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糖尿病の新しい診断基準と実施時期
おはようございます。

2010年7月1日に、11年ぶりとなる糖尿病の新しい診断基準が施行されます。

新基準では、「糖尿病型」の判定に、従来の基準には無かった、HbA1が採用されました。

これにより、1回の採血で血糖値HbA1cの測定結果が両方とも糖尿病型であれば、それだけで糖尿病と診断できることとなりました。

従来の基準では、必ず異なる日に2回の採血が必要でしたので、簡略化できたと言えます。

HbA1cの表記法もJDS値に0.4を足したNGSP相当値に変更される予定です。7月1日からは、英文誌の原著論文や国際学会での発表時には、当然国際基準であるNGSP値相当値が使用されます。

一方、日常診療現場においては、当面は今まで通りのJDS値によるHbA1cで表記し、1年後をめどにNGSP相当値に移行する予定だそうです。


江部康二


☆☆☆参考

新診断基準施行と血糖コントロール指標と評価とHbA1c  
2010年06月20日 (日)

2010年7月1日から、糖尿病新診断基準施行で、今後HbA1cはNGSP値に相当する値が基準でJDS値は併記となります。(日常診療現場においては、当面は今まで通りのJDS値によるHbA1cで表記し、1年後をめどにNGSP相当値に移行する予定)

日本糖尿病学会から新診断基準は発表されたのですが、「血糖コントロール指標と評価基準」はまだ発表されていません。

臨床現場ではHbA1c測定方法はこれまでと同様のJDS値なのですが、単純に0.4を足した値をNGSP値として示すことになります。

ここまではいいのですが、さて「血糖コントロール指標と評価基準」はどうなるのでしょう?


今まで、JDS値での「血糖コントロール指標と評価基準」は、

優:5.8%未満
良:6.5%未満
不十分:6.5~7.0%未満
不良:7.0~8.0未満
不可:8.0%以上

でした。

そうすると、JDS値では6.4%でコントロール良だった糖尿人が、NGSP値ではいきなり6.9%になるので、コントロール不十分になってしまうのは、何だか釈然としないですよね。 (*_*)

それでもまあ、糖尿人のご同輩、一応ご安心下さい。 (^_^)


新「血糖コントロール指標と評価基準」において、NGSP値を採用するなら、単純に0.4を足して

優:6.2%未満
良:6.9%未満
不十分:6.9~7.4%未満
不良:7.4~8.4未満
不可:8.4%以上

ということで決着しそうです。


☆☆☆参考

2010年05月31日 (月) のブログです。

糖尿病の新診断基準、7月1日に施行

第53回日本糖尿病学会年次学術集会において、開催初日の2010年5月27日に、糖尿病の新しい診断基準の概要と、2010年7月1日に新基準を施行することが発表されました。

今回新しくなる診断基準は、前回の基準から11年ぶりに改訂されます。改訂の目玉は、診断基準に「HbA1c 6.5%以上」(6.1%[JDS値])が追加されたことです。

HbA1c値については、日本独自の測定法によって得られるJDS値と、欧米を中心に使われている測定法によって得られるNGSP値があり、両者のデータにはずれがありました。

換算するとJDS値に0.4を加えた値が、NGSP値となります。当然国際基準としては、NGSP値が優先されます。
 
新診断基準のHbA1c:6.5%は、NGSP値相当であり、現行の日本の測定法によるJDS値では、6.1%となります。

今後HbA1cはNGSP値に相当する値を基準としますが、HbA1c測定方法はこれまでと同様のJDS値なので、単純に0.4を足した値をNGSP値として示すことになります。

国際標準化作業が行われて、JDS値に0.4を足せばNGSP値と同じになることが確認されました。

従来の診断基準では、

①空腹時血糖値126mg/dL以上なら糖尿病型
② 75g糖負荷試験で2時間値200mg/dL以上なら糖尿病型
③随時血糖値200mg/dL以上なら糖尿病型

①②③の糖尿病型いずれかが別の日に2回以上、確認された場合に糖尿病と診断しており、HbA1c値は補助的な位置付けで、診断基準には入っていませんでした。

近年HbA1cは、糖尿病の診断基準として国際的評価が高く、米国糖尿病学会(ADA)は、2009年、糖尿病診断に原則HbA1C検査を適用することとしました。

これを受けて日本でも、今回の改訂で、「補助的な項目」から格上げで診断基準の1つとして取りあげられることとなりました。

診断基準項目の1つとなったHbA1c値は、6.5%以上(6.1%以上[JDS値])とされました。

これは、日本のデータを用いて、網膜症の出現頻度や血糖値とHbA1c値との関係を解析した結果から、決定したそうです。



新診断基準にはHbA1c値が加わりましたが、糖尿病の診断は

血糖値
①空腹時血糖値126mg/dL以上なら糖尿病型
② 75g糖負荷試験で2時間値200mg/dL以上なら糖尿病型
③随時血糖値200mg/dL以上なら糖尿病型

のうちいずれか(従来の基準と同じです)と

<HbA1c>
6.5%以上(JDS値で6.1%以上)なら糖尿病型

の両方で評価するよう決められていますが、血糖値データは必ず必要です。


すなわち患者さんが「HbA1c:6.5%以上(JDS値で6.1%以上)」のみを満たすだけでは糖尿病と診断できません。

HbA1cと同時あるいは再検査で血糖値を測定し、血糖値も診断基準を超えて糖尿病型であった場合に初めて糖尿病と診断されます。

1回目の検査でHbA1c値が「HbA1c:6.5%以上(JDS値で6.1%以上)」で糖尿病型と診断され、再検査でHbA1c値再度糖尿病型と診断されても、血糖値が糖尿病型でなければあくまで「糖尿病疑い」にとどまるとされました。

また、血糖値のみ糖尿病型の場合、糖尿病の典型的症状が確認されたり、眼底検査で糖尿病網膜症が認められれば、糖尿病と診断されます。



**6月20日追加
従来の診断基準
①空腹時血糖値126mg/dL以上なら糖尿病型
② 75g糖負荷試験で2時間値200mg/dL以上なら糖尿病型
③随時血糖値200mg/dL以上なら糖尿病型

のいずれかが別の日に2回以上、確認された場合に糖尿病と診断というのは新診断基準でも同様です。
すなわち、HbA1cが正常型でも、血糖値データだけで診断できるわけですね。

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
お尋ね致します。
はじめまして。
私は四ヶ月前にヘモグロビンの数値が12で糖尿病と診断されました。現在は、5.8になりました。喜んでいたのですが、平均体重よりも体重が減少が続いていて、カロリーも最近は2000くらい摂取しているのに理由が分かりません。主治医も運動のしすぎとだけしか言わないので。
血糖値が落ち着いていると思うのですが、体重が減少することはあるのでしょうか?ちなみに一ヶ月前からベイスンを昼と夜に服用してます。
ご多忙だとは思いますが、何か原因のようなものがあるのであれば教えてください。
2010/06/26(Sat) 00:17 | URL | すけ | 【編集
Re: お尋ね致します。
すけさん。

摂取カロリーを消費カロリーが上回れば体重減少です。
主治医の仰有る通り、運動エネルギーが多い可能性がありますね。
2010/06/26(Sat) 07:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
ご返答ありがとうございます。ここ1ヶ月は体重が減るので、あまり運動はしていなかったものですから。今、体重が58キロなのですが、2000kcalは糖尿病人にとって多すぎるのではないかと不安になりまして、お尋ね致しました。これからも血糖コントロール出来るように頑張ります。
2010/06/26(Sat) 09:45 | URL | すけ | 【編集
Re: 投薬基準について
ダルメシアンさん。

投薬に関しては、もともと医師の裁量で患者さんと相談して決めるということでした。

医師によって方針はかなり違うと思います。

今後も同様と思います。
2010/06/27(Sun) 09:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 診断基準の改正について
ダルメシアン さん。

これは個別対応としかいいようがありません。

2010/06/28(Mon) 20:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
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