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脂肪肝と糖質制限食
おはようございます。

今日は2週間ぶりに、テニスにでかけます。せめて1/週はきっちりプレイしたいのですが、なかなかままなりません。

1/週確保してると技術的に何とか保てるのですが、1/2週間では落ち目です。(-_-;)

さて今回は、みかさんから、脂肪肝糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。

「09/12/27 みか
脂肪肝
こんばんは。いつも読ませていただいています。
食後の血糖値が高く、糖質制限食後を初めました。
もともとやせ形で糖質制限を初めてから体重も減り出したので、カロリー不足にならないよう肉や魚を食べるようにしていたのですが、先日エコーの検査で脂肪肝を指摘されてしまいました。医者からは肉などを食べないようにと言われましたが、野菜だけだと体重が減ってしまいます。
糖質制限は体には良いと書いてあったのですが、このまま糖質制限をしていくことで脂肪肝は良くなっていくことはあるのでしょうか?」


みかさん。
脂肪肝の根本要因は、脂質ではなく糖質です。

①糖質を摂取すると血糖値が上昇します。
血糖値が上昇すると追加分泌のインスリンが大量に分泌されます。
③追加分泌インスリンにより、筋肉細胞の糖輸送体が内部から細胞表面に移動します。
④筋肉細胞の糖輸送体(Glut4)により血液中のブドウ糖は細胞内に取り込まれます。
⑤まずエネルギー源として利用し、次いでグリコーゲンとして筋肉中に蓄えます。
⑥筋肉細胞に取り込まれずに、血液中で余ったブドウ糖は全て中性脂肪に変わり、脂肪細胞や肝臓に蓄えられます。

このように、追加分泌のインスリンが大量・頻回に出ることが、脂肪肝や肥満の根本要因であり、インスリンが肥満ホルモンと言われる所以です。

血糖値を上昇させるのは、3大栄養素「糖質・脂質・タンパク質」のうち、糖質だけです。脂質・タンパク質は血糖値を上昇させません。

追加分泌インスリンが大量に必要となるのは、糖質摂取時だけです。
タンパク質は、ごく少量の追加分泌インスリンを分泌させます。
脂質は、追加分泌インスリンを分泌させません。

上述の如く人体の生理・栄養・代謝面から理論的に考えてみると、
<糖質→食後血糖値上昇→追加分泌インスリン大量分泌→中性脂肪合成→脂肪肝・肥満>
ということが明確に理解できます。

一方、糖質制限食実践で、例えば肉・魚・豆腐などを摂取すれば、当然高脂質・高タンパク食となりますが、この間常に脂肪が分解されエネルギー源として使われています。

つまり、糖質制限食を食べている最中にも同時に中性脂肪が分解されて脂肪酸やケトン体になり、骨格筋・心筋・内臓でエネルギー源として利用されているのです。

この「脂肪酸-ケトン体エネルギーシステム」が日常的に利用されているのが人類本来の姿であり、農耕前の399万年間はずっとそうでした。

糖質制限食で脂肪が分解されていた人が、糖質を摂取して血糖値が上昇すると、

「中性脂肪分解→脂肪酸・ケトン体→骨格筋・心筋・内臓のエネルギー源」

というパターンが

「血糖値上昇→追加分泌インスリン大量分泌→中性脂肪合成」

というパターンに変化し、脂肪肝・肥満につながるわけです。

私自身、2002年の糖尿病発覚の時点で、メタボリックシンドロームの基準を満たしていました。
<身長167cm 体重66kg 高血圧140~180/90~110 腹囲86cm>
糖質制限食実践半年で10kg減量して56kg。
血圧は120~130/70~80。
メタボリックシンドロームの基準が全て正常になりました。
内臓脂肪CT126cm2 → 70cm2 (正常は100未満)
となりました。
腹部エコーでも脂肪肝は改善しました。

みかさん、安心して魚も肉もしっかり食べて体重が減りすぎないように、美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
追加的分泌ができなくなるのでは?
 1つ疑問に思ったのですが、糖質制限食を長期間実行すると、インスリンの追加的分泌をあまりしなくなるので、働く機会が減った膵臓β細胞が衰退して、炭水化物を含む普通の食事をしたときに追加的分泌がしっかりできなくなりませんか?
 
過去に同じ質問や説明があったらごめんなさい。
2009/12/27(Sun) 15:37 | URL | 優 | 【編集
ありがとうございます
詳しく説明してくださりありがとうございます。
もともと体脂肪も低く中性脂肪もいつも30ほどと低いのですが、脂肪肝になることもあるんですね…?
また、このような場合でもスタンダード糖質制限でも良いのでしょうか?なかなかスーパー糖質制限は難しいですが、行ったほうが良いのでしょうか?
脂肪肝が改善することを祈って糖質制限をしていきたいと思います。

2009/12/27(Sun) 16:34 | URL | みか | 【編集
年の瀬
江部先生こんばんは。今年もあと4日となりました。9月末の糖尿病発覚からはや3ヶ月、江部先生のブログと糖質制限食に出会えたことが今年最高のクリスマス(誕生日です(*/ω\*))プレゼントになりました(≧ω≦)
近況報告ですが、血液検査の項目は全て正常となり、尿検査はケトンのみ+でしたが、過去ログを見て血糖値安定での生理的ケトンと理解しております。体重も3ヶ月で115kgから88kgとなり、30kg近くの減量に成功しました血糖値はここ半月ほど、早朝空腹時60~80、糖質60~70前後の食事でも、ピークが130前後で2時間後には100付近か、2桁に戻る状態です。(こないだは1時間で88に戻るという体験もしました)主治医からは、血糖値も良好だし、体重はそのくらいでいいよと言われましたが、自分としては将来的なことも考えて標準体重までがんばると伝えました。また、糖質制限をはじめて、以前より、生活全般に張りもできたように感じております。
今後とも、江部先生のブログを拝見させていただき、知識と勇気をいただき楽しく謳歌していきたいと思いますo(^-^)o年末年始とお忙しいと思いますが、お体をご自愛願いつつ、来年も私たち糖尿人の道しるべ、そしてお仕事のご活躍をお願い申し上げますm(__)m
2009/12/27(Sun) 17:27 | URL | 蝶々 | 【編集
Re: 追加的分泌ができなくなるのでは?
優さん。

大丈夫です。
それはないです。
人類400万年の歴史で
農耕以前の399万年に戻るだけですので・・・

農耕以後、さらに精製炭水化物以後
膵臓のβ細胞のオーバーワークで、膵臓が疲弊して糖尿病発症ということです。
2009/12/27(Sun) 22:50 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: ありがとうございます
みかさん。

スーパーが望ましいですが
スタンダードでも大丈夫です。

自己管理で適宜調整して下さい。
2009/12/27(Sun) 22:52 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: 年の瀬
蝶々さん。

素晴らしい改善です。
良かったですね。

12.25が誕生日って何だかすごいです。

蝶々さんの場合、インスリン抵抗性が正常になれば
糖尿病も治る可能性もありえると思います。

美味しく楽しく糖質制限食お続け下さいね。
2009/12/27(Sun) 23:00 | URL | 江部康二 | 【編集
 年の暮れですね。お忙しいことと存じます。
 糖質制限食を始めて1年4ヶ月、5.9が最高だったA1Cは、5.0になりました。体重も少しずつ増加して44kgで5kg近く増えました。
 早朝空腹時血糖値は90~110です。糖質制限食2時間後は140くらいですが、付き合いの飲み会後はやはり高く出ます。先日、昼食に食べるものがなくてサンドイッチ(三角形の袋入り)を1袋食べたら217。糖質恐るべしです。
 尿糖が出てからかなりのカロリー制限食を始めて、体重はどんどん減るし一度にたくさん食べれなくなり力も入らなくなっていました。糖質制限食と出会って、先生の本を購入したり立ち読みしたり(本屋さんごめんなさい)、ブログで勉強して今日に至りました。一度にたくさん食べられないので、太るために夜食食べてました(焼酎つき)が、そろそろやめなきゃと思っています。
 一生もんの糖尿と落ち込んでいましたが、先生のブログで明るさを見出すことができました。本当にありがとうございます。
 ラカントもあるし、糖質制限の御節を頑張って作ります。
 どうぞ良いお年をお迎えください。
2009/12/29(Tue) 09:50 | URL | 太りたいみい | 【編集
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