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低炭水化物食は脂質代謝改善で好結果
おはようございます。

今朝も雪がちらついてとても寒い京都です。

さて今回はT.F さんから、「低炭水化物食脂質代謝改善で好結果」というAHA研究報告のコメントをいただきました。

【11/01/25 T.F

脂質代謝異常とおっしゃいますが
すでに
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/276591.html
という結果が出ていると思うのですが
もちろんこう言った実験はなんども行われてしかるべきですが、川村さんはすでにある論文を無視する、あるいは調べることすらなさっていないのでしょうかね。】


T.F さん。
貴重な情報そして応援をありがとうございます。

American Heart Association(AHA)・米国心臓協会は、心臓病の権威ある団体です。

American Diabetes Association(ADA)・米国糖尿病協会が糖尿病の権威ある団体であるのと同じ位置づけです。

T.F さんに教えて頂いた論文は、2003年の米国心臓協会学術集会で発表されたものと思われます。

私の単なる印象に過ぎませんが、米国心臓協会に発表される論文は、米国糖尿病協会に発表される論文に比べて、低炭水化物食や低GIに関するものが多いような気がします。しかも、概ね低炭水化物食に良い評価の論文が多いと思います。

この論文によると、中性脂肪値は低炭水化物食のほうが、既存のカロリー制限食より、1年後有意差をもって改善しています。

HDLコレステロール値も低炭水化物食のほうは、1年後不変で、既存のカロリー制限食では、減少していて有意差が出ています。

体重は2、4、6カ月の時点では通常低カロリー食群に比べて、低炭水化物食群で有意に体重が減少しています。
しかし6カ月目以降は低炭水化物食群でやや体重が増加しており、1年後には低カロリー群と有意差が出ていません。

これは

「低炭水化物食群で6カ月目以降に体重などの指標の悪化が見られるのは、制限を守りきれなかった可能性がありそうだ。」

と記事の解説にありますが、炭水化物を少し摂取した可能性が高いです。

このことは、HDLコレステロール値が不変であった理由でもあると思います。

低炭水化物食を持続していれば、HDLコレステロールは、増加していた可能性が高いですし、体重減少も維持できたと思います。


☆☆☆<2003.11.14 日経メディカル・オンラインの記事>
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/276591.html
【AHA2003速報】 

『低炭水化物食は脂質代謝改善で好結果、肥満者に対する無作為比較試験で判明

低炭水化物食(ローカーボダイエット)は、高度肥満者の脂質代謝改善に好結果をもたらすようだ。132人と比較的大きなサンプル数の無作為介入試験で既存のカロリー制限食と低炭水化物食による1年間の介入を実施した結果、トリグリセリド(TG)とHDLコレステロール(HDL-C)について、低炭水化物食の方がより好ましい結果が得られることが分かった。Pennsylvania大学のFrederick F. Samaha氏が11月12日のポスターセッション「Diet and Cardiovascular Risk」で発表した。

Samaha氏らの研究グループは、BMIが35以上の132人を無作為に2分し、低炭水化物食群と、脂肪と摂取エネルギー量を制限した一般的な低カロリー食群のいずれかに組み入れた。低炭水化物食群は、炭水化物を1日30g以下に制限した。通常の低カロリー食群には、1日当たり500kcalの摂取エネルギー量低減と、脂肪からのエネルギー摂取を30%未満にするように指示した。1次エンドポイントとして体重減少を、2次エンドポイントとしては、動脈硬化要因となる代謝リスク要因を設定した。

1年間の介入の結果、体重減少は、低炭水化物食群では平均5.1kg、通常低カロリー食群では平均3.1kgだったが有意差はなかった(p=0.16)。ただし、低炭水化物食群では最初の2カ月間で急速に体重が減少し、6カ月目以降はやや体重が増加した。2、4、6カ月の時点では通常低カロリー食群に比べて有意に体重が減少している。

一方、TGとHDLコレステロールでは、両群に違いが見られた。通常低カロリー食群では、開始時に平均176mg/dlだったのに対して、介入1年後には179mg/dlと変化が見られなかったが、低炭水化物食群では、開始時が188mg/dlだったのに対して、1年後には147mg/dlと減少し、両群で有意差が見られた(p=0.014)。またHDLコレステロールは、通常低カロリー食では開始時の41mg/dlから1年後には37mg/dlとわずかに減少したのに対し、低炭水化物食では、開始時に41 mg/dl、1年後には40 mg/dlと変化がなく、両群には有意な差が見られた(p=0.028)。他の脂質やインスリン感受性などには有意差が見られなかった。

これらの結果からSamaha氏は、低炭水化物食を「少なくとも炭水化物の過剰摂取による肥満者にとっては、より好ましいダイエット方法」としている。1日の炭水化物摂取量を30g以下に抑えるという制限食はかなり厳しいものであり、低炭水化物食群で6カ月目以降に体重などの指標の悪化が見られるのは、制限を守りきれなかった可能性がありそうだ。(中沢真也)』

また、2008年、Accurso1らはcarbohydrate restriction(炭水化物質制限食)が血糖コントロールを改善し、インスリン追加分泌を減少させ、metabolic syndorome(代謝症候群)の全ての指標(腹囲、TG、HDLコレステロール)を改善することを報告しています。
*Accurso1 A, Bernstein RK,et all:Dietary carbohydrate restriction in type 2 diabetes mellitus and metabolic syndrome: time for a critical appraisal.Nutrition & metabolism.5(9)2008

今回の2つの論文は、LDLコレステロールへの言及はありません。

脂質代謝において、少なくともTGとHDLコレステロールに関しては、糖質制限食が従来のカロリー制限食より改善効果が高いと言えそうです。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
うれしいご報告
先生いつも有難うございます。
昨日検査に行ってきました。

約2ヶ月前からスーパーに切り替えての結果でA1c4.5 早朝血糖値85でした!
この1年で最高の結果です!!
β細胞復活したみたいです!

また続いていた尿潜血も-になり、尿中アルブミンもTIA法1.3、クレアチニン補正5.0、尿沈査も全て1未満となり、腎臓も問題ないようです。
また上がっていた尿素窒素も16、HDLは88でした。
もちろんその他の数値も基準値です。

本当にうれしいです、先生の本、そしてサイトに出会う事が出来
糖質管理実践で滑り込みセーフだったようです・・・
感謝の気持ちでいっぱいです、本当に有難うございます。

人によって違うでしょうが、糖質制限食によりA1c11オーバー、腎症3期Aからでも私のように1年で糖質制限食により復活することが出来る可能性があることをたくさんの方に知って頂き実行してもらえればと思います。

何を言われても私は先生を信じ糖質制限食すっと実践していきます!
また次回の検査結果ご報告させて頂きます!
2011/01/25(Tue) 12:26 | URL | けい | 【編集
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