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糖質制限食とテーラーメード・ダイエット①2011年1月版
おはようございます。

2010年の時点で地球上の人口は68億人だそうです。

人類の進化の歴史から考えて、農耕が始まる前の狩猟・採集時代は、穀物が主食ということはありえません。

人類がゴリラやチンパンジーと分かれて400~500万年です。その後、アウストラロピテクス属、パラントロプス属、ヒト属などの6属・21種の人類が栄枯盛衰を繰り返し、結局、約20万年前に東アフリカで誕生したホモ・サピエンス(現世人類)だけが現存しているわけです。

ここで大切なこと、そして本質的なことは、6属・21種の人類は、全て狩猟・採集が生業だったということです。

つまり、農耕が始まる前の約400万年間は、人類皆糖質制限食であり、ヒトは進化に要した時間の大部分で、狩猟・採集生活をしていたということです。

従って、現世人類の行動や生理・代謝を決める遺伝子セット(DNA)は、突然変異を繰り返しながら、狩猟・採集の生活条件に適応するようにプログラムされていると考えるのが自然です。必然的に人類の食生活は本来、糖質制限食であったと考えられます。

大雑把ですが、人類の歴史が約400万年とすれば、農耕が始まって10000年、定着して4000年なので、穀物が主食である期間はわずか1/1000となります。

すなわち、999/1000の期間は人類の食生活は、糖質制限食でした。

繰り返しますが、400万年の人類の進化の過程では、

<狩猟・採集期間>:<農耕期間>=1000対1で、

圧倒的に狩猟・採集期間のほうが長いのです。

このように人体においては、糖質制限食のほうが本来の食事であり、穀物に総摂取カロリーの60%も依存するような食事を摂取するようになったのは、ごく短期間に過ぎないのです。

即ち、人体は、本来穀物に依存して生きるような遺伝的システムは、持っていないということになります。
しかし、人口増加を支えるため、やむを得ず穀物摂取が主食となっていったものと考えられます。

例えば、

<ヒューマン・ニュートリション 基礎・食事・臨床 第10版 2004年
JS Garrow  WPT james  A Ralph 編 日本語版監修 細谷憲政(医歯薬出版)>

という英国の栄養学の大著の75ページに

【『現代の食事では、・・・・・デンプンや遊離糖に由来する「利用されやすいグルコース」を大量に摂取するようになっている。このような食事内容は血漿グルコースおよびインスリン値の定期的な上昇をもたらし、糖尿病、冠状動脈疾患、がん、老化等、多くの点で健康に有害であることが強く指摘されている。

農業の発明以来、ヒトは穀物をベースとした食物を摂取するようになったが、進化に要する時間の尺度は長く、ヒトの消化管はまだ穀物ベースの食物に適応していない。ましてや高度に加工された現代の食物に対して、到底適応しきれてないのである。』】

と記載されています。

日本で糖質制限食を推進する立場の私達にとって、英国にも同様の視点・考え方の栄養学者がおられることは、誠に心強い限りです。

私が警鐘を鳴らしている「グルコースミニスパイク」に関しても、また然りです。

さて農耕が始まって一番大きな変化は、単位面積あたり約60倍の人口を養えるようになったことです。

従って、人類の本来の食生活が糖質制限食であり、健康に最も適した食事だとしても、現時点で人類皆糖質制限食というわけにはいきません。

人類が皆糖質制限食に切り替えれば、60億以上の人類が飢え死にしかねませんので・・・。

そこでテーラーメード・ダイエットの考えが必要となってきます。穀物を食べることができる人とそうでない人を、はっきりわけようという提案です。

まず穀物を食べるということに関して、明治・大正・戦前の昭和の日本人は、総摂取カロリーの70~80%が米を中心とした糖質でした。

しかし、糖尿病や肥満の人は、極めて少なかったことは明らかです。この頃のような日常生活での運動量があれば、穀物をしっかり食べても、少なくとも糖尿病・肥満に関しては問題はなかったのです。

続く。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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