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グリコアルブミン(GA)とHbA1cと平均血糖値
こんばんは。

スロうにんさんから、グリコアルブミン(GA)とHbA1cについて、コメント・質問をいただきました。


「10/11/29 スロうにん
はじめまして
江部先生はじめまして。スロうにんと申します。

私は現在35歳で、6年前の健診で耐糖能障害と診断されました。

先生の著書を読み、一時期はプチ糖質制限をしていたのですが、ここ数年は普通の食事に戻っています。この状態でもHbA1cは6年前から5.1~5.4くらいを常に推移していて、今年6月の健診でも5.3でした。

今年の4月に久々に献血をしたところGAが新たに項目に入っていて、その時は16.3でギリギリ正常値でしたが、つい先日行った献血結果ではGAが17.2にあがっていました。

今まで1週間に2~3回ほど行っていた運動も最近では週1くらいになっていて、さらには献血の5日前についついビールを飲みすぎてしまったことが原因のひとつかもしれませんが、一度再検査を受け、食事制限を再開するべきでしょうか?

お忙しいかとは存じますが、回答をいただけないでしょうか。」


スロうにんさん。

日本赤十字社は2009年3月15日から、献血協力者に対するサービスとして、肝機能検査やコレステロール値の検査に加えて、生化学検査の項目にグリコアルブミン値を追加しました。糖尿病チェックもしてくれるわけで、親切と言えば親切ですね。

HbA1Cは、過去2カ月間の血糖値の平均値と相関しますが、専用の検体が必要でコストが高くなるそうです。

グリコアルブミン検査は、過去1カ月(とくに直近の2週間)の血糖値の平均と相関する検査値ですが、他の生化学検査と同じ一つの検体で済み、測定コストも安価です。

従って、献血時のサービスの糖尿病検査としては、HbA1cより グリコアルブミンのほうが、適しているわけですね。

<グリコアルブミン値>
15.6%未満:正常
15.6%以上16.5%未満:正常高値
16.5%以上18.3%未満:境界域
18.3%以上:糖尿病域
と判定されます。

グリコアルブミン検査は、過去1カ月(とくに直近の2週間)の平均血糖値と相関していますので、スロうにんさんは、最近の2~4週間で明らかに血糖コントロールが悪化傾向にあります。グリコアルブミン:17.2% は境界領域ですね。

HbA1cは5.3%ですが、ごく最近、食後血糖値が悪化傾向にある可能性が高いです。

食後高血糖を改善するには、糖質制限食が一番ですが、境界型なので、ゆるい糖質制限食でもOKの可能性があります。

スーパー糖質制限食では、1回の食事の糖質摂取量を<10~20g>とするのが目安ですが、スロうにんさんの場合は<20~30g>くらいで、いけるかもしれませんね。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
No title
こんばんわ。

糖質制限食フルコースディナーの会はご盛況だったようで、何よりです。 (そして参加出来た方が羨ましいです!)

今日血糖値測定(食後3時間)で、121でした。
薬は全く服用せず。

最近ちょっと気を抜いてしまって、2日~3日に一度ごくごく少量ですが、炭水化物を摂ってしまってます。

気を抜かずに引き続き頑張らねば!と思ってます。油断大敵ですよね。

私がスーパー糖質制限を始めてから自分自身の体調の変化で思いつくことが・・・
1.ひどい肩こりがなくなった
2.午後3時頃の休憩時間には必ず横になって眠りたかったのが今では元気に動いて、横になりたいと云う身体の信号がなくなった
3.朝の寝起きがすごく良くなった

以上3点が、良い変化です。 悪い変化? ありません(笑)
2010/11/30(Tue) 00:02 | URL | yuka | 【編集
ありがとうございます
江部先生おはようございます。

早速の回答ありがとうございます。
やはり悪化傾向にあるのですね。今までゆるんでいた気持ちを切り替えます。

ゆるい糖質制限でもいいのではとのことですが、1食20~30gの糖質とはご飯に換算してどのくらいになるのでしょうか?

あと、数年前から筋トレをしてその後にホエイプロテインを飲んでいるのですが、これはこのまま続けても問題ないのでしょうか?
2010/11/30(Tue) 09:03 | URL | スロうにん | 【編集
Re: ありがとうございます
スロうにんさん。

炊いたご飯で、80~90gです。半膳くらいでしょうか。

ホエイプロテインには、100g中に5~10gくらいの糖質が含まれていると思います。
適宜加減して摂取してください。
2010/11/30(Tue) 09:12 | URL | ドクター江部 | 【編集
おはようございます
江部先生おはようございます。

アドバイスありがとうございます!
早速以下のように始めることにしました。

朝食・・・職員食堂でモーニング。4切り食パンの半分にサラダ、卵焼きなのでそのままでいいかなと思っています。

昼食・・・職員食堂の昼定食。とりあえずご飯を大幅に減らしておかずを増やすことに。

夕食・・・糖質制限食の献立を考える。

昼だけちょいと糖質を摂りすぎになるとは思いますが、そこは活動時間だからということにして一日トータルで目標90g以下にできればなと考えています。

6年前、耐糖能障害の診断が出た時は172cm・62kgでした。
その時は脅迫観念からか若干食べなさすぎなところがあったため、3ヶ月で10kg落ち、周りからその食事は間違っていると散々言われて元に戻してしまったという経緯があります。自分でもあの時はちょっと拒食症ぎみだったかなと今更ながらに思っています。でも、当人はいたって健康だと思っていましたが。

今回はこの失敗を起こさないよう、しっかりと食べるようにします。もちろん糖質を極力減らして。でも数kgは落ちるかな?
2010/12/01(Wed) 10:33 | URL | スロうにん | 【編集
ホエイのインスリン刺激について
 毎日拝読させていただいております。
 ホエイについてのコメントが見られたため、以前から抱いていた疑問を思い出しました。
 ホエイプロテインを始めとしてタンパク質は血糖値は上昇させずともインスリンリリースを促すのですが、この場合ケトーシス状態はどうなるのでしょうか?
 ケトーシスとは血糖値によって起こるとすれば無関係と考えられますが、インスリン濃度に依存するとすればケトーシス状態は失われてしまうと考えられるのですが。
 血中のケトン体は、血糖値とインスリン、どちらに依存するのか、お答えいただければ幸いです。
2010/12/01(Wed) 10:34 | URL | T.F | 【編集
Re: ホエイのインスリン刺激について
T.F さん。

脂肪酸から得られたアセチルC0Aから、肝細胞がケトン体を作ります。

糖質を摂取しなければ、「脂肪酸→アセチルC0A→ケトン体」という回路はしっかり働いてます。

タンパク質摂取は無視していいと思います。
2010/12/02(Thu) 22:02 | URL | ドクター江部 | 【編集
ありがとうございます
 インスリンが出ても、血糖値が上昇しなければ大丈夫、ということですね。ホエイは強力にインスリン分泌を刺激するのが気になっていたのですが、あまり気にせず摂取することに致します。
 ご返信ありがとうございました。
2010/12/03(Fri) 04:49 | URL | T.F | 【編集
Re: ありがとうございます
T.F さん。

糖質は大量のインスリンを追加分泌させます。
タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。大量ではありません。
脂質がインスリンを追加分泌させません。
2010/12/03(Fri) 08:27 | URL | ドクター江部 | 【編集
ホエイのインスリンリリースについて
 蛋白質はインスリンリリースが少ないというのは一般的に聞かれるのですがBCAAやホエイなどロイシンを高含有するものは強イイインスリン刺激作用があると聞くのですが。
 インスリンリリースを促すものは二種類、糖質に依るもの、そしてロイシンなど特定のアミノ酸によるものがあると記憶していて、アミノ酸由来のインスリンリリースは血糖値上昇はしない(成長ホルモンとグルカゴンも同時に刺激されるため)けれど、それなりにインスリンは分泌されるのではないのでしょうか? 定量的な結果、g比較で糖質の何割程度なのかまでは知らないのですが。たとえばアルギニンに依る成長ホルモン負荷試験においては急峻な血糖値上昇は見られずともインスリン、グルカゴン、HGHはかなり上昇すると聞きます。
 あるいは、グルカゴンは逆にケトン体産生に傾くのでインスリンと相殺するのでさほど気にする必要がなくなるのでしょうか?
 たとえば生理的ケトーシス状態の人にインスリン注射を行った場合低血糖になると思われますがこの場合もケトーシスは消えてしまうのでしょうか? それとも低血糖によってケトーシスは逆に亢進するのでしょうか?
 生理的なケトーシスはいくつかの要因が絡まって起こることは理解しておりますが、寄与の大きな条件をいくつか教えて頂ければ幸いです。
2010/12/04(Sat) 07:00 | URL | T.F | 【編集
Re: ホエイのインスリンリリースについて
T.F さん。

スーパー糖質制限食のときのインスリン追加分泌は、糖質摂取時が
数倍~30倍レベルなのに比して、せいぜい2~3倍レベルです。
これは数人の患者さんに協力していただき確認しています。
ほとんどが野菜によるもので、タンパク質由来のインスリン追加分泌は、ごく少量と思います。

タンパク質(アミノ酸)であるていど以上のインスリンが追加分泌されれば、低血糖になってしまいますので、
やはりごく少量と思います。

「たとえば生理的ケトーシス状態の人にインスリン注射を行った場合低血糖になると思われますがこの場合もケトーシスは消えてしまうのでしょうか? それとも低血糖によってケトーシスは逆に亢進するのでしょうか?」

そのようなことは実験しようがありませんので、わかりません。

2010/12/04(Sat) 18:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
No title
 丁寧なご説明ありがとうございました。
 ロイシン誘導性低血糖などは普通は起こらないのですね。となると血糖値が上昇しないのなら第二相追加インスリンはリリースされず、食物がが口に入ったときに反射的に起こる第一相追加インスリンのみで、さほど気にしなくていいようです。
 先日述べた実験は確かにヒトで行うことは不可能ですね。軽はずみな発言をして申し訳ありませんでした。しかし、マウスやラット、人に近い類人猿などを使ってそうしたホルモン関連の実験、あるいは長期糖質制限などの実験が行われてくれればより糖質制限も一般に受け入れられるようになるのではと思います。ヒトを対象にするとデータをそのまま適用出来るメリットと裏腹に、倫理的な問題から被験者を完全管理することが出来ないので、どうしても目的にそぐわないデータになってしまうと思うので。
 改めまして、雑多な質問に根気強くお応え頂きありがとうございました。これからもこのブログ楽しみに拝読させていただきます。
2010/12/05(Sun) 06:19 | URL | T.F | 【編集
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