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LDL-コレステロールとスタチン
こんばんは。

今回は、たけさんから、LDL-コレステロールとスタチンについてコメント・質問を頂きました。

「09/12/22 たけ
スタチン
LDL140の糖尿病患者です
以前は110位でしたが最近上昇
主治医に希望すればスタチンを
処方すると言われています
薬はできるなら使いたくないのですが
スタチンは
動脈硬化そのものを修復する効果や
アルツハイマー予防など様々な効果がいわれています
一方、肝機能障害などの副作用もあり、
以前重篤な肝機能障害をわずらったこともあり
思案しているところです。」



たけさん。
コメントありがとうございます。

LDL-コレステロール140mg/dlの糖尿人で糖質制限食実践中なら、少なくとも160mgまでは、薬の必要はないと思います。


日本の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」では、
<高血圧、糖尿病、喫煙、心筋梗塞家族歴、加齢(*)、HDL-C低値>の
LDLコレステロール以外の6項目の危険因子が

ゼロ(低リスク群)、
危険因子1~2(中リスク群)、
危険因子3以上(高リスク群)、
そして心筋梗塞や狭心症の既往歴のある群の4群が設定されています。
糖尿病があれば高リスク群に分類されます。

低リスク群は、LDLコレステロール160mg/dl未満、
中リスク群は、140mg/dl未満、
高リスク群は、120mg/dl未満
冠動脈疾患の既往がある群は、100mg/dl未満

が目標とされています。

LDL-コレステロール値に関しては、日本のガイドラインは厳しすぎるので、米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)の2001年のガイドライン(**)にしたがい、

低リスクの人の薬物療法開始は、190mg/dl
中程度リスク者で、160mg/dl
高リスク者で、130mg/dl

が一つの目安になります。

米国のガイドラインでも、糖尿病があると、それだけで高リスク群に入れられます。

これは、糖尿病の人が通常のカロリー制限食(高糖質食)を摂取していると、必ず食後高血糖が生じ、大血管の動脈硬化が進行し、将来の心筋梗塞のリスクとなるからと思われます。

しかし、糖質制限食なら、糖尿人でも食後高血糖は生じません。

従って、糖尿人でも糖質制限食を実践していて、糖尿人の目標
① 空腹時血糖値126mg/dl未満→さらには110mg/dl未満
② 食後2時間血糖値140mg/dl未満
③ 食後1時間血糖値180mg/dl未満
④ HbA1c5.8%未満

を達成していれば、糖尿病のために心筋梗塞のリスクが増すことはないので、ガイドラインの分類はあてはまりません。年齢により、中リスク群か低リスク群に分類されると思います。低リスク群なら190mgまで大丈夫ということとなります。


(*)加齢:男性45才以上、女性55才以上

(**)米国で2001年に制定されたガイドライン

「NCEP ATP III」のLDL-コレステロールの基準は、現時点で比較的信頼度が高いと考えられます。
2004年に改定があり、LDL-コレステロールの基準値が、かなり引き下げられましたましたが、製剤メーカーのひも付きの学者が多く関わっており信頼度は低いとされています。



江部康二
コメント
Re: 空腹血糖値
山 さん。

シックデイの可能性が高いです。
胃腸風邪の軽いのでも、血糖値が30-40mg上昇することがあります。
数日で落ち着くと思います。
2009/12/24(Thu) 16:48 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: 受診予約
ドリームさん

了解です。
2009/12/24(Thu) 16:50 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: こんばんは。
ドリームさん

了解です。
2009/12/24(Thu) 23:45 | URL | 江部康二 | 【編集
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