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腎機能検査とシスタチンC、クレアチニン、尿素窒素
こんにちは。

<腎症3期A>から糖質制限食実践で<尿中アルブミンも30以下の腎症前期>に回復されたけいさんから、コメント・質問をいただきました。


【10/12/07 けい
シスタチンCにつきまして
先生いつも有難うございます。

先日アドバイス頂き、シスタチンCの検査を行い数値は0.68mg/lでした。
これは正常かと思うのですが、なぜクレアチニンがあがってしまったのか不思議です。
(筋トレのせいでしょうか???)

何度かご報告させて頂いておりますが、糖質制限食のおかげで腎症3期Aから尿中アルブミンも30以下になったため正常に戻ったのかな?と思っていましたが、やはり不安感もあり蛋白量は80~100程度におさえておりましたが、この結果は本当に正常に戻ったと考えてもよろしいのでしょうか?
また、もしそうなら蛋白量を先生が摂取している量(120~140g)位に増やしても問題ないと考えてもよいのでしょうか?

質問ばかり致しまして申し訳ございません・・・担当医にこれで蛋白量140g位でも大丈夫ですね?とたずねたら「そんなにいいわけないでしょ!」と言われその後何も言わず診察室を出ました・・・

わたしの担当医も糖質制限食を学んでくれればと思います。

先生がいなければ今頃どうなっていたか分かりません。
面識もないのにいつもアドバイス頂き本当に感謝しております。】



けいさん、良かったですね。
腎障害の改善おめでとうございます。

<腎症第3期A> ということは、顕性腎症前期で、タンパク尿(+)です。
尿中微量アルブミン陽性は<腎症第2期>で早期腎症期と診断されます。

けいさんは、現在は腎症前期で、2段階改善したことになりますね。

血液による腎機能検査には、尿素窒素(BUN)、クレアチニン、血清シスタチンCがあります。

尿素窒素(BUN):8~20mg/dl
クレアチニン:0.6~1.1mg/dl
血清シスタチンC:0.53~0.95mg/dl

上記の数値は、検査機関により差がありますが、およその基準値です。

尿素窒素は、腎機能障害がなくても、糖質制限食による高タンパク食で生理的に軽度高値となることがありますが、これは心配いりません。

クレアチニンも、尿素窒素よりは腎機能以外の要素の影響は受けにくいのですが、筋トレとかで筋肉量が多い人は、やや高値となります。この場合は、クレアチニン値が高値でも腎機能傷害ではありません。

クレアチニン値は運動量によって、同一の人でも個体内の変動が結構あります。

このようなとき、血清シスタチンCを検査すれば本当の腎機能がわかります。

血清シスタチンCは、クレアチニンよりはるかに鋭敏な腎機能検査の指標で、かなり初期の腎機能障害を拾い上げることができます。

腎糸球体濾過機能の評価検査においてシスタチン C は、クレアチンクリアランスと同程度以上の性能を有すると報告されています。

また、尿素窒素やクレアチニンと異なり、腎機能以外の要素の影響をほとんど受けません。

すなわちクレアチニン値が上昇していても、血清シスタチンCが正常ならば、腎機能は正常と考えられ、心配はいりません。

けいさんの場合、シスタチンC:0.68mg/dlなので、腎機能正常と思います。タンパク質を普通に摂取しても問題ないと思います。

今後も糖質制限食で血糖コントロールを良好に保っていけば、腎機能も安泰と思います。

なお、2009年「蛋白制限食が2型糖尿病腎症の進展に無効」というRCT試験が、日本の研究で報告されました。

また従来の常識を根底から覆す結論ですね。

私達糖質制限食の立場においては、大変嬉しい論文です。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
「L型脂肪酸結合たんぱく」というのはどうなんでしょうか?
最近は早期の腎症が判定できる検査ができて
糖質制限糖尿人なら十分回復の可能性がある時期に
発見し、こわい腎症に進まないようになって
医学の進歩はありがたいものです!
尿アルブミンの検査はめんどうがらずに
きちんとしていこうと改心しました!

*ところで
腎症判定で最近
「L型脂肪酸結合たんぱく」という物質が
指標として注目されているようですが
江部先生のご評価はいかがでしょう?
2010/12/07(Tue) 15:15 | URL | 糖存腎 | 【編集
蛋白質の計量について
いつもブログでお世話になっています。ありがとうございます。
実は恥ずかしいほど基本的な疑問があるのですが、先生のおっしゃっている摂取蛋白質の量のことです。それは口にしている肉の量のことでしょうか、それとも含まれる純蛋白質の量のことなのでしょうか。お時間があったらで結構ですので、お答えいただければ幸いです。

2010/12/07(Tue) 18:45 | URL | necobabar | 【編集
有難うございます!
早速のお返事有難うございます。

担当医に何を言われても安心も信用も出来ないのですが、江部先生に言われたことはいつも希望や喜びしかなく本当に精神的に助けられております。

今回で一応腎機能の心配に決着がつき、バランスの取れた糖質制限食の実行が出来ます!

こんなにハッピーな気持ちになったのは一年ぶりだと思います。
本当に有難うございます。

追加でもう一点嬉しいご報告があるのですが、今日はパーティーだ!と子供と家内をつれて食べ放題のレストランへ行き「もう食べれない!」と力の限り食べまくり、計算した糖質は74gでした。
そして1時間後200超えたな?と思いながら計ったらなんと113(ニプロ)そして2時間後は83でした!

最近とんかつとにんじん、かぼちゃのてんぷら、餃子など一度に食べて計っても、1時間後は110~140位しか上がらず、うすうす感じてはいたのですが、この一年の糖質制限食で耐糖能が回復したのかもしれません。

ただ、週に2~3回ほどジムで筋トレをしているのでそのおかげもあるのかもしれませんがA1cが12位あった頃から考えると今の状態は驚異的な回復です。
これも糖質制限食のおかげですね!

今後は蛋白を増やしたスーパー糖質制限でがんばります!
本当に有難うございました。

2010/12/07(Tue) 21:30 | URL | けい | 【編集
Re: 「L型脂肪酸結合たんぱく」というのはどうなんでしょうか?
糖存腎 さん。

全く知りませんでした。
情報ありがとうございます。

「尿中L-FABPは間質尿細管における酸化ストレス、ならびにそれに伴う組織障害の程度を反映することから、従来にない腎疾患早期の予後診断マーカー、あるいは病態管理上のバイオマーカーとして期待される。」

そうで、研究途上のようです。
まだ保険収載はされていないと思います。
2010/12/08(Wed) 08:18 | URL | ドクター江部 | 【編集
腎機能検査の進歩は糖質制限糖尿人にとっても利益は大きいように思えます
江部先生
コメントありがとうございます

新薬だけでなく
糖尿に関する研究は
検査法まで進んでいるのですね
(なんといっても糖尿病マーケットは巨大ですからね)

L型脂肪酸結合たんぱく
研究中のものでしたか!
鋭敏な検査でしたら
ぜひ早く実現して欲しいものです
糖質制限糖尿人にとって
腎症は早期にわかればわかるほど
治る可能性が高いわけですから。
糖質制限の腎臓への効果も目に見えて実感できますので
2010/12/08(Wed) 14:39 | URL | 糖存腎 | 【編集
Re: L型脂肪酸結合たんぱくに関する 記事をみつけました
糖存腎さん。

確かに、今後期待できる検査ですね。
2010/12/08(Wed) 23:41 | URL | ドクター江部 | 【編集
腎臓に心配があると言われたのですが・・
ずっと江部先生のHPを見て糖質制限を今年の2月から実践しております。わたくしは、肝臓に問題がないのですが、パートナーが毎年健康診断で脂肪肝の判定を受け、薬も飲みましたが改善しませんでした。
今年の健康診断でも脂肪肝、胆のうにポリープがあると言われました。

札幌在住なのですが、札幌で糖質制限を指導していただける医師がわからず、江部先生のHPに師岡内科クリニックというところを見つけ、やっと受診いたしました。

【昨年の健診結果】
身長 166.0
体重 65.6(健診のあと体重増加し、70Kgまでいきました

尿検査
PH 6.5
蛋白(-)
ケトン(-)

腎機能
尿素窒素 12.8
クレアチン 0.83
推算GFR 81.9

脂質
総コレステロール 280
中性脂肪 106
HDLコレステロール 71
LDLコレステロール 182

肝機能  
総ビリルビン 1.3
GOT 28
GPT 30
r-GTP 30
LDH 138
ALP 238
ChE 435

HbAlc 5.0

尿酸 5.3


今年の健診結果】
身長 166.0
体重 62.0

尿検査
PH 6.0蛋白(-)
ケトン(-)

腎機能
尿素窒素 23.0↑ 
クレアチン 0.73
推算GFR 93.6

脂質
総コレステロール 293↑
中性脂肪 67↓
HDLコレステロール 94↑
LDLコレステロール 197↑

肝機能  
総ビリルビン 0.6
GOT 23
GPT 34
r-GTP 23
LDH 147
ALP 169
ChE 384

HbAlc 5.3

尿酸 4.3

この結果を持って師岡内科クリニックに行ったのですが、尿素窒素の値が気になる。腎臓機能が心配なので、スーパー糖質制限はしないほうがいいのでは・・?と言われたそうなのです。

私が江部先生もHPを見た限りでは、問題ないように思ったのですが・・・非常に心配になりました。
クリニックにはパートナー一人で行ったので、糖質取らないとだめなんだ。。。みたいに言っています。

糖尿人ではないですが、暴飲暴食で清涼飲料水、スナック菓子大好きだった彼をここまで健康的な食事にできたのも糖質制限でしたし、以前は唇の色がどす黒い紫だったのですが、最近は普通の唇の色になってきました。また、血行が悪いのか足がむずむずして眠れなかったのですが、いまは頻繁には起こらなくなっています。

師岡先生はとても優しい先生でしたのですが、次にクリニックに行けるまでには時間がかかりそうでしたし、今度どのように質問したらよいのか・・・もわからなくて、質問させていただきました。

お忙しいとは思いますがあよろしくお願いいたします。
2012/10/17(Wed) 14:04 | URL | 気になる | 【編集
諸岡内科クリニックのところを(師岡)と間違ってしまいました。申し訳ありません。
2012/10/17(Wed) 14:48 | URL | 気になる | 【編集
Re: 腎臓に心配があると言われたのですが・・
気になる さん。

尿素窒素 23.0↑ 
クレアチン 0.73

クレアチニンが正常なので、腎機能は問題ありせん。

コレステロールも、徐々に基準値になると思います。
HDLコレステロールが増えたのはとても素晴らしいです。


2012年07月07日 (土)の本ブログ記事
「糖質制限食でHbA1c改善。尿素窒素高値は大丈夫?」
を印刷して、諸岡先生に進呈してください。



2012/10/17(Wed) 15:04 | URL | ドクター江部 | 【編集
さっそく回答ありがとうございました。
文章を書くのが苦手で、質問が不明確だったのに、回答くださり安心しました。
次回諸岡先生に印刷してお渡ししたいと思います。安心して糖質制限出来ます(*^_^*)


話は変わりますが、私は糖質制限は今年の2月から始めました。
ダイエット目的では無かったのですが、精神不安定から食事が上手くとれなくなり、喘息になったのがきっかけでした。
糖尿の方や、ダイエットの方の糖質制限と認識していましたが、人にとっての栄養とは・・との観点から、しっかりたんぱく質や脂質をとる事の重要性をしり、取り組むことにしました。
喘息は2カ月後にはすっかり消えました。年中鼻がかゆくて鼻水が出ているのですが、かなり良くなりました。(小麦粉を大量に取ると鼻水がでます)。栄養不足だったのか落ちていた筋肉が運動しないである程度戻りました。
白髪が減りました!
合わせて、石鹸レスしていますが(夏井先生のHPも見ています。)今まで何十年も高い化粧品を買っていたのがバカバカしいくらい、ほとんど何もつけなくてもツルツルです。
皮膚の透明感も増して、あと2年で50歳の手とは思えません。
とくに肘や膝の黒ずみも消えて、全身すべすべです。

一年中身体がだるく、更年期かと思っていましたが、毎朝爽快に目覚めます。

パートナーともよく話すのですが、「あれ・・・?なんだっけ?何するつもりだったんだっけ??」みたいな事が本当に無くなりました。

糖質制限は、健康に暮らすのには欠かせないものになっています。

江部先生はじめ、糖質制限のを広めるために尽力されておられるみなさんにいつも感謝しております。
北海道でももっと広がればよいなぁと、思っております。

本日は本当にありがとうございました。



2012/10/17(Wed) 16:11 | URL | 気になる | 【編集
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