2007年07月25日 (水)
こんばんは。
7.24はブログアクセス件数が初めて1000件/日を超えた記念すべき日となりました。
嬉しいやらびっくりするやら・・・ (=^▽^)σ
さてジミーさん。 昨日から糖質制限食と尿のPHのことが気になってました。
それで、糖質制限食1年以上実践中の江部康二、あらてつさん、検査技師のSさんの3名の尿のPHを7月24日、早速測定してみました。
結果はあらてつさんが5.0、江部康二が6.5、Sさんが7.0でした。
少しばらつきましたが、私とSさんは正常範囲の弱酸性で全く問題はありませんでした。
かつて、断食中の患者さんの、血液のPHを測定したことがありましたが、7.3前後のホントの酸性血症でした。急に断食してケトン体が一気に上昇したら酸性血症になりますので尿中のPHも酸性になると思います。
しかし、ある程度断食を続けていると人体内で補正していくので血液のPHはその内正常に復帰します。従って尿のPHも正常範囲に戻ると思います。
糖質制限食も同様で、初期は血液のPHも酸性になり、尿のPHも酸性に傾くと考えられますが、一定期間で生理的に補正され、通常のPHに戻ると思います。
もっとも、尿のPHはいろんな要因でかなり変動があります。
例えば前夜たくさんアルコールを飲むと、早朝尿のPHが下がります。大量のアルコールは血液中の乳酸を増やし、その影響で尿の酸性度も高まります。(鹿児島大 納先生)
さて本題に戻ります。
尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ
です。
1 ジミーさんの仰る通り、実はストレスが一番尿酸値を上昇させます。
鹿児島大学の納(おさめ)光弘先生もご自身が痛風になられて徹底的に自分で人体実験をされて、ビールより何よりストレスが高尿酸血症の原因と断定しておられます。
2 体重増加も尿酸を増加させる要因なので、 糖質制限食で減量することは良い方に向く可能性があります。
3 飲酒
アルコールを大量に(日本酒1日3合程度以上)飲めば尿酸値は上昇し、断酒すれば下降します。
アルコールが尿酸値に影響を与える要因は二つあります。一つは、アルコールが代謝の途中で乳酸になり、乳酸が腎臓からの尿酸排泄を抑制すること。もう一つは、継続的に多量にアルコールを摂取したときに(日本酒1日4合以上を毎日)、アルコールが尿酸の代謝を促進させて尿酸値があがることです。
なお、お酒に含まれているプリン体自身の量は、体内の尿酸プールの量に比べて少ないのでほとんど影響はありません。ビール大瓶633㏄中に、プリン体は32.4㎎しか含まれていません。
なお適量のアルコールならストレスが解消され尿酸値を下げます。(適量の目安:日本酒、焼酎で1日1.5合程度、ビール約750㏄、ワイングラス2杯、焼酎のお湯割りコップ2杯)
4 激しい運動は尿酸を上昇させますが、軽い有酸素運動は大丈夫です。
5、下記のプリン体が多い食品はさすがに大量にはとらない方がいいでしょう。しかし、日常的な食生活の中では、プリン体を気にするほどのことはなさそうです。下記の如く食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し少ないからです。
☆プリン体の多い食品
(1)きわめて多い(100g中、300㎎以上)
鶏レバー、白子など
(2)多い(100g中、200~300㎎)
豚レバー、牛レバー、かつお、まいわし、大正えびなど
☆尿酸の生成と排出
一日で産生される尿酸の量 700㎎
・ 食事から摂取 約100㎎
・ 体内でプリン体が利用された後に分解され、尿酸が生じる経路 約600㎎
☆一日で排出される尿酸の量 700㎎
・ 尿から排泄 約500㎎
・ 汗や便から排泄 約200㎎
☆尿酸の体内プール 約1200㎎
・ 健康な人の体内には、つねに1200㎎程度の尿酸がプールされています。
尿酸は、このように毎日、生産と排泄を繰り返しながら、一定量を保っています。しかし、尿酸の排泄がうまくいかなくなったり、尿酸が体内で作られすぎると、尿酸値が上がります。
江部康二
7.24はブログアクセス件数が初めて1000件/日を超えた記念すべき日となりました。
嬉しいやらびっくりするやら・・・ (=^▽^)σ
さてジミーさん。 昨日から糖質制限食と尿のPHのことが気になってました。
それで、糖質制限食1年以上実践中の江部康二、あらてつさん、検査技師のSさんの3名の尿のPHを7月24日、早速測定してみました。
結果はあらてつさんが5.0、江部康二が6.5、Sさんが7.0でした。
少しばらつきましたが、私とSさんは正常範囲の弱酸性で全く問題はありませんでした。
かつて、断食中の患者さんの、血液のPHを測定したことがありましたが、7.3前後のホントの酸性血症でした。急に断食してケトン体が一気に上昇したら酸性血症になりますので尿中のPHも酸性になると思います。
しかし、ある程度断食を続けていると人体内で補正していくので血液のPHはその内正常に復帰します。従って尿のPHも正常範囲に戻ると思います。
糖質制限食も同様で、初期は血液のPHも酸性になり、尿のPHも酸性に傾くと考えられますが、一定期間で生理的に補正され、通常のPHに戻ると思います。
もっとも、尿のPHはいろんな要因でかなり変動があります。
例えば前夜たくさんアルコールを飲むと、早朝尿のPHが下がります。大量のアルコールは血液中の乳酸を増やし、その影響で尿の酸性度も高まります。(鹿児島大 納先生)
さて本題に戻ります。
尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ
です。
1 ジミーさんの仰る通り、実はストレスが一番尿酸値を上昇させます。
鹿児島大学の納(おさめ)光弘先生もご自身が痛風になられて徹底的に自分で人体実験をされて、ビールより何よりストレスが高尿酸血症の原因と断定しておられます。
2 体重増加も尿酸を増加させる要因なので、 糖質制限食で減量することは良い方に向く可能性があります。
3 飲酒
アルコールを大量に(日本酒1日3合程度以上)飲めば尿酸値は上昇し、断酒すれば下降します。
アルコールが尿酸値に影響を与える要因は二つあります。一つは、アルコールが代謝の途中で乳酸になり、乳酸が腎臓からの尿酸排泄を抑制すること。もう一つは、継続的に多量にアルコールを摂取したときに(日本酒1日4合以上を毎日)、アルコールが尿酸の代謝を促進させて尿酸値があがることです。
なお、お酒に含まれているプリン体自身の量は、体内の尿酸プールの量に比べて少ないのでほとんど影響はありません。ビール大瓶633㏄中に、プリン体は32.4㎎しか含まれていません。
なお適量のアルコールならストレスが解消され尿酸値を下げます。(適量の目安:日本酒、焼酎で1日1.5合程度、ビール約750㏄、ワイングラス2杯、焼酎のお湯割りコップ2杯)
4 激しい運動は尿酸を上昇させますが、軽い有酸素運動は大丈夫です。
5、下記のプリン体が多い食品はさすがに大量にはとらない方がいいでしょう。しかし、日常的な食生活の中では、プリン体を気にするほどのことはなさそうです。下記の如く食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し少ないからです。
☆プリン体の多い食品
(1)きわめて多い(100g中、300㎎以上)
鶏レバー、白子など
(2)多い(100g中、200~300㎎)
豚レバー、牛レバー、かつお、まいわし、大正えびなど
☆尿酸の生成と排出
一日で産生される尿酸の量 700㎎
・ 食事から摂取 約100㎎
・ 体内でプリン体が利用された後に分解され、尿酸が生じる経路 約600㎎
☆一日で排出される尿酸の量 700㎎
・ 尿から排泄 約500㎎
・ 汗や便から排泄 約200㎎
☆尿酸の体内プール 約1200㎎
・ 健康な人の体内には、つねに1200㎎程度の尿酸がプールされています。
尿酸は、このように毎日、生産と排泄を繰り返しながら、一定量を保っています。しかし、尿酸の排泄がうまくいかなくなったり、尿酸が体内で作られすぎると、尿酸値が上がります。
江部康二
いつも丁寧なご回答ありがとうございます。大変参考になりました。
糖質制限食は尿のPHとは関係ないことがわかり安心しました。
私も納先生ホームページを読んだのですが、そこで酸性尿には血液から尿への尿酸の排出がされにくくなると説明してあったのでケトン体による尿の酸性化を心配していました。
そんなのとは関係なく高尿酸血症はストレスとアルコールの代謝異常でストレスとアルコールを制限する必要があると思ったらいいのですね。
糖質と同じでアルコールは制限しにくいのですが・・・
糖質制限食は尿のPHとは関係ないことがわかり安心しました。
私も納先生ホームページを読んだのですが、そこで酸性尿には血液から尿への尿酸の排出がされにくくなると説明してあったのでケトン体による尿の酸性化を心配していました。
そんなのとは関係なく高尿酸血症はストレスとアルコールの代謝異常でストレスとアルコールを制限する必要があると思ったらいいのですね。
糖質と同じでアルコールは制限しにくいのですが・・・
2007/07/26(Thu) 06:42 | URL | ジミー | 【編集】
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