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佐藤彰夫先生の説への反論、テーラーメードダイエットの立場から
おはようございます。

Nombreさんから、佐藤彰夫先生が、本を出版されたという情報をいただきました。

佐藤彰夫先生は、高炭水化物食を推奨しておられるので、糖質制限食とは正反対のお立場です。

糖質制限食を実践しておられる方、本ブログ読者や拙著の購読者の皆さんも興味がある話題と思いますので、記事にしました。

本はまだ拝読しておりません。従って、本の内容とほとんど重なっていると思われる佐藤彰夫先生のホームページの記載内容への反論を今回の記事といたします。


「10/07/17 Nombre
「米と糖尿病
糖質制限食OKレストラン、朗報ですね!

ところで、
http://www.komichi.co.jp/bd/4-7705-0205-2.html
既出かもしれませんが、江部先生とは理論が正反対の佐藤先生、とうとう著書が出ましたね。」



Nombreさん。
コメント・情報、ありがとうございます。

既に私の二つの過去ブログ記事で、佐藤先生の「高炭水化物食説」に反論しています。

2010年01月13日 (水) の記事、「脂質摂取と糖尿病・ヒムスワースの誤解」は、日本の糖尿病医療の草分けであり永らくこの分野をリードされてきた後藤由夫先生のお話しを「糖尿病メディカルネット」から引用させていただきました。

後藤由夫先生は、糖尿病専門医指導医で、日本糖尿病学会の重鎮中の重鎮です。

後藤先生は、しっかり根拠をあげて

「脂肪摂取が糖尿病の発症と関係するという説は否定された。」

と明快に述べておられます。

また佐藤章夫先生が、根拠としてよく引用されている「ロンドンのヒムスワースの報告」の間違いも、根拠をあげて明確に指摘しておられます。


2009年11月09日 (月)の記事

「山梨医科大学名誉教授、佐藤章夫先生のホームページを拝見して」

は、私自身の糖尿病発症体験と生理学・疫学的見地からの反論です。

私自身、1984年から

「玄米を主食として、おかずはお魚中心に野菜たっぷりで、肉や脂は控えめにして週2回はテニスをし、糖質が総摂取カロリーの60%」

の食生活を実践していました。所謂、従来のヘルシー食です。

高雄病院に初めて玄米魚菜食を導入したのが1984年のことで、病院給食として日本初だったと思います。

まさに佐藤彰夫先生の推奨される食生活を、当時の私も信じて実践していたのに、2002年、糖尿病が発覚しました。

あとからデータを見直せば1993年時点で、すでに食後高血糖があった可能性が高いのです。結局、私自身が、高糖質食実践で見事に糖尿病を発症したわけです。

今から思えば、玄米中心とはいえ、総摂取カロリーの60%を糖質から摂っていて、それに見合うだけの日常的な運動量が、決定的に不足していたのでしょう。

一方、私は今も玄米魚菜食を否定しているのではなく、推奨もしています。しかし、糖尿病に玄米魚菜食は、必ず食後高血糖を生じるので危険です。

血糖値を上昇させるのは糖質だけで、タンパク質・脂質は上昇させません。これはADA(米国糖尿病協会)*の患者用テキストブックに明記してある、厳然たる生理学的事実です。

また、糖質を摂取すれば、大量のインスリンが分泌され、タンパク質を摂取するとごく少量のインスリンが分泌されます。

脂質はカロリーはたっぷりですが、摂取してもインスリンは分泌されません。これも議論の余地など無い生理学的事実です。

現在、高雄病院では、テーラーメードダイエットの枠組みの中で、年齢・疾病・嗜好・運動量などにより、糖質制限食と玄米魚菜食(玄米など未精製穀物の摂取量は運動量に合わせて調整)を適宜使い分けています。



Life With Diabetes:A Siries of Teaching Outlines by the Michigan Diabetes Research and Training Center,American Diabetes Assoiation ,3rd Ed,2004


江部康二


☆☆☆☆☆

『脂質摂取と糖尿病・ヒムスワースの誤解』2010年01月13日 (水)

おはようございます。

本ブログでもよく質問がありますが、

「高糖質食が糖尿病に良い。糖質制限食は糖尿尿に良くない。」

と主張されている山梨医科大学名誉教授の佐藤彰夫先生のホームページがあります。

その佐藤先生が、根拠としてよく引用されているロンドンのヒムスワースの報告について、
東北大学名誉教授後藤由夫先生が、興味深い見解を述べておられます。

後藤先生は日本の糖尿病医療をずっとリードされてきた医師で、
ヒムスワース(Himsworth)の誤解を明快に指摘しておられます。

すなわち、

「脂肪の摂取量の多い国ほど糖尿病死亡率が高く、また炭水化物ではこれと対照的に摂取量の多い国ほど糖尿病が少ないという傾向がみられる」

というヒムスワースの報告は、はっきり、間違いだったわけです。

さらに、後藤先生は「動物実験で大量の脂肪を与えて糖尿病が現れたという報告はない」と明言しておられます。

ヒトにおいても動物においても「脂肪摂取量が糖尿病発症に関係する」という説は否定されたわけです。

以下は「糖尿病メディカルネット」に記載されている後藤先生の文章からの引用です。

<後藤由夫 私の糖尿病50年 -糖尿病医療の歩み->
43. 糖尿病の増減
http://dm-medical.net/14/000242.php

2. 脂肪摂取と糖尿病
 ロンドンのHimsworth(1935、1949年)は各国の糖尿病の死亡率と国民の栄養素摂取量との関係が図2のように、脂肪の摂取量の多い国ほど糖尿病死亡率が高く、また炭水化物ではこれと対照的に摂取量の多い国ほど糖尿病が少ないという傾向がみられると報告した。この成績をもとにHimsworthは脂肪摂取が糖尿病の増加と関係すると結論した。筆者はこれに興味を抱き、追試して同様な成績を得たが、次に粗死亡率ではなく訂正死亡率について関係を求めた。その結果は図3のように相関関係は認められなかった。このことから、Himsworthがみていたのは脂肪摂取量の多い国は豊かで糖尿病罹病年齢まで生存するのに対し、経済的に遅れている国では脂肪摂取量が少なく、安価な炭水化物をエネルギー源として、しかも糖尿病罹病年齢まで生存する者は少なく、若年期に死亡する者が多いことをみているにすぎない、と理解された。このことから脂肪摂取が糖尿病の発症と関係するという説は否定された。動物に大量の脂肪を与える実験も行われたが、これによって糖尿病が現れたという報告もなかった。

***
後藤由夫先生プロフィール 糖尿病メディカルネットより引用

日本人の生活環境が戦後から高度成長期を経て現在までに激変したのと同じように、糖尿病の医療にも大きな変化があった。このコーナーは、この間の糖尿病医療の進歩の跡を、永らくこの分野をリードされてきた後藤由夫先生に、その体験をもとに語っていただき、今後の糖尿病医療を担う方々の参考に資するために企画されたものである。

後藤 由夫
1925年10月3日生まれ
県立酒田中学、第二高等学校理乙を経て
東北大学医学部 1948年9月卒業
1年間のインターン後、東北大学内科学第3講座にて研究
ペンシルベニア大学内科客員科学者(1958年-60年)
弘前大学教授(1970年-76年)
東北大学教授(1976年-88年)
東北大学名誉教授(1988年-)
東北厚生年金病院院長(1988年-94年)
東北厚生年金病院名誉院長(1994年-)
日本糖尿病協会理事長(1992年-2000年)
日本臨床内科医会会長(1999年-)

糖尿病の成因、合併症、治療法を研究し、糖尿病モデル動物GKラットの開発に成功。
日本内科学会会頭をはじめ糖尿病学会、老年医学会、動脈硬化学会、臨床栄養学会、膵臓病研究会、体質学会、自律神経学会、過酸化脂質学会、肥満学会、東洋医学会、人間ドック学会、発汗研究会、末梢神経研究会などの会長・会頭をはじめ、糖尿病関係の5つの国際シンポジウムの会長を担当。現在約18,000人の内科医が加入する日本臨床内科医会会長。


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『山梨医科大学名誉教授、佐藤章夫先生のホームページを拝見して』2009年11月09日 (月)  

こんばんは。

山梨医科大学名誉教授、佐藤章夫先生のホームページ拝見しました。
ご高説の中で、牛乳の項とかは基本的に賛成です。

私自身、1984年から高雄病院給食に玄米魚菜食を導入しています。
玄米の給食、病院としては日本で初だったかもしれません。

1999年に、兄の江部洋一郎院長が、高雄病院に糖質制限食を導入するまでは、佐藤先生の主張しておられるような食生活を、アトピーや喘息などアレルギー疾患、慢性関節リウマチなど膠原病、腎疾患、消化器疾患、高血圧・・・そして糖尿病、多くの患者さんに、玄米魚菜食を奨めていました。

当時は「粗食のすすめ」の幕内先生と一緒に「学校給食と子どもの健康を考える会」で米飯給食をすすめる運動をしており、米ばっかり食べてました。

まあ、私自身、

「玄米を主食として、おかずはお魚中心に野菜たっぷりで、肉や脂は控えめにして週2回はテニスをする→糖質が総摂取カロリーの60%」

普通のおじさんに比べれば、はるかにヘルシー?なライフスタイルを実践していたにもかかわらず、
40才過ぎから徐々にメタボになり、2002年には糖尿病が発覚しました。

つまり、私が推奨していた、そして佐藤先生の推奨されている「玄米魚菜食(糖質たっぷり食)で脂質は控える食生活」では、自分自身のメタボリック・シンドロームや糖尿病を防ぐことができなかったのは、皮肉なことでした。( ̄_ ̄|||)

玄米魚菜食時代には、メタボや糖尿病になった理由がわからなかったのですが、糖質制限食を研究してから、はっきり理解できました。

そして現在、糖質摂取と糖尿病に関しては江部康二と佐藤先生と基本的に正反対ですね。

<佐藤章夫先生のホームページから抜粋>
『健康なひとがグルコース負荷試験の前日に糖質の少ない食事を摂ると、耐糖能が著しく悪化する。この現象は著者らの研究で観察されたものである。特記すべきは、糖負荷試験の前日の朝食と昼食には普通の食事(たんぱく質15%;脂肪25%;糖質60%)を摂り、夕食だけ糖質の少ない食事(たんぱく質30%;脂肪60%;糖質10%)を与えたところ、全例において耐糖能が悪化したことである。被験者12名中4名が「耐糖能異常」と判定されてしまった(図2)(1,2)。夕食に糖質の多い食事を摂ったときには被験者の耐糖能は正常であったから、検査の15-16時間前の糖質摂取量が耐糖能に大きな影響をもたらすのである。』

<佐藤章夫先生のホームページから抜粋>
『このことはわたくし達の新しい発見ではない。検査前の低糖質食が耐糖能を悪化することは古くから知られていた。今から60年も前にロンドン大学病院のヒムスワース(Himsworth)が正常(糖尿病ではない)の健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った(3)。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。しかも、糖質と脂肪の比率を一定に保ちながら総エネルギーを増減させたり、総エネルギーを一定にして糖質と脂肪の比率を変えたりして、耐糖能が検査前の糖質摂取量によって変動することを確認した。この報告を契機にして、糖負荷試験の前少なくとも3日間は1日300グラム以上の糖質摂取が必要であるといわれるようになった(4)。
 しかし、1960年、ウィルカーソン(Wilkerson)らが受刑者を被験者として低糖質食が耐糖能に与える影響を再検討して、糖質の摂取量を1日50グラムに制限しても耐糖能には大きな影響を及ぼさないという報告を行った(5)。この報告がNew England Journal of Medicineという影響力の大きな医学誌に掲載されたために、米国糖尿病協会は1日300 gという糖質はアメリカ人には多すぎるとし、1日150グラムの糖質で十分であるという判断を下した。WHOもこれにならい、糖負荷試験の前には1日150グラム以上の糖質を摂ることを被験者に指示することを勧告して、現在にいたっている。』


ウィルカーソン氏の実験では、低糖質食にしても耐糖能に影響なかったようですね。追試した結果がNew England Journal of Medicineに載ったわけですから、EBM的にはやはりヒムスワースの論文よりこちらのほうが説得力ありますね。

私達の症例でも、糖尿病の人が糖質制限食を続けて、一ヶ月、三ヶ月、半年経過していくと、糖質を食べても食後高血糖の改善が見られることがほとんどです。

即ち中・長期的には膵臓のβ細胞の機能が休養により回復し耐糖能の改善がみられます。

例えば2009年11月07日 (土) のブログ「スーパー糖質制限食で糖尿病が治った!?」の蝶々さんも、明らかに耐糖能が改善して正常化しています。

結論としては、直前の低糖質食がGTTにおける耐糖能を低下させるか否かは、
異なる結論の二つの文献があり、はっきり断定できません。

しかし、極めて重要な事実は、糖質だけが血糖を上昇させるということです。
タンパク質・脂質は血糖値を上昇させません。(*)これは普遍的な生理学的事実です。


佐藤先生はホームペ-ジで

『糖質(澱粉)をたくさん摂るとインスリンの分泌が少なくて済む』

と断定しておられますが、これは生理学的な事実と反しています。

糖質だけが血糖値を上昇させますので、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。
しかし、脂質を摂取してもインスリン追加分泌はありません。
タンパク質を摂取したときはごく少量のインスリンの追加分泌があります。

つまり人(糖尿人も正常人も)において、インスリンの追加分泌が大量に必要となるのは、
糖質を摂取した時だけです。
これも論争の余地など全くない生理学的事実です。
 
現代の日本人の食生活は、精製糖質の過剰摂取と運動不足により、
毎日3~5回以上ブドウ糖ミニスパイク(**)が生じ、
その度にインスリンが大量に追加分泌され、10年、20年、30年と働き続けた膵臓が疲弊し、
とうとう40代、50代で糖尿病を発症するわけです。
これが日本の糖尿病激増の実態です。

なお今日の記事のテーマに関して、

2009年6月11日のブログ<糖質制限食>VS<高糖質食>①②③

もご参照いただけば幸いです。


江部康二

(*)
ADA(米国糖尿病協会)2004年版の
Life With Diabetes
A Series of Teaching Outlines
by the Michigan Diabetes Research and Training Center

(**)グルコーススパイクとミニスパイク

グルコーススパイク(ブドウ糖スパイク)のお話です。
近年の糖尿病関係の話題として、『空腹時血糖値食後高血糖値の差(ブドウ糖スパイク)が大きいほど、リアルタイムに大血管の内皮が傷害されて動脈硬化になりやすく、将来心筋梗塞の危険性が高まる』という説が有力となっています。

糖尿病の人は、当然、ブドウ糖スパイクが大きいわけです。例えば、空腹時血糖値が100~120mgとかでも、糖質摂取後の血糖値は200、300mgとなってしまいます。(脂質やタンパク質を食べても、ブドウ糖スパイクは起こりませんので、念のため。)

一方、糖尿病がない人でも、精製された糖質(高GI食品)を食べれば、糖尿病の人に比べれば小さいとはいえ、ブドウ糖スパイクが生じますから、代謝全般に乱れが生じてアレルギー疾患や高脂血症・肥満など様々な生活習慣病にも悪影響がでる可能性があります。私は、この小さなブドウ糖スパイクを、『ミニスパイク』と呼んでいます。

精製された糖質は、特に血糖を上昇させやすい食品です。中でも白パン、ケーキなどの精製小麦粉製品は血糖上昇指数(GI)が75あります。ちなみに白米は73、玄米は68です。

糖尿病が無ければ、玄米などGIの低いものを主食としていれば、ミニスパイクもほとんど起こらず、血管内皮の障害のリスクも無くなりますし代謝も安定します。

過去経験的に、「玄米魚菜食がいろんな病気の改善に良い」と言われ、高雄病院でも1984年から玄米魚菜食を給食で提供してきました。

なぜ良いのか、理論的根拠に長年悩んでいましたが、「ブドウ糖スパイク理論」でやっと説明がつきました。

世界中に、今まで様々な食事療法があり、それぞれ治療効果を謳っていますが、やはり「ブドウ糖スパイクが少ない」という一点で共通していることが多いようです。

なお、糖質制限食ならミニスパイクも全く起こらず、血糖値は勿論、代謝全てが安定します。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
お取り上げいただき、ありがとうござました。
大変明快な解説ですが、これを佐藤先生に突きつけても、きっとなんらかの根拠をもって反論されるんでしょうね。学者さんというのは、なかなか「あ、そうでしたか、すみません」とは言わないものです。下のURLでも、低糖質食のほうが血糖値が高くなるグラフが掲載されています。
http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/newdiabetes.html
2010/07/18(Sun) 11:48 | URL | Nombre | 【編集
Re: タイトルなし
Nombreさん。

http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/newdiabetes.htmlの記述は
「直前の低糖質食がGTTにおける耐糖能を低下させる」というものですね。

ブログ記事に

「結論としては、直前の低糖質食がGTTにおける耐糖能を低下させるか否かは、
異なる結論の二つの文献があり、はっきり断定できません。
しかし、極めて重要な事実は、糖質だけが血糖を上昇させるということです。
タンパク質・脂質は血糖値を上昇させません。これは普遍的な生理学的事実です。」

と書きましたが、これでよいと思います。

生理学的事実に関しては、反論は不可能と思います。
2010/07/18(Sun) 12:08 | URL | ドクター江部 | 【編集
1時間値
いつも有難うございます。
いろんな話が出ても私は糖質制限のおかげでここまで良くなったと思っておりますので支持していきます!!

ミニスパイクについて質問があるのですが、過去のブログでも、先生の本にも食後一時間値170位でミニスパイクとなっておりますが、先生のお考えになるミニスパイクに当てはまらない1時間値はどの位なのでしょうか?
私は150~160位までに収まるようにしているのですが、これでは代謝の乱れになってしまうのでしょうか?

お時間のございます時にアドバイス頂ければと思います。

最後に、前回(約2ヶ月前)尿蛋白がマイナスになったとご報告させて頂きましたが、その後3回ほど尿検査をしましたが、全てマイナスとなっています!
今度尿中アルブミン検査を再度行う予定です。

ありがとうございました。
2010/07/18(Sun) 15:57 | URL | けい | 【編集
お久しぶりです
江部先生 
ご無沙汰いたしております。
(ブログは毎日拝見させていただいておりますが)

まずはあの憂いから
(但しコレステロール値をコントロールする薬は一切無しです)

総コレステロール値の変遷
2007/5 169
2007/8 270
2008/11 395
2009/2 321
2009/7 241(HDL 77:LDL150)
空腹時血糖値 93
中性脂肪 72 始めて100切りました
γ-GTP 16
GOT 39
GPT 27
身長173cm
体重 67.8kg
 血圧 123mmHg~79mmHg
心電図(異常Q 左心室肥大)
   *これは急性心筋梗塞時の傷跡でどうしようもならないところです。
   *この時期ほぼ毎朝早朝ラン&ウオーキング
2010/4 297(LDH:192)

  2009/9より現業が多忙を極めて戸外に歩を進めた時間が月当たり1時間未満以下
  という超引き籠もり状態となり、運動も極端にしなくなりました。
  体重も72~73kgまで増え
  総コレステロールも297へ
  
 ここで 異常発生、唐突な外出で二泊三日の小旅行から帰って後
   足に原因不明の痛風のような発作が頻発
   整形外科で医師3名の診察を受けましたが、
   レントゲン・血液検査でも病名を特定できず。
   一名の医師のみ、これは痛風の発作としか考えられずと。
   
但し、尿酸値ほぼ定常 7.1のまま
但し、もともと12年以上前に正真正銘の痛風発作を過去3度経験しています。
 (過去に通風発症の経験者として 7.1 はハイレベルだとか言われます)

HbA1c はそれでもいつもほぼ定常の 4.5

2010/7 現在足の発作はいつの間にか治まりました。

相変わらずの引き籠もり状態ですが、室内で足踏み昇降運動とか間寛平式エアスイミングやスクワットなど30分程度を朝夕行っています。

以前江部先生にもさすがに私の総コレステロールの上昇過程に対しては懸念を抱かせてしまい、私も一時食生活において低コレステロール化に傾いた時期もありましたが、現在は卵でもなんでも高コレステロール食品など気にせずバンバン食べています。

私の場合、やはり日常的に適度な運動(全身の血液やリンパ液の流れを促進させる)
が必須のようです。

朝はコーヒーと自家製の抵糖質スイーツのみで(妻がどうしても何か欲しいようで)
昼夜の2食がメインです。

因みに妻は糖尿病とは無縁でしたが、食生活では私に全て歩調を合わせてくれています。
過去に潰瘍性大腸炎を患ったり、数年に一度は歯科で膿んだところを治療するような
状況でしたが、どちらもすっかり快調のようです。

人様々人生いろいろです。
私は50歳で急性心筋梗塞を発症しました。
一つ年上の兄はそれ以前の45歳で急性心筋梗塞を発症して、
カテーテルでステントの留置手術を受け、この春その部位の再狭窄が判明して
再手術を受けました。ステントの中に更にステントを挿入し、更に他の部位の狭窄も
判明してそこへ新規にステントを留置し、その他にも狭窄部位があるけれども、血管の硬化が進行していて、なかなか穿つことができないので経過観察とするという内容でした。
病名も狭心症となったようです。

兄には、従前より糖質制限の話や本も贈って啓発しようと努めましたが、
単身者であることと、やはり世間の否定的な反応に抗えず、
自分は何処かの坊さんが実践されているという玄米菜食中心の生活を実践しているし
十分に意識して考えているから大丈夫だと、少しムキになって反応していました。

兄が手術したのは愛知県でも有名な豊橋ハートセンターという病院とのことですが、
すっかり意気消沈した兄が退院時に知り合いだという事務長氏へ挨拶に伺った際
弟である私の糖質制限の話をしたところ、系列の岐阜のハートセンターで、なんと江部先生を招いて講演会をされていると聞いたぞと、ハートセンターの病院長は江部先生に一目を置かれているそうだと連絡してきました。
この期に及んでは、その糖質制限の実践に俺も挑んでみようか。とも。

さて、私のケースですが、急性心筋梗塞発症というこの上も無い頂上から
見下ろせる立場のとして、その予後3年経過で既に4年目へ突入しています。
退院後1~2ヶ月後目からの糖質制限食生活の実践者となります。
ほぼ3年です。
極めて希な例でしょうが、予後に未だ一度もカテーテル検査を受けていません。
病院の規定では半年後に一度は実施するというのですが、私の方から、
その他の検査結果からそれを実施しなければならないという納得できる結果が
突きつけられない限り拒否すると宣言しました。

その後、血液検査・エコー検査・心電図など幾度か受けましたが、いまのところ
「その結果」に及ばないまま、3年が経過したという次第です。

急性心筋梗塞に対しては規定により薬剤入りのステントを使用できないこともあり、
予後1年未満で再狭窄の危惧があるので云々・・・という話をしつこく聞かされたのですが。

勿論担当医殿は常識のある医師ですから、非常識な糖質制限については当初から批判的な立場です。

最近では常套的に「未だあの脂質が多いという食事を・・継続中か」と確かめてこられます。

所謂比較観察対象者となったのかと感じました。
先ずは、兄が予後8年目辺りで再狭窄となったこの年数が比較対象できる経過観察の一里塚となるかと思います。
更に前人未踏の世界へ、ワクワクドキドキ、人体実験中です。
私が証明です。と、結果はともあれ。

江部先生には日頃の感謝と今後の更なるご活躍を陰ながら応援させて頂いております。

2010/07/18(Sun) 17:30 | URL | keyeye | 【編集
肝硬変と糖質制限食について
江部先生

こんにちは。高炭水化物食について、大変わかりやすい記事をご提供いただき、
ありがとうございました。ご飯を推奨する先生が多くて本当に困っているので(糖尿病学会の重鎮達も含め)、
助かります。

さて、江部先生は糖質制限食を勧めない患者として、
腎不全と急性膵炎をあげていますよね。

肝硬変(非代償期)の患者さんについてはどのようにお考えでしょうか?

肝硬変の非代償期になると、消化器科の先生は
蛋白制限と脂質制限を指示し、夜間の低血糖予防に分岐鎖アミノ酸製剤(リーバクト)を処方されることが多いと思います。

正直、患者さんが肝硬変になり、この指示が出ると食後高血糖と食前低血糖が頻発で、血糖コントロールに非常に難儀します。

仕方ない部分があるのは承知しているですが、江部先生のご見解をお聞かせ下さい。

ブログの皆様は、腎臓の合併症(尿蛋白量やcre値)についてはとても興味があると思いますが、脂肪肝→肝炎→肝硬変となっても、糖尿病は大変だということをご理解いただきたいです。
2010/07/18(Sun) 22:56 | URL | 内科大学院生 | 【編集
初めまして
江部先生、こんにちは!
そして、大酒飲みダイエット実践中の皆様、ダイエットは順調でしょうか?
早速、私事の悩みなのですが、ダイエットと言う程のダイエットはしていませんが・・・
お酒はカナリの量を、毎晩飲みます。その為(太らないように)普段、炭水化物は一切取っていません。飲む時はもちろん、食事の時も。
お酒のつまみには、キムチ、漬物、豆腐、刺身、焼き魚や脂分の少ない砂肝、ワインを飲む時はチーズを少々。と、気を使っています。
三年以上、毎日、腹筋、ダンベル運動は欠かせません。
土日の休み以外は、仕事帰り、電車を使わず、約1時間歩いて帰っています。
間食もほとんどしないし、お菓子が大好きな訳でもありません。
しかし、体重は一年近くあまり変わらず、2キロ程、増減するだけです。
お腹も、どちらかと言うと下腹がぽっこり出ています。
なぜ、体重が減らないのでしょうか??
周りは、そんな生活じゃ、絶対痩せるよ!!といいますが、全く痩せません。
ちなみに、年齢は28才です。

2010/07/19(Mon) 01:27 | URL | Nami | 【編集
Re: お久しぶりです
keyeye さん。

お久しぶりです。
お元気そうで何よりです。

「HbA1c はいつもほぼ定常の 4.5
中性脂肪 72
2009/7 241(HDL 77:LDL150)
空腹時血糖値 93 」

これなら、動脈硬化の進行もないと思います。
運動ができて、LDLコレステロール140mgくらいまで目指したいですね。
2010/07/19(Mon) 08:21 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 初めまして
Namiさん。

体重が不変でも、体脂肪率は減少して、筋肉量は増えている可能性があるのではないでしょうか?

あるいは、倹約遺伝子の持ち主で基礎代謝が低いタイプの可能性もありえますが・・・
2010/07/19(Mon) 08:26 | URL | ドクター江部 | 【編集
やせる食べ方
瞳ママさん。

「やせる食べ方」のご推薦、ありがとうございます。
そして講演会での糖質制限食の普及活動、
ありがとうございます。
これからもよろしくお願い申しあげます。
2010/07/19(Mon) 09:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: お久しぶりです
keyeye さん。

忘れてました。

2009年10月10日(土)、岐阜ハートセンター主催の市民向け講座で
糖質制限食のお話しをしました。

2010年8月10日(火)、やはり岐阜ハートセンター主催の市民向け講演会(13:00~16:00)で、
「現代病を治す糖質制限食」と題して14:40~15:20までを担当してお話しします。

2010年11月11日(木)、岐阜ハートセンター主催で医家向けに、
2時間たっぷりと糖質制限食のお話しをする予定です。
2010/07/19(Mon) 14:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
はずみついでに
調子に乗って小話を、東北ご出身でその地方に多い姓のSさんのことをつれづれに。
酒も飲めず煙草も吸わず、夜九時には就寝され朝四時に起床。
五時にはY公園を抜けてM神宮へウオーキングとラジオ体操と腕立て伏せ50回。
又、夕方にはスポーツジムでスイミングを軽く1000m程。
以上をほぼ毎日の日課とされている方でした。
更に休日にはよくT尾山へ行かれていました。
私を見掛けては、私の当時の生活態度への戒めとせめて早朝のウオーキングをとの勧めを
都度承っていました。

私が急性心筋梗塞を発症した際には、過日のご忠告に背いてきた自分を痛切に反省したものでした。

そのSさんが、一昨年手術をなさるというので何事かと伺ったところ、
動脈硬化により、心臓のバイパス手術をなさるということでした。

私も随分動揺いたしましたが、案外術後の回復が早く、現在ではけろっとしたご様子で、
日課のウーオーキングとラジオ体操を再開されていることに安堵し、
私もステント留置の身でありますが、とどのつまりにはバイパス手術があるさと
妙な開き直りができた次第です。

私の兄にも、岐阜の江部先生のご講演への参加を促しましたが、はてさて返答が
鈍いところを察するに、やはり糖質制限があまり順調ではなさそうな雲行きと感じ取っています。
でも、最終的にはバイパス手術の選択肢もあるからと鷹揚の構えでいます。

さてSさんのこと、私なりにその原因を推し量りながらある合点に至りました。
以前Sさんと食事をしていたとき、その喰いっぷりに驚いたことがありました。
当時Sさんは65前後でしたが、ご飯を「わしわし・・・」と食べられるのです。
奥様が恥ずかしそうに言われたという又聞きによりますと、朝昼晩とにかくご飯を
たくさん食べられるのだそうです。そのお歳で夜にはご飯茶椀5~7杯もです。

Sさんの直の言葉ですが、「田舎で農家の跡を継いだ弟の○男が精魂こめて作った米だから、
わしは精一杯それを食べてやるんだよ」と。

私は南九州の出身でも、彼の地で北海道といわれ、有名な米の産地でもあり、
以前はその美味しい米を直に取り寄せて食べていました。

小さい頃には、薄い薩摩揚げ一枚に醤油を垂らしたおかずでご飯4膳をお代わりしたものでした。

以前取り寄せていた方がここ数年音沙汰無しであることに、親戚を通じて、どうかされたのかと尋ねられたそうです。

田舎の親戚の身内でもその米を作っています。

法事で帰省した際に、私はご飯抜きの糖質制限を貫きますが、
米を作っている親戚を目の前にして「米を喰うな」とは決して申せません。

そんな田舎で、私の幼馴染みが既に糖尿病が原因で他界したとか、
米を取り寄せていたご主人が、やはり、糖尿病らしく現在入院中であるなどの
話を聞くに付け、切なさがこみ上げて参ります。

信州のS氏にはどのようなお紐がついたご研究かと訝りますが、狂言の附子をふと思い出しました。

失礼いたしました。

2010/07/19(Mon) 18:43 | URL | keyeye | 【編集
玄米食
先月、先生に入院させていただきまして、
大分安定化しつくしております!
(アトピー入院ですが)
おかげさまさまです。

先生の理論である
糖質制限食を
自分なりに食養食に融合して
甲田断食をプチ的に今では実践してます。

親が栄養士かつ料理研究家でもあったので、
先生著書の献立料理も
容易に食べられる環境で重宝してます。

不思議と体が軽くなるばかり・・!!

玄米は、確かになぜか食べ過ぎたり
甘いものと食べ合わせがよかったりで、
糖質過多になるのでしょうかね・・・・。

痒みは玄米の量を抑えたほうが
便さえ出ればいいので、
蛋白、脂肪食にと思いました。

糖質制限食は他にも現代病 うつ病
などにも効果あるような気がします・・・・。

先生のブログは逆引き検索(右上の)
でも
キーワードで調べやすくいいですね!!

2010/07/22(Thu) 23:39 | URL | 後肥(あとぴ) | 【編集
Re: 玄米食
後肥(あとぴ) さん。

高雄病院アトピー学校卒業、おめでとうございます。
退院後のアトピー自己管理術を駆使して、根本的治癒をめざしてくださいね。
2010/07/23(Fri) 20:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
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