高血糖もなく、血糖コントロールが改善し、膵臓も休養できるので、結果として耐糖能があるていど改善される方がおられることは確認できていますが・・・

正常人においてどうなのかは、確認できておりません。

2010-10-19(14:06) : ドクター江部


ご教示いただいた文献読んでみるようにします。
データは古いようですが、近年では倫理的に検証は難しそうなので、新しいデータがないのでしょうね。
動物実験ならあるのかもしれないですが。
あまり調べもせずに質問をしてすみませんでした。
先生の患者さんで、長期間糖質制限食をされている方のOGTTやinsulinogenic indexなどあれば、良いデータが報告できそうですね。患者様でご協力していただける方がおられたら、ぜひご検討ください。
どうもありがとうございました。

2010-10-19(16:01) : 糖尿病専門医

-----

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1126454281

isidaeriさん

過度な断食によって飢餓状態に陥ると、逆に特殊型の糖尿病状態になり尿糖が陽性になる場合もありえます、と書いてある物を読みました。どんな場合なのかが良く判りません。断食は糖尿に良いのでは無いのでしょうか?


補足 みなさん、丁寧な回答ありがとうございました。
炭水化物を一日50g以下にまで下げたら糖尿病になることは知りませんでした。
現在私は糖尿病は有りませんが、祖母、父共に糖尿からの合併症で亡くなっているので・・食事制限と運動を気にしてやっているのですが、「断食が良い」、という読み物と「断食はダメ、糖尿になる」という情報に「?????」と悩んでしまい質問させて頂きました。

arajinn25さん

炭水化物の摂取量が1日50グラム以下になると、
糖尿病になることが昔から知られています。

血液中のブドウ糖濃度が低くなるため、
膵臓がインスリン分泌をしなくなる。
各細胞のインスリン抵抗性が増大する。
⇒糖尿病を発症

断食が糖尿病に良いと説明している異人もいますが、
信じたあたなが悪いです。

米国の糖尿病食は高糖質・低脂質食です。
ネットで調べて下さい。

vaibs_038さん

飢餓でインスリンの作用不全がおきて,グルコースが細胞内に取り込まれなくなり,糖尿病になります
2011/02/02(Wed) 13:22 | URL | HS | 【編集
コメント長すぎ。
江部先生の本読んで、信じるも信じないもあなた次第。
ヒムスワースの件も、何度もブログで取り上げられてます。
あと、Yahoo知恵袋ほど、あてにならない情報ソースはないですよ。
2011/02/03(Thu) 17:08 | URL | きん | 【編集
Re: 正常:スーパー糖質制限食で耐糖能悪化→糖尿病になりますか?
HS さん。

糖質制限食は人類の本来の食生活です。
農耕以前の人類は、皆狩猟採集で、糖質制限食です。
したがって糖質制限食は人類の健康食といえます。
糖質制限食を実践して糖尿病になることはありません。
イヌイットが生肉・生魚の糖質制限食のころは、糖尿病はほとんどありませんでした。
2011/02/03(Thu) 17:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
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