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お医者さんの知らない糖質制限食基礎理論2010年3月版
お医者さんの知らない糖質制限食基礎理論2010年3月版

一般のお医者さんや栄養士さんが知らない<栄養・代謝・生理学>

糖質制限食基礎理論」の増補・改訂・最新版です。

以下は、基本的に栄養・代謝・生理学的事実であり、議論の余地はありません。
知っているか知らないかの差だけです。

糖質制限食基礎理論】

<栄養・代謝>
①血糖値を急峻に上昇させるのは、糖質だけである。
②タンパク質・脂質は血糖値を上昇させない。
③追加分泌インスリンが大量に必要なのは、糖質だけである。
④タンパク質を摂取すると、少量の追加分泌インスリンがでる。
⑤脂質を摂取しても、追加分泌インスリンは、分泌されない。
糖質制限食で高血糖は改善するが、肝臓の糖新生などにより、低血糖にはならない。

<人体のエネルギー源Ⅰ:脂肪酸-ケトン体システム>
①脳はケトン体(脂肪酸の代謝産物)をいつでも利用できる。
②心筋・骨格筋など多くの体細胞は日常生活では脂肪酸-ケトン体が主エネルギー源であ り、人体を自動車に例えるならガソリンの代わりは脂質である。
③赤血球を除く全ての細胞はミトコンドリアを持っているので、脂肪酸-ケトン体エネル ギーシステムを利用できる。
糖質制限食実践中や絶食中の血中ケトン体上昇は、インスリン作用が保たれており生理的なもので病的ではない。農耕開始前の人類は、皆そうであった。

☆☆☆ケトン体
①ブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸は細胞膜及びミトコンドリア内膜を通過してエネルギー源となるために輸送体が必要であるが、ケトン体は自由に通過できるエネルギー源である。
②肝細胞のミトコンドリア内でケトン体を生成するが肝細胞自身は利用せず他の組織にまわす。
③脂肪酸は血液脳関門を通過できないが、ケトン体は通過できる。

<人体のエネルギー源Ⅱ:ブドウ糖-グリコーゲンシステム>
①人体で唯一赤血球だけはミトコンドリアがないのでブドウ糖しか利用できない。
②日常生活でブドウ糖を主エネルギー源として利用しているのは赤血球・脳・網膜など。
③ブドウ糖-グリコーゲンエネルギーシステムの本質は
 「常に赤血球の唯一のエネルギー源」
 「筋肉が収縮したときのエネルギー源」
 「血糖値が上昇しインスリンが追加分泌された時、筋肉・脂肪細胞のエネルギー源」
 「日常生活では脳・網膜・生殖腺胚上皮など特殊細胞の主エネルギー源」


<血糖値確保(赤血球に絶対必要)のためのバックアップシステム>
①グルカゴン
②エピネフリン
③副腎皮質ステロイドホルモン
④アミノ酸からの糖新生
⑤グリセロール(中性脂肪の分解産物)からの糖新生
⑥乳酸から糖新生

<血糖値を下げるシステム>
①血糖値を下げるのは唯一インスリンのみでありバックアップシステムがない。
②農耕以前の399万年間は追加分泌インスリンで血糖値を下げる必要性はまれ。

<肥満改善と糖質制限食
①糖質制限食実践中は常に脂肪が燃えている。
②糖質制限食実践中は追加分泌インスリン(肥満ホルモン)がほとんど出ない。
③糖質制限食実践中はケトン体が尿中や呼気中に排泄され、体重減少に効果。
④糖質制限食実践中は肝臓でアミノ酸などから糖新生が行われ、大量のエネルギーを消費。
⑤少なくとも同一カロリーなら、①②③④の4つの利点により
 糖質制限食が高糖質食に比し、体重減少効果がある。→カロリー神話の崩壊

*糖質制限食を3ヶ月~半年続けていると、体細胞のケトン体利用効率が高くなり血中ケ トン体が高値でも利用され腎の再吸収も高まるので尿中や呼気中に排泄されなくなる。
*糖質を摂取すれば血糖値が急峻に上昇し、インスリンが追加分泌され
 ①②③④の4つの利点は、即失われるので肥満しやすい。

<摂取エネルギーと消費エネルギー>
①単純には摂取エネルギーが消費エネルギーをを上回れば太る、下回れば痩せる。
②通常のカロリー制限食(高糖質食)なら
「消費エネルギー=基礎代謝+運動エネルギー+食事誘発熱産生」
③糖質制限食なら
「消費エネルギー=基礎代謝+運動エネルギー+食事誘発熱産生」に加えて、
「肝臓の糖新生でエネルギーを消費、尿・呼気中ケトン体でエネルギーを消失」が追加。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
同じカロリーで
従来の高糖質食と低糖質食とで比較したデータを見たことがありますが、血糖値のデータとインスリンのデータは、低糖質食の方が断然上下の差があまり無かったですね。
カロリーは必要範囲内の量なら関係ないですね。
2010/03/17(Wed) 14:11 | URL | 哲学者 | 【編集
是非これを、見てみてください。
是非これを、見てみてください。
「ミネラルって、何だろう?」というセミナーのビデオなんですが、
 前半はほとんど、「食品添加物」の話です。
「食生活」の観点から見ても、非常に興味深いので、見てください。
  ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
 
   http://xurl.jp/5x5b
2010/03/17(Wed) 17:34 | URL | 経験者 | 【編集
英語表記のsugarは糖質?糖類?
いつも、参考になる情報をありがとうございます。
当方、やくざな糖質制限糖尿人です。
さて、アメリカ他海外の食品に添付されている食品(栄養)成分表の炭水化物の小分類にsugarというのがあります。これは、糖質を意味するのか、糖類を意味するのか…。
糖質制限試行錯誤者としましては、糖質量が気になるので、糖類が表示されていても鵜呑みにして糖質量カウントはできない!とおもうわけです。
お忙しい中恐縮ですが、ご回答頂ければ幸いです。
2010/03/17(Wed) 18:28 | URL | ぽー君 | 【編集
Re: 総コレステロールについて
そうママ さん。

コレステロールをたくさん含む食材を摂取すると短期的には高コレステロールとなります。
しかし、半年、1年経過すると肝臓の作るコレステロールが調整されるので正常化します。
従って糖質制限食で問題はありません。

しかし家族制の高コレステロール血症だけは、薬を内服したほうがいいです。
私もめったにコレステロールを下げる薬は処方しませんが、家族制高コレステロール血症にだけは投与します。
2010/03/17(Wed) 22:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
大腸内視鏡検査
今日3年に1度受けているポリープ検査をして来ました。結果は、3ミリが1個あり、生体検査に出されました。父親が大腸がんで亡くなったものですから、私も40代から受けています。これまでに5個以上は取りました。

検査前に飲むあの下剤はたまりません。今回なんと甘いので聞いたところ、ポカリスエットみたいなものが入っている様よと看護師さんの弁。
血液検査もついでに行ってもらうことにしていたので、血糖値には影響ないのか聞いたところ、大丈夫でしょうとのことで受けました。結果は来週出ますが、家に帰ってから簡易測定器で測ったところ、なんと200越していました。甘味より柑橘系の香りで我慢できるのにと思いました。
液体の名前は覚えていませんが、最近はブドウ糖か何か入れているのでしょうか。
3年前は甘くなかったと思うのですが。
2010/03/17(Wed) 23:14 | URL | よよ | 【編集
Re: 英語表記のsugarは糖質?糖類?
ぽー君

すいません。
海外の食品ほとんど食べないもん、これはよくわかりません。
2010/03/17(Wed) 23:18 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 初めまして
匿名希望様

インスリン離脱、おめでとうございます。
女性主治医さんも糖質制限食に理解があってよかったですね。
2010/03/17(Wed) 23:21 | URL | ドクター江部 | 【編集
検査入院
去年発症し、今年に入って糖質制限食を知り実践したところ、
この数ヶ月でHbA1cは7.3から5.4になりました。
膵臓の機能を詳しく知りたいと思い大きな病院に行ったところ
2週間の検査入院を勧められたのですが、1日3食糖質を含んだ
カロリー制限食を食べさせられるのはかえってよくないのではないかと
思いどうするか悩んでいます。
それでも検査入院するメリットはあるでしょうか?
2010/03/18(Thu) 02:26 | URL | タクミ | 【編集
英語表記のsugar
いろいろ調べましたところ、英語の成分表におけるsugarは、糖類だと思います。
といいますのも、アメリカ版成分分析表のsugarの下位項目に、Sucrose Glucose Fructose Lactose Maltose Galactose と単糖類と二糖類が並んでいたので…。
それにしましても、アサヒビールの表はわかりやすいですね。
お騒がせいたしました。
2010/03/18(Thu) 03:25 | URL | ぽー君 | 【編集
肝臓の糖新生について
こんにちは。先日の検診で、糖質制限食を認可されてはいるものの、基本的には否定の立場に有る主治医から、低血糖時の懸念材料として、「肝臓の糖新生」が行われるだけの糖質の備蓄ができないのではないか、という疑問を受け、正確な答えをいただきたく、質問します。

肝臓での糖の備蓄なるものは、どうなのか?
くどい質問のようで恐縮ですが、よろしくお願い致します。
2010/03/18(Thu) 08:07 | URL | まっつん | 【編集
Re: 糖尿病合併妊娠と糖質制限
まーママさん。

ケトン体は脳でも利用できる普通のエネルギー源です。
胎児への影響はありません。

小児ケトン食というものもあり、安全性は確立しています。

インスリン作用が欠落していて血糖コントロールが極めて悪く糖尿病が重症のときのケトアシドーシスは危険ですが、それを誤解しておられるのでしょう。

人類が農耕前の狩猟・採集だったころの400万年間は、人類皆糖質制限食で
妊娠出産して子育てしてますので。
2010/03/18(Thu) 08:34 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 検査入院
タクミ さん

膵臓の機能がある程度回復しているので
HbA1cは7.3から5.4に改善してます。

検査入院でなにを調べるかによりますが、基本的には入院まではいらないと思います。
2010/03/18(Thu) 08:37 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 英語表記のsugar
ぽー君

ありがとうございます。
2010/03/18(Thu) 08:38 | URL | ドクター江部 | 【編集
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