2010年04月13日 (火)
こんばんは。
今回は、糖質制限食と食事回数について、ココさんから、コメント・質問をいただきました。
「10/04/12 ココ
食事の回数について
江部先生
おはようございます。
先生は現在1日2食にされているそうですが
以前は1日1食にしていらっしゃった時期もあったと以前のブログでお伺いしましたが、
1日1食又は2食にする場合、朝・昼・夜 いつ食べるかによって、
糖質制限食の効果は変わるのでしょうか?
いつも申し訳ございませんが、お時間ございましたら、回答の程宜しくお願い致します。」
ココさん。
コメントありがとうございます。
食事回数ですが、1日1回でも問題ないと思います。
例えば、私の京大の先輩、釜池豊秋先生は、糖質ゼロ食を提唱しておられ、1日1食で夕食のみです。
1日1食の場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、トレーニングなどしていれば筋力アップになります。
1日2食の場合は、夕食は確保として、朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できるという説もあります。
「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」興味ある問題ですね。
かく言う私は、1984年の第一回目の断食以降は、朝食抜きの一日二食で、間食は摂る日もあれば、摂らない日もあります。一日一食で三ヶ月くらいやったことがありますが、やっぱり食欲に負けましたね。
食欲に負けたといっても、糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。
それで一日一食ペース、お腹が空いてかなわんからギブアップしたのではなくて、「何か食べたいという欲望」がふつふつと湧いて、これに負けました。
一生一日一食だと、何といっても食事回数が減ります。特に団体旅行に行った時など、周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
とかいろいろ言い訳してますが、まあ、<肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実・・・> 何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。
それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、一日一食とはとはおさらばしました。
無理に我慢することなく長続きすることを目指して、私の場合は一日二食に戻しました。
日本でも、江戸時代初期までは一日二食で、中期から三食になったようです。平安時代まで遡って、清少納言は「枕草子」のなかで「大工のものくうこそいとあやしけれ」と、大工が昼食をとること(多食)を揶揄しています。
平安時代や鎌倉時代の一日二食は、朝食が午の刻(正午)で、夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。
イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、18世紀に二食から三食になったので三食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、一日二食のことが多いようです。特に朝起きて何の活動もしていないのに、すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」はありません。
**
今回のブログは、小山内博先生の「明日から朝食をやめなさい」(21世紀ブックス)を参考にし、一部引用させていただきました。謝謝。
江部康二
今回は、糖質制限食と食事回数について、ココさんから、コメント・質問をいただきました。
「10/04/12 ココ
食事の回数について
江部先生
おはようございます。
先生は現在1日2食にされているそうですが
以前は1日1食にしていらっしゃった時期もあったと以前のブログでお伺いしましたが、
1日1食又は2食にする場合、朝・昼・夜 いつ食べるかによって、
糖質制限食の効果は変わるのでしょうか?
いつも申し訳ございませんが、お時間ございましたら、回答の程宜しくお願い致します。」
ココさん。
コメントありがとうございます。
食事回数ですが、1日1回でも問題ないと思います。
例えば、私の京大の先輩、釜池豊秋先生は、糖質ゼロ食を提唱しておられ、1日1食で夕食のみです。
1日1食の場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、トレーニングなどしていれば筋力アップになります。
1日2食の場合は、夕食は確保として、朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できるという説もあります。
「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」興味ある問題ですね。
かく言う私は、1984年の第一回目の断食以降は、朝食抜きの一日二食で、間食は摂る日もあれば、摂らない日もあります。一日一食で三ヶ月くらいやったことがありますが、やっぱり食欲に負けましたね。
食欲に負けたといっても、糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。
それで一日一食ペース、お腹が空いてかなわんからギブアップしたのではなくて、「何か食べたいという欲望」がふつふつと湧いて、これに負けました。
一生一日一食だと、何といっても食事回数が減ります。特に団体旅行に行った時など、周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
とかいろいろ言い訳してますが、まあ、<肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実・・・> 何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。
それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、一日一食とはとはおさらばしました。
無理に我慢することなく長続きすることを目指して、私の場合は一日二食に戻しました。
日本でも、江戸時代初期までは一日二食で、中期から三食になったようです。平安時代まで遡って、清少納言は「枕草子」のなかで「大工のものくうこそいとあやしけれ」と、大工が昼食をとること(多食)を揶揄しています。
平安時代や鎌倉時代の一日二食は、朝食が午の刻(正午)で、夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。
イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、18世紀に二食から三食になったので三食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、一日二食のことが多いようです。特に朝起きて何の活動もしていないのに、すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」はありません。
**
今回のブログは、小山内博先生の「明日から朝食をやめなさい」(21世紀ブックス)を参考にし、一部引用させていただきました。謝謝。
江部康二
江部先生
こんばんは。
私も小山内先生の
『明日から朝食をやめなさい』 を読んだことがあります。
江部先生のおっしゃる通り、世界には一日2食の部族も多いと思います。
しかし、
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
といった情報もかなり多いです。
食事の回数が多い方が痩せやすい理由としては、
●食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすきなるというもの
http://boxing-fan.net/diet/solution/plan4.html
●食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすいというもの
http://www.mizutech.com/fat/fat-point9.html
が主流のようです
勿論、糖質を制限することでインスリンの分泌を抑制し、脂肪の合成は抑えられるのでしょうが、
糖質制限でも総摂取カロリーが一緒だった場合、糖質制限でも夕食を減らしたり、回数を増やした方がダイエット効果があるということはないのでしょうか?(筋肉トレーニングなどをしていない人の場合において)
もし宜しければ、ご教示ください。
内科大学院生
こんばんは。
私も小山内先生の
『明日から朝食をやめなさい』 を読んだことがあります。
江部先生のおっしゃる通り、世界には一日2食の部族も多いと思います。
しかし、
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
といった情報もかなり多いです。
食事の回数が多い方が痩せやすい理由としては、
●食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすきなるというもの
http://boxing-fan.net/diet/solution/plan4.html
●食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすいというもの
http://www.mizutech.com/fat/fat-point9.html
が主流のようです
勿論、糖質を制限することでインスリンの分泌を抑制し、脂肪の合成は抑えられるのでしょうが、
糖質制限でも総摂取カロリーが一緒だった場合、糖質制限でも夕食を減らしたり、回数を増やした方がダイエット効果があるということはないのでしょうか?(筋肉トレーニングなどをしていない人の場合において)
もし宜しければ、ご教示ください。
内科大学院生
2010/04/14(Wed) 00:51 | URL | 内科大学院生 | 【編集】
江部先生
追加です。
小山内先生のおっしゃっている
「食後すぐ活発な運動をしなければならない朝の時間帯になぜ食事をしなければいけないのか」
「夜に食べた食事で満タン状態の朝に食事はいらない」
「一定の空腹時間を持続させることで脂肪を糖に変えやすい体質にする」
というのも当然一理あると思います。
それを承知の上でご質問させていただきました。
内科大学院生
追加です。
小山内先生のおっしゃっている
「食後すぐ活発な運動をしなければならない朝の時間帯になぜ食事をしなければいけないのか」
「夜に食べた食事で満タン状態の朝に食事はいらない」
「一定の空腹時間を持続させることで脂肪を糖に変えやすい体質にする」
というのも当然一理あると思います。
それを承知の上でご質問させていただきました。
内科大学院生
2010/04/14(Wed) 01:05 | URL | 内科大学院生 | 【編集】
江部先生
おはようございます。フランキーです。
糖尿病、教育入院中は大変お世話になり、ありがとうございました。
人生50年、とても有意義な2週間を『美味しく楽しく』過ごさせていただき感謝、感謝です。
同じ釜の飯(『飯』はでませんが…)を食べた同時期入院の
方とも親しくなり、京都が第二の故郷になった気分です。
私も先のアザミさんと同じく、検査の合間には京都観光三昧、古都の桜も
腹一杯満喫させていただきました。
おまけに退院日には、京都国立博物館で『長谷川等伯展』をドップリ見て
京都の〆、ホント充実した楽しい入院生活を送らせていただきました。
帰宅後家族からは「なんか入院してきた感じじゃないね~!、日に焼けてるし
ウソ見たい」と言われてます (^ ^;
今後入院を検討させている方に、高雄病院に入院した感想をこの場をお借りして
伝えさせてください。
・施設は少々古いが掃除が行き届きとても清潔。
・スーパー糖質制限食が美味しい。
調理の皆さんのご努力に頭が下がる思いです。
・同じ志を持った入院者と親しくなれる。
ある意味治療に関して問題意識の高い方々ですので、情報交換としては最高です。
・朝はウグイスの鳴き声で目覚める。
季節によると思いますが。ちなみに我が家ではカラスの鳴き声です(笑)
・看護士さん、栄養士さん、事務の方、検査技師の方、お掃除の方、調理の方
みなさんがとても一生懸命で、フレンドリー。
・様々な無料教室を実施
ヨガ、太極拳・気功、陶芸教室、漢方薬教室、入院医療費Q&Aに
参加させていただいましたが、こちらの先生方もとても熱心かつ親切な方ばかり
で、とても良い勉強ができました。
・糖質制限をより一層深~く理解できた。
・京都観光ができた。
~参考までに今回訪れた場所です。
佐野藤右衛門邸/広沢池/嵐山/嵯峨釈迦堂/嵯峨大覚寺/金閣寺/鞍馬寺/貴船神社
平野神社/仁和寺/龍安寺/鳴滝了徳寺/上賀茂神社/今宮神社/北野天満宮/八坂神社/平安神宮
知恩院/高台寺/護国神社/清水寺/銀閣寺/法然院/六波羅密寺/神護寺/西明寺/高山寺
三十三間堂/本願寺/京都御所(一般公開)
以上、案ずるが産むが易し。目から鱗の“前向き”教育入院をオススメいたします。
「長年してきたインスリンをしなくても良くなった」
「経口剤を飲まなくても良くなり、血糖値も安定し調子も良くなった」等、
入院中に実際に聞いた言葉です。
最後に、退院後はおかげさまで空腹時血糖値110mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dl未満を
キープしております。次回HbA1cの数値が楽しみです。
宗本先生にも「ありがとうございました」とよろしくお伝えください。
フランキー改め、フランキー・K. バーンスタイン より
おはようございます。フランキーです。
糖尿病、教育入院中は大変お世話になり、ありがとうございました。
人生50年、とても有意義な2週間を『美味しく楽しく』過ごさせていただき感謝、感謝です。
同じ釜の飯(『飯』はでませんが…)を食べた同時期入院の
方とも親しくなり、京都が第二の故郷になった気分です。
私も先のアザミさんと同じく、検査の合間には京都観光三昧、古都の桜も
腹一杯満喫させていただきました。
おまけに退院日には、京都国立博物館で『長谷川等伯展』をドップリ見て
京都の〆、ホント充実した楽しい入院生活を送らせていただきました。
帰宅後家族からは「なんか入院してきた感じじゃないね~!、日に焼けてるし
ウソ見たい」と言われてます (^ ^;
今後入院を検討させている方に、高雄病院に入院した感想をこの場をお借りして
伝えさせてください。
・施設は少々古いが掃除が行き届きとても清潔。
・スーパー糖質制限食が美味しい。
調理の皆さんのご努力に頭が下がる思いです。
・同じ志を持った入院者と親しくなれる。
ある意味治療に関して問題意識の高い方々ですので、情報交換としては最高です。
・朝はウグイスの鳴き声で目覚める。
季節によると思いますが。ちなみに我が家ではカラスの鳴き声です(笑)
・看護士さん、栄養士さん、事務の方、検査技師の方、お掃除の方、調理の方
みなさんがとても一生懸命で、フレンドリー。
・様々な無料教室を実施
ヨガ、太極拳・気功、陶芸教室、漢方薬教室、入院医療費Q&Aに
参加させていただいましたが、こちらの先生方もとても熱心かつ親切な方ばかり
で、とても良い勉強ができました。
・糖質制限をより一層深~く理解できた。
・京都観光ができた。
~参考までに今回訪れた場所です。
佐野藤右衛門邸/広沢池/嵐山/嵯峨釈迦堂/嵯峨大覚寺/金閣寺/鞍馬寺/貴船神社
平野神社/仁和寺/龍安寺/鳴滝了徳寺/上賀茂神社/今宮神社/北野天満宮/八坂神社/平安神宮
知恩院/高台寺/護国神社/清水寺/銀閣寺/法然院/六波羅密寺/神護寺/西明寺/高山寺
三十三間堂/本願寺/京都御所(一般公開)
以上、案ずるが産むが易し。目から鱗の“前向き”教育入院をオススメいたします。
「長年してきたインスリンをしなくても良くなった」
「経口剤を飲まなくても良くなり、血糖値も安定し調子も良くなった」等、
入院中に実際に聞いた言葉です。
最後に、退院後はおかげさまで空腹時血糖値110mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dl未満を
キープしております。次回HbA1cの数値が楽しみです。
宗本先生にも「ありがとうございました」とよろしくお伝えください。
フランキー改め、フランキー・K. バーンスタイン より
2010/04/14(Wed) 06:43 | URL | フランキー | 【編集】
フランキー・K. バーンスタインさん
ありがとうございます。
嬉しいので高雄病院の広報を兼ねて
近日中に記事にして紹介したいと思います。
ありがとうございます。
嬉しいので高雄病院の広報を兼ねて
近日中に記事にして紹介したいと思います。
2010/04/14(Wed) 08:33 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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